秋はスイムジグでバスを釣ってみよう

秋はスイムジグでバスを釣ってみよう
Photo by shopkarls.com

もともとボトムをズル引きで使うために生まれたラバージグですが、経験豊富なアングラーの手によって、ラバージグを泳がせて使う方法が編み出されました。もちろんこれはただ泳がせるだけでなく、時期や場面など、効果的な使い分けをすることが重要になります。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Swim Jig Fishing 101: How To Fish A Swim Jig”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:shopkarls.com ”Swim Jig Fishing 101: How To Fish A Swim Jig”

皆さんは、ラバージグのスイミングの釣りをされますでしょうか。

昔は、ラバージグのスイミングといいますと「ホンガリング」といって、まずはボトムのラバージグをホップさせ、着底させないようにリールを巻きながらロッドティップをリズミカルにトウィッチして水中のラバージグをホンガホンガさせるというスタイルが一般的でした。

次に、2010年ごろからスコーンリグというスタイルが登場しました。

スコーンリグはフットボールジグにシャッドテールワームを組み合わせてただ巻きするもので、フットボールのヘッド形状が水を受けた時に起こすリグ全体の揺れと、トレーラーワームのナチュラル感で誘うものです。

その後、2015年ごろからでしょうか、スイミングジグというジャンルがにわかに注目されました。これはただの私のイメージなのかもしれませんが、アメリカで活躍されていた清水盛三プロが開発したエバーグリーンのスイミングトゥルーパーがきっかけとなったように思っています。

スイミングトゥルーパーはヘッドとフックをスプリットリングを介してフリーにしていますが、通常の一体型でもスイミングジグとして発売されています。

これらも主にただ巻きで使うものです。

スイミングラバージグはスモラバではなく普通サイズのラバージグを使い、見た目のアピールはボリューミーでありながら、ただ巻きで使う場合のアクションは非常に繊細で、ウィードエリアなどのウィードをかわしつつ、バスをスレさせないようにロングキャストで釣るのにもってこいの釣り方ということでブレイクしたのではないかと思います。

主に琵琶湖がウィードレイクと化してきたことで発展してきたように感じていますが、だとすると、バス釣りの中ではどちらかというと新しい部類に入るテクニックですかね。

ただしこれは、日本でのスイミングラバージグについての独特な進化の形です。

アメリカではもっと古くからラバージグのスイミングというのは脚光を浴びており、そのスタイルは確立されていたようです。

では、アメリカで古くから使われていたスイミングラバージグを覚えれば、日本での釣りはもっと幅広いものになるのでしょうか。

そのためには、アメリカのスイミングラバージグのことを知りたいですよね。

この記事は、アメリカのタックルショップ「Karl’s Bait & Tackle」のブログ記事で、スイミングジグの歴史や使い方について書かれています。

スイミングジグについて、もっと詳しく知っていきましょう。

スイミングジグの歴史

引用文(タップすると開きます)
Back in the 1980’s, anglers in Alabama, Wisconsin, Arkansas and some other states started swimming a jig around aquatic vegetation to catch bass, I started swimming a 1/4-ounce gray-and-blue Arkie jig tipped with a blue Guido Bug around boat docks on Lake of the Ozarks in the late 1980’s. This tactic works best for me in the fall when bass are hiding in the shady areas of docks and ambushing any shad that swim into their strike zone.
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1980年代、アラバマ州、ウィスコンシン州、アーカンソー州など多くの州のアングラーの手によって、ウィード周りのバスを釣るために、ラバージグをスイミングさせるということを始めました。

私は1980年代後半になって、オザークスレイクのボート桟橋の周りで1/4ozのアーキーヘッドジグ(ブラック/グレー)にギドバグをトレーラーにしたものでスイミングを試してみました。 このテクニックは、バスが桟橋のシェードに隠れ、ストライクゾーンにベイトフィッシュが泳いでくるのを待ち伏せしている秋というタイミングには最適です。

