デカくなるほど分かりにくい!?このスモールマウスバスはメスか?オスか?

2020年5月31日

デカくなるほど分かりにくい!?このスモールマウスバスはメスか?オスか?
Photo by outdoor canada.ca

スポーニングシーズンに釣れた大型のバスを見ると「メスかな?」と思いたくなるのですが、スモールマウスに関してはちょっと見分けがつきにくい気がするんですよね。果たしてそのバス、本当にメスですか?

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”IS THAT BIG SMALLMOUTH MALE OR FEMALE? THE ANSWER MAY SURPRISE YOU”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:outdoorcanada.ca ”IS THAT BIG SMALLMOUTH MALE OR FEMALE? THE ANSWER MAY SURPRISE YOU” by GORD PYZER·MAY 22, 2020

本日はちょっと小ネタ的な話になるのですが、私が普段からちょっと疑問に思っていたことが記事になっているのを見つけてしまったので皆さんとシェアさせていただきたいと思います。

と言いますのも、スモールマウスバスのスポーニングについてなのですが、私的にスモールマウスバスって産卵後の回復がすごく早いと思っていたんですね。

まだネストがそこらへんにあるタイミングでもお腹パンパンのヒレピンピンのスモールが釣れるので、そういうバスを見ると回復か、もしかしたらプリかな?なんて考えるのですが、このとき、正直言ってそのスモールがメスなのかオスなのか、よく分からないことがあるんです。

普段ならバスの顔つきを見てオスかメスか考えたりするのですが、スポーニングの時期は特に早くリリースしたいのと、タイミング的にどうしてもお腹を見て判断したくなってしまうんですよね。

それが、この時期にオスとメスの判別がつきにくい理由になっています。

まあ、こんなこと、たわいない話です。だから何?みたいなことですよね(笑)

その…これがですね、今まで薄々感じていたのですが、もしかしてスモールって、実はスポーニングする個体が少ないのかな?と思うことがあったんです。でもその度に、そんなわけないかーと思っていました。

そうしたら、この記事を発見してしまったんです。

この記事は、カナダのアウトドア総合メディア「OUTDOOR CANADA」の記事で、記者のゴード・パイザー氏が大型のスモールマウスバスのオスとメスのことについて書かれています。

ゴード・パイザー氏はスモールマウスバスに対して大変博学な方のようで、そんな方と同じような疑問を持っていたことが嬉しくて、自慢げにこの記事を書いてしまっている次第でございます(笑)

正直、普段の釣りにはお役に立てない記事かと思いますが、興味のある方は読んでみてください。

オスかメスか?北部のスモールマウスバスはその判別が難しい

引用文(タップすると開きます)
I was finally able to break the elusive Lake of the Woods five-pound smallmouth bass mark on the weekend, landing a five-pound four-ounce male from the Sabaskong Bay area while casting a Texas-rigged Comida stickbait. It wasn’t my biggest bass ever (that belongs to a pair of six-pounders I caught in southern Ontario’s Lake Simcoe several years ago), but it was the biggest smallmouth I’ve landed in a Shield-type lake where the fish grow much more slowly.

When I shared the images of my catch with friends, a common response was that “she” was a trophy indeed, implying that the biggest fish are females, which is generally true. As a matter of fact, fish managers will tell you that it is rare to see a male muskie over 40-inches in length. The giant record book toothy critters are almost always females. It is the same with walleye, yellow perch, northern pike and most other species as well.

The reason why the biggest fish are typically females is understandable when you consider that there is only one way a fish can lay more eggs and that is to grow bigger. So, Mother Nature typically bestows the growth and size advantage to the female members of the population.

But smallmouth bass, especially northern range smallmouth bass like the one I caught on the weekend, are a rare and intriguing exception. In comparison with most other fish species such as walleye, where an individual female may lay between 250,000 and 500,000 eggs, a female bass will lay only a precious few thousand. But, and this is an extremely important exception, those cherished few eggs are protected by the males, who will guard them and the fry with their lives—literally, and without even taking a break to eat—for upwards of six weeks. Because of this remarkable guarding characteristic, however, Mother Nature bestows an equal, and even greater size advantage to the male members of the northern range smallmouth population—to the point where guarding males will absorb water through osmosis so that they appear even bigger and more intimidating while warding off intruders.

I say “northern range,” too, because remarkably, only one third of the male bass in our northern waters spawn, and the ones that do were pre-selected a year earlier. In small- and medium-sized lakes, this means that the population literally hinges on a handful of mature males first being able to survive, then being able to successfully do their thing.

My good friend Dr. Mark Ridgway, a former Ontario Ministry of Natural Resources colleague, headed up the Harkness Research Laboratory on Lake Opeongo in Algonquin Park and for many years helped contribute to the longest continuous census of any animal population on Earth. The two biggest bass that Mark ever examined were guarding males.

That was what was so evident with the bronze beauty I caught on the weekend. It was remarkably well conditioned and fit, and clearly not bulbous—the sure sign of an egg-laden female.

I must confess, too, it made the catch all the more special as I watched him swim quickly away.

この週末、難易度の高いレイクオブザウッズで5ポンドのモールマウスバス自己記録を更新することが出来ました。サバスワンドエリアでコミダスティックベイトのテキサスリグをキャストしていたら、5ポンド4オンスのオスのスモールを釣ることが出来たのです。私の最大のバスの記録というわけではないのですが(数年前にオンタリオ州南部のシムコーレイクで釣った2本の6ポンドフィッシュが最高記録)、魚の成長が遅い小規模の湖としては最大のスモールマウスでした。

このバスの写真を友人に見せたときの反応は、「ナイスなメスのバスだね」という感じでした。たしかに、そのフィールドの管理者に話を聞けば、全長が1メートルを超えるオスのマスキーを見るのはまれだと言いいますし、巨大な記録をもつ生き物は、ほとんどがメスです。それはウォールアイ、イエローパーチ、ノーザンパイクなど他の多くの種でも同じです。

魚が大きく成長するためには、より多くの卵を産むことがその唯一の方法であると考えると、メスの魚の方が大きくなるという理由は理解できます。だから自然界では通常は、メスの方に成長率とサイズに優位性を持たせるのです。

しかし、スモールマウスバス、特にこの週末に釣ったような北部に住むスモールマウスバスは興味深いことに、珍しい例外です。ウォールアイのようにそれぞれのメスが25万個から50万個もの卵を産むなど他の多くの魚種と比較して、バスのメスは数千個しか卵を産みません。しかしこれは非常に重要な例外であり、産み落とされた少数の卵はオスによって保護