数釣りMLF?たくさんのバスを釣る方法について:エドウィン・エバース

メジャーリーグフィッシング独自の5匹リミット制ではない新しいフォーマットは、私たちはもとより、選手の皆さんにも大きな影響を与えています。私たちにとっては単なる見どころのひとつですが、選手たちにとっては生死の境目です。しかしそんな選手たちの心境からも、私たちが学ぶべき点があるようです。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”EDWIN EVERS: In Search of Numbers”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:majorleaguefishing.com ”EDWIN EVERS: In Search of Numbers”By Edwin Evers – February 4, 2020
1月の下旬にFLWプロサーキット、そして2月7日からアメリカのB.A.S.S.エリート、またメジャーリーグフィッシングと、各リーグでの2020シーズンのトーナメントが開幕しまして、いよいよ本格的なシーズンインが迫ってきたという感じになってきました。
アメリカのトーナメントにはあまり興味がないという方もいらっしゃるのに、野尻湖釣具店のツイートでアメリカの試合の内容が増えてしまってすみません。
そういうツイートはサラッと流してやってくださいね。
今回もトーナメント絡みの話題にはなってしまうのですが、しっかり私のようなサンデーアングラーにも勉強になるようなことだと思いますので、ツイートは流してもこの記事はぜひ読んでやってください。
皆さんもご存知のことと思いますが、バス釣りのトーナメントではこれまで、釣れた中の重い順から5本のバスを持って帰って検量し、順位を決めるという、5本リミット制が王道です。
探してみれば、トーナメントによってリミットが3本だったり1本だったり、あるいは長さを競ったりと、様々な検量方式はあるのですが、おそらく、どれもこの5本リミット制を参考にしたり、比較対象にして決めているのではないかと思います。
いずれにしても、5本ならそのフィールドで自分が狙った最高の5本を釣って帰る、ここに、リミット制というフォーマットの試合の本質がギュッと凝縮されていると思います。
それに対するプロの考えや起こすアクションを見て、私たちは楽しみ、学んでいます。
しかしメジャーリーグフィッシングでは、そのリミットそのものがありません。
その新しいフォーマットはメジャーリーグフィッシング発足当時の2012年のカップ戦から始まっているのですが、このバスプロツアーが2019年に始まってからそれが一気に話題になりました。
これを引き起こしたのはバスプロツアーを戦うメンバーがB.A.S.S.とFLWのトッププロからの引き抜きにより大幅に増員されたことと、ストリーミングでの無料のライブ中継で試合を観戦できるところが大きかったのだと思います。
ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、このような新しいフォーマットが話題になるということは非常に良いことで、違う方向性があるということは、自分の好きなバス釣りのスタイルを再確認できることにもなるんですよね。
ただ、こんな言い方は良くないかもしれませんが、私のような素人アングラーにとってはトーナメント団体が増えたことは楽しみのひとつが増えた程度の話ですが、実際に戦うプロ選手たちにとってはこれが死活問題なんですよね。
この新しいフォーマットやルールに苦しめられている選手も多いようです。しかしながら、そんな心理状態を語っていただいたインタビュー内容からも、プロらしい、私にとって非常に勉強になる考え方があることがわかりました。
この記事は、そのメジャーリーグフィッシングサイトのアングラーズコラムで、メジャーリーガーのエドウィン・エバース氏が、5本リミット制ではない試合についての心境などを語ってくれています。
ぜひ読んでみてください。
多くのバスを釣るということ
ご存知のように、メジャーリーグフィッシングと5本リミット方式のバストーナメントの最大の違いの1つは、バスプロツアーではキーパー以上のバス(MLFではスコアラブルバスと言います)はすべてカウントされるということです。つまり、できるだけ大きなバスを数本釣るのではなく、釣るバスの数に集中する必要があります。
これはこれまでの私の釣りには無かったことなので、多くの点で影響を及ぼしています。
これまでのトーナメントで、自分はパワーフィッシャーマンであると同時にフィネスの釣りともバランスの取れているタイプだと考えていました。私にとってパワーとフィネスの違いは、ルアーのサイズや、横の釣りか縦の釣りかではありません。私にとってパワーフィッシングは速い釣りであり、フィネスフィッシングは遅い釣りです。
別の考えがある方は、それで構いません。私がこれからパワーとフィネスについて話すここだけ、そういう意味だと理解しておいてほしいということです。
MLFまたはバスプロツアーの試合を釣るときは、パワーアプローチをとります。むしろそうしなければなりません。ゆっくりと動かすルアーから始める余裕はありません。正しい場所にいてバスがルアーを食ってくれることを願っています。積極的に釣りをしてバイトを得るには、広く探る必要があります。また、フィールドの他のアングラーに遅れをとることも避けたい。スコアトラッカー(選手に現状の順位をリアルタイムで知らされる速報システム)により他のみんながどれだけ釣っているかを知るということは心理的なプレッシャーが増え、釣るのが難しくなります。