スイミングジグの考え方

引用文(タップすると開きます)
The main difference between a standard casting jig and a jig designed for swimming is the head design. Swim jigs feature a pointed nose with a vertical line tie so the lure swims through the water column and easily slips through cover. Most of the weight on the jig’s head is positioned towards the bottom of the jig so it will swim upright. Casting jigs have more or a round head or a flat-bottom head so the lure can stand up on the bottom. Key times to work fast moving jigs are in the spring during the shad spawn and in the fall when shad are in shallow water. Bass can also be caught during these times on spinnerbaits, buzz baits and Chatterbaits, but fishing pressure and cold font conditions can cause bass to ignore these lures, yet the subtle presentation of swimming a jig will still trigger reaction bites. Swimming a jig produces best when keying on any cover such as boat docks or aquatic vegetation that serves as an ambush point rather than fishing the lure along an open bank. Some of the best weeds for swimming jigs are lily pads, water willows, milfoil, matted maiden cane and hydrilla with a tapered edge that forms a cavern underneath the weeds. Edges and holes in the weeds are key locations for swimming a jig in the fall.
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普通のラバージグとスイミングジグの主な違いは、ヘッドのデザインです。スイムジグは、先端のとがったヘッドに前を向いたラインアイが特徴で、水中のカバーを簡単にすり抜けて泳ぐことができます。スイミングジグのヘッドは、ジグが水平に泳ぐように低重心になっています。普通のラバージグは、ラウンドヘッドまたは平底の形状のヘッドになっており、ルアーがボトムで立ちやすくなっています。

巻いて使うラバージグに向いている季節は、ベイトフィッシュが産卵する春と、ベイトフィッシュがシャローにいる秋です。この季節は、スピナーベイト、バズベイト、チャターベイトなどでもバスを釣ることはできますが、フィッシングプレッシャーや低水温などの理由で、バスは派手な動きのルアーを無視する可能性があります。そんな中でも、スイミングジグの繊細なアクションにはリアクションバイトして来るのです。

スイミングジグは、バンク沿いを釣るというよりは、待ち伏せポイントとして機能するボート桟橋やウィードなどのカバーをキーとする釣りに最も効果的です。スイミングジグに最適なウィードとは、リリーパッド、コカナダモ、オオカナダモなど、ウィードの下に空洞ができるように生えるウィード類です。ウィードエッジやウィードポケットは、秋のスイミングジグの重要なポイントです。

まずは1/4オンスを軸に

引用文(タップすると開きます)
A 1/4-ounce jig is my favorite size for the swimming jig tactic because it is light enough to keep the lure near the surface during my retrieve yet is heavy enough that I can still make long accurate pitches to my targets. I will sometimes switch to a heaver jig such as a 3/8- or 1/2-ounce model if I want the jig to slide by the cover faster and trigger more reaction strikes.
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1/4オンスのスイミングジグは、水面近くをリトリーブするのに最適な軽さでありつつ、狙った場所にロングキャストかつ正確に狙うことができる重さでもあるため、スイミングジグを使うのに私のお気に入りのサイズです。 カバー付近でより速く動かし、より多くのリアクションバイトを得たいような場合は、3/8オンスまたは1/2オンスといった重めのジグに切り替えることがあります。

スイミングジグに適したトレーラー

引用文(タップすると開きます)
My favorite trailer is a plastic craw because its flat bottom glides through the water creating a more natural swimming action for my jig. Other jig trailers that work well for the swimming technique are 2- or 3-inch swimbaits, creature baits, double-tail plastic grubs and beaver-style baits. I prefer the plastic craw and beaver-style trailers for a more subtle presentation, but switch to the swimbaits, creature baits and double-tail plastic grubs for fishing on the heavier baits to create plenty of tail action for more aggressive bass.
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私のお気に入りのトレーラーはクロー系ワームです。フラットボトムのボトム沿いを泳がせたときにジグが最もナチュラルな泳ぎをしてくれるためです。 スイミングジグに適したトレーラーはこのほか、2インチ~3インチのシャッドテールワーム、クリーチャー系ワーム、ダブルテールグラブ、ビーバー系ワームがあります。 私はより繊細なプレゼンテーションをしたいときはクロー系やビーバー系のトレーラーを好みますが、重めのジグを使うときにはシャッドテールワーム、クリーチャー系、ダブルテールグラブに切り替えて、より高活性なバスにアピールするための派手なテールアクションをするものを選びます。

