釣りにラッキーはない

釣りにラッキーはない
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釣りが上手な人の共通点にはどんなものがあるでしょうか。ひとつは、釣りの神様に魅入られているような、なんだか運が良い人と言えるかもしれません。しかし、果たして本当にそれは運なのでしょうか。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Fishing requires more preparation than one would think. Kenny explains how he prepares and stays fit for a full day on the water.”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:bayoulifemag.com ”FISHING WITH KENNY”article by KENNY COVINGTON, DEC 30TH, 2019

私たち人間は、本当に色々なことを考えます。

真実をもとに理論的に物事を考えることができるかと思えば、根拠もないものから証明しようもないことを考え、それを信じることもあります。

釣りをしていると、他の人が良く釣るのを見て「なんであんなに釣れるんだろう、同じ条件で釣りしてるんだから、きっと釣りの天才か、運がいい人なんだろうな」なんて考えたことって、ありませんでしょうか。

だってそうじゃなきゃ、自分が釣れてない説明が付かないじゃないですか。

そんな風に、自分が理解できないことが起きた時、根拠のない「天才」や「運」という考え方が出てきます。

私の話ですよ、皆さんの事ではありませんからね。

野球で言うとキャッチャーの野村さんのようなデータ派と長嶋さんのような天才肌、サッカーで言うと膨大な練習の上にゴールを重ねたキングカズと、こぼれ球を押し込む「ごっつぁんゴール」をする確率が非常に高かった武田さんのような、高い実績を出したアスリートでもタイプが全く違うなんてことがよくある、そんな感じに似ています。

例えが古くて本当に申し訳ありません(笑)

この「運」という要素、実態としてはよく分からないものの、確かにあると感じます。

運の良さや悪さというのも、誰にでも変化しながら常に付きまとっているような、そんな気がします。

しかし、釣りにおいて、釣れる・釣れないという結果が、この運というものに左右されているのでしょうか。

この記事は、アメリカの南西部を中心とした総合情報ウェブマガジン「Bayou Life」のコラム記事で、バス釣りにおける運と準備について書かれています。

さて、どんなことが書かれているのでしょうか。早速読んでみましょう。

釣りと向き合うための準備

引用文(タップすると開きます)
In fishing, just as in life, there are no shortcuts to success. All of the better fishermen I know have one thing in common, experience and time on the water. But more than just knowing how to locate and catch bass, these fishermen have all paid their dues when it comes to being successful on and more importantly, off of the water.

A lot of preparation goes into being successful. In fishing, the most important aspects of a tournament, or even a weekend trip to your favorite lake, begins with what you do before you ever hook up to your boat. A businessman wouldn’t go to a meeting without the proper reports and paperwork needed to have a productive meeting. Fishing is no different, the better you prepare, the more successful you will be.

For this article let me clarify, I do not believe in the word “luck.” I never have. I do believe through proper preparation and the opportunities that present themselves, things can happen that allow you to have more successes, creating good luck, some of which can be explained and some that can’t. Bad luck is usually the result of human error, laziness or bad preparation, not the fate of the fish gods as people would have you believe. Fishing is a learned art, luck has little or nothing to do with it.

By now you may be asking yourself, “How does a person go about preparing to fish?” First, let’s start with ourselves as fishermen. We now live in a health conscious society, and people are getting into better shape at a later age and are staying that way for longer periods of time. Fishing is a sport that requires stamina, endurance, mental and physical toughness, all of which can take its toll on you. Tournament fishing or just long days on the water can be much harder on your body than people who don’t fish would believe.

My off-the-water prep begins with a basic exercise routine. I try to walk a minimum of one mile every day. This helps with my cardio vascular system, stamina and endurance. I do not sit down while I fish and I do believe walking consistently gives my legs the strength needed to fish the way I do. While fishing for a few hours on a morning trip, exercising may not be as beneficial to you, but if you fish 10-hour days in the heat of the summer like I do, I believe it gives me an added advantage.

As I have gotten older I have learned the importance of stretching and doing some other basic exercises. My wrists, elbows, and shoulders play a major role in my effectiveness as a fisherman, so I try to be more and more aware of loosening them up before I make my first cast. Leg stretches, wrist and shoulder exercises are one reason I believe I haven’t missed any tournaments due to fishing related injuries.