パワーとフィネスのバランス
皆さんから見ると、より小さなルアーに細いラインのフィネスアプローチの方が数を釣る必要があるこのフォーマットにふさわしいと考えるかもしれませんが、私の経験ではそれはありません。このフォーマットでは、パワーとフィネスのバランスを取る必要があります。私はこれまでのトーナメントとは少し違う方法でそのバランスについて考えています。
たとえば、あるエリアで釣りをしていて、ジグでのフリッピングがハイクオリティなバスを釣るための最善策だと思ったら、私はフリッピングタックルを用意してそこへ行きます。私の考えが正しければ、3~4本のハイクオリティなバスを素早く釣るでしょう。
これまでのパターンフィッシングのセオリー通りであれば、そのパターンに基づいて湖の他の似たようなポイントを探して移動することになりますが、そこでエンジンを点火する代わりに、私はまだバスがいるであろうそのエリアを釣り切ろうと考えます。
そうです、このフォーマットでは、ジグを片付けて、ワッキーワームなどに持ち替えて、バスの目先を変えます。近くに他の選手がいない場合は、そのエリアをしばらく休ませます。エリアが休まったら、私はまたそこに戻って、私が釣ったエリアで再び多くのバスを釣ることができます。私が正解を導き出せたエリアでの釣りに時間を費やす方が、他のバスを探して走り回る時間よりも優れているという考えです。
自分の釣りを展開する
上で述べたことはもちろん、皆さんにも当てはまります。 バスがいるエリアを見つけた場合、最初に釣った方法ですべてのバスを釣り切ることはほとんどありません。 あなたにはまだ何本かのバスが残されていること、そして異なるルアーやテクニックでそのバスが釣れるはずだと確信するべきです。
ボートの数には注意してください。 同じエリア内に他のボートがある場合、場を休ませてから別の方法で釣るというアプローチができない場合があります。 大体そういうときは、あなたはボートの向きを変え、他のポイントへ行かなければならないでしょう。 しかし、場を休ませ、さっきの場所に戻ることができれば、それは大体、またバスが釣れる可能性は高まります。 そして、より多くのバスが釣れるというのは楽しいものです。
次回は、バスプロツアーの試合で学んだいくつかの方法についてお話したいと思います。 それもまたあなたの役に立つかと思います。
人生では、すべての魚に価値があることを忘れないでください。

私はちょっとエドウィンエバースと考えがずれてしまっていました。
メジャーリーグフィッシングのフォーマットなら、ライトリグの使い手の方がある程度有利といいますか、活躍の場がありそうだという考えがあったのですが、そうではないんですね。
私的には、「ライトリグの方が有利のような気がするけど、なんでライトリグをする選手がこんなに少ないのかな、多分これがアメリカの釣りなんだろうな」という感じに考えているくらいでした。
そういえば、メジャーリーグフィッシングのルールではノープラクティス・ノーインフォメーションが徹底されていますから、まず今日、試合の当日、バスがどこにいるかは行ってみないと、釣ってみないと分からない状況です。
バスがいると分かっていればフィネスは有効でしょうけど、フィネスからスタートしてしまうと分が悪くなってしまうんですね。
言われてみればすごく単純なことでしたね。
そして、私的に出来そうでできていないことが、「場を休ませて入り直す」ということなんです。
みなさんには、できますか?
プロの話では本当にしょっちゅう出てくる言葉で勉強になる言葉なのですが、いまいち実践できないんですよね。
一度釣りをした場所は飽きてしまうといいますか、他にもやってないポイントもあるし…となってしまったり、なんかバッテリーやガソリンがもったいないような、そんな気さえしてしまいます。
だめなんですねぇ…。
これも一種のメンタル面の弱さなのでしょうか、そのあたり、もっと鍛えないとですね!
さて、この記事の最後にあったエドウィン・エバースの言葉「人生では、すべての魚が重要であることを忘れないでください。」これは少し翻訳に迷いました。
というのも、原文は”Remember, in life, every fish counts.”ですので、「人生ではすべての魚はカウントするのを忘れないでください。」というのが普通の翻訳かと思うのですが、この「カウント」には「重要な」とか「値打ち」とか「価値がある」という別の意味がいくつかあるんですね。
ということは、これは、「MLFはノーリミット制だから、すべての魚をカウントするから1本1本が大事なんだよ」という意味と、「トーナメンターでない皆さんにとってはすべての魚が大事なんだよ」という風に、「カウント」という単語に2つのメッセージが込められている、エバースの言葉遊びなんだと思いました。
その前にもバスがいっぱい釣れるのは楽しいと言っていますしね。
エドウィン・エバースという超トッププロでも、バスがいっぱい釣れて楽しいという言葉が出てくるのは素晴らしいなと思います。
まあ、私の勝手な翻訳といいますか、解釈なのですが(笑)、彼は、バス釣りを心の底から楽しんでいますね。間違いないです。ええ、間違いない。
ということで、エバースがバスを釣った後の行動は、移動か、休ませるか、フィネスで釣り切るか。この3択になるということですので、これを参考に皆さんも判断して、より良い釣果に繋げてみてください!
それではまた。
毎度ありがとうございます!