大きなルアーを使うということ

2021年3月30日

大きなルアーを使うということ
Photo by bassmaster.com

「ビッグバスを釣りたければ、大きなルアーを使え─。」これはずっと昔から言われてきた、バス釣りの格言です。75歳になるアメリカのレジェンドバスプロ、リック・クランが今、その言葉を強調する意味とは何なのでしょうか。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Making the case for big baits”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:bassmaster.com ”Making the case for big baits”by Rick Clunn|March 4, 2021

本日ご紹介させていただく記事を書いたリック・クランという方は、アメリカの人気トーナメント団体「バスマスター(B.A.S.S.)」のエリートというトップカテゴリで戦う選手です。

現在75歳という大ベテランなわけですが、ここ5年でそのトップカテゴリーで2勝していますし、ここ10年間でトップ10に10回も入っているという、ちょっと「どうかしてる」選手です(ファンの方すみません。これは私なりの賛辞ですからね)。

私の父も今年78歳になり、今でこそガンを患ってしまったものの、つい最近まで田んぼや畑でバリバリ働く「どうかしてる」部類の老人ですが、プロの世界で20代~40代の若者たちとも対等に競っているリッククランと比べたら、普通と言うしかないですよ。

リッククランは、当然ですが、決してその名前の上にあぐらをかいて惰性で戦っているのではありません。

プロとして、常に勝ちに行くこと、ファンを魅了すること、スポンサーの役に立つこと、そのためにトレーニングし、心身ともに整え、準備しています。

その彼が発信するメッセージからは、私たちバスアングラーの実技に繋がることをはじめ、これからのバスフィッシングシーンの展望や、あるべき取り組みかたなどが学べます。

その記事を次に紹介しますが、記事はアメリカバスマスター公式サイトのコラムから、内容は彼がトーナメントに参加した当時からある言葉「ビッグバスには大きなルアー」という格言についてです。

リックがなぜ今、その言葉を重要視しているのか、ぜひ読んでみましょう。

 気になるところだけ読んでもOKです 

大きなルアーを使うということ

引用文(タップすると開きます)
If you want to catch big bass, start throwing big baits. That’s not a cliché. If you want to be as successful as today’s bass pros, it’s a fact. That’s not to say you can’t catch bass, or big bass, on conventional-style baits. I made a good living doing that for years, but I’ve really devoted the past few years to focusing on big fish. Of course, I’ve had to do that for good reason. To compete on the Bassmaster Elite Series tour, the practice of fishing for a limit won’t work. Our lakes are getting better all the time and producing bigger fish. That’s why my fishing today is governed by trying to catch five big fish and 35-pound bags. To do that, I have to fish big baits. I’ve known for years that big baits equal big bass. But for the longest period, that meant fishing 10- or 12-inch worms. I would spend 10 minutes doing that, but fall back on the smaller baits to get bites. I’m learning to discipline myself to accept fewer bites with big baits knowing that those larger lures give me a better chance of winning. And the choices of larger lures are growing. We have big swimbaits, topwaters and glide baits as well as larger versions of the conventional baits, and I’m learning to trust and use them effectively. For example, at Lake Fork last year, I had 29 pounds in one day and two of the biggest fish I caught came on an Ichikawa RC King Kong Shad 10. It’s a squarebill crankbait that weighs more than an ounce and dives to 10 feet. The King Kong Shad is a lot bigger than traditional squarebills, and I caught an 8-9 and a 6-6 on it. Granted, most of my other fish came on an old Lucky Craft 3.5 squarebill which is still bigger than 1.5 or 2.5 versions that most anglers throw today. But the RC King Kong Shad produced two giants that accounted for more than 15 of my 29 pounds which exemplifies how bigger baits get those really big bites. I have conditioned myself to use bigger baits in practice as well. In my younger days, I would practice for 40 bites a day. With today’s Elite Series, I have to be selective with my lure size and fish for one-third as many bites. We’re fishing a lot of big-fish lakes, and given the quality of today’s young competitors on the Elites, I cannot be satisfied to build patterns around decent limits. To be successful, an Elite pro needs real quality, not quantity. When we were at Lake Eufaula last year I weighed in a 3-pound average and still didn’t make the Top 50. Catching 3-pounders is a lot of fun, but to do well on the circuit you have to at least target 4-pounders. Sometimes that’s not even enough. I’ve had several tournaments where I’d weigh a limit with a 4-pound average or more and didn’t make the Top 10. Of course, there are exceptions. If we go to a lake with a smaller bass average I will return to my older ways of fishing for limits. But that doesn’t happen very often. My advice to anglers is to spend time with big baits on those lakes with big fish and build your confidence. Accept the fact you won’t get as many bites, but your chances of catching that giant you dream about will improve.

