春のバス釣りでネスト撃ちをしないワケ:ビッグバスは沖にいる
ネストのバスを釣る・釣らないの議論はさておき、ネストのバスを釣らないという方針のアングラーにとっては、この時期のバス釣りは沖の釣りになることが多くなります。ということで春の沖のバス釣りについて学んでみましょう。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”ROY HAWK: Why Moving Away from the Bank This Spring Can Pay Off”という記事を引用してご紹介いたします。
ちょっと気まずいことを言いますが、皆さんは、ネストのバスを釣るのがお好きでしょうか?
私は、嫌いではありません。嫌いではありませんが、現在では好んですることはありません。
ネストのバスを釣ることは賛否両論ありまして、これを考えるには冷静になる必要があります。
ネストの釣りを現在は好んでしないという私個人の理由を言えば、資源としてのバスの個体数が減ってしまうのではないかという不安感と、バスの本能を利用し簡単に釣れるバスを釣るのが卑怯ではないかという倫理観からなるものです。しかしこれは、それぞれ分けて考える必要があります。
ネストのバスを釣ってフィールドのバスの個体数が減ったという事実や具体的なデータはありませんし(駆除目的で人口産卵床を作り、そこに集まったバスを一網打尽にした例を除きます)、倫理観については突き詰めると釣りそのものが悪になってしまいますので、どちらについても結論はあくまでも個人にゆだね、その意見を尊重すればいいとして、他人に自分の価値観を押し付けたり議論にはしない方がいいかと私は思っています。
ネストのバスを釣るのが嫌いではないという理由は、特に初心者の方にはバスの生態などについて学ぶ材料になること、バイトの出方を目と手で実感できること、また簡単とはいえネストの釣りにもコツがありますので、釣りに対する創意工夫の考えが身に付くというメリットもあるためです。
私は初心者の頃にこれをすることでバス釣りが成長したと思っていますし、自分はやって来たのに他人にやってはいけないと言うこともできませんので、ネストの釣りをやってみて、いつか「もうこの釣りはいいかな」とその方が思ってくれることに期待するだけです。(そのフィールドやボート屋さんにスポーニング時期の自主ルールがある場合はそれに従います)
この私の文章こそが押し付けがましい感じになってしまっていましたらすみません。次に進むためにちょっと必要だったもので…。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、ネストの釣りをしないという方は実際には結構いらっしゃいます。
そして、私は、ネストのサイトフィッシングをしている人に負けたくないという変な負けん気も多少あります(笑)
そんな方にとっては、岸近くでサイトフィッシングをしている人が多い時期、沖で釣りをすることが多くなりますよね。
しかし私自身、この時期に沖を釣ることには難しさも感じてしまいます。やっぱり、岸近くでバスが釣れている場面を良く見てしまうからですかね…。
私を含めそんな心境を持つアングラーの方々にとって、なにか策はないのでしょうか。
この記事は、アメリカのメジャーリーグフィッシング公式サイトのアングラーズコラムで、メジャーリーガーのロイ・ホーク氏が、この春という時期に沖のバスを釣ることの意味や方法を解説してくれています。
モチベーションを高く保つため、読んでおきたいと思います。
春に沖を釣ることで得られること
バスプロツアー第3戦の決勝戦では、オット・デフォーは魅せてくれましたね。 オットにとっては当然の優勝であり、私としても彼が優勝するのを見て嬉しかったです。
しかし、彼がどうして優勝することができたか、お気づきでしょうか? 彼はバンク付近でのサイトフィッシングをせず、バンクから離れたバスを狙っていました。
第3戦のフィールドであるレイクフォークでは、私を含む数人のアングラーは、岸を離れ、プリスポーン(またはアフタースポーン)のバスを狙っていました。 バンク付近のネストのサイトフィッシングをしないという方にとっては、この時期には良い戦略になると思います。 バンク付近に多くの注目が集まっているときに沖のバスをターゲットにすると、ビッグバスや大きなバスの群れが見つかる可能性があります。
探すべきものは何か
岸を離れて釣る場合、不規則なもの、岬、棚、岩山といったハードストラクチャーを探します。また、私が「ミディアムターゲット」と呼んでいるものを探します。ミディアムターゲットとは、どのフィールドでもバスが着くであろうオダやその他の人工的な漁礁です。(※ミディアムターゲットとはおそらく、ハードストラクチャーとベジテーションなどソフトストラクチャーの中間的なもののことだと思います)
