10月のスモールマウスバスと野尻湖パターン

10月のスモールマウスバスと野尻湖パターン
Photo by ontarioparks.com

野尻湖の10月といいますと、禁漁まであと1ヶ月というちょっと寂しい期間になってしまうのですが、釣り自体はとても楽しいものです。まだ10月のスモールマウスバス釣りを経験したことがないアングラーさんには、ぜひおすすめしたいのです。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Why you should try fall bass fishing”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:ontarioparks.com ”Why you should try fall bass fishing” by Ashley Rae November 14, 2017

10月のスモールマウスバス釣りといいますと、私のホームレイクのひとつである野尻湖で考えますと、禁漁になってしまうまで残り1ヶ月という、ちょっと寂しい気持ちの中での釣りになるんです。

しかし、釣り自体はとても楽しいものです。

私は自分では割と暑さに強い体質だと思っているのですが、そのために夏という季節が基本的には一番好きで、虫パターンから始まる夏のスモールマウスバスの釣りが大好きです。

しかし、実際問題としては涼しい中で釣りをする方が快適なのは間違いありません。10月の野尻湖はもう寒い時期とも言えるのですが、良い風に考えると、着る服で快適さの調節ができるんです。

夏はどうやったって暑いは暑いですからね。

この快適というのが、まずは楽しさを味わう第一歩になります。

さらに10月の野尻湖というのは、湖畔に生える木々が黄色や赤に紅葉するピークを迎えるため、10月にしか味わえない風景の中で釣りができるということが言えます。

もみじや楓やカラマツが一斉に色付き、さらにそれが湖面に反射する様は圧巻で、湖上からですと360度が遠くまで見渡せる山と空と水面しか見えないのです。

この美しい風景の中でバス釣りができる場所というのは、日本全国を探してもそうありません。

ところが、世界を見渡してみると同じような環境はあるもので、スモールマウスバスの故郷、カナダはオンタリオ州にある湖では、野尻湖と同じようなスモールマウスバス釣りが展開されるタイミングのようです。

この記事は、カナダのオンタリオ公園の公式ホームページのブログ記事で、世界的に有名な釣りガールのひとり、アシュリー・ロウ氏が、カナダの10月のスモールマウスバスフィッシングをおすすめする理由を共有してくれています。

私だけでなく、多くのアングラーさんが10月のスモールマウスバス釣りを愛しています。

その理由を知っていただければと思います。

秋のスモールは太い

引用文(タップすると開きます)
Cool water slows down the metabolism of bass. In preparation for winter bass will feed and bulk up. Bass feed opportunistically throughout the year, and some days will always be more productive over others for catching them. Cool fall temperatures put bass into binge-mode to pack on the pounds in order to survive the upcoming winter months. This doesn’t mean they’ll be jumping in the boat necessarily, but if you can figure out an effective pattern you can certainly capitalize on this behaviour. This seasonal feeding frenzy is not just limited to bass, either. Fall is a great time to fish for a variety of species.
10月のスモールマウスバスと野尻湖パターン
Photo by ontarioparks.com

水温が下がったことによりバスの新陳代謝は遅くなります。 バスたちは冬の準備のためにエサを摂り、体重を増やします。

スモールマウスバスは一年を通して気まぐれにフィーディングしています。しかし、この時期になると他の季節よりも積極的に、1日中フィーディングをしています。

涼しい秋の気温によってバスは越冬準備モードに突入し、やがて来る冬の数か月間を生き残るためにお腹をいっぱいにしようとします。 これは、決してスモールマウスバスが釣りやすいことを保証するものではないのですが、効果的なパターンを発見できれば、確実にこの行動を利用できます。

この季節のクレイジーフィーディングは、バスだけとは限りません。 秋はさまざまな種の釣りをする絶好の時期です(カナダには他にも多くのゲームフィッシュがいます)。

他のボートが減り、静けさを取り戻す

引用文(タップすると開きます)
You won’t see too many people waterskiing or tubing at this time of year! With the drop in water temperatures, I can’t say I blame them. Brrr! Many boats have been winterized already, resulting in a noticeable decrease of traffic out on the water. It’s quite nice having the whole lake or river all to yourself. Not to mention that the parks provide a spectacular backdrop to your adventure, and your photos will be more beautiful than ever.
10月のスモールマウスバスと野尻湖パターン
Photo by ontarioparks.com

この時期になると、水上スキーやウェイクボードを楽しむ人はほとんどいなくなります。 水温が下がったことで、彼らに対する不満はなくなるのです。 やったね!

