流れ(カレント)とスモールマウスバスの行動について

2021年6月9日

流れ(カレント)とスモールマウスバスの行動について

スモールマウスバスを釣る上でより重要となる「カレント」。目で見て分かりやすいカバーに着くラージマウスバスと違い、一見すると何もないところにスモールマウスバスはいるものですが、人間には見えていなくとも、彼らには何かが見えているということなんですね。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Follow the current”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:bassmaster.com”Follow the current”by Stephen Headrick|September 6, 2013

スモールマウスバスの特徴について見逃せない点はいくつかありますが、ラージマウスバスとの違いとして目立つ部分のひとつに「より流れが好き」ということが言えるかと思います。

誤解の無いようにいいますと、ラージマウスバスも流れは好きです。流れによって運ばれてくる餌や酸素、それに群がるベイトフィッシュたちの中に身を置くというのはプレデターとして正しい行動なのではないかと思います。

ただ、よりカバーを意識するラージマウスバスに比べると、カバーの有無にかかわらずフィールド全体に発生する流れといいますか、動く水を求めるのがスモールマウスバスと解釈すると、広い意味ではスモールマウスバスの方が流れが好きだと言えるのではないでしょうか。

だとすると、目で見えるカバーを探せばそれなりに出会える確率が上がるラージマウスバスに対して、一見すると流れているようには感じない湖などのフィールドで動いている水を好むスモールマウスバスを探さなければならないのですから、それは難しいことだと感じることがあるかもしれません。

しかし実際は、子供のころにみんなで作った砂場の山から水を流し、川を作る遊びをしたのと同じくらい、話は単純です。

水は高いところから低いところへ流れ、急カーブを作ると決壊する可能性が高い…そんなイメージの世界、スモールマウスバスアングラーの皆さんはそのような「フィールドを読む」ことを楽しまれているのではないでしょうか。

逆に言えば、厳しいようですが、フィールド内に発生しているその水の流れを読むことができないと、スモールマウスバスの釣りの楽しさは半減してしまうのかもしれません。

もしかしたら釣果にも影響するでしょう。

それでは、スモールマウスバスの熟練アングラーは、カレント、つまり水の流れについてどのように考えているのでしょうか。

この記事は、アメリカバスマスター公式サイトのコラム記事で、アメリカのスモールマウスバスフィシングの第一人者、スティーブン・ヘッドリック氏が、カレントとスモールマウスバスの関係について解説してくれています。

ラージマウスバスアングラーの方々にも参考になる内容だと思います。是非みなさん読んでみてください。

 気になるところだけ読んでもOKです 

カレント(流れ)を追う

引用文(タップすると開きます)
There’s a lot written about current in lakes and manmade reservoirs. It’s something that we all know is important. But how many of us really understand it? I suspect not very many. Here’s what I’ve learned over the years. I’m not claiming to be an expert or anything like that. My ideas are just that — my ideas. Still, maybe thinking about the things I’m going to say will help. It’s at least a place to start. Mostly, the current created by electric generation will follow the main lake channel. That’s pretty much a given. You can find the channel with a map or with your electronics and go from there. In my experience the sharpest turns will produce the best. I always start by fishing the outside of the bend. If that doesn’t produce, I never leave without fishing the inside of the bend. The current created by creeks and other types of tributaries is a little different. It’s at its best right after a rain. This kind of current isn’t hard to find. All you have to do is look for moving water. Often times, though, it’ll last long after you can’t see it. The water underneath will move along the same path even when you can’t see it moving on top. There’s something else that happens. Most creeks and other types of inflows make a bowl-shaped depression right where the water enters the lake. As the water leaves that bowl it often creates an eddy on both sides of the flow. This eddy may not be real strong. It’s not always something that you can see. In fact, what you’ll usually see is a collection of nasty looking leaves and twigs. Sometimes they bunch up in a curved pattern. They don’t look like they’re moving at all. But they are, and the smallmouth know that. The better fish frequently set up on one side or the other of the eddy. In my experience the outside edge — that’s the one farthest away from the water flow — is the best. For some reason smallmouth seem to be drawn that way. Nevertheless, fish both sides. You never know for sure. Why smallmouth bass position themselves that way is a mystery to me. It seems like there are better ambush points around, and the current isn’t strong enough to wash anything their way. I may not understand the why of what they do, but I do know for sure that they do it. It has to be working for them one way or another. What bait you should use to make them bite depends upon where you’re fishing. This is a match the hatch situation. You should always be fishing with something that looks — color, size and action — like what they’ve been eating. If you’re in doubt, go with a natural looking, shad-like plastic. It’s hard to go wrong with a standard size Zoom Fluke. It’s late in the year. Make sure that if you use something other than a Fluke it has some size to it. I’d say 3 or 4 inches is a good place to start. Current is more than rushing water. Learn to see and appreciate its subtleties, and you’ll probably catch more brown bass this fall.

