ウィードに着くアフタースポーンのスモールマウスバス
年々、ウィードが増えてくる野尻湖。どの程度の規模で落ち着くのかはまだ不明ですが、多かれ少なかれ、バス釣りが変わるのは間違いないでしょう。これまでにない野尻湖の状態に対応するため、ウィードとスモールマウスの関係を知っておくことは良いことなのではないでしょうか。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”Key on Weeds, Not Rock For Post-Spawn Smallmouth”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:sportsmansguide.com ”Key on Weeds, Not Rock For Post-Spawn Smallmouth”June 8, 2015 By Jim Moynagh
ここ数年で、野尻湖にはウィードが目立って来ているのをご存知のアングラーさんは多いのではないかと思います。
野尻湖はもともとウィードレイクで、ピークとなる1970年代は漁師さんが船も出せないほど水面まで伸びきって凄まじいほどのウィードマットが出来上がっていたようですね。
その頃の写真をどこかで見たような気がしたのですが、忘れてしまいました。でも確かに、モッサモサで足の踏み場もない(?)感じだったと思います。
それからソウギョを放流してウィードは無くなったのですが、ここ数年でそのソウギョの勢力が衰え、再びウィードが繁茂し始めたというのが直近までの流れです。
水草や他の植物たちはこれまでじっと身を潜め、ソウギョという天敵がいなくなったことを察知して発芽しはじめたのでしょうか?だとすれば、なんとも不思議な生態系の入れ替わりを私たちは目撃しているような気がします。
それはさておき、アングラーとして気になるのは、このウィードの存在によるバス釣りの変化です。
まだ昔のピークにまでウィードの規模が広がるかどうかまでは分からないのですが、ここ数年のウィードの存在感の変化を見るに、毎年コンスタントにある程度の濃さにはなるのではないかと思います。
そうなると野尻湖のルアー釣り解禁から25年にして初めての事態ですので、釣りが変わるのは間違いありません。
具体的にどういう変化が起きるかといいますと、
- バスの付き場が変わる?
- スモール・ラージ・ブルーギルの分布エリアや比率が変わる?
- ベイトの量や比率が変わる?
- ウィードエリアに適したルアーの出番が来る?
- ヘビータックルが必要になる?
ざっと考えただけでもこれくらいは出てきますから、これに対応する釣りの変化というのはかなり幅広くアップデートないし追加されていくことでしょう。もちろん、ウィードの影響のないエリアや季節もありますので、すべてが変わるわけではないのですけどね。
これはアングラーにとっては楽しみなことでもあるのですが、実際問題として、不安なことでもあります。
これまで野尻湖×スモールマウスバス×ウィードという方程式は無かったので、今シーズンの釣りがもはや訳が分からなくなってしまう可能性があるんですよね。
では具体的に、何かあらかじめ対策出来ることはないのでしょうか。
この記事は、アメリカの大手アウトドアショップ「GUIDE OUTDOORS」のホームページのコラム記事で、FLWのプロアングラー、ジム・モイナー氏が、アフタースポーンのスモールマウスバスの興味深い生態について解説してくれています。
ウィードとスモールマウスの関係について知りたい方は、ちょっと読んでみてはいかがでしょうか。
アフタースポーンのスモールマウスのキーは岩ではなく、ウィード
皆さんがスモールマウスバスがいる場所をイメージした時、どんな風景を思い浮かべるでしょう?岩や砂利のある風景を思い浮かべた方は、何も問題はありません。でも、泥底やヘビーウィードの風景を想像した人が間違っていると言えるのでしょうか?もし間違っていると思ってしまった方は、特にアフタースポーンのころには大きなスモールマウスがそんな場所にいることが事実としてあることを知っておいてください。
