最新魚探(ライブスコープ)のせいでバスが釣れなくなる!?
ライブスコープなどの最新の魚探を使う人が増えることについて、フィールドのバスが絶滅してしまうのではないか、という心配をしたことは誰でもあることかもしれません。このあたりについてトッププロはどのような考えなのでしょうか。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”Technology improvements and our fisheries”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:bassmaster.com”Technology improvements and our fisheries”by Rick Clunn|August 20, 2021
私たちバスアングラーの希望には、「いつも満足できるほどのバスを釣っていたい」というものがあります。
釣りに行く前はよく作戦を練り、当日は状況を見て判断をし、ベストな選択をする。
その結果、読み通りのバスが釣れる。
これがアングラーの希望です。
しかし現実はそうはいきません。
皆さんがそうとは言いませんが、私なんかはいつも、何が悪いかもわからないままに日が暮れていきます。
そんな状況を避けるため、私たちは色々な手を尽くしますよね。
最新情報を仕入れ、今よりも良いタックル、最新の理論で武装したルアーやリグ…そして最新の魚探を買う。
何も間違ったことではありません。私たちは常に正しく、常に間違える…それが人間です(深い)
しかし、あまりにも時代を先取った道具というのは、釣り人から非難を浴びることがあります。
最近の話題では、現在の最新魚探、ライブスコープやアクティブターゲットのような前方を見る魚探がそのひとつではないでしょうか。
私も、大きな声ではないにしてもなんとなく、そのような声を耳にすることはあります。
実際のところ私自身も、特にトッププロのような方々から先にそのような装備を増やしていくわけですから、私のような素人に回ってくるバスが減ってしまうという気持ちになったことはあります。
では実際のところ、当のトッププロの方々はそのあたりについてはどのような考えがあるのでしょうか。
この記事は、アメリカのバスマスター公式サイトのコラム記事で、生きる伝説のひとり、エリートプロのリック・クラン氏が、最新の魚探がフィールドに与える影響についての考えをシェアしてくれています。
最新の魚探という視点からのバス釣りの将来について、ちょっと読んでみてください。
技術の向上がフィールドへ与える影響
今日のハイテク魚探は、釣りの世界で多くの興奮と懸念を生み出しています。
いにしえのフラッシャーデプスファインダーから考えれば、長い道のりを歩んできました。今日の魚探というのは真の魚群探知機であり、ボートの下や横、さらには360度その周りにあるものを驚くべき解像度で私たちに与えてくれます。
そして最近では、前方が見れるものが登場し、これまでにないバスの世界を見ることができます。バスがルアーに反応するのを見るだけでなく、バスと他の魚種を区別することもできます。
これらの技術の進歩は素晴らしいものですが、行き過ぎた技術なのではないかと疑問視し、将来的には釣りが簡単になりすぎて魚の個体数に影響を与えるのではないかと心配する人もいます。
さて、本当にそうなるのでしょうか? 事実が明らかになるのを待ちましょう。
バスアングラーの間でデプスファインダーとエレキが人気になった時代がありました。そのときもまた同じような懸念が生まれ、使用を制限したらどうかという声がありました。
幸い、使用制限されることはありませんでしたし、ご存知の通り、それが魚の個体数に影響を与えたとは言えません。実際、湖の多くは、数年前よりも今の方が個体数は増えています。
アングラーは、キャッチアンドリリース、(食用のための)持ち帰りのサイズと匹数制限をすることで、このスポーツを自己調整するという素晴らしい仕事をしてきました。私たちがフィールドを育てているのです。
特にアングラーに関しては魚探からの信号が送られることに対し、バスも対応してくるかもしれません。バスがソナー信号を感じることができるということは充分な証拠があり、ハイプレッシャーレイクでは、魚探を装備したボートが近くに来ると警戒するようになります。
私はそれをコンローレイクのガイドで感じます。私は自分の魚探をオフにし、バスがいるであろうエリアではエレキもオフのままにしなければなりません。
今日、多くの釣り人がボート上に魚探を数台積んでいますので、よく釣れるフィールドのバスほどそれに適応してくるのではないでしょうか?
リー・リーブシー氏が今年の初めにレイクフォークで優勝したときのことを覚えていますでしょうか?彼は魚探の電源を切り、エレキも上げて、シャローアンカーを使用して、プリスポ―ンバスを釣るためのキャストする場所をキープしていました。彼は9ポンドクラスのバス3本を含め、トータル112ポンド5オンスを持ち込みました。
私は、現在のハイテク魚探世代である若いプロのコーディ・ハフと一緒にフィールドでの時間を過ごしました。彼は私に前方ソナーの実力や、バスを見つけてダイレクトにキャストする方法を教えてくれました。
しかし、私たちを警戒し続けている1本のバスがいました。私たちはそのバスを数百メートルにわたって追跡しましたが、そのバスは常に私たちのボートから10~12メートルより先にいました。そのバスは向きを変えたりはするものの、常に同じ距離を保っていました。その原因はこの魚探とエレキの存在を感知しているからだと私は確信しています。
私の話のポイントは、バスは私たちに対して適応するであろうということです。バスはいつもそうだったからです。
海の漁で起きたような、新しいツールによる乱獲を引き起こす可能性はあるのでしょうか?そうなれば良くない事態ですが、過去には起きていません。
最新の魚探は、1日に数千回もキャストをしたくない人や、画面に魚が表示されるまで待ってキャストができるアングラーにとっては、より多くの釣りの楽しみを提供する可能性があります。
逆に、未知に対するキャストを楽しみたくて、ひとつのキャストがビッグフィッシュにつながる部分を味わいたい人からは拒否されることにもなるでしょう。
新しい釣りの技術がすべての人に受け入れられ、フィールドを台無しにする可能性があるという仮説に飛びつくのは時期尚早です。
現時点では、フィールドで楽しむ時間がどうなったかについてはほとんどわかっていません。
現在のハイテク魚探については、今のところ、私にとっても何か変化があるとは感じていません。
まあ、私はもともとたくさん釣れるアングラーではないので、当然と言えば当然なのですが(笑)
理屈でいいますと、現在の魚探から発せられる信号というのは、(好感度になればなるほど)狭く強い信号(鼓動のようなノック音)が送られることになり、当然バスもそれを聞いていると思います。
魚探が読める人ほど2台3台と複数の魚探をボートに搭載さることになりますが、皮肉なことにそれがますますバスを警戒させています。
実際にライブスコープを使用しているプロの数名に話を聞いたことがありますが、ライブスコープの音波をバスは明らかに避けていると感じると言っていました。
ライブスコープを使ってその利益を受けつつも、そのデメリットを相殺するためにはライブスコープの音波を当てないようにしなければならないという、ひとつの矛盾があるようです。
ということは、乱暴な言い方をすれば、ライブスコープを使う人が増えれば増えるほど、そのボートをバスが嫌って避けるようになり、私たちが使っている魚探の音波に警戒しなくなるという状態になるかもしれませんので、むしろ歓迎なのかもしれません(笑)
まあ、そんなことはないかもしれませんが、この際、新しい技術を恐れたり使っている人を妬むようなことはやめて、自分は自分のできる釣りに集中し、どのように成長するかを楽しめばいいのではないかと思います。
もちろん、最新の装備にステップアップしていくことも良いと思います!自分への投資ですからね。
他人との比較をするのではなく、比べるのであれば過去の自分と比べるようにしたいものですね(深い)!
それではまた。
毎度ありがとうございます!