釣れないスモールマウスバスたち

2021年6月10日

釣れないスモールマウスバスたち

魚探を見る限り、ここにはバスがいる。むしろ濃い…。しかし、食わない。せっかくバスがいるエリアやポイントに辿り着いたのに、こんなことが起きるのがバス釣りなんですよね。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Sometimes they don’t bite”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:bassmaster.com”Sometimes they don’t bite”by Stephen Headrick|August 2, 2013

ライブスコープなどのリアルタイム魚探が普及してきたことによって、多くの真実が発見されているようですね。

ここで言う真実というのは、釣り人のイメージと実際のバスとのギャップのことを言っています。

例えば魚探で見つけたバスの群れは実は違う魚だった、魚探で見つけたバスの大群だと思ったら実は5匹くらいだった、ずっとそこにいると思ったらすぐいなくなっていた、ルアーが着水してからボトムに着くまでバスはずっと追って来ていた…などなど、「そんなことが起きてたんだ」ということが毎時確認されており、アングラーのイメージは日々、書き換えられていっています。

しかしもう長いこと、バスアングラーの間で良く交わされている言葉があります。それは

「魚探には映るんだけど食わないんだよなあ」ということです。

最初にライブスコープのことに触れましたが、これはライブスコープが登場する数十年も前から起きていたことだと思います。

アングラー側としてはこの事実は受け入れがたいものです。なぜならバス釣りで成功する鍵の多くは、バスがそこにいるという事実が握っているためです。

せっかくバスの魚影の濃いエリアやスポットに辿り着いたのに、なぜ食わないのか。

このような事実から、私たちが取るべき行動とはどんなことか?

やはり、そう思いますよね。

この記事は、アメリカバスマスター公式サイトのコラム記事で、スモールマウスバスのスペシャリスト、スティーブン・ヘドリック氏が、バイトしないバスのことについての見解を述べています。

彼の意見は非常に参考になります。ぜひ読んでみてください。

 気になるところだけ読んでもOKです 

食わないこともあるよ

引用文(タップすると開きます)
Some of you are probably laughing. You’re thinking that I’ve stated the obvious. Maybe I have, but I get a lot of guys who come in off the water and ask me why they couldn’t catch them. They detail everything they did. It all sounds reasonable to me. They did what I would have done if I’d been there — lure choice, boat position, all that sort of thing. I really don’t have any advice I can give them other than to try again the next day. This no bite thing is something that happens to all of us. It isn’t a matter of skill or experience, and many times it has nothing to do with the quality of the fishery you’re on. They just don’t bite. I remember one time I was fishing on a really good, clear water lake. We stopped over an offshore hump. We could see the hump and plenty of arches on our electronics. It was as good a spot as I’ve ever seen. After an hour without a bite we lowered a camera down to see what was going on. That hump was full of smallmouth bass. We saw several in the 5 pound class and another eight or 10 that weighed at least three pounds. They were scattered all around the hump. We dropped every lure we had on top of them. We got nothing, not one nibble. All they did was suspend about a foot off the bottom and look straight ahead. It was like they were fake fish, or something. They didn’t even twitch. It was a frustrating experience. It was also informative. The weather conditions were right and we obviously had found the right spot. Everything was perfect except that they wouldn’t bite. The reason, or reasons, for that are a mystery. I had no clue then and I have no clue now. We spent at a total of about three hours over that hump. Maybe they were off the feed because they had eaten earlier in the day, maybe they didn’t feel good for one reason or another (oxygen, water temperature), or maybe they just weren’t hungry. For all I know maybe they had lost their predatory instinct for some reason. The bottom line was, though, that no matter what we did or how we did it they we weren’t going to catch them. There was nothing we could do. That’s the way it was that day. In a strange sort of way I felt better once I understood that. Sometimes a tough day on the water has nothing to do with what we are, or are not, doing. Sometimes not catching fish is simply a matter of Mother Nature protecting her creations. She has a way of doing that you know.