ちょうど1週間前の5月下旬、ミネソタ州の湖で釣りをしていたところ、湖のなかで最もウィードが濃いエリアでいい感じのスモールマウスを見つけることができました。タイミングとしてはちょうどメスが産卵を終えた頃でした。ちなみにそのウィードはエビモ(カーリーリーフポンドウィード)でした。それからの数年間、私はこのアフタースポーンのタイミングでのトーナメントは、岩ではなくウィードをキーとして優勝してきました。
だからといってあまりにも泥が多すぎたり、ウィードが濃すぎるような場所はダメだと思いますよね?いいえ、実際の私の経験によるとそんなことはありません。私は何度となく、とてもハードボトムとは呼べないエリアに生えるガマ、ハス、ホテイアオイなどに着く大きなスモールマウスの群れを発見してきました。バスがいるであろう場所を発見する簡単な判断方法としては、そもそもウィードが育ちにくい湖であることす。このような湖では、ボートを使ってウィードを探してください。それだって難しくありません。だいたいは何もないフラットエリアのなかでウィードが生えているとそこだけ黒っぽくなっているからです。もともとウィードの多い湖でスモールがいるウィードを探し出すのは難しい場合があります。有効なエリアやウィードを見つけるには、釣りをしなければ分からないためです。
ウィードエリアが岩や砂利地帯に変化していくエリアも、アフタースポーンのスモールマウスが着きやすいエリアです。こういった場所は、夏になってよりハードボトムを好むようになるまでの付き場になります。真夏でもソフトボトムのウィードの多いエリアに残るスモールマウスがいる可能性はありますが、多くのスモールはより沖にあるハードボトムエリアに移動するでしょう。そして、秋になるとウィードが枯れ始めるため、そこから先はもう岩や砂利のハードボトム一択でしょう。
ルアー選びやプレゼンテーションとしては、通常のスモールマウスの釣りで使われるテクニックの多くで問題ないのですが、私はしばしば、バスを探しつつバスにアピールできるルアーを選択します。具体的には、トップウォーター、ジャークベイト、スピナーベイトです。ボトムを叩くようなルアーは、ルアーがボトムの沈殿物にまみれてしまうため、ソフトボトムのウィードエリアでは効率が悪くなってしまうでしょう。ですので、スローダウンする必要があると感じたときも、ゆっくりとフォールするチューブ、ヘアージグ、スティックベイトなどを選び、ボトムを切った釣りをするようにします。ウィードから岩や石へ変化するエリアを釣っている場合であれば、チューブ、フットボールジグ、ダウンショットなどボトムを探るルアーも使います。
これまでずっと、スモールマウスと岩はセットだと考えられてきました。たしかに岩や砂利がまったくない湖は、スモールマウスバスの生息地には向いていません。しかし、スモールマウスバスがスポーニングを終えたころからは、この緑の豊かなウィードエリアに生息することを好みます。これには、その湖で最大のスモールマウスも含まれます。一部のスモールは、秋が近づきウィードが枯れ始めるまでは、ウィード周りにいます。そして秋になったら岩と覚えておけばいいでしょう!
日本では桧原湖や木崎湖にはウィードがあり、スモールもいますので、そこで釣りをした個人的な経験からすると、ウィードとスモールが無関係だとは思っていませんでしたが、野尻湖の釣りの経験が多いアングラーさんほど、なかなかウィードとスモールマウスを結び付けてというのはイメージしづらいのではないでしょうか。
しかしこの記事を読んだ感じからすると、わざわざウィードを探して釣るという風に書かれていますから、スモールがウィードを好む傾向ははっきりあるんですね。
これから先、野尻湖のウィードの釣りが開発されていくことと思いますが、さすがにその釣りがどの程度有効で、どの程度のサイズがコンスタントに出るのかまではまだイメージできません。
そのあたりは野尻湖のプロガイドさん方が開発してくれそうな気がします。他力本願は良くないかもしれませんが、そんなガイドさん方の釣果情報などをブログで見る日が来るのが楽しみで仕方ありません。
ただ、自分でもそういう開発ですとか冒険することは大好きですので、なにか良い方法を見つけることができるのか、いえ、ぜひ見つけたいと、自分自身に期待しています。
シーズンは始まったばかりですので、釣りに行った時にはよく観察して、新しい何かを発見したいと思います。
それではまた。
毎度ありがとうございます!