湖や人工のリザーバーでの流れについて書かれたものはたくさんあります。それは私たちの多くが重要だと考えているものでしょう。しかし、そのうちの何人が本当に理解しているでしょうか?実はあまり多くないのではないかと思います。

これは私が何年にもわたって学んだことです。私は自分が専門家などであると主張したいわけではなく、あくまでも自分の考えです。それでも、私が言おうとしていることについて考えることで何かの役に立てばと思います。少なくとも叩き台にはなるでしょう。

ダムの発電のために生まれるリザーバーの流れは、メインレイクのチャンネルをたどります。それはまあ当然といえるでしょう。あなたは地図や魚探のマップを使ってチャンネルを見つけ、そこへ向かえばいいのです。私の経験では、最も鋭いカーブになっているところが最高です。私はそのカーブの外側から釣りを始め、うまくいかない場合はカーブの内側を釣り、そこを離れるようにします。

クリークや他の支流についての流れは少し異なります。ここは雨が降った直後が最高です。この場合は流れを見つけるのは難しいことではありません。あなたがしなければならないのは、動いている水を探すことだけです。しかし多くの場合、もしそれが発見できなくても、実は存在しているのです。表層の水は流れているように見えなくても、下のほうにある水はしっかり流れているのです。

他に起きていることは何でしょうか。多くのクリークなどの流入河川は、メインレイクに入ったところにボウル型のくぼみを作ります。水がそのボウルを通過するとき、その流れの両側に反転流を作ります。

この渦というのは本当に弱いものである場合があります。必ずしもあなたが目で見ることができるものではありません。実際に目にするのは、邪魔くさい葉っぱや小枝などの集まりです。だいたいは弓なりになって浮遊しています。それはまったく動いていないように見えます。しかし、彼ら…そう、スモールマウスは知っているのです。

ハイクオリティなバスはだいたい渦の片側または反対側に多く居ます。私の経験では、渦の外側(流れ込みから最もはなれたところ)が最適です。どういうわけか、スモールマウスはそのようについています。しかしながら、釣りをするときは両側を釣ります。どこにいると決めつけることはできないからです。

スモールマウスバスがなぜそのように着きたがるのかは私には謎です。流れ込む水が何かを流してくるほど強くはなく、周りにはもっと良い待ち伏せポイントになりそうな場所があるように見えます。ただ、彼らが何をしているのか理解できないとしても、彼らがそうしていることは確かです。それは何らかの形で彼らには都合がいいのでしょう。

どのルアーで釣るかについては、釣りをする場所によって異なります。ここはマッチザベイトの考え方です。あなたはバスがいつも食べているらしき(色、サイズ、アクション)もので釣りをするべきです。

何もわからなければ、ナチュラルなベイトフィッシュ系のワームを使用してください。Zoom・フルークなどが間違いはありません。この手のワームは1年を通して有効です。 フルーク以外のものを使用する場合は、適切なサイズかどうかを確認してください。 3インチか4インチあたりが適切かと思います。

