”消える”スモールマウスバスを追え!:ケビン・バンダム

特に夏以降、スモールマウスバスは神出鬼没さを増し、多くのアングラーを惑わせます。トップトーナメントの世界でももちろん同じことが起きるのですが、プロはどのように神出鬼没なスモールを追いかけるのでしょうか。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”KEVIN VANDAM: Chasing Unicorns”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:majorleaguefishing.com”KEVIN VANDAM: Chasing Unicorns”NOVEMBER 9, 2021 • KEVIN VANDAM
湖でのスモールマウスバスのボート釣りを本格的に楽しまれている方であれば、およそ感じたことがあるのではないかということのひとつに
「昨日のポイントに何もいない!」
という現象が(よく)あります。
魚探を読めれば読めるようになるほど、この事実に気付き、魚探の設定を変えてしまったのではないかと自分を疑ってしまうこともあるくらです。
特に晩夏以降から晩秋にかけては、地形変化など全く関係のないと思われる湖のど真ん中の表層付近になにかの大型魚の群れが魚探に映ることがあります。
そんな魚探映像を見つけたとしても、釣るにしてもあまりにも釣りのよりどころがないためスルーしてしまうのですが、あれ、スモールマウスバスなんですよねえ…。
一応ですが、私はそんな群れのバスを釣ったことも実際にありますし、この時期になると意味が分からない場所でボイルが起きることもしょっちゅうで、どうやらスモールマウスバスがベイトフィッシュに依存して常に追いかけ回すようになると、そんな状態になるようです。
スモールマウスバスの神出鬼没さはこんな時期に特に顕著になりますよね。
さて、そんな神出鬼没なスモールマウスバスに手こずるのは私のような中級レベルのアングラーだけではありません。
世界のトッププロの皆さんも(当然そのレベルは私なんかとは全く別ですが)、特にトーナメントでは苦しめられることがよくあるようです。
しかし、そこはプロトーナメントの世界。
釣ってくる人は必ず釣ってきます。
この記事は、アメリカメジャーリーグフィッシングのアングラーコラムの記事で、メジャーリーガーのケビン・バンダム氏が、神出鬼没な秋のスモールマウスバスについて解説してくれています。
アメリカのトーナメントでは、夏以降は涼しい北部のエリアに移り、スモールマウスバスがターゲットというスケジュールになることが多いのですが、まさにスモールマウスの気分の移り変わりの激しい時期に試合をせねばならない状況に全員が立たされます。
スモールマウスバスハンターで知られるケビンバンダムがこの時期のスモールマウスバスについてどのような意見を持っているのか、ぜひ読んでいきましょう。
ユニコーンを追え!
バスプロツアーの2021年シーズンが私のホームのエリアにやってきて、ワディントン、シャンプレーン、セントクレアの試合を行いましたが、ここで、なぜ私がスモールマウスバスを釣ることに情熱を燃やしているのかを思い出しました。私にとってバス釣りで一番楽しいと思うのは、スレていないスモールマウスバスの群れを見つけ、彼らがいかに短気で、攻撃的で、競争心があり、衰えのないファイトを体験することです。しかし、そんな群れを見つけるなど、ユニコーン(一角獣=伝説の生き物)を追いかけるようなものです。
これは、特にすべてのバスがスコアリングされる形式のMLFバスプロツアーに当てはまります。バスプロツアーでスモールマウスバスのフィールドを釣る時のペースは尋常ではありません。常にバスを釣り続けないと取り残されてしまいます。しかし逆に、そのとらえどころのないユニコーンを探し出し、つまりプレッシャーのかかっていないスモールマウスバスの群れに辿り着くことができれば、それはスコアリングできるバスが無限に釣れる状況であり、誰の追撃も許しません。
レイクシャンプレーンのジェイコブウィーラーとデトロイトでのマイケルニールを見てください。どちらもユニコーンを見つけ出し、それぞれの試合を支配していました。そのフィールドに可能性があることを知っているわけですから、次のキャストはユニコーンかもしれないと信じ、興奮し、完全に私はサーチモードになります。
ユニコーンの定義