「ビッグバスを釣りたければ、大きなルアーを投げろ。」

これはただの決まり文句ではありません。現代のバスプロとして成功したいのであれば、それは事実です。

これは、あなたがこれまで通りのルアーを使っていてはビッグバスが釣れないということではありません。私もこれまでのバス釣り人生では通常のルアーを使ってきましたし、ここ数年は真のビッグフィッシュを目指すところに焦点を当て、専念しているということです。

もちろん、それには理由がありました。バスマスターエリートシリーズのトーナメントを戦うには、プラクティスでリミットを揃えるための釣りをしてもうまくいきません。トーナメントレイクのバスは常に進化し、ビッグフィッシュが育っています。

そのため、最近の私の釣りは、リミット5匹で35ポンド(1匹平均3㎏以上)を目標にする釣りのことばかり考えています。そのためには、大きなルアーを使う必要があるのです。

私はずっと前から、大きなバスには大きなルアーという言葉の意味は分かっていました。しかしそれは、これまでにおいて10インチとか12インチのワームを使うことを意味していました。そういう釣りも10分くらいはやってみますが、バイトがないと小さなワームに付け替えてしまっていました。

今は、大きなルアーが勝てる可能性が高いことを学び、大きなルアーはバイトそのものが減ってしまうことも受け入れるよう自分自身を訓練しています。

そして、より大きなルアーを使う選択肢は増えています。大きなスイムベイト、トップウォーター、S字系ビッグベイトのほか、これまで使っていたルアーの大型バージョンもあるので、それらを信じて効果的に使用することを学んでいます。

たとえば、昨年のレイクフォークでは1日で29ポンドの魚が釣れましたが、大きい方から2本のバスはイチカワ・RCキングコングシャッド10で釣れました。これは1オンス以上の重さで10フィートまで潜るスクエアビルクランクベイトです。

大きなルアーを使うということ
RCキングコングシャッド10 / 出典:イチカワフィッシング

キングコングシャッドは従来のスクエアビルクランクよりもはるかに大きく、8ポンド9オンス(4㎏)と6ポンド6オンス(3㎏)のバスを釣りました。

また、他の魚の多くも、多くのアングラーが好んで投げるラッキークラフト1.5や2.5よりも大きい3.5スクエアビルで来ました。

しかし、RCキングコングシャッドは合計29ポンドのうちの15ポンド以上を占める2本のジャイアントバスを連れてきました。これは、より大きなルアーがビッグバスをもたらすということをまさに示しています。

私はプラクティスのとき、実際はもっと大きなルアーを使うよう自分自身に課しています。若い頃は、1日40バイトを取るようなプラクティスをしていました。今日のエリートシリーズでは、バイトの数を1/3に減らしてでも、ルアーのサイズにこだわる必要があります。

トーナメントではビッグバスが多くいる湖で釣りをしますが、エリートの今日の若いライバル選手の質(クオリティ)を考えると、リミットを揃えるためのパターンを見つけても満足することはできません。