どんなルアーを使うかということについては、私は常にクランクベイトから始めるのが好きです。私はこの時期、いえ、むしろ一年中、クランクベイトを投げるのが大好きです。水深や水質によって、使用するクランクベイトの種類が決まります。特別なことは何もありません。
原則として、3メートル以上潜るクランクベイトを使用するのが最善の策だと思います。
良い場所を見つけてクランクベイトをひととおり使ったら、スローダウンしてキャロライナリグやラバージグをやってみると良いでしょう。そこにいるバスを釣り切ることができます。私ならフットボールジグにゲーリーヤマモト・ダブルテールグラブをトレーラーにして使いたいです。
多くの人がやっていないこととしては、ゲーリーヤマモトのヤマセンコーをキャロライナリグで使用することです。多くの方はリザードワームやクリーチャー系ワームを使うようですが、ヤマセンコーはかなり優秀なフィネスワームです。シャローで使うならノーシンカーで十分に機能しますし、水深があればキャロライナリグでも同様に有効です。
もう少しバルキーなものにするならば、ゲーリーヤマモト(ティムコ)・マーメイドがいいでしょう。このワームのテールには広く・大きなテールが付いています。これは間違いなく、キャロライナリグでビッグバイトが出るワームです。
適正な距離が大切
決勝戦でのオットの戦いを見てお気付きになった方もいると思いますが、彼の釣りは距離感がどれほど重要だったかに関係しており、彼はバスたちを警戒させていませんでした。すべてのバスたちにスイッチを入れ、フィーディングモードに入りました。やろうと思えば、もっと近くで釣りをすることもできました。しかし彼は、少しの距離を置きました。言うまでもなく、それが正解であり、優勝を手繰り寄せました。
私はこれを一般的なルールとして考えています。クリアウォーターであるほど、距離を置く必要があります。
私はアリゾナ州のハヴァスレイクをホームとしていますので、かなりのクリアウォーターであり、バスの群れから遠く離れてロングキャストする必要があります。例えばルイジアナ州のマッディウォーターレイクで釣りをしている場合、1.5メートルほどしか離れていなくても大丈夫だったりします。
新型コロナウィルス(COVID-19)でストレスが増しているこの時期、私はみなさんに、釣りはこれらのことから逃れる手段として素晴らしいものであることを思い出してほしいと思っています。 CDC(疾病対策センター)や政府当局が定めたガイドラインに従うことが重要ですが、外に出て釣りに行くことが可能である場合は、釣りをしましょう。
湖や池というフィールドでは他の人々との距離を置くことが実践できますし、バス、ナマズ、その他の魚を釣ることができます。安全を守るために私たち全員が協力し続けることで、この騒ぎは終息へ向かうはずです。
このメジャーリーグフィッシング・バスプロツアー第3戦のオット・デフォーについて少し補足しますと、彼は予選ラウンド20人中9位、2次予選10人中9位、決勝戦も最終ピリオドの最後の1時間まで下位におり、その日の最大魚である9ポンドフィッシュをはじめ多くのバスを連発したことで、大逆転で優勝していました。
釣っていた場所はスタート地点からほど近い場所の沖目で、見つけたハニースポットでずっと粘り続けていたようです。
この記事を読んだだけでは「春の沖の釣りはこのように釣るのがいい」ということのように感じてしまうかもしれませんが、実際は当日までかなり苦労して、最後の最後に爆発したパターンでした。
とはいえ、この釣りはタイミングが来ればそれほどの破壊力がある釣りでもあるということですよね。
沖にある地形変化やハードストラクチャーに入れ替わり立ち代われでやってくるビッグバスの群れ。ビッグバスですから警戒心は強いようですが、ひとたびバスのスイッチを入れることに成功すればすべてのバスがフィーディングモードになり、このようなことが起きるということですね。
ネストのバスなら簡単に発見できるこの時期、沖の目に見えない地形変化やそこを通るプリとアフターのバスを狙うわけですから、オット・デフォーのように素晴らしいエリアを探し出すスキルと、そこで根気よく釣りをし続けるメンタルが必要になるのかもしれませんが、それが自分のスタイルであれば、挑戦しないわけにはいきません。
幸いにも、野尻湖のスモールマウスはネストの釣りをしなくても、アフターのバスは活性が高く、実際はそっちを狙った方が良く釣れたりもします。
ディープの釣りをマスターするなら、ぜひ野尻湖での釣りを楽しみながらマスターされたら良いのではないかと思いますよ!
新型コロナの影響は皆さんにあるかと思いますが、可能であれば、遊びに行ってみてください。
2020年の野尻湖バス釣り解禁は4月25日(土)です。
それではまた。
毎度ありがとうございます!