いやいやハッキリ言い過ぎじゃないのと笑っている方もいらっしゃるかもしれません。あなたなら、私が言うことも当然だと思いますよね?私もそうだと思うのですが、しかし、釣りが終わった時、なんで釣れなかったんですかね…と質問されることが非常に多いのです。そういう人たちは、自分がその日にやってみたことを詳しく説明してくれます。私にとってもそれで充分じゃないかと思うことばかりです。私がそこにいたとしても、ルアーの選びかた、ボートポジションなど、同じようなことをしていたと思います。彼らにアドバイスするとしたら、次の日にもう一度やり直してみたらということ以外にないのです。

バイトがないというのは、私たち全員に起こることです。これは多くの場合、スキルや経験の問題ではなく、あなたがやっている釣り方でもありません。バスがバイトしないだけです。

あるとき、かなりクリアウォーターの湖で釣りをしていたときのことです。私たちは沖にあるハンプに立ち寄りました。魚探にはハンプの周りにたくさんのバスらしき影が映りました。今まで見たことのないほど良い感じでした。しかし1時間たってもバイトがないため、私たちはカメラを下ろして何が起こっているのかを確認しました。

そのハンプには多くのスモールマウスバスがいました。 2キロクラスが数匹、1.5キロクラスが少なくとも8~10匹はいました。彼らはハンプ周りに散らばっていました。私たちはそのバスたちに何度もルアーを通してみましたが、やはり釣れませんでした。バスたちはボトムから30センチほど浮いてサスペンドし、まっすぐ前を見ているだけでした。まるでバスの剥製を見ているかのようでした。彼らはピクリともしないのです。

これにはイライラしましたし、参考にもなりました。天気もいい感じで、いいポイントにも入っています。バイトがないこと以外はすべて完璧だったので、その理由だけが謎です。当時も今も、まったく見当もつきません。結局、私たちはそのハンプで合計約3時間も過ごしました。

バスはその日の早いうちに食事をしていたためにルアーに反応しなかったのかもしれません。あるいは、何らかの理由 (酸素や水温) で気分が乗らなかったのかもしれません。あるいは、単に空腹ではなかったのかもしれません。私が言えることは、バスは何らかの理由で捕食本能を失っていたのだろうということだけです。

しかし、結論としては、私たちが何をどうあがいても、そのバスを釣ることはできないということでした。私たちにできることは何もありませんでした。その日はそういう日だっただけ。そう考えることで、妙に気持ちが楽になりました。

釣りをしていればそんなタフな1日があるもので、私たちがやっていること・やっていないことに関係がないこともあります。バスが釣れないのは、単に母なる自然にバスが守られているだけかもしれません。どうすればいいかは、神のみぞ知るのでしょう。


そうなんですか…神のみぞ知る…!

そう言われてしまうともう何も言えませんけどもね(笑)

そういうことを言ってしまうと、人生には色々な理不尽がありますが、まあ、ほとんどがそれで片付きますよね…たとえば、数時間並んだラーメン屋でやっと座れたと思ったら売り切れた、とか、絶対付き合えるだろと思ってた子に告白したらフラれた…ですとか(笑)

もう、神のいたずらです。

ここで、私の撮影した水中映像を見てください。

とあるクリアレイクのあるポイントで、水深3.8mから2mにかけて移動した時の映像です。

これは紛れもなくバスの大群です。

前半の深い方は大型のバス中心で、後半は少し浅くなって中型のバスが中心となっていますよね。

バスがこれだけの大群でこの水深に押し寄せるのは、さすがにある程度のコンディションが整わないといけないと思うのですが、ボートが真上にいるのに逃げようともしません。

こういう群れを見つけたらまずはラッキーだと思うのですが、このバスたちがまったく釣れなかったと思うとゾッとしますよね…!

実際は、結局のところやってみるしかないと思いますので、ベストを尽くすのみなのでしょうね。

ライブスコープの話に戻りますが、リアルタイムで水中を見ながら釣ることができるというのは、こんな時に有利になるかと思います。

まったく反応しないのか、ある時点までは反応しているのか、食う直前まで行っているのか。

まったく釣れないなりに、このような情報は貴重だと思います。

食わない理由を神のみぞ知るというのであれば、神に近づく道具と言えるのかもしれません。

しかし、私のような人間は、その理由を知ることはなく、釣りが終わった後に「なんで釣れなかったんだろうなあ」と他のアングラーさんとお話しして楽しんでいればそれでいいのかもしれません(笑)

釣りはそういうものですから、尽きない好奇心を持って、釣れたときも釣れなかった時も楽しめればいいですよね!

それではまた。

毎度ありがとうございます!