成功するためには、エリートプロは量ではなく、まさに質(クオリティ)を必要とします。

昨年のユーフォーラレイクの試合、平均ウェイトは3ポンドでしたが、それでもトップ50に入れませんでした。3ポンドフィッシュが釣れればとても楽しいのですが、トーナメントで上位に行くには、少なくとも4ポンドフィッシュをターゲットにする必要があります。

時にはそれでもまだ足りません。平均4ポンド以上を5本釣ってもトップ10にならなかった試合も何回かあります。

もちろん、例外もあります。バスのアベレージサイズが小さい湖に行くのであれば、リミットメイクを優先して以前の釣り方に戻します。しかし、それはあまり頻繁には起こりません。

アングラーへ私からのアドバイスとしては、ビッグバスがいる湖では大きなルアーを使い、自信をつけることです。バイトそのものは少ないという事実を受け入れなければなりませんが、夢のジャイアントバスを釣る可能性は高くなりますよ。

大きなルアーを使うということ
Photo by bassmaster.com

記事に出てきたキングコングシャッド10は2020年の秋に発売されたばかりですから、まさに今年(2021シーズンに)勝つために作ったルアーと言えるでしょう。

リッククランの勝ちに対する姿勢には本当に恐れ入ります。

ここ数年の彼の成績を見ると、冒頭ではここ10年でトップ10が10回と華やかなことを言いましたが、それ以外は残念ながらだいたい50位台、70位台、90位台という順位で、賞金圏外となっています。

しかし、ほとんどのエリート選手がトップ10など一生のうちに何度も入れないのが現実というトップカテゴリの中で、現在75歳のリックがここ10年で10回もトップ10入りするということは、この勝ちに対する姿勢と、大きなルアーを意識的に使うようになったことに大きな原因があるのだと思います。

現在は日本でも大きめのルアーを使うことが流行(むしろ定番化)しており、大きなルアーを使うことに抵抗のあるアングラーさんはかなり少ないようですのでね、記事を読んでみなさんもうんうんとうなずいてらっしゃるのではないでしょうか。

私は…やっぱりバイトがいっぱいあったら楽しいのでつい小さめルアーを使っちゃうことが多いですかねえ…あはは…

でもですね、心に余裕があるときは、(自分なりに)大きめルアーを投げて、ビッグワンを狙ってみたいと思います。

もうひとつ、この記事でリックが伝えたかった裏テーマがあると思います。

もしかしたら私だけかもしれませんが、それは「メジャーリーグフィッシングへのアンチテーゼ」です。

メジャーリーグフィッシングは2019年にバスプロツアーというレギュラートーナメントをスタートする時、バスマスターエリートの有力選手を引き抜きました。

バスマスターエリートのライバル団体であるメジャーリーグフィッシングは、テレビ中継を観る視聴者のことを意識し、サイズよりも数を重要視したテレビ向きの試合フォーマットとされています。

テレビでの広告収入も大きな財源とするメジャーリーグフィッシングですから、視聴率を維持するのにはよりヒットシーンが多く映らないといけないと考え、そうなったのでしょう。

そのメジャーリーグフィッシングのスタイルが多くのバスアングラーに受け入れられたことで、危機感を感じている関係者は多いのだと思います。

たしかに、これによりバスマスターが弱体化したような世論といいますか、風潮にもなりました。

しかし、安心してくださいリック。

私たちは日本からどちらのトーナメントも楽しんでいますし、あなたへのリスペクトが薄れることもありません。

まあ、アンチテーゼは私の考えすぎかもしれません。同じバス釣りでも、ルールが違うというのはまた別の楽しさを提供してくれるということですから、それぞれの良さを見て、私たちは引き続きプロから多くを学べればいいと思います。

しかし、リッククランはすごい人ですね。

そこまでひとりの男を勝利に駆り立てるバス釣りやトーナメントというのもまた、すごいものですね。

人生においてこの釣りに出会ったのは、「どうかしてる」くらいラッキーだったのかもしれません。

それではまた。

毎度ありがとうございます!