【初心者必見】ベイトリールのギア比とは?知れば釣りの効率が変わる!

こんにちは!店長の小山です!
本日は小ネタになりますが、ベイトリールのギア比に応じた使い分け・リール選びというものについてお話したいと思います。
新たにベイトリールを購入する時の目安になったり、今お使いのベイトリールを見直すきっかけとなるなど、よいよいバス釣りライフのお役に立てばと思います。
※私の個人的な意見が盛りだくさんですので、反論があったり、場合によってはお怒りや反感を買ってしまうことがあるかもしれませんが、ご意見がございましたら遠慮なくこちらまでくださいませ。
ベイトリールのギア比ってなに?
ギア比によるリールの選び方に入る前に、ギア比の基礎知識と、大きな誤解があることをお話しなければなりません。
リールのギア比
ギア比というのはリールハンドル1回転につきスプールが何回転するかというのを示したものです。
ハンドル1回転する間にスプールが6回転すればギア比6:1という具合です。
現在は、ギア比6:1未満のものをローギアリール、ギア比7.5:1以上のものをハイギアリールと呼ぶ傾向があると思いますが、これは相対的・感覚的なものです。
メーカーやプロアングラーさんが定義づけしている場合もありますが、それですら時代とともに変化し、その人によっても変化する変数です。
ギア比の誤解
リールを買う時にギア比のことを考えるということは、ギア比を変える目的はなにか?ギア比が変わることで釣りの何が変わるのか?ということを理解しなければならないのですが、ここには誤解されていることがあるかと思います。
それは、「ギア比というのはあくまで目安であり、ちゃんと知るべきことはハンドル1回転あたりのライン巻き取り量」だということです。
リールのギア比で変わるのは釣りの効率
メーカーがリールのギア比が違うリールを開発・発売する理由のひとつは、「リールの大きさ(握り心地)を変えずにハンドル1回転あたりのライン巻き取り量を変えるため」です。
たとえば深海の釣りをする場合、ラインは数百メートルも出しますが、釣りをするゾーンは結局のところボトムから数メートルしかないという場合、巻き取りスピード(ハンドル1回転あたりのライン巻き取り量)は速ければ速いほど、多ければ多いほど、手返しが良くなります。
この例の場合は手返しを良くすることで釣りの効率も上げて有利にしているということであって、必ずしも巻き取り量が多いほど釣りの効率が良くなるという意味ではありません。
後述しますが、ギア比が低い方が効率がいい釣りもあります。
昔は、ギア比を変えるということよりリール(スプール)の大きさを変えることでそれを調節していました。
リールを大きくすれば、ハンドル1回転あたりのライン巻き取り量は簡単に増やすことができ、リールを小さくすれば簡単に減らすことができるためです。
しかし、バス釣りのように、使うルアーやテクニックごとにタックルをチェンジする釣りの場合、リールのギア比ごとにリールの大きさが不揃いだったりすると、使い手の感覚が狂ってしまうというデメリットがあります。
また、ギア比の違うリールでも本体が同じであれば、リールどうしで共用できるパーツが増えるため、生産効率が上がり、メーカー側はコストダウン(低価格化)、アングラー側はコストパフォーマンスアップ(維持費抑制)ができるメリットもあります。
リールそのものやギア比を変えることで、自分の釣りが有利にも不利にもなることですね。
もうひとつの誤解
ギア比ごとのリール選びを考えるときに、もうひとつ誤解があります。
ギア比を変えるのはラインの巻き取り量を変えるためではあるのですが、ハンドル1回転あたりのライン巻き取り量というのは、ギア比以外の原因でも変動するということも覚えておかなければなりません。
ラインの巻き取り量は、ギア比以外に
- スプールの直径(大きさ)=大きいほど1回転あたりの巻き取り量が多くなる
- ラインの太さ=太いほど1回転あたりの巻き取り量が多くなる
ということがありますので、必ずしもギア比8:1のリールのほうが7.5:1のリールより巻き取り量が多いとは限らないことに注意してください。
使うルアー、使うテクニックごとに買うリールを比べるときは、メーカーカタログ等を見て、ギア比そのものよりもハンドル1回転あたりの同じ太さのライン巻き取り量を見ることが重要です。
リールのギア比ごとに向くルアーやテクニック
それでは具体的に、リールのギア比(ライン巻き取り量)ごとに使うのに向いているルアーやテクニック(どう効率がいいのか)を考えていこうと思います。
ローギアリール
ギア比が低いということは、自動車で言えば1速とか2速で走っていることになります。オートマ車で言えばDではなくLとかSとか2のことです。これはスピードは出ませんがパワーがあるということですよね。
パワーが必要な登り坂などで重宝する機能ですよね。
リールもこれと同じです。
では、バス釣りで巻き取りパワーが必要になる釣りがなにかと言えば、
- ディープクランク
- リップ付きのビッグベイト
- ヘビースピナーベイト
などがあります。これらは一般的に、巻き抵抗が大きいルアーですね。
巻き抵抗が大きいということは、巻き続ければ腕が疲れる…肉体疲労に直結しますが、高い集中力や良いコンディションで釣り続けるためには疲れないこと。ちょっと分かりにくいですがこれが効率化につながります。
また、ルアーが思いのほか早く通過してしまうことを避けることができるので、ストライクゾーンに入ったルアーを長くそのストライクゾーンにとどめておくにも効率が良くなります。
トッププロの中にはハイギアリールでディープクランクを使っている方もいらっしゃいますが、1年365日のうち300日近く釣りをしている人と同じ感覚で考えてはいけません…!