カレントとは、急流よりも重要なものです。その繊細さを見て理解することを学びましょう。カレントを学べば、より多くのスモールマウスバスを釣ることができるでしょう。

流れ(カレント)とスモールマウスバスの行動について

カレントというのは水の流れのことですから、人間で言うところの風に近いものです。

例えば爽やかな5月の高原に吹くそよ風だとしても、トイレの匂いがする風に当たるよりは、甘いなにかの花の香りが漂うそよ風に当たる方が気持ちいいのと同じように、バスにとってはわずかな流れであっても好みがあるということでしょうか。

パッと見は簡単そうな水の流れを見つけたとしても、私たちには想像ができない何かしらの理由があって、バスの着き方は様々あるようです。

特にこの記事では、メインレイクのようなところでは流れがないように見えてチャンネルライン沿いに水は流れているとか、川筋では表層の水は止まって見えても下の水は流れているとか、私たちの盲点を指摘していると思います。

ここから先は私の意見になりますが、スモールマウスは流れが好きと言いますが、流れが好きなことそのものでもあり、流れを利用することが好きとも言えると思います。

例えば湖に流れ込む川があったとすると、いくら流れが好きといっても流れ込みの激流の中にいるわけではなく、直接流れの影響を受けないながらも流れがあるような反転流になっているようなところにいると思います。それはこの記事にも書かれている通りです。

流れ(カレント)とスモールマウスバスの行動について

ただし忘れてはならないのは、横方向の渦や反転流だけでなく、沖のブレイクで発生している下方向の反転流もあるということではないでしょうか。

流れ込みは湖の中では分かりやすいカレントですが、このような盲点があると思います。

もうひとつ、葉っぱや小枝が弓のように漂っているところというのが記事にありました。

記事によると流れ込みの流れの端ということでしたが、必ずしも流れ込みの周辺だけでこれが起きるわけではありません。

風が当たるバンク周辺でもこれと似たようなことが起きていると思います。

一見すると何も起きていないようですが、そのエリアの周辺の流れがそこへ行き着いている場所になっているようです。

流れ(カレント)とスモールマウスバスの行動について

例えばこの写真にある葉っぱはただたまたまそこにあるわけではなく、バンクに当たる流れに乗ってきた葉っぱと、バンクに当たった流れの跳ね返りの水流に乗った葉っぱが合わさって、ここに溜まっています。(潮目とも呼ばれるものです)

水中で大きな水の流れ同士がぶつかっているもので、これは非常に見落としがちなものだと思います。

よく見ていないと分からないもので、何十分とずっとこのまま同じ場所に漂っているのですから。

スモールマウスはこのような水のぶつかり(潮目)も大好きなようです。

湖面に帯状に延びた落ち葉ゾーンがあるようなときは、その帯が岸に寄っているところを狙ってみると、でっかいスモールがドンと釣れてくることがありますので、狙ってみて下さい。

水流(カレント)は、人間で言うところの空気に似ていますが、空気はまったく目には見えませんが、水流は空気よりもはるかに読みやすく、発見しやすいものだと思います。

水面のカレント、水中のカレントを想像して読めるようになると、スモールマウスバスの釣りはまた格段に面白くなると思います。

私はこのような偉そうなことを書いていますが、これを完璧にこなしているというわけではなく、実は読んでいるつもりになって楽しんでいるレベルにすぎません(笑)

偉そうなことを言って申し訳ありません…!

それでも、意識していると不思議となんとなく見えてくることもあるもので、狙って釣った気持ちになれるのはとても楽しいものです。

野尻湖や木崎湖(おそらく桧原湖も同じ)でスモールマウスバスを狙う時は、風向きから水の流れを読む釣りをぜひやってみてください。

あくまでも単純に、子供のころに砂場で作った山から水を流すのと同じようにです(笑)

有名ポイントや今が旬のポイントを知らなくとも、うまく釣ることができるかもしれませんよ!

それではまた。

毎度ありがとうございます!