引用文(タップすると開きます)

釣りには、人生と同じように、成功への近道というものはありません。私が知っているすべての素晴らしいアングラーたちには、多くの水上での経験と時間という共通点があります。しかし、彼らのようなアングラーは、バスを見つけてキャッチする方法を知っているだけでなく、フィールドに出ている間と、そしてここが重要なことなのですが、フィールドにいない時こそ、やるべきことをやっているのです。

多くの準備が成功に結びつきます。釣りにおいては、トーナメントの最も重要な局面、またはサンデーアングラーがお気に入りの湖へ行くときでさえ、ボートに乗る前にあなたがやるべきことがあります。ビジネスマンは、良い会議をするために必要な適切なレポートと書類がなければ会議には参加できません。釣りも同じようなもので、準備ができているほど、うまくいくはずです。

この記事では、単なる「ラッキー」という言葉は信じていません。適切な準備と自分自身が活躍できる場を通じて、あなたはより多くの成功を収めることができ、幸運を引き寄せることができると信じています。運が悪いのは通常、人間の誤り、怠慢、または準備不足の結果であり、人々が信じるような釣りの神様が与えた運命ではありません。釣りは学びの芸術であり、運はほとんど、またはまったく関係がありません。

「じゃあ、他の人はどのような釣りの準備をしているのだろうか?」と思われるかもしれません。まず、アングラーとしての自分から見てみましょう。私たちは現在、健康志向の社会に生きていて、人々は年を取ってもまだ健康で、それが長い期間ずっと続いています。釣りは、体力、持久力、精神的および肉体的タフネスを必要とするスポーツであり、そのすべてがあなたにダメージを与えます。トーナメントでの釣りや、フィールドでの長い1日は、釣りをしない人から見ると信じられないほどハードだったりするものです。

私のフィールドを離れている時の準備は、基礎的な運動から始まります。私は毎日最低1.5キロほど歩くようにしています。これは、血管系、体力、持久力の保持に役立ちます。釣りをしている間は座っていませんし、歩き続けることで、脚に釣りをするのに必要な力が付くと思います。朝にちょっと釣りをするだけという人には運動することはそれほど有益ではないかもしれませんが、私のように夏の暑さの中でも10時間は釣りをするというなら、それは大きなメリットがあると信じています。

私も年をとったので、ストレッチやその他の基本的なエクササイズの重要性を学びました。手首、肘、肩はアングラーとしての私の有効性に大きな役割を果たしているので、最初にキャストをする前に、筋肉を緩めることを忘れないようにしています。脚のストレッチ、手首、肩のエクササイズをしていたことは、釣りによる怪我のためにトーナメントを一度も休んでいない理由の1つだと思っています。

精神的な準備

引用文(タップすると開きます)
So now that we have addressed the physical aspect of our preparation what about the mental aspect of the sport? Here are a few suggestions that can help you gain confidence in your approach to fishing any body of water. Before you head to the lake of your choice, even if you are intimately familiar with it, you should use Google Earth, Google and YouTube to your advantage.

Google Earth will allow you to research any given body of water you are going to fish. You can look at the lay out of the lake, the visible cover, shorelines, and virtually any other aspect you would need to help you understand the lake you are fishing. A few years ago I won a tournament on a lake I had never seen before based solely on the information I gathered by looking at the lake from Google Earth maps. Time spent researching a lake is just as good as spending a day on a body of water looking around.

The whole purpose of Google is to research and find information. This has become a valuable tool for me in my fishing. I can find lake reports, hard to find lures, articles on new techniques or any other fishing related research I am doing. Google is my starting point when I begin to gather information on a lake I have never been to before or if I am trying to learn more about a new technique. It’s a major time saver with all the information a fisherman could ask for right at their fingertips.

Videos found on YouTube about fishing number in the hundreds of thousands. Then you can narrow your search for fishing videos down to a technique, lake, season, time of year, water temperature or any other variable you can think of. If you are looking for it, chances are there is a video made about it. When you are trying to learn any aspects of fishing YouTube can be your best friend.

The rest of my off-the-water preparation is mostly tackle related. I am fanatical about having the correct hooks, the right size line, the proper rod being used for the technique being used and any other aspects that I feel are important to my success on the water. The goal is to make sure I have everything coordinated and leave very little room for error. Control the variables you can control and those you can’t control, at least try to prepare for them.

I have studied the sport of bass fishing and the bass itself, since I was a kid. I am always trying to find new techniques or new ways to become a better fisherman. I use to spend hours on the water casting a spinnerbait or a crankbait, and exploring what was around the next bend of the creek bank. Now, while I still fish a lot, I spend a lot of time at my computer doing research looking for that new “something” that will give me an advantage over my competition. Becoming a better bass fisherman is a never- ending process, even when I am off of the water.

