バス釣り基礎知識:ナイロンラインを学ぼう
釣具屋さんにラインを買いに行くと、その圧倒的な量に何を買えばいいのか迷ってしまいますね。バス釣り用のラインには大きく分けてナイロン・フロロカーボン・PEという3種類のラインがあります。今回はバス釣り基礎知識としまして、ナイロンラインについて学んでみたいと思います。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”WHY USE MONOFILAMENT?”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:berkley-fishing.com ”WHY USE MONOFILAMENT?”
現代のバス釣りはレクリエーションの枠を超え、科学技術の応酬による素材メーカーの覇権争いの場にもなっています。
優れた素材を開発することは、釣りの質が上がることに繋がり、最終的には釣果に結びつくものだと思います。
しかし、状況や目的により細かな製品の使い分けをしながら釣果を出していくプロアングラーの方々と違い、私たちエンドユーザーにとっては、次々と出てくる新しい素材や製品の知識を身に着けるだけでも苦労します。多くの製品を次々と試せるわけでもありませんから、最先端に追いつくのも大変なものですよね。
私が実際に釣り道具を選ぶときは、デザインやパッケージのよさ、説明書きの分かりやすさで好きなメーカーを決め、そのメーカーの中からなんとなく選び、値段に対して満足の行く製品かどうかを決めるというのが正直なところです。釣具屋の店長のくせに、にわかもいいところですよね(笑)
だって私なんて、細かなスペックや素材の違いまで詳細に感じ分けられるほど、腕に覚えがあるわけでもないんですもん。
さて、今回のテーマであります釣り糸、ラインについてはどうでしょうか。
バス釣りはラインひとつとっても、釣具屋さんに行けば大量に陳列され、その種類の多さに圧倒されてしまいます。
そのどれをとっても同じものはひとつとしてなく、何らかの目的に沿ったものを手に入れなければ、その性能をフルに発揮することはできず、間違いなく損をします。
しかし実際は、ライン選びは簡単です。
現在のバス釣りでは大きく分けて3種類のライン、ナイロン・フロロカーボン・PEという素材の中から選ぶことになり、この3つの使いどころさえ覚えておけば、あとは予算的に買いやすいものを選べば大丈夫です。現在の日本のメーカーのものであれば、ひどく低品質なものなどはないので安心して使うことができます。(ただし釣具屋さんの店内で長期間売れ残ったものは除きます)
この中から今回は、バス釣りの基礎知識といたしまして、ナイロンラインについて学びたいと思います。
次の記事は、アメリカの大手釣り具メーカー「Berkley」のホームページのコラム記事で、ナイロンラインについて解説されています。
バークレイでもラインを製造販売していますのでこれは広告記事ということになりますが、内容はお客さん向けに書かれているものですので信用できる内容かと思います。
初心者の方もベテランさんも、ぜひ読んでみてください。
ナイロンラインとは何か
ナイロンラインは別名「モノフィラメント(単一繊維の)ライン」または略して「モノ」とも呼ばれ、その名前が示す通りように、結合、編み込み、あるいは束ねられた複数のライン糸からなるマルチフィラメントラインとは対照的に、単一の素材からなるラインのことです。
モノフィラメントはさまざまな素材から押し出すことができます(マヨネーズを絞り出すように押し出して製造されています)が、ナイロンが最も一般的でポピュラーな素材です。 多くの場合、さまざまな伸び、強度、耐摩耗性、その他の性能を持つ違う種類のナイロン素材が複数ブレンドされて生成されています。
ナイロンラインの良さ
取り扱いが簡単
柔軟な性質があるおかげでナイロンは使いやすく、多くの釣りの状況に適しています。この柔軟性により、ナイロンは硬いラインよりも扱いやすく、キャストもしやすくなります。
伸びがある
ナイロンはPEラインやフロロカーボンよりも簡単に伸びるので、他のラインでは対応できない許容範囲を生み出します。フッキングを強くやり過ぎてドラグ性能が追い付かないような状況でも、ナイロンは最大25%以上伸びることでその力加減を補正します。
ナイロンに伸びがあることで、フックが魚の口に穴を大きく開けてしまうのを防ぐこともできます。洋服のボタンの穴も大きければボタンが外れやすくなるのと同じように、フックの穴が広がると魚をバラしやすくなります。これは、フッキングとファイト中の両方に言えることです。特に近距離でビッグバスを掛けた時はなおさらです。たとえば、多くのトッププロは、ラバージグのピッチングをするときにはPEラインよりもバークレイ・ビッグゲームのような強めのナイロンラインを好みます。
衝撃に強い
衝撃に強いということと伸びがあることを同じように考えるべきではありません。耐衝撃性は、より瞬間的なエネルギーに対して等しく力を吸収する釣り糸の能力です。ラインが強いフッキングまたはボート際での突然のビッグフィッシュの突っ込みの衝撃に耐えなければならないときに、この耐衝撃性が作用します。
太さについて
