スモールマウスバスは、ラージマウスのようにエサを食べない!

スモールマウスバスのフィーディング
Photo by bassmaster.com

エリートプロのマイク・アイコネリによると、スモールマウスバスのフィーディングは、ラージマウスバスとは違い、視覚と匂いを優先するようです。この記事を読んでぜひあなたの意見を聞かせてください。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Smallmouth don’t feed like largemouth”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:bassmaster.com”Smallmouth don’t feed like largemouth”Written by Michael Iaconelli|September 9, 2022

あなたはラージマウスバスもスモールマウスバスも両方釣っているアングラーさんでしょうか?

残念ながら、日本では両方の種を狙って釣ることができる地域に住んでいる方はそんなに多くないんですよね。

多くのアングラーさんは、スモールマウスバスを釣ることを目標としていたり、憧れがあったりしているか、年に数回だけ野尻湖や桧原湖といったスモールマウスバスの聖地へ遠征に行くのを楽しみにされていると思います。

そんな方々にこのブログや当店のYouTubeをご覧いただくことができて、お役にたてているのだとしたら私も大変うれしく思います。

しかし、スモールマウスバスの聖地、野尻湖の近くに住んでいる私としましても、スモールマウスバスにはいまだに手を焼いております(笑)

勉強熱心な皆さんに負けず劣らず、私も学ぶことが大好きで、日々悔しい思いをプラスの方向に向けておりますよ(笑)

そんなとき、勉強になるのはやはりプロの方々のお話です。

この記事は、アメリカバスマスター公式サイトのアングラーズコラムの記事で、エリートプロのマイク・アイコネリ氏が、スモールマウスバスとラージマウスバスの捕食の違いについて解説してくれています。

スモールマウスバスを釣るための直接的な手ほどきではありませんが、大変興味深い意見ではないかと思います。

スモールマウスバス愛好家の皆さん、そしてまだスモールマウスバスの姿を見たことがないというアングラーさんも、ぜひ読んでみてください。

スモールマウスバスはラージマウスバスのようにエサを食わない

引用文を読むにはこちらをタップ(英文)
All black bass species rely on the same four senses to keep their bellies full. I’m referring mainly to sight, sound, vibration and smell. A lot of bass anglers assume largemouth and smallmouth use these senses the same way. They don’t. It’s really important that you know the difference when you’re trying to get a bass to eat an artificial bait. Largemouth feed primarily by vibration and sound. Smallmouth feed primarily by sight and smell. Those are important distinctions to remember. When I’m picking baits for smallmouth, two things top the list. One, does the bait appeal to a smallmouth’s sense of smell? Two, is the bait’s color realistic and easy to see?

すべてのブラックバス種は、同じ4つの感覚を使って空腹を満たしています。私が言う4つの感覚とは視覚、音、振動、匂いのことです。 バスアングラーの多くは、ラージマウスもスモールマウスもこの4つの感覚を同じように使っていると思っているようですが、そうではありません。

バスに人工物であるルアーを食べさせようとするとき、その違いを知ることは非常に重要です。

ラージマウスバスは主に振動と音でフィーディングします。 スモールマウスは主に視覚と嗅覚によってフィーディングしています。 これは覚えておくべき重要な違いです。 私がスモールマウス用のルアーを選ぶときは、2つのことを優先します。 ひとつはルアーはスモールマウスの嗅覚に訴えているか? 2つめはルアーの色はリアルで見やすいか?です。

匂い

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Berkley has been on the cutting edge of the smell and scent revolution for decades. They started with PowerBait. Then came Gulp! Now they’ve evolved to PowerBait MaxScent. Many other companies have created scented baits and application scents as well. When I’m smallmouth fishing, I never, never, never ever throw a soft plastic bait that is not scented. It’s that important. Yes, largemouth and the other black bass species use their sense of smell, but not as a primary feeding response like smallmouth do. I’ve done many taste tests while fishing with friends and even co-anglers where one of us will fish a scented bait and the other a non-scented bait. Whoever is fishing the scented bait typically gets three times as many bites. The right scent can actually draw a smallmouth to the bait. When I left home for the recent Elite tournament on Lake Oahe, I had two dozen rods in my boat locker rigged with a wide variety of MaxScent baits. They included the Flat Worm, Hit Worm, The General, Lil’ General, Tube and more.