さて、肉体的な準備についてご説明しましたが、バスフィッシングの精神的な面についてはどうでしょうか?ここでは、あらゆるフィールドでの釣りへのアプローチに自信を持てるようになるための提案をしたいと思います。たとえお気に入りの湖に行く時であっても、もうよく知っているとは思いますが、グーグルアース、グーグル検索、ユーチューブを活用してください。

グーグルアースを使用することで、釣りをするフィールドの調査ができます。湖のレイアウト、目に見えるカバー、湖岸線、また釣りをする湖を理解するために必要な他のあらゆる側面を見ることができます。数年前、初めて行く湖での試合で、グーグルアースの地図で湖を見て得た情報だけで勝つことができました。湖を研究するために費やす時間は、フィールドに出て周りを見渡すことに1日を費やすのと同じくらい良いことです。

グーグル検索の目的は、良い情報を見つけることです。これは私の釣りの貴重なツールになりました。その湖のフィッシングレポート、釣れたルアー、新しいテクニックに関する記事、またバスフィッシングのその他の研究記事などを見つけることができます。 グーグルは、これまでに行ったことのない湖の情報を収集したいとき、または新しいテクニックについてもっと学びたいと思ったときの出発点です。この得られる情報の多さは、アングラーにとって大幅な時間の節約になります。

ユーチューブでは、数十万の釣りの数に関する動画を見ることができます。そこで、バス釣り動画を検索するときは、テクニック、湖、季節、季節、水温、または考えられるその他の要素を使って絞り込みます。あなたが探しているものがあるなら、それについて作られた動画が存在する可能性があります。釣りに関するあらゆることを学ぼうとするならば、ユーチューブはあなたにとって欠かせない存在になるはずです。

私がフィールド以外でする準備でいうと、あとはほとんどがタックル関連です。正しいフック、正しいライン、やろうとするテクニックに使うべき適切なロッド、そしてフィールドで私が成功するために重要だと思う他のことまですべてやります。目標は、すべてを想定し、間違いが起きる余地をほとんど残さないようにすることです。自分で何とかなることと、(天気など)自分ではどうにもならないことを分けて考え、少なくとも何らかの対策をしてください。

私は子供の頃から、スポーツとしてのバスフィッシングと、バスそのものの研究をしてきました。私は常に、より良いアングラーになるための新しいテクニックや新しい考え方を探しています。そして私は、フィールドでスピナーベイトやクランクベイトをキャストしては、クリークのバンクの次の曲がり角はどうだろうと、何時間も費やして探っています。現在は、釣りに多くの時間を費やしていますが、パソコン上でも多くの時間を費やして、他のアングラーよりも有利になるための新しい「何か」を探しています。より良いバスアングラーになるためには、たとえフィールドから離れていても、やることに終わりがありません。

釣りにラッキーはない
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私もね、釣りは唯一と言っていいほど自分を誇れるような趣味なものですのでね、他の人が自分より上手だなんて、認めたくない部分があるんですよ。

しかし実際、釣りが上手な人というのは、私の見えないところで努力しているものなんですよね。

私の知っている釣りが上手な人、そうです、プロガイドの方々なんかを見ていると、準備をするということには本当に余念がありません。

例えば、「明日はこんな釣りをすることになるから、根掛かりが増えるだろうからお客さん用のフックを用意しておこうかな」という風に、お客さんの分までいろいろ用意していることが多いんです。

ガイドに来るお客さんが普段からどんな釣りをしているかは分かりませんから、あった方がいい道具を持っていなかった時のために、用意しておくんですね。

また、たとえば前日あたりに「できるだけ軽いシンカーを持ってきてくださいね」なんて打ち合わせしてあったとしても、お客さんにとっての軽いシンカーと、ガイドさんが考える軽いシンカーでは重さが違うかもしれません。

そういうギャップがあった時のことを想定しているのも、プロガイドさんの準備のうちに入っています。

自分が釣るよりも、お客さんに釣ってもらうことの方がはるかに難しいと思いますので、プロのガイドさんがする準備というのは非常に参考になると思います。

もちろん、そのことをお客さんに恩着せがましく言うことなんてありませんから、まさに目に見えない努力だと思います。

私が思うに、釣りのラッキーというのは、本当に考えられる準備を当たり前のようにやっている人に訪れるのだと思います。

訪れるといいますか、当たり前のことを当たり前にやっているので自分では気づかないため、釣れたのはラッキーだったと言うのではないかなと思うんです、ですので結局のところ、それはラッキーではないということですよね(ややこしい)。

私の場合は釣りはあくまで遊びの範囲であるため、釣れたのはラッキーでもごっつぁんゴールでもなんでもいいんです。

でもいつかは、これはラッキーではなくて、ちゃんとこれを想定して、準備した結果なんですよと言ってみたいものですね。

皆さんはこの記事の運と準備の関係、納得のいくものでしたでしょうか。

それではまた。

毎度ありがとうございます!