バスプロという変わったスポーツ選手:マット・リー
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こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”PROFESSIONAL BASS FISHING IS A WEIRD SPORT”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:mossyoak.com ”PROFESSIONAL BASS FISHING IS A WEIRD SPORT”with Matt Lee May 2, 2019
バスプロの気持ち
皆さんは、バスプロというスポーツ選手について考えてみたことはありますでしょうか。
バスプロになりたい、と考えてみたことがある方もいらっしゃるでしょうし、ひとりのファンとしての観点から考えるということもあるでしょう。
大好きなバス釣りを職業として収入を得るということは充実した毎日が送れるのではないかと思いますし、そうなりたいけどなれなかった自分を好きなバスプロと重ね合せて感情移入するということもあります。
私もバスプロになりたいと一度は考えたことがありますし(身の程知らずです)、今もその時の夢を思い出しながらプロの試合を観て楽しんでいたりします。
そうやって、バスプロについてなにかしらの想いを馳せるというのはバス釣りをする方には少なからずあるのではないかと思います。
幸いにも私は、プライベートでも仕事柄でも、数名のバスプロの方々とのお付き合いがあったり、取材のカメラを切ってからのところで色々なお話を伺うことができたりという環境に恵まれています。
そんな中で私なりに感じるバスプロの方々の共通の想いや現実というのを少しだけお話しさせていただくと、まず自分がどうなりたいというビジョンと同時進行で、バス釣りそのものや美しいフィールドを残したい、釣り業界と自社(スポンサー)が発展してほしい、自分もそれに貢献したいという考えを皆さん持っています。
そのための活動として、製品開発をしたり、地域貢献のイベントをしたり、自分の技術をメディア等で出して一般の方々の釣果に役立ったりということをしています。そしてそれが、自分もこの業界で生き残るための手段ともなっているという感じで、常に危機感を持っている方が多いです。
日々のスケジュールも、試合を始めメディア出演や製品・メーカー絡みの打ち合わせ等、日本各地を転々とする多忙な毎日をみなさん送ってらっしゃいます。
そしてもちろん、その間も自分の釣りの技術を磨くための努力を惜しまず、誰からも学び、釣りを研究するという姿勢を忘れていないという方が多いです。
ここまで書いたことも、ただ私の知る限りのことでして、例えば試合中の心境ですとか、メディアの企画に参加している時の心境など、メンタルの奥深い部分は私に話してくれるはずもなく、まだまだ私の知らないところでの苦労は多いのではないかと思っています。
ただし、皆さん辛い苦労話や愚痴を言うのではなく、たとえそんなことがあっても顔に出さず、面白おかしく私に伝えてくれますので、ご苦労はあっても充実はしているのかなというのが伝わってきます。本当にすごい人たちです。
ここまでちょっと長くなってしまいましたが、私のバスプロ観というのは、おそらく不完全ながら、こんな感じなんです。
では、世界はどうなのでしょうか。
この記事は、アメリカのハンティングとフィッシングの専門メディア「MOSSY OAK」の記事で、メジャーリーグフィッシングのバスプロ、マット・リー氏が、アメリカのトーナメントでのプロとしての心境などを語ってくれています。
私の知らない試合の時などのメンタルの話などもありそうです。早速読んでいこうと思います。
バスプロという奇妙なスポーツの世界
バス釣りというのは奇妙なスポーツです。参加しているほとんどのトーナメントでは、100人以上のアメリカのトップのバスアングラーたちと釣りをしています。こんな世界では、勝つことよりもずっと多く負けることになるをことを認識しなければなりません。トーナメントを成功させるためには、すぐにその負けを乗り越え、次のトーナメントに向けて精神的に切り替えられる仕組みを自分の中に持っている必要があります。
私の頭の中は、予選落ちしたり決勝戦で勝てなかった時、つまり負けたときです。めちゃくちゃ頭に来ます。勝ったときは本当に嬉しいです。この怒りを乗り越える唯一の方法は、次のトーナメントでも勝つチャンスがあると言い聞かせることと、過去の経験を自信に変えることであると思います。私は試合が終わったらすぐさま次の試合に向かうような、中断することなく立て続けにトーナメントを釣っていくのが好きです。それが私の収入源であり、どのようにして生計を立てていくかということになるので、毎日のように釣り続けたいのです。私が年間を通して参加できるトーナメントが多ければ多いほど、勝つ確率は高くなるということです。
私は勝利の喜びが負けた時の痛みと同じくらいの大きさだとは思いません。しかし、勝ちたいという気持ちは私の原動力となっており、特に負けた後、私を奮い立たせる力となり続けています。プロのバスアングラーは他のアングラーと戦っているだけではなく、バスとも戦っています。たとえあなたが表彰台に立ち、トーナメントで多くのアングラーの上に立ったとしても、実はあなたは自分で思ったほどバスを釣っておらず、勝った気にはなれないかもしれません。
私はバスフィッシングのトーナメンターとしてこの地球に生まれてきたのだと確信しています。ですので、私は負けたこともすぐに乗り越えなければならず、そしてバス釣りの未来のために自分の心を正しくしなければならないと思っています。
サンデーアングラーでもトーナメントのプロであったとしても、他のトーナメンターやバスに打ちのめされたとしても、すぐにその負けを乗り越えて次のバス釣りを成功させるには素早く切り替えられるように学ぶ必要があります。私はこれをプロのブロンクライダー(暴れ馬乗り)に例えます。制限時間まで乗ることができず馬から投げ出されてしまっても、すぐに起き上がって自分自身を奮い立たせ、そしてまた次に乗る暴れ馬にサドルを装着する準備をしなければなりません。そしてこれこそが、プロのバスアングラーのあるべき姿です。何が何でも、やり続けるのです。
Matt Lee Photo by mossyoak.com
マット・リーという選手はアメリカのトッププロの1人なのですが、兄弟にジョーダン・リーというこれまたとんでもないトッププロがいます。
今のところ、弟のジョーダン・リーの方がバスマスタークラシックに2度優勝したり、メジャーリーグフィッシングのバスプロツアーでも参加初年度で優勝したりと、活躍が目立っていると言える感じですので、兄としては弟に負けるというのはことさらに悔しいのではないかと察します。
しかしながら、見ている限り彼らは仲が良くお互いをリスペクトしているように見えます。
私なんかが簡単にトップレベルの領域など察することはできないのかもしれませんね。
私を含めバスアングラーの多くの方はトーナメンターではないと思うのですが、おそらく誰かに釣り負けた時、そして単純にもっとバスが釣りたかったなんていうときは悔しい気持ちになると思います。反省会もしますよね。
せっかくの月に一度の釣行で上手くいかなかったなんて時はけっこう落ち込むものです。
反対に、誰かに釣り勝ちたいですとか、世界記録を釣りたいという具体的な目標があるわけでもないという方も多いかもしれません。
ただ、自分の好きな釣り方で釣りたい、納得の釣りができればいい。でも、それができたら、次の納得のいく釣り方が出てくる。
そんなわけですから、長い釣り人生をトータルで考えると、長く納得がいかない日々を送ることでしょう。
納得のいく日はきっと来ないことでしょう。
マット・リーのように負けた時の気持ちを切り替えるかのように、きっと何かの想いが自分を奮い立たせ、釣りを続けてしまうのではないでしょうか。
私たちだってそうなのですから、やっぱりね、バスプロの方々に感情移入して応援してしまうわけですよね!
バス釣りの未来を考えてくれるプロの皆さんをリスペクトしつつ、私たちも末長く楽しめるように行動したいものですね。
それではまた。
毎度ありがとうございます!