霧はバス釣りの敵か?味方か?
霧の中での釣りは、他のボートや釣り人の存在などが掴みにくいために怖さを感じる反面、なんとなく釣れそうな空気感があると思います。実際問題、霧はバス釣りに有利になるのでしょうか?霧とバス釣りの関係をおさらいしてみましょう。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”Is Fog Actually Good For Fishing? A Clear Breakdown On A Cloudy Subject”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:shopkarls.com ”Is Fog Actually Good For Fishing? A Clear Breakdown On A Cloudy Subject”
皆さんは、霧の中でのバス釣りをされたことがありますでしょうか。
簡単に言えば、霧というのは水の小さな小さなつぶです。
水は地球ならではの無くてはならないもののひとつですが、水と接することの多い私たち釣り人ですから、一般的には霧に遭うことは多いかもしれませんね。
この霧というのは水のツブツブですが、似たようなもので真っ先に思い浮かぶのは雲ですよね。
この雲というのも霧というのも、超ざっくり言えば実態は同じで、呼び方が違うだけです。
空を見上げて見えるものが雲、雲の中に入れば霧、雲の上に出て下に見れば雲海という感じです。細かいことを言えば違うのか分かりませんけどもね(笑)
そういうことですから、雲の中に入りやすい高原にある釣り場・フィールドに行く方は霧に遭う可能性は高いと思います。
それともうひとつ、霧に遭いやすいのが、秋という季節です。
秋の気温の低下とそれによる水温の低下のギャップが大きくなることによって霧が発生しやすくなりますので、秋の、特に早朝に霧に遭った方は多いのではないでしょうか。
ところで、バス釣りの日に霧に遭遇した時は、よく釣れますでしょうか?それともそうでもないでしょうか?
バス釣りを成功させるには気象とか天気というのを理解し、活用することが重要でありますから、この霧という条件をどうバス釣りに活用すればいいのか、知っておきたいですよね。
この記事は、アメリカのタックルショップ「Karl’s Bait & Tackle」のブログ記事で、バス釣りと霧に関することが解説されています。
どんなことを気にすればいいのか、読んでみることにしましょう。
霧についての理解を深めよう
霧が発生した時の立ち振る舞いをよりよく理解するために、この気象現象を説明している著書「チャップマン・パイロットシーマンシップ &スモールボートハンドリング」から次の文を抜粋します。
霧というのは、簡単に言えば地面や水上に雲が乗っているだけです。地表近くの水蒸気が結露したときに発生します。大気中の水蒸気が地表近くで凝縮するには、2つの理由のいずれかの可能性があります。気温が露点(空気が冷えた場合に空気にある水分が水滴になる温度)未満になった場合か、大気が加湿されながら気温が上がり、露点が上がったかです。」
Chapman Piloting Seamanship and Small Boat Handling bookより抜粋
霧には6種類ありますが、釣り人が最も頻繁に遭遇するのは放射霧です。スモールボートハンドリングの本には、この現象について次のように説明しています。 「放射霧はアメリカ中部から北部で多く見られ、正確に予測できるものです。」
この霧の特徴は局所的に発生するものであり、谷や低地、特に内陸の湖や川の近くで最も頻繁に発生します。 このタイプの霧は、局地的でありながら非常に濃い場合があります。主に晩夏から初秋にかけて発生します。
「多くの地域では、陸地の場合は日出の直後になくなり始めます(「バーンオフ」と言います)。水上は夜明け後の温度が陸地よりも上がりにくいため、視界がクリアになるのが遅いです。」
この本には、放射線霧が発生する6つの条件が記載されています。
- 夜のうちに発生する。
- 大気は安定している必要があります。
- 周辺のエリアよりも冷えている。
- 比較的湿度が高い必要があります。
- 放射冷却で熱が奪われるほどの晴れでなければなりません。
- 風は無風か弱くなければなりません。
霧が発生しないようにすることはできませんが、少なくとも予測は可能であるため、霧に対処するための何らかの計画を立てることはできると思います。
ボートを降ろした場所に近い場所で釣りをし、霧の中を長時間走ろうとしないでください。霧が晴れたら、必要に応じて希望のポイントへ向かいましょう。
霧が発生した時のバス釣り戦略
秋は水温が下がるにつれてバスが活発になるのに対し、初春の霧は水温低下によりバスがディープへ落ちていまい、活性が下がるため、霧の中での釣りは春よりも秋に適しています。
クリアウォーターの釣りでは、晴れた朝の釣り始めのとき、霧に覆われたエリアを探すことがあります。クリアウォーターレイクでは霧の中で釣りをすると、バスから発見されにくくなるという点で、少しだけ有利になるためです。
局地的な霧には他にも問題点があります。出船場所の視界は良好でも、クリークアームのバックウォーターを目指したら非常に濃い霧に遭遇し、目当てのポイントへの障害になった、という可能性があります。その場合、あなたはそこへ向かうのを諦め、安全な場所で釣り始める必要があります。
秋の霧はトップウォータールアーを投げるのに理想的なコンディションです。霧があるときは一般的に風がないので、水温が15℃以上あるようなら、トップウォータールアーは非常に有効です。
霧はストレスになる可能性がありますが、適切な予防策を講じ、出船場所の近くで良いスポットを見つけることで、霧で一日の釣りが台無しになるのを防ぐことができます。
まあ、なんと言っても、霧が出て真っ先にしなければならないのは安全対策ですよね。
濃い霧の中を出船して、バンクが見えない状態のときに遠くからボートのエンジン音が聞こえてくると本当に怖いものです。
自分はスローダウンして事故しないと思っても、無謀運転をするボートに突っ込まれたらどうすることもできませんからね。
霧が出たらまず、釣りをしたい気持ち、ポイントへ早く行きたい気持ちをグッとこらえ、スローダウンすることです。
安全でなければ、霧の中の釣りが有利になるも何もありませんので、気を付けましょう。条件はみんな同じなんですから、ね。
まあ私の場合、五里霧中なんていって、いつも釣り自体が霧の中で見えていない状態ですからね、いつだってスローペースですよ(笑)
そういえば先日、木崎湖に行ったときにちょうど濃い霧になったのですが、そのときにガイドで出ていた喜代浜さんは朝イチの霧の中で良い釣りができたんだそうです。
霧が晴れたからちょっと苦戦したそうで、霧が出て助かったと言っていました。
秋、ハイランドレイク、クリアウォーター。
この記事の条件に合っていると思います。
ということで、秋の霧は釣りには有利になるので余計に気持ちが高まってしまいそうですから、霧は歓迎しつつ、安全面には最大限の配慮ということで覚えておくことにしましょう。
どのような状況になろうとも、人間にはひとつだけ自由が残されている。
それはどう行動するかだ。
ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧』より抜粋
これは気象としての霧とは直接関係ありませんが、ヴィクトール・フランクルの「夜と霧」に出てくる名言です。
今置かれた状況でどう行動するかということのほかに、「自分が得た経験や思い出など、目に見えない豊かさはどんな強大な力でも奪うことはできない」という意味も含まれています。
この記事に当てはめるとすれば、霧という状況を良い経験や思い出にするか、悪いものにするかは、自分の行動次第ということですね。
それではまた。
毎度ありがとうございます!