バークレイは、何十年にもわたって匂いや香りの革命の最先端を走ってきました。まずはパワーベイトから始まり、ガルプ!を開発しました。現在それらはマックスセントに進化しています。他の多くのメーカーも、香りのするワームやフォーミュラ剤を開発しています。

私がスモールマウスバス釣りをするとき、香りのないワームを投げることは決してありません。それはとても重要です。たしかに、ラージマウスや他のブラックバス種も嗅覚を使用しますが、スモールマウスのようにフィーディングのためのメインの要素にはなりません。

友人や釣り仲間と一緒に釣りをしているときに、味覚のテストを何度も行ってきました。香りつきのワームで釣っている人は、通常、3 倍のバイトがあります。適切な香りは、実際にスモールマウスがワームに寄ってくるということです。

最近のオアヘ湖でのエリートトーナメントに向けて家を出たとき、ボートにはさまざまなマックスセントワーム用の20本のロッドを積みました。フラットワーム、ヒットワーム、ザ・ジェネラル、リトルジェネラル、チューブなどです。

視覚

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Smallmouth utilize their eyes more than any other species of bass. They have to see the bait to eat it. I consider three things when I’m picking a lure that will catch a smallmouth’s eye. The first is color. In clear water you really have to dial in the color of whatever the smallmouth are feeding on. Depending on where and when you’re fishing, that could be things like herring, gobies, crawfish or yellow perch. The cleaner the water, the more closely you’ve got to match the hatch, so to speak. On the other hand, I often use shock colors to draw bass from a distance. A shock color doesn’t mimic anything in particular, it’s just a bright color that smallmouth can see from far away. Colors like bright chartreuse, bright white, bright orange and bubble gum can create an aggressive response, especially when smallmouth are in groups. Fishing conditions are number two on my mind. Low early morning and late evening light, and cloudy, rainy conditions tend to be good for largemouth bass. That’s not what you want for smallmouth. You’ll catch more smallies on sunny, slick, calm water. These conditions allow the bass to see your lures better. Some of the best smallmouth days of my life – 30 to 50 fish days – were under those conditions. My third consideration has to do with speed and rate of fall. I put those hand in hand. Speed is how fast you retrieve a bait. The rate of fall is how fast a lure sinks on a semi-slack line. Although the best conditions for smallmouth bass are calm and bright sun, the downside is that they are more likely to distinguish that your lure is a fraud. You can use speed and rate of fall to counter that. With a lot of my smallmouth fishing, I want that bait coming in fast, such as speed cranking, burning a spinnerbait and working a jerkbait or topwater faster than you would with other bass species. I increase the rate of fall by using heavier weights with drop-shot rigs, tubes, Ned rigs, micro jigs and other sinking lures. The smallmouth don’t get a good look at a bait that sinks fast and attack reflexively.

スモールマウスは、他のどのバス種よりも目を活用します。スモールはエサを食べるために目でよく見ています。スモールマウスの目を引くルアーを選ぶときは、3つのことに注意します。

1つ目は色です。クリアウォーターでは、スモールマウスが食べているものにカラーを合わせる必要があります。いつ、どこで釣りをするのかにもよりますが、シャッド、ゴビィ、ザリガニ、イエローパーチなどです。水がクリアであればあるほど、マッチザベイトを意識する必要があります。

一方で、遠くからバスを寄せるためにショックカラーを使用することがよくあります。ショックカラーとは、特に何かを模倣するものではなく、スモールマウスが遠くから見ることができる明るい色のことです。チャート、白、明るいオレンジ、バブルガムピンクなどのカラーは、特にスモールマウスが群れでいる場合に、攻撃的な反応を引き起こす可能性があります。

