メジャーリーグフィッシング(MLF)の見どころに変更点!最小ウエイトの変更でどうなったか:エドウィン・エバース
メジャーリーグフィッシング(MLF)のルールが一部変更になり、ここまでの2戦では、カウントできるバスのサイズがこれまでの倍の2ポンド以上になりました。このことが選手の心境に与えた影響は、どのようなものだったのでしょうか。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”EDWIN EVERS: The Quest for 2-Pounders is Twice as Nice”という記事を引用してご紹介いたします。
本日は先日ご紹介させていただいたメジャーリーグフィッシング(MLF)のエドウィン・エバースの記事の続編となります。
メジャーリーグフィッシングに興味のない方にはあまり良い記事ではないかもしれませんが、トーナメントに興味のある方でしたら比較対象としてお読みいただくと多少は参考になるかと思います。基本的には「メジャーリーグフィッシングを観よう!」という内容の記事になりますが、最後までよろしくお付き合い下さいね。
前回の記事で、エバースは5本リミットでない試合形式ではバスの質より数を釣っていくことになるということで、そのための考え方を教えてくれました。
ところが、この2020シーズンからルールに変更があり、これまでのキーパーサイズ(MLEではスコアラブルサイズ)の最小サイズが1ポンド(約450グラム=長さで言うとだいたい30センチくらい?)だったものが、試合が行われるフィールドにより適宜変更されるということになったのです。
そしてこれまで2戦行われたのですが、それがテキサス州とフロリダ州にあるビッグバスで有名な湖だったため、最小スコアラブルサイズが2ポンド(約1キロ=長さだとだいたい40センチ前後?)に設定されたんですね。
1ポンドから2ポンドに変更って、倍半分の違いですよ。
ちなみにエドウィン・エバースはMLFがスタートした2012年からの初期メンバー30名のうちの一人で、このフォーマット自体は8シーズンの経験で慣れています。他の50名のメンバーはほぼバスプロツアー(BPT)が始まった2019年シーズンが初戦となっています。(カップ戦のスピンオフバージョン的な位置付けでセレクトカップというものがあり、他団体からMLFカップ戦本戦に挑戦できる仕組みもありますので、まったくの初挑戦ではない選手もいます。)
そんな彼ですから、この2戦でスコアラブルサイズが2ポンドに設定されたことに相当な変化を感じているようで、その心境などをこのメジャーリーグフィッシングのコラムで語ってくれています。
以前より視聴されていたみなさんからは、この最小2ポンドという設定は評判が良く、MLFが面白いという意見をツイッターで拝見することが増えました。
では、このルール変更を戦っている本人たちは、どう受け止めているのでしょうか。
それでは読んでいきましょう。
最小サイズが倍になって楽しさも倍!
バスプロツアーをご覧の皆さんならご存知の通り、2020年からルールに一部変更がありましたが、その中の最大の1つは、スコアラブルバスの最小サイズがこれまでの2戦で去年までの試合の倍である2ポンドだったということです。
これは小さいようで大きな変化です。最小バスが1ポンドだったときと釣り方はそれほど変わってはいないでしょう。しかしその他の点においては、この変更はとんでもない事態です。
ユーフォーラ湖での初戦では、最小2ポンドというのはまったく影響しなかったと思います。釣りに問題はありませんでした。バスは太くてコンディションも良かった。釣れるバスの多くは2ポンド以上のバスでした。
しかし、2戦目のオキチョビーでは大きな影響がありました。まず釣ること自体が大変でした。強い寒冷前線が通過し、かなりのタフコンディション。 釣れるバスのほとんどが1ポンド13オンスとか1ポンド15オンスで、釣っても釣ってもカウントされないのです。(16ポンドが1オンスですので、1ポンド15オンスの次が2ポンド。1-15はギリギリアウトなんですね。)
普通、2ポンドのバスと言えばそれほど大きいとは言わないでしょう…でもそれが来ないんです!釣っても釣っても1ポンド半のバスです。たくさんのバスの群れを発見しても、2ポンド以上のバスがいないと分かりました。
もしかしたら、「2ポンドのバスなんてそんな大きくないじゃん!」と思う方もいるかもしれませんが、トーナメントで釣るべきバスがすべて2ポンド以上でなければいけないことをもう一度考えてみてください。私は今まで20年以上ツアープロをしていますが、どんなにいいコンディションのフィールドであっても、2ポンド以下のバスが混じらないことなんてめったにありませんでしたよ。
最小2ポンドルールを前向きに考えてみる
全体的なことを言えば、いくつかの理由で最小2ポンドというルールは私は好きだと言えます。 その理由の1つは、1ポンドのバスを数匹釣るよりも、2ポンドのバスを釣るほうが難しいという理由だけで、試合自体が難しくなるからです。