もし、サーキットで車を走らせるとき、プロのドライバーならはフォーミュラカーで走った方が速いタイムが出ると思いますが、私たちは乗用車に乗った方が結局は好タイムが出せるのです。
また、ゴルフクラブを1本しか持てないルールでコースを回った時、プロゴルファーは1番ウッドを使うかもしれませんが、普通は5番アイアンあたりを使った方が好スコアが出せると思います。
例えが分かりにくくてすみません(笑)
ハイギアリール
ハイギアリールはハンドル1回転あたりのラインの巻き取り量が多いのですから、速くラインを巻き取る必要がある釣りに使うと有利になります。
具体的なルアーを挙げますと
- ラバージグやワーム
- フロッグ
- ジャークベイト
- トップウォーター
- メタルジグやメタルバイブのリフト&フォール
このような感じになります。
ラバージグやワームというのは、主にピンポイントの釣りのことを指しています。
たとえばフリッピングで木の根元を狙ってキャストし、数回誘ってバイトがなければすぐ回収するような釣りの場合は、キャスト数を増やしたほうが釣りが有利になるので、回収が早い方が有効になります。
また、ジグやワームやフロッグはヘビーカバー周りで使うことが多いため、フッキング後にカバーから強引にバスを引き離すには、速い方が有利になります。
ジャークベイトやトップウォーター、リフト&フォールの釣りについては、ラインスラックをわざと出す釣りになります。
ジャークやトゥイッチの後にラインのたるみをとって次のアクションをする釣りの場合、余分なラインスラックの回収自体は釣果には直結しないので、ラインの回収が速ければ速いほど、次のアクションやバイトに備えるのが早くなり、有利になります。
ベイトフィネスリールもピンポイントの釣りが多くなりますので、ギア比が高いものが多いですよね。
ノーマルギアリール
ギア比6:1~7:1くらいまでをノーマルギアと呼ぶことが多いかと思いますが、これらのリールはもっとも一般的です。
ローギアとハイギアで紹介したルアーや使い方というのは、どちらかと言えば特殊といいますか、用途の限られる使い方ではなかったでしょうか。
ノーマルギアはその他すべてで使える万能なギア比となりますが、あえて使用例を挙げますと
- シャロー~ミドルクランク
- バイブレーション
- チャター
- スピナーベイト
- スコーンリグやアラバマリグ
- スパイベイト
など、キャストごとに、また1キャスト内でも速く巻きたいときや遅く巻きたいときに調節がしやすいルアーや釣り方に向いていると言えると思います。
個人的なギア比の選び方
以上、ギア比(ラインの巻き取り量)がもたらす効果によってリール選びをするということについて個人的な意見を中心に考えてきましたが、まとめとしまして、最後に私がずっと頼っているリールの選びの考えについてお話します。
私の場合
- ロッドに仕事をさせる釣りにはハイギア
- リールに仕事をさせる釣りにはローギア
- 結局ノーマルギア
という感じでしょうか。
この考え方は非常にシンプルで、ギア比によるリール選びに迷う時間を減らすことができると思います。
釣具業界は技術がものすごく早く進歩しているので、商品やその特徴が細分化されたり多様化されているので迷ってしまうことが多いのですが、失礼ながら、それはメーカーの宣伝文句に振り回されているだけだったということがあったりします。
ただ基本的なことを理解するだけで、他者に左右されなくなり、商品選びに対する考え方をシンプルに保つことができます。
これで、釣りの方に集中できますね!
はい、ということで、あとは…デザインや本体重量や価格で迷ってしまいますね(笑)
これがまた迷っちゃうんですよねえ!
それではまた。
毎度ありがとうございます!