スパイベイトというルアーを学ぼう

スパイベイトというルアーを学ぼう
Photo by wired2fish.com

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Learn to Spy Bait for Bass”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:wired2fish.com ”Learn to Spy Bait for Bass”By Jason Sealock •Jul 24, 2013

スパイベイトという釣り方が生まれてからもうだいぶ経ちましたが、皆さんはスパイベイト、やられたことはありますでしょうか。

スパイベイトというのはシンキングタイプのスイッシャーのことで、シャローから深いレンジも探れる強めのI字系ルアーという感じで使います。

このタイプのルアーが出回り始めたころは、普通のI字系ルアーは結構あったのですが、普通は目で見ながら操作するため、レンジが深くなり見えなくなるこのタイプのルアーはかなり「ノー感じ」な釣りになっていまい、なかなかなじめないという意見が多かったように思います。

今となっては、そんなノー感じな釣りに対する抵抗感はあまりなくなってきていると思います。

多くの方が水中の抵抗感のないルアーを使いこなしてらっしゃいますよね。

このスパイベイティングというジャンルは日本で生まれました。すばらしい日本発祥の釣り方なのですが、先に火が付いたのはアメリカでした。

多くのプロが契約外のメーカーのスパベイトを使い、シークレットルアーとしていたものが、プロトーナメントのウイニングルアーとして明るみに出てからは一般的にも広まっていったようです。広まってはいったようですが、ここは日本と同じく「難しいルアー」として扱われ、先にマスターした人からオイシイ思いをしていくという感じだったようですね。

現状では、日本が今まさにそんな感じではないかと思います。

釣れるのにあまり売れていないルアーというのはこの世界に山ほどありますが、このジャンルもそのひとつです。難しいけどもそれを人より先にマスターすることは、より釣りが有利になります。

ぜひ、マスターしたいものです。

この記事は、アメリカのバスフィッシング専門メディア「WIRED 2 FISH」の記事で、記者のジェイソン・シーロック氏が、このジャンルの発祥の経緯や歴史から使い方までを記事にしてくれています。

興味のある方はぜひ、読んでみてください。

このルアーの歴史

引用文(タップすると開きます)
“It’s believed that Spy-baiting was introduced on Lake Biwa in 2007 or 2008," Swendseid said. “There are a few who believe it may have originated on other smaller bodies of water near Tokyo, Chiba and Yokahama around that same time. Around that time, various lures with propellers began springing up in the Japanese fishing market. And guys were buying small propellers and adding them to various existing baits, seeking to get a subtle turbulence and pulsation in a natural looking profile to mimic the shimmer effect of baitfish."

The DUO Spinbait 80 was designed by Masarhiro Adachi (pictured below), a very well-known and respected lure designer in Japan, specifically for this technique. It features a small profile, intricate detailing, spinner blades that pulse at ultra low speeds need for the technique and super sharp hooks. DUO was a bit hesitant and reluctant to bring the technique and their bait to the US market because they felt we wouldn’t appreciate the finesse approach as much as our power-fishing techniques.

There are some keys to spy baiting that anglers must realize first to be successful.

「スパイベイトは2007年か2008年に琵琶湖で紹介されたと思います。」と、スウェンドセッド(DUOアメリカ社のマネージャー)は言いました。 「また琵琶湖ではなく、東京、千葉、横浜の近くのもっと小さなフィールドから生まれたのではないかと考えている人もいます。その頃、プロペラを使ったさまざまなルアーが日本のルアー業界で生まれ始めました。アングラーたちは小さなペラを買い、すでにあるルアーに付け、ベイトフィッシュの持つナチュラルな見た目を模倣するためにわずかな水流とフラッシング効果を得ようとしたのです。」

DUO Spinbait 80とこのテクニックは、日本で非常に有名で尊敬されているルアーデザイナー、安達 政弘氏(下の写真)によって設計されました。細身のシルエット、細部へのこだわり、超低速でも回転するプロペラと鋭いフックが搭載されていることを特徴とします。彼らはアメリカではパワーフィッシングテクニックが先行し、フィネスアプローチは高く評価されないであろうと感じており、DUOはそのルアーとテクニックをアメリカ市場に持っていくのを少し躊躇していたようです。

スパイベイティングでアングラーが成功するためにはいくつかのキーがあります。

スパイベイトというルアーを学ぼう
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このルアーはトップウォーターではない

引用文(タップすると開きます)
We are going to naturally look at the DUO SpinBait 80 and think it’s a topwater double prop bait, only smaller. It looks more like a detailed finesse jerkbait. But the key is this bait weighs 3/8 ounce and it sinks, quickly. It has a fixed ballast system that not only lets you cast it a mile, but on the fall, it shimmies and rolls and falls in a horizontal position, not nose down.