私がその大きな群れのことを「ユニコーン」と呼ぶ理由は、それが非常にとらえどころのないものだからです。見つけても消えてしまいます。ラージマウスバスは、同じカバーや地形に長期間留まる傾向があります。しかし、スモールマウスバスは煙のようにいなくなるのが非常に得意です。彼らは今日はここにいて明日にはいなくなることで有名で、私は彼らについていくという挑戦を楽しんでいます。スモールマウスバスはある日はあなたを英雄にしてくれますが、次の日は嘘つきのようにさせられます。彼らはベイトの場所やコンディション次第でたくさん動き回っています。何度も移動します。また時に彼らは突然ルアーに非常に警戒するようになり、試合が非常に気難しくなります。そのとき、いつまでここで粘るか、そしていつここを見切るかを決断する必要があります。
ここまで何年にもわたり、私はスモールマウスに不慣れな選手がトーナメント初日に他の選手に大きく差をつけてリードしても、翌日は落ちていくのを見てきました。彼らはたったひとつのユニコーンがいた場所に依存し、翌日ユニコーンは去りました。群れがいなくなったとき、同じ場所に立って群れが戻ってくるのを待つのは時間の無駄です。
ユニコーンが消えたのなら、もう一度探しに行く必要があります。常に移動しています。重要なのは、その伝説の生き物を再び見つけるまで、動き続け、探し続け、できるだけ速くフィールドを流し続けることです。
ライブ魚探がユニコーンを探し出す
ユニコーン探しは、ライブソナーの登場で大きく変わりました。この新しいテクノロジーは、あらゆる種類の魚を見つけるのに役立ちますが、スモールマウスバスは大きな群れを作る傾向があるため特に有利になります。これで、キャストをしなくとも群れを見つけ、釣りが効率的になります。 ハミンバード・メガライブを使用すると、群れの大きさ、カバーや地形にどのようについているか、どの方向に進んでいるかがすぐに確認できます。ボトム付近のバスはおそらくゴビィ、ザリガニ、パーチを見ているのに対し、中層よりも上にいるバスはワカサギなどのベイトフィッシュを追いかけている可能性が高いため、バスが何を食べているのかさえ知ることができます。しかし、最大の利点は、バスがルアーにどのように反応するかを見ることができることです。
スモールマウスの悪い部分は、ただじゃれるだけ、バイトする気もないくせにボートまでルアーを追いかけてくることです。これは何年も前から続いていることですが、ライブソナーが出るまで、スモールマウスバスがどれほど好奇心旺盛かを実際に目にするまで私たちはそこまで分かっていませんでした。これにより、1本のバスがルアーに反応し、ユニコーン全体のやる気が上がるまで、リアルタイムでルアー、アクション、波動、色をローテーションすることができます。
メジャーリーグフィッシングの試合では、ユニコーンが見えていて時間が刻々と過ぎるときにトップに立っているのはとても爽快な気持ちです。逆に、ユニコーンが見つかっていないときやどんなルアーに反応するかがまだ見つからない時、メジャーリーグフィッシングの試合はとても焦ります。ということで、スモールマウスバスの大きな群れを追いかけることが、今でも私のお気に入りの釣りであることは皆さんもお分かりでしょう。

私が釣りをする湖は、アメリカやカナダにある広大なフィールドではないため、およそどの場所であってもなんとなくバスを見つけ出すことはできるのですが、それでも前日の釣りが全くあてにならないというシーンにはよく出くわします。
私のようなレベルでもそうですし、プロガイドさんに湖上で話を聞けたときも、そのようなことになっている状況は良くあります。
ただ、厄介なのは、ケビンバンダムも言う通り、ユニコーンを見つけたとしても、釣り方を見つけなければまったく意味がありません。
私のようなレベルではその方がはるかに難しいのです。
これはライブソナーがないとかそういう次元の話ではなく、圧倒的に技術と経験の違いだと思います。
まったく、スモールマウスバスというのは最悪の魚だと思います。
そして、技術と経験を積み重ねれば確実にレベルアップが実感できるという、最高のターゲットでもあります!
ちなみに夏以降のユニコーンが見つからない、またはユニコーンを相手にしても難しい場合でも、手はまだあります。
それは、水深4~6m位のボトムを回遊する一匹狼のようなスモールマウスを狙うことです。
なぜかベイトフィッシュの群れを追いかけないバスが晩秋までそのレンジにいるようで、バス同士の競争が起きない状況にもかかわらず、飢えているのか、ルアーへの反応が良いことが多いです。
単発のバスですのでバスにルアーを見つけてもらうのに苦労するのでどっちもどっちではあるのですが(笑)
スモール、ラージ問わず、バス釣りは難しいところが最大の魅力です。
バス釣りが簡単ですべてが狙い通りに事が進むのなら、こんなに長い間夢中になることはないでしょう。
晩秋の気難しいフィールドは人も少なく、レベルアップするには絶好の場です。
ぜひフィールドに立とうではありませんか!
それではまた。
毎度ありがとうございます!
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