多くのボートはすでに冬の準備として格納されているため、水上への出入りが著しく減少しています。 湖全体が貸切状態になるというのはとても嬉しいものです。

言うまでもなく、湖はあなたの釣りに壮大な背景を用意してくれるので、あなたのバス持ち写真もこれまで以上に美しくなります。

スモールマウスバスは群れている

引用文(タップすると開きます)
Bass can often be found in groups throughout the year. However, during fall, they consistently stack up. This is especially true following the lake turnover. This is when the water temperature becomes uniform from top to bottom. Both Large-mouth and Small-mouth hunker down in areas that provide what they need, and they won’t stray too far from their essentials. As the season progresses, bass will preserve their energy so having everything they need nearby is handy.
10月のスモールマウスバスと野尻湖パターン
Photo by ontarioparks.com

1本のバスが釣れたら、通常は多くのバスがそこにいます。

スモールマウスバスは年間を通じて群れを作るものです。 しかし秋になると、それがさらに顕著になります。

これは、湖のターンオーバーが終わったころにこの傾向が強くなります。 下がり続ける水温がある程度安定したころです。

ラージマウスもスモールマウスも、越冬準備に適したエリアに集中しており、彼らは自分たちが必要とするものがあるエリアから遠くに離れることはありません。 季節が進むにつれ、バスたちはカロリーを維持していたいので、近くに必要なものがすべてある便利な場所にいたいのです。

スモールマウスバスの行動が予測しやすい

引用文(タップすると開きます)
In the fall, bass are found in locations that provide easy access to structure, and deep and shallow water. An example would be a deep weedline or structure with adjacent shallow water nearby. They’ll move along the points from deep to shallow, and if you find these areas you can intercept them. Once you’ve discovered the types of areas holding bass, you can duplicate your success in similar locations. It’s a fun puzzle and once you get a few pieces in place, you’re well on your way to a great day on the water.
10月のスモールマウスバスと野尻湖パターン
Photo by ontarioparks.com

秋になると、スモールマウスバスはディープからシャロー、そして地形変化へのアクセスが簡単な場所にいようとします。 例としては、ディープの地形変化やウィードエッジが隣接するシャロー付近などがあります。

スモールマウスバスは岬に沿ってディープとシャローを行き来しますので、そんなポイントを見つけたら、彼らを迎え撃つことができます。 バスが釣れるエリアを見つけたら、同じような場所を釣ることで再現できます。

これは解くのが楽しいパズルであり、いくつかのピースさえハマってしまえば、湖上で素晴らしい一日を過ごすことができます。

引用ここまで


10月の野尻湖パターン

記事を読んだ感じですと、カナダのオンタリオ州でも野尻湖と同じような釣りが展開されているようで、住む場所が変わってもやはりスモールマウスはスモールマウスなんだなと思いました。

では具体的に、野尻湖の10月を釣るときにはどんなことに気を付ければいいのか、僭越ながら私なりに分かっていることをお伝えさせてただこうと思います。

野尻湖の気候

10月といいますと、お盆過ぎごろから野尻湖は急激な気温低下が始まり、それがまだまだ続いている状態です。

春から夏にかけてなら野尻湖の釣りをしたことがあるよというアングラーさんが初めてこの時期に来て感じるのは、急激な気温低下による劇的なパターンの変化が起きていることだと思います。