私たちはまず、DUO SpinBait 80を見たとき、スモールマウス用のトップウォーターのダブルプロップルアーだと思ってしまいます。 またはフィネスジャークベイトのようにも見えます。 しかし重要なのは、このルアーのウェイトは3/8オンスあり、ファーストシンキングであるということです。 バランスのいい固定重心システムによりロングキャストが可能となるだけでなく、水平姿勢でロールを交えたシミーフォールをするようにできています。

バスが見れるところで釣る

引用文(タップすると開きます)
Once you get it to the depth you believe the bass are holding, you simply reel it ultra slow, albeit fast enough that it will roll and shimmy as the blades turn. Because the action is subtle yet noticeable, it won’t call bass from great distances to the lure. You’re going to need to fish it where the bass are and in water clear enough for them to see it.

As I recalled on Table Rock last week, I’m often faced with fishing on clear-water fisheries where I know fish are in the area because they are following lures back to the boat but not eating them. This technique and lure seem to answer that problem to an extent

バスがいるであろうレンジが分かっているのであれば、そのレンジでブレードが回転し、ボディがロールするギリギリの速さという超スローリトリーブをします。 繊細なアクションが売りであるため、ルアーに向かって遠くからバスを呼ぶことはありません。 クリアウォーターで、バスからも発見しやすいようなところへ行って釣るのです。

先週のテーブルロックレイクでの話ですが、ここにはバスがいると分かっているクリアウォーターエリアで、バスがボート際までルアーを追ってくるが、口を使わない。こんな状況に直面しました。 このテクニックとルアーはそんなときに有効だと言えます。

細いラインを使うこと

引用文(タップすると開きます)
The technique is pretty straight forward with long casts, counting down to the right depth and then reeling it slowly along trying to keep the bait down. What brings the bait up is resistance in the water. The higher diameter lines will pull the bait up. While too heavy a fluorocarbon will pull it down where it can get hung. You just point your rod tip at the lure and slow reel, trying to avoid contact with the bottom or cover but keeping it down in the water column where you think the bass are foraging.

It takes a little practice and patience to get the lure to fish right for you. The biggest key is choosing a small-diameter fluorocarbon like 4- to 5-pound test that will keep the bait in the strike zone longer while still keeping it off the bottom. Remember it doesn’t have a lip so if it goes to the bottom it can snag pretty easy. Swendseid and other anglers who have perfected the technique in Japan say that 6-pound test is really pushing the limits because after that the bait gets pulled down by the line or the diameter causes too much drag in the water.

I fished mine on 10-pound braid (4-pound diameter) with a 6-pound fluorocarbon leader and caught more than 30 bass the first day with it on a pretty “tough" Table Rock Lake. But the fish I was catching were suspending, surfacing, chasing and looking in the area. I think as fish are not as grouped up and competitive the line size could be a bigger factor.

このテクニックは、素直にロングキャストをして、狙いのレンジまでカウントダウンして、ルアーがそのレンジから外れないようにゆっくりとリーリングすることです。ルアーを持ち上げてしまうのは水中での抵抗です。太いラインはよりルアーを押し上げてしまうでしょう。太いフロロカーボンラインだと、今度は逆に根掛かりの危険が上がるレンジまで沈みすぎてしまいます。キモはロッドティップをルアーの方向へ向け、ボトムやカバーと接触しないように気を付けながら、リールをゆっくりと巻いてバスがエサを探しているであろうレンジをキープすることです。

このルアーでちゃんとバスを釣ろうとしたら、少しの練習と忍耐が必要です。最大の秘訣は、4~5ポンドの細いフロロカーボンラインを選ぶことです。このルアーにはリップがないことを忘れないでください、ボトムについてしまうと簡単に根掛かりしてしまいます。この日本のテクニックを完璧にこなすには、6ポンドまでがラインがルアーを押し上げない限界だと、スウェンドセッド氏や他のアングラーたちは言います。

私は10lbのPEライン (直径は4ポンドと同じ)に 6ポンドのフロロカーボンのリーダーで釣り、かなり「タフで有名な」テーブルロックレイクでこのルアーを使い、初日で30本以上のバスをキャッチしました。しかし私がキャッチした魚は、そのエリアの表層でサスペンドし、追いかけてきてはよく見ていました。バスはそれほど群れを作っておらず、奪い合っている感じでもなかったので、ラインの細さがよく釣れた大きな要因だったのではないかと思います。

スパイベイトというルアーを学ぼう

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他の釣りよりも有利な点は

引用文(タップすると開きます)
It’s like a cross between a subtle crankbait, spinnerbait, swimbait and even jerkbait in one. It’s not going to call fish from a distance like those lures might, but if a bass is in its zone, it seems they have a hard time resisting it’s natural pulse and flow.

The other anglers with me last week threw topwaters, jerkbaits, soft jerkbaits, swimbaits, drop shots, and more, and the SpinBait80 was catching them 10 to 1 over those other baits. I don’t know if it was because of the ultra-clear water on Table Rock Lake. I don’t know if it was the way it moved like a bait singled off from the schools of minnows the bass were busting up. The fact that it kept moving slow and steady through the strike zone while other baits went over, under and darted around seemed to matter in these particular conditions.

The Spinbait 80 is small, has two sharp trebles and can be thrown a long way. I was catching fish on small swimbaits fished nearly the same way. However I would catch one bass for every 4 or 5 that hit the swimbait. With the Spy Baiting technique, I caught nearly every bass that slapped or slashed at it. It’s such a small profile with more hooking options.

