バス釣りと酸素の関係
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”Bass Breathing, Oxygen & Knowing Where to Cast”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:anglersclub.com ”Bass Breathing, Oxygen & Knowing Where to Cast”
アメリカには、バス釣りにおける有名な格言があります。それは、
「そのフィールドの20%のエリアに、全体の80%のバスがいる」
というものです。
これは全くその通りで、どんなフィールドでもそうだと思うのですが、全体的に平均的にバスが散らばっている状態というのはまずないのではないでしょうか。
そのフィールドのなかで、その時のバスが好きな水温、ボトムの質、濁り具合、日光の強さ、ストラクチャーやカバーの有無のようなバスの好き嫌いで言うところの「好き」の部分に、バスは集中する傾向があると思います。
人間も、住みやすいところに家が集中しますもんね。
実際、冒頭の格言というのはバス釣りをしていれば誰でも当たり前のように理解することかと思いますので、この言葉自体を再確認する必要はないと思います。
しかし、なぜそこにバスが集まるのかという要因を正しく理解することは、釣果に直結することだと思いますし、こういったバスの生態を理解することがバス釣りのとても楽しい部分のひとつだと思います。
バスが好き嫌いを表す要素は、先ほど挙げた「水温・水質・ボトムの質・濁り・日光・カバー&ストラクチャー」などのほかに、天敵の有無、フィッシングプレッシャー、流れ、ベイトなどなど、たくさんあるのですが、ひとつ見落としがちなものに、「酸素」というものがあります。
皆さんは酸素とバスの関係に注目されていますでしょうか。
この記事は、アメリカのバス釣り専門ウェブマガジン「Anglers Club.com」の記事で、バス釣りと酸素の関係について解説してくれています。
酸素のというのは目では見えないものだけに、理解することが難しいのかもしれませんが、知っていて損はないはずです。
ぜひ読んでみてください。
酸素と水
水中の酸素は、主に3つの方法で作られます。
- 大気中の酸素が、水と空気の境界から溶け込んでいく。
- 水中の植物が光合成によって酸素を生産する。
- 湧き水が酸素を運び、湖、川、池に放出する。
酸素が水中に入ると、広がっていく傾向がありますが、均一ではありません。 同時に、魚、バクテリア、その他の有機体が酸素を消費しますが、やはり一様ではありません。
つまり酸素は、ある場所では多く、ある場所では少ないということを意味します(溶存酸素量の単位はppmといいます)。 バスはこれらの様々な酸素レベルのなかで都合のいいところを探し、そして条件が理想的であるエリアに集まります。
バスが呼吸するのに必要な酸素量
魚の種類が異なれば、必要な溶存酸素レベルも異なります。 例えば、ブルーギルはラージマウスバスやナマズよりも溶存酸素量は少なくてすみますが、ニジマスのような冷水性の魚よりも必要量は多くなります。 バスにとって残念なことに、ブルーギルは他の種よりも非常に低い酸素レベルに適応でき、そこではバスは身体の構造上の理由で酸素が不足するため、そこにいることができない場合があります。その場合バスは適切な水域を見つけるか、死ななければならないでしょう。
具体的には、バスが生き残るためには約100万分の5の溶存酸素(5ppm)を必要としますが、好ましいのは8~12ppmです。 そのエリアの溶存酸素レベルがこの範囲を下回ると、バスは他の場所に向かうようになります。
酸素量の変化
この酸素分布のパターンは色々なフィールドで似たように変化します。 例えば、冷たい水があるところでは(常にではありませんが)温かいエリアよりも多くの酸素があります。 さらに、支流がメインレイクに流れ込む場所や噴水が水面から噴き出しているなどで流れが乱れるようなエリアは、他のエリアよりも溶存酸素濃度が高くなります。
水生植物は呼吸しながら酸素を生産するので、豊富な水性植物があるエリアは一時的に他の低酸素エリアよりも酸素が豊富となる可能性があります。 一時的というのは、多くの場合、この溶存酸素レベルが一日のうちで変化するということです。 日中に光合成が起こると、酸素レベルはピークに達します。 太陽が沈む夜間は光合成が止まり、酸素レベルは低下し始め、夜明けごろに最低点に達します。
多くの生き物にとって必要な酸素。
私たち人間が酸素の薄いところに行くとめまいや頭痛や吐き気など、高山病の症状が出ますよね。そんなときの治療のひとつに酸素ボンベで酸素を吸入するというのを見たことがあります。
バスも同じように快適な酸素量というものがあり、酸素が薄いところにはいられないんです。
空中も水中も酸素なんて見えませんし、特に水中の酸素の量なんて人間には体感できません(水中は常に苦しいんです)から、非常にイメージしづらい要素です。
しかし考えてみると、夏の日中のシャローでブルーギルがプカプカしているような場所を見つけて、これはバスもいるに違いないと思って釣り続けても、バスが釣れないということが良くあります。
これはまさに、ギルにとっては快適でもバスが居られない酸素量の場所だったということなんでしょうね。
水中の溶存酸素量を測定する機械はだいたい4~5万円という感じですが、もしかしたら近い将来、魚探の機能のひとつとして溶存酸素量が表示されるものが発売されるかもしれませんね。
酸素の量はそれ単体というよりも、水温、流れ、水生植物と密接に関係する要素で、ストラクチャーやカバーといった一定のものではなく、天気や水温のように1日のなかでも変動するものということですので、このことをよく覚えておいて、バス釣りに活かしたいと思います。
ただ、メインの要素というよりはサブ的要素が強いものかと思いますので、あまり気を吐きすぎないようにしてくださいね、酸素の話だけに(笑)
それではまた。
毎度ありがとうございます!