実際の気温の変化を関東地方の房総ダム付近とグラフで比較してみますとこうなります。

10月のスモールマウスバスと野尻湖パターン
野尻湖の気温などの年間推移
10月のスモールマウスバスと野尻湖パターン
房総リザーバー周辺の気温などの年間推移
10月のスモールマウスバスと野尻湖パターン
野尻湖と房総ダム周辺の最高気温と平均気温の年間推移の比較

比較グラフで見ると分かりやすいのですが、房総ダム付近の8月過ぎからの最高気温の下がり方に対し、野尻湖は8月を境に最高気温が急激に下がっています。

平均気温の下がり方は同じようなカーブなのに対して最高気温だけが冬に向かってこれだけの開きが出るというのは、関東地方とは季節の進み方が全く違い、かなり季節の進行が早いということを示しています。

ひとまず、関東地方やその他の地域からお越しになる場合は、現在お住まいの地域の季節感とはだいぶ違うという認識で来られた方が良いかと思います。

また、8月以前とそれ以降では湖が全く別物になっているという認識も必要かと思いますので、8月以前のイメージはあまり強く持たれない方が良いかもしれません。

10月の野尻湖スモールマウスバスの動き

10月の野尻湖のスモールマウスバスの動きには大きく分けて4パターンあります。

  1. はるか沖のスーパーディープの中層に群れで浮くバス
  2. ディープフラットのボトムで群れるバス
  3. 急深バンクの6m~8mあたりを徘徊する単発バス
  4. 予想できないボイルバス

こんな感じで各エリアに散っている感じです。それぞれのバスの特徴は

①は水深30メートルの中層15メートルにかなりの数で群れているバスで、イガジグなどのメタル系ルアーで狙います。かなりマニアックな釣りだと思います。

②は水深10~15mくらいのフラットエリアのボトム(①の中層バスがそのままフラットエリアまで来た感じ)で群れているバスで、ワカサギの群れに突っ込んでいってるパターンです。魚探の映像は良い感じなのですが、意外と何をやっても反応が悪く、釣りにくいです。

③はフラットとフラットの間を移動している時に魚探に映りがちなバスで、このバスがなぜか一番釣りやすいです。見つけてさえしまえばシューティング的に仕留めやすいんです。でも、粘る必要はありません。釣れなければ移動します。

④のボイルバスは運任せですが、ボイル撃ち用のタックルを忘れてしまっては運を味方にすることはできませんので、絶対にお忘れなく。

こんな感じです。

おすすめは③のバンク沿いを回遊しているバスで、そういうバスが群れているバンクを発見できればラッキーなのですが、実際は単発でいることが多いです。

しかしそういった単発バスは飢えているのか、ルアーへの反応が割と良く、ダウンショット、ネコリグ、ライトキャロ、キャロシャッドなどで狙っていきます。ただし、ダメそうなら粘らずに別のバスを探したほうがいいかもしれません。

どのバンクがいいという決まったことはなく、風が当たる岬とその両サイドが良いかと思います。

その釣りに飽きたらディープフラットの様子を見に行ったりしてみます。ライトキャロやダウンショットやキャロシャッドでもやってみましょうかね。

それプラス、バンク沿いかディープフラットかに関わらず、常に近くでボイルが起きることを想定しておくといいかと思います。

まとめますと、春~夏の野尻湖の記憶は忘れること、バンクもフラットも魚探をフル活用すること、ボイル用タックルを忘れないことでしょうか。

僭越ながら、私の経験では今のところこのうような釣りをしておりますので、よろしければ参考になさってください。

さて、野尻湖は禁漁まで時間が無くなってまいりました。

禁漁までのビッグスモールを釣る最後のチャンスです!

10月はきれいな景色、貸し切りの湖上、雨量も少なく快適な天気、旬を迎えるおいしい野菜や果物を使う湖畔の飲食店の料理などが後押しし、釣れたスモールマウスバスの思い出をより良いものにしてくれますので、ぜひ禁漁前の野尻湖にラスト遠征にお越しいただければと思います!

防寒着をお忘れなく。では、野尻湖でお会いしましょう!

それではまた。

毎度ありがとうございます!