ナイロンラインは、フロロカーボンラインよりも太いラインを使いやすくなる傾向があります。直径が太くなると、ルアーが潜る深さを制限してしまう要因になる可能性がありますが、ガルプなどの匂い付きワームのフォールスピードを遅くしたいとき、またラインは太いほうがより耐摩耗性が高くなるため、分厚いカバーにルアーを通したい場合などに太さをアドバンテージとして利用することができます。
フォールスピード
ナイロンラインは水とほぼ同じ中立的な浮力を持つおかげで、ゆっくりとフォールし、ルアーを沈ませたくないトップウォータールアーや中層を攻めるようなプレゼンテーションに最適です。
カラーバリエーション
ナイロンは製造段階で他の素材よりも色付けがしやすいため、より多くのカラーラインナップがあります。緑、青、クリアなど魚に見切られにくいものを選んだり、逆に目立つカラーを使って、ラインを見て釣るようなプレゼンテーションに最適なものを選んで巻くことができます。
バークレイ・トライリーントランスオプティックという特殊なナイロンラインなど、太陽光の下では明るい金色に見え、水面下では見えにくいクリアカラーに色を変えるという、両方のメリットを備えているものもあります。
ノットが強い
ナイロンは結び目に優しいです。ラインの強度を犠牲にすることなく、強力で結びやすいさまざまなノットを使用できます。実際、プレミアムモノラインにトライリーンノットまたはパロマーノットでノットを組んだ場合、ほぼ100パーセントの結束強度を提供します。
低価格
すべてのラインの中で最もお手頃価格であるナイロンラインは、間違いなく財布に優しい素材です。あなたの方向性が魚を釣ることがすべてではなく遊びの要素が強い場合は、これは最優先事項にもなりえる要素の一つです。
使いやすさ
扱いやすさ、伸縮性、ノット、その他の釣りに適した性能の組み合わせのおかげで、主に使いやすさを重視した場合、ナイロンラインは最高のラインと言えます。これは、初心者アングラーからナイロンラインの性能をフルに引き出す特定のテクニックを使いこなすベテランアングラーにとっても最適な選択肢となります。
デメリット
ナイロンラインには多くのメリットがありますが、矛盾点もあります。 たとえば、伸縮性があるため、感度が落ちてしまいます。わずかなバイトでも察知する必要があるような場合、またボトムの質の微妙な変化を識別したり、ロングキャストした先でルアーが何をしているのかを感じたい場合は、PEラインまたはフロロカーボンの方が適しています。
また、紫外線に長時間さらされるとナイロンラインは弱くなる可能性がありますが、かなりの劣化が進むまでには数百時間かかる場合もあります。 我々はナイロンラインの交換は少なくとも年に1回行うことをお勧めしています。
ということで、ナイロンラインのことがよく分かりました。
個人的に意外だったといいますか知らなかったことというと、結束強度についてです。
ラインというか釣りの仕掛け全体を考えると、ノットの部分が一番弱くなり、切れるとしたらそこから切れることがほとんどだと思いますので、ノットそのものに強度があることは重要です。
ノットの部分は、だいたい使っているラインの半分くらいの強度になってしまうと私は考えていましたが、高品質ラインとパロマーノットの組み合わせで100パーセント近い強度が出せるんですね。それがナイロンラインの特徴のひとつなんだそうです。
皆さんには、この記事にナイロンラインの事について知らないことは出てきましたでしょうか。もしあれば幸いです。
また、ちょっとややこしいことを書き加えますが、日本とアメリカでは、同じポンド表記でも意味が全く違うのをご存知でしたでしょうか。
厳密に言うと、同じポンド表記ですらありません。
パッと見では分かりづらいのですが、日本で売られるラインでは主にポンドクラス(lbs)、アメリカのラインはポンドテスト(lbt)と表記されています。意味もそれぞれ全然違いまして、
- 日本=ポンドクラス(lbs):その強さで引っ張ったら切れますよ、という目安
- アメリカ=ポンドテスト(lbt):その強さで引っ張っても切れませんよ、という目安
ですので、同じポンド数であればアメリカのラインの方がはるかに太いんです。
このあたりをマニアックに突き詰めてしまうと大変ですのでここでは割愛しますが、アメリカのラインを買うときはリールに巻ける長さかどうか、持っているリールのスプールのスペックと買おうとしているラインの直径の太さの関係までちゃんと見てから買うようにすることをおすすめします。
アメリカのラインは釣具屋さんでも特売セールで売っていることが多かったりしますが、このことを知らないと損してしまいますからね。
このように、現代の釣りには知らないと損してしまう情報がたくさんあります。
私レベルでは釣りはレクリエーションの意味合いが強いですので、それほど損することなどはないのですが、知っていて得する情報もまた多いものですから、いずれにしても「知ること」というのはいいことですね。
情報が多いのはそれだけで大変でもあるのですが、楽しみながら理解できるように、少しづつ勉強していければいいと思います。
そのためにはぜひ、当店ブログを活用してくださいね(笑)!
それではまた。
毎度ありがとうございます!