私の考えでは、コンディションは2番目です。早朝と夕方、曇りや雨といったローライトコンディションは、ラージマウスバスに適している傾向があると思います。それはスモールマウスが望んでいるものではありません。私の考えでは、日当たりが良くベタ凪のほうが多くのスモールを釣ることができます。このコンディションこそ、スモールマウスバスはルアーをよく見ることができます。私の人生で最高のスモールマウスデー (30~50本も釣れた日)は、そんなコンディションのときでした。

3つ目に考えることは、スピードとフォールに関するものです。私が言うところでは、スピードとはルアーをリトリーブする速さで、フォールとはルアーが張らず緩めずのラインテンションで沈む速さのことです。

スモールマウスバスに最適なコンディションは太陽が出て穏やかな日と言いましたが、欠点は、ルアーがニセモノだということを見切ってしまう可能性が高いことです。それに対抗するために、スピードとフォールを考えます。

多くのスモールマウスフィッシングでは、クランクやスピナーベイトの早巻き、ジャークベイトやトップウォーターの操作など、他のバス種よりも速くルアーを操作することが望ましいです。

ダウンショットリグ、チューブ、ネッドリグ、スモラバ、その他のシンキングルアーで、重いシンカーを使ってフォールスピードを上げます。スモールマウスは、フォールが速いものをよく見ずに反射的にアタックしてしまうのです。

スモールマウスバスのフィーディング
Photo by bassmaster.com

私の大好きなエリートプロのひとり、マイク・アイコネリが非常に面白いことを言っていますね。

まずラージマウスバスとの違いとして挙げていたのが、ラージは音と振動でエサを見つけるのに対し、スモールは嗅覚と視覚でエサをとるということ。

嗅覚についてはあまり気にしたことがありませんでしたが、アメリカのトーナメントのスモールマウス戦ではマックスセントのワームが上位をごっそり占めているのを何度か見たことがありますので、間違いではないような気がします。

そしてなんといっても視覚でエサを追うという点、これは間違いありません。シルエット、サイズ感、カラー、スピード、アクションのどれかひとつでも気に入らないとバイトしないという感じは、まさに目で良くルアーを見ている証拠でしょう。

もうひとつはコンディション。

これは私たちアングラーがコントロールできるものではありませんが、どうでしょう、晴れたベタ凪の方が良いなんて思ったことがありますでしょうか。

私は、そう感じています。信じられないかもしれませんが、本当です。

もちろん、雨パワーでめちゃくちゃ釣れた経験も何度もあるのですが、それは梅雨時期が多く、他の季節での雨はあまり恩恵を受けた覚えがありません。

むしろピーカンの方がスモールの反応が良いような気がします。ベタ凪よりも風はあったほうがいいと思うのですが…。

ラージマウスバスのように狭いテリトリーで待ち伏せするタイプのバスではなく、好奇心が旺盛でストライクゾーンが広いスモールマウスバスは、遠くの小さなルアーに気付くと一目散に駆け寄り、よく観察し、バイトするかどうか決める性質がありますので、晴れて水がクリアなときほどその傾向が強くなる感じです。

記事にも書かれていた通り、スモールが群れでいるときは競争意識が働くのか、よりルアーへのバイト率が上がります。

実際はルアーを見切られてしまうことの方が圧倒的に多い私なのですが、ルアーを追って来て反転するのが見えるのはたまらなく楽しく、何度も何度もキャストしてしまいます(笑)

私は何名かのバスプロの方にスモールマウスバスの釣りについてインタビューさせてもらったことがあるのですが、「ラージマウスもスモールマウスもバスはバス」という方もいれば「スモールは別」という方もいました。

これはどちらが正しいということではありません。これは、スモールマウスバスをどのように攻略するかという思考の出発点なんです。

幸いなことに、日本にはラージとスモールという2種のバスがいます。

まだスモールマウスバスを釣ったことがないという方はぜひ、このスモールという種と向かい合ってみていただきたいと思います。

そしてすっかりスモールマウスバスの魅力に取りつかれている方は、引き続き気まぐれでわがままな気分屋さんとのお付き合いを楽しもうじゃありませんか!

そしてぜひ、あなたのスモールマウスバスの感想を聞かせてくださいね!

それではまた。

毎度ありがとうございます!