スイムジグのカラー

引用文(タップすると開きます)
A white jig with a pearl or white plastic trailer is the standard color combination, but bass tend to short strike this bright color combo at times, so I prefer a more subtle color scheme of a gray-and-blue jig with a blue trailer. A green pumpkin or watermelon seed jig tipped with a plastic trailer in the same color also works for swimming a jig when bass are feeding on bluegill.
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白系のジグにパールまたは白いトレーラーというのが標準的な色の組み合わせですが、この明るいカラーだと時々バスはショートバイトになる傾向があるので、より地味なブルー/グレーのジグに青いトレーラーといった配色を好みます。 バスがブルーギルを食べているようなときは、グリーンパンプキンやウォーターメロン系のジグに同じ色のトレーラーの組み合わせがいいでしょう。

スイムジグのリトリーブ

引用文(タップすると開きます)
I retrieve my jig with a high-speed baitcast reel (7.1:1 or higher gear ratio) filled with 50-pound braid or 20-pound fluorocarbon line. Keeping my rod at about the 11 o’clock position, I pop the rod a bit during my retrieve so the bait hops and slightly wakes the surface. I retrieve the jig at a fast steady clip so it stays close to the surface. When bass hiding in weeds or under docks are reluctant to hit fast-moving lures such as a spinnerbait or buzz bait, try slowing down your presentation and tempting the fish with a swimming jig.
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私は、ハイギアのベイトリール(7.1:1以上のギア比)に50ポンドのPEラインまたは20ポンドのフロロカーボンラインでスイムジグをリトリーブします。 ロッドは11時の位置に構え、リトリーブ中にロッドを少しポップしたときにルアーが水面からわずかに見えるくらいをキープします。 私の場合はジグをちょっと早めのステディリトリーブで使うので、やや水面に近いです。

ウィードや桟橋の下に隠れているバスがスピナーベイトやバズベイトなどの動きの速いルアーに食ってこない場合は、スイミングジグなどプレゼンテーションの遅いルアーを試してみてください。

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先駆者と呼ばれる人というのはどこにでもいるものですが、ラバージグを泳がせて使うなど、はじめにやった人は素晴らしいなと思います。

今でこそ「普通じゃね」などと思ってしまうのですが、おそらく、初めてラバージグを泳がせた人は「バッカじゃね」的な笑いものにされた可能性も充分あるのではないでしょうか。

革命を起こす人というのは、そういうものですよね。

こんな話があります。

人々に便利になるようにと、世界ではじめて山に穴をあけてトンネルを通そうとした人がいましたが、初めはひとりでコツコツと穴を掘り進めました。

人々は「山に穴をあけて道にするだと!はっ、何を考えてるんだあいつは」と笑いましたが、彼はそれでもみんなのために穴を掘り続け、それを見た人々は、やがて彼に協力するようになりました。

しかし、掘っても掘っても岩は硬く、先に進みません。

やがて人々は彼から離れ、再び笑いものにしました。

彼はそれでも掘り続けました。

またいつしか、彼に協力者が現れ、現れては消えを繰り返し、ついにトンネルが開通しました。

その時、彼は人々から感謝され、彼を笑いものにし、バカにするものはいませんでした。

というお話。

これはビジネスの世界では割と有名な話で、人々に役立つ目的があれば、どんなに反対されても笑われても、やり遂げてみろという教訓です。

釣り人というのは、自然とこういうことができる人々だと私は思います。

(誰かの)常識にとらわれず「もしかしてこれか!?」ということを試し、仲間と話し合い、失敗は笑い合ったりして、新しいことを楽しむのが好きな人が多いと思います。

今回はスイミングジグの話でしたが、またいつか、次はあなたが常識を破り、新しい釣りのジャンルを発見するかもしれません。

私はそんな人を絶対に笑ったりはしません。

ぜひ、なにか新しいアイデアがありましたら、私にコッソリ教えてくださいね(笑)!

それではまた。

毎度ありがとうございます!