Swendseid has caught big bass on the lure, including an 11-pound largemouth and many big smallmouths from the Columbia River. It’s considered an effective big bass technique on Japan’s famed big-bass Lake Biwa.

これはフィネスクランクベイト、スピナーベイト、スイムベイト、ジャークベイトの良いトコ取りをしたようなものです。これらのルアーのように遠くから魚を呼ぶものではありませんが、バスがそのゾーンにいるならば、そのナチュラルな波動と水流にバスは逆らえません。

先週私と一緒にいた他の釣り人たちは、トップウォーター、ジャークベイト、ソフトジャークベイト、スイムベイト、ダウンショットなどを投げていました、そしてSpinBait80はそれらのルアーに対して10対1の割合で釣れていました。それがテーブルロックレイクの超クリアウォーターによるものかどうかはわかりません。バスが襲い掛かったベイトの群れからはぐれたような動きをルアーがしていたのかどうかもわかりません。他の人のルアーがバスの上や下、またはダートさせているような状況下で、ストライクゾーンをゆっくりと、そして一定スピードで通し、レンジキープしていたという事実が重要なのだろうと思います。

Spinbait 80は小さく、2つの鋭いトレブルフックがあり、遠投ができます。これなら小さめのスイムベイトを投げても同じ魚が釣れるでしょう。しかし、スイムベイトに1本のバスがヒットする間にこれは4~5本のバスをキャッチするでしょう。 スパイベイティングテクニックを使っていると、大体が叩きつけたり切りつけるようなバイトをしてきます。これはより細身のシルエットにフックが付いていることの副産物でもあります。

スウェンドセッド氏は、このルアーでラージマウスの11ポンド(約5キロ)とコロンビアリバーでのビッグスモールマウスバスを含め、多くのビッグバスをキャッチしてきました。日本のビッグバスレイクで有名な琵琶湖でも効果的なテクニックだと確信しています。

スパイベイトというルアーを学ぼう

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注意すべきこと

引用文(タップすると開きます)
Check your line, often. I had an unbelievably fun few mornings until a 4-pound spot came up from behind the bait, short lined me, and broke off the single bait I got from DUO at ICAST. Truth be told, I was so excited about catching them, I forgot to check my line after every catch and paid the price .

I just ordered six more from TackleWarehouse, although I don’t see it being particularly effective on my local lake because of the lack of visibility just yet. I just don’t want to be caught without one now when the conditions call for the spy-baiting technique.

ラインはよくチェックしてください。 私はルアーの後ろから4パウンダー(約1.8キロ)のスポッテッドバスが毎回ルアーを追いかけてくるという信じられないほど楽しい朝を何日も過ごしていたのですが、私がバカなせいで、フィッシングショーのDUOブースで買った1個だけのルアーをラインブレイクして失くしました。 本当のことを言うと、良く釣れるのに興奮しすぎて、釣るたびにラインをチェックするのを忘れてしまい、大きな代償を払ったのです。

地元のフィールドではまだよく釣れるという評判がなかったためか、釣具店には入荷していなかったため、通販で6つ注文しました。 スパイベイトで釣れるという状況になった時、在庫がないとなってしまったら、他の方法では釣れる気がしません。


スパイベイトで釣るにはバスがいるレンジを特定しなくてはならない、という風に書かれていましたね。

ということは、魚探などを使いこなせるレベルでないと意味がないとも受け取れてしまいます。

しかし表層でサスペンドしている(見える)バスが追って来て連発したということも体験談として書かれていました。

必ずしも魚探がなければだめということではないと思います。

ただしレンジキープしたり一定スピードでリトリーブすることについてはやはり練習は必要になりそうです。

ノー感じのルアーで一定層をキープさせるというと言葉では難しく聞こえますが、実際はルアーに重量があり、あまりにゆっくり巻きすぎるとボトムに触ってしまうため、超スローとは言ってもまあまあのスピードで巻きます。

それなら意外とレンジコントロールはしやすいと思いますので、ぜひ練習して、このスパイベイティングをマスターしてみてはいかがでしょうか。

私もまだまだ練習中なのですが、ルアーの抵抗を感じないままルアーをスーッと一定リトリーブしているのに集中していると、突然ガツーンとロッドをひったくられる感じはかなり楽しいですよ。

この記事は結構古いものですのでクリアレイクで有効と書かれていますが、実際はマッディレイクでも実績が出ていますので、フィールド問わず練習してみるといいかと思います。

http://www.nojiriko-fishing.com/smartphone/detail.html?id=000000002276

http://www.nojiriko-fishing.com/smartphone/detail.html?id=000000002273

アフターでディープに落ちつつも上を見ているであろうナイーブな状態のバスや、夏にサーモクラインでサスペンドするバスなんかにもチャレンジしていきたいところですね。

皆さんもぜひ、お試しください。

スパイベイトというルアーを学ぼう
お腹に噛みキズのあるメスのスモール/2018.5.16野尻湖