第二に、試合がより難しくなるということは、試合の速度が低下します。 SCORETRACKER®(スコアトラッカー=ほかの選手が釣ったことを知らせる速報システム)で誰かが釣ったという情報が入ってこなくなるため、競争のペースが変わります。
これにより、MLF NOW(ライブ中継)を見ている人のためになることが増えるでしょう。 私たちがトークをする時間が増えることで、私たちプロが今何を考え、何をやっているかについて多くを共有することができるためです。 私は話すことが好きで、そういうことが重要だと考えています。 トーナメントやショーに出演すると、多くの人から、なぜあのルアーを投げたのか、なぜあのエリアで釣りをしたのかと聞かれます。 そういう質問には喜んでお答えしていますが、オンラインやテレビ番組であればリアルタイムでお伝えすることができます。
2ポンドの試合はまだ始まったばかり
個人的には、最小2ポンドのルールが私の作戦にどのように影響するかについてはまだわかりません。 少なくとも今のところは、基本的なゲームプランをこなすことです。 具体的には、エリアを素早く効率よく探っていくということです。 私にとってはバイトがあることがすべてです。 試合がスタートしたら、できるだけ狭いエリアで最も多くのバイトがある場所に行き、そこに多くのバスがいる理由を特定しようとします。
水はクリアか、濁っているか? そのエリアに多くのベイトフィッシュがいるか? 私は自問自答を重ね、その答えを出すために一生懸命になります。うまくいけば、他の似たようなエリアを見つけることで釣る場所を広げることができます。 まさにパターンフィッシングの基本ですが、今これはパターンを見つけたのか、それとも単発のエリアだったのかを見極めることは重要でしょう。
私は基本的には、多くのバスを釣っていくことで、ビッグバスが混ざってくると考えています。
私のそのアプローチは変わっていませんが、常に改善策を探しています。もしまたルールの変更があったとしたら、またそのときに改善することもあるでしょう。
ファンの皆さんと会えるのが嬉しい
私が今シーズンからの変更で気に入っていることのもう1つは、ファンの皆さんとの交流がよりできるようになったことです。
水曜日からプラクティスをし、金曜日から試合をしますが、土曜日の試合は半日で終わり、残りの半日は、バスプロショップスやカベラスで地元の情熱あふれるアングラーたちと交流の時間を持つことが自由にできます。 さらに日曜日はファン感謝デーとなっています。
私たちはオキチョビーの試合をしている間、ポートセントルーシーにあるバスプロショップへ行きましたが、皆さんからフロリダのビッグバスの写真をスマホで見せられ、そのたびにこう言うしかありませんでした。
このバスが俺に釣れれば良かったのに!ってね。
なんでもそうですが、ルールが変わるというのは大変なことです。
私たちの仕事で考えたら、毎日の出勤時間がちょっと変わるだけでもやってみると大変ですもんね。
小売業の私からすれば、これまでより売り上げを倍にしろ!と言われるようなものでしょうか?ちょっと違いますかね(笑)
他にもプロスポーツに例えれば、野球なら2ストライクで三振、サッカーならイエローカード1枚で退場、ゴルフならフェアウェイの広さが半分みたいな感じでしょうか?これも多分ちょっと違うと思うのですが(笑)、これまでのルールが倍半分に変わるということはとにかくもうめちゃくちゃになるということですよね。
私の例えではピンとこなかったかもしれませんが、実際それくらい大変といいますか、選手としてやることや作戦は変えなければならなくなりますよね。
おそらくこれから先、アフターから夏になるにつれてバスは痩せてきますし、スモールマウスバス戦にもなれば、また最小サイズは1ポンドになるのかもしれませんが、その試合ごとの最小サイズが決定されるタイミングというのもどのタイミングなのでしょう。
もし直前プラクティスより後に決定されるのだとしたら大変です。選手の皆さんはそれこそいくつもプランを用意しておかなければならなくなりますね。
私たち視聴者からするとそういう部分もまた、全選手が同じ条件ということでまたひとつの面白味になるんですけどね。
そういった感じでスタートしています2020年のメジャーリーグフィッシング・バスプロツアーですが、選手の皆さんの大変な気持ちがこうやってわかると、見ていてまた少し感情移入で来て楽しめるのではないでしょうか。
興味があれば見てみてくださいね。
それと最後にエバースも書いていますが、プロの選手の皆さんは基本的に私たちファンやお客さんと話をするのが好きな方が多いです。
フィッシングショーなどのイベントに出掛けてお目当てのプロを見つけたら、勇気を出して話しかけたり質問してくださいね。
きっと普段の悩みが解決出来たり、いい思い出になったり、何か勉強になることが手に入ると思いますよ!
それではまた。
毎度ありがとうございます!