ボートポジションとキャストの関係
そこにいるであろうバスをイメージして釣るために、自分の位置(ポジショニング)と正確なキャスト(アプローチ)をするというのは大事なことだと思います。では、このことについてバスプロの頭の中はどのように考えているのか、知りたくありませんか。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”Position your boat, then cast”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:bassmaster.com ”Position your boat, then cast”by Bill Lowen February 15, 2020
皆さんのバス釣りは、ボート中心でしょうか、オカッパリ中心でしょうか。
釣りをする場所が岸からなのか沖からなのかという違いは、角度にすれば最大で180度ぐらいありますから、かなり釣りが変わってしまいます。
ただ、これは両方の釣りをされる方にはお分かりになると思うのですが、オカッパリで釣りをしている時は、「ああ、ここでボートみたいに自由に動けたらなあ」と思い、ボートに乗っている時は、「ああ、ここがオカッパリの時みたいなしっかりした地面だったらなあ」という風に、お互いのいい部分を求めたりするものなんですよね。
これは、バスがあそこに居そうだからなんとかしてルアーを届かせたい、高い精度でちゃんと釣りがしたい、という気持ちの表れだと思います。
これはみなさんがどっちの釣りをするにしても、自分のポジショニングとアプローチに気を使っているということだと思います。さすがですな。
これは私の考えでちょっと話が飛びますが、釣りが上手な方というのは、子供の頃にかくれんぼや缶蹴りが得意だった方が多いのではないかと考えています(昔の遊びですみません(笑))。
今でいうとエアガンを使ったサバイバルゲームなんかもそうだと思うのですが、かくれんぼと同じように、その空間で視覚や聴覚を3Dで使いこなす遊びで、その場の空気感や視線、さらには気配や殺気みたいなものを肌で感じたりするものでもあって、そういう感覚が強いというか、感度が適正な人というのがこういう遊びに強いような気がします。
なんだかちょっと分かりにくい例えで申し訳なかったのですが、私の考えが正しければ、これを逆に言うと、こういうところに気を使うようになることで釣りが上手くなると思うんですね。
さて、どうなんでしょうね。
この記事は、アメリカバスマスターサイトのコラム記事で、エリートプロのビル・ローウェン氏が、ボートポジションとキャストについて解説してくれています。
これはボート釣りの記事になりますが、オカッパリのイメージで読んでも大変勉強になると思います。ぜひ読んでみてください。
ボートポジションとキャストが大切な理由
ボートのポジショニングについての話は最近になってあまり耳にしなくなりましたが、3つの理由から非常に重要です。まずは、バスを釣ること。次に、そのバスをボートまで寄せられること。そして、同じスポットからできるだけ多くのバスを釣るということです。
この話の分かりやすい例は、沈木やレイダウンを釣っている時です。
沈木やレイダウンを釣るときの私の頭の中は、水中の木を細かく探ろうということです。ルアーを木の両側を通し、さらに上下も通す。レイダウンの場合は同じことをしてからさらに内側を狙って、レイダウンの全ての枝から枝先までを釣りたいと思います。これを1ヶ所のボートポジションでやろうとしてもできません。ボートを少し動かしてポジショニングし直す必要があります。
ボートポジションを変更しないと、片側からもう一方にキャストするときに、沈木や枝を乗り越えることになります。それは、木の反対側の一部しか釣ってないことになります。それでは広く探ったことになりません。
もう1つは、反対側でバイトがあってもバスをバラしやすく、ルアーが引っ掛かってしまう可能性が高いということです。ルアーを引っ張って外したときには、ポイントを潰してしまいます。
これらの問題を解決する方法は、少し時間をかけてもボートを何回かポジショニングし直して多くのキャストを行い、カバーをしっかり探ったり、適切な方法でレイダウンを探るようにすることです。ボートの移動に1〜2分かかったとしても、それをするだけの価値はあります。
同じ考え方が桟橋での釣りにも当てはまります。桟橋の外側、内側、左側、右側を1つの位置からすべて通すことはできません。ボートを1か所に固定してしまったら、桟橋の下をさまざまな角度や方向から通すことはできないのです。
ボートポジションの取り方
それでは、ボートポジションの取り方について話しましょう。そもそも、ほとんどの場合、ポイントから離れてロングキャストする必要はありません。これは多くの人が考えることなのですが、少なくとも多くの湖や川ではそんなことはありません。かなり近くまで「静かに接近する」方が良い選択肢となります。
他に考えるべきことは、ボートをしっかりと固定する方法です。私の場合、それはスポットロックとパワーポールになります。スポットロックは、ボートの先端は一か所に固定できますが、ボートの後方は固定できません。風や流れによって後方は振れてしまいます。これにより、ボートの長さ分までは、ポイントに近づけることができます(風向きが変わるとボートのトランサム側がカバーに当たってしまうので、ボートの長さより近付かないという意味)。
パワーポールは水深が浅いエリアで、2本あればしっかりとボートを固定できます。しかし、パワーポールが1本の場合は、スポットロックの場合と同様に、パワーポールを軸にして回転してしまいます。
ボートが動いてしまう問題を解決する簡単な方法は、風や流れのないところで釣りをすることです。しかしそれは常にできることではありません。風や流があるところで釣りをする必要がある場合は、ボートを固定する時にボートの揺れを考慮してください。そして、どうしてもうまく固定されない場合は、昔ながらの方法になりますが、エレキを踏みながら釣るということになるでしょう。
最後に言いたいことは、あなたはキャストをする前に、そのエリアをしっかり分析する必要があるということです。ロッドを手に取る前に、そこにあるカバーをしっかり見て、適切に釣る計画イメージを持ってください。一般的には、外から中へ攻めていきます。そうすれば、釣りをしていないスポットを荒らしてしまうこともありません。
最後にもう1つ。正しくポジショニングできたら、同じ場所に繰り返しキャストすることです。同じ場所に同じルアーを何十回もキャストした後にバスが食ってくることに驚くかもしれません。
まとめると、次のとおりです。カバーに向かってただ投げるだけではいけません。カバーを分析し、計画を立て、キャストする前にちゃんと時間をかけてボートを所定の位置に移動します。そうすればより多くのバスが釣れるはずです。
例えばバスプロさんのオカッパリの釣り動画を見たとき、ポイントに到着した時にすぐに釣りをせず、土手の上からあたりを見回しているようなシーンを見たことがありませんでしょうか。
あれは攻めるべきカバーの場所、種類、順番、道順、足場、使うルアーなどを瞬時に分析しているのだと思います。バス釣りだけでなく、渓流釣り、磯釣りなどのプロの動画を見ても全く同じシーンがありますので、まずそういう分析をしていると見て間違いないはずです。
編集も含め、そういう部分はそれほど長く見れるシーンでもありませんし、ノリ的に適当に釣り始めてる感も漂っていることがありますが、そういうのをさらっとやっているのが、プロなんですよね。
私たちも連れや仲間たちと釣りに行ったりするとき、ひとつのおいしそうなカバーがあったら、「お前どっち釣る?」「俺こっち」「じゃあ俺こっちな」といった具合にポイントをシェアすることがありませんでしょうか。
こういうことは非常にシンプルですが、無意識にカバーを分析できている証拠だと思います。そして、プロはそれをもっと細かく、早く正確に、ミスなく釣っていくのでしょうね。
また、ビルローウェンが言った大事なことのひとつは、バスが掛かった時に寄せるルートがあるかどうかということではないでしょうか。
これはまさにその通りで、キャッチできなければ意味がありません。
ちょっと言いたい意味が変わってしまいますが、バスの健康を守るという意味でも、もしバスが掛かってもキャッチできないような距離、カバーの濃さ、タックルの強度であるならば、ルアーを入れない勇気も必要かと思います。
私も釣り場に着くとどうしてもすぐにキャストしたくなってしまうのですが、その前にちょっと時間を使って、カバーや立ち回り方を考える釣りをしてみようかなと思います。
ひとつのカバーから数本のバスを釣る。これが私の目標ですね。
それではまた。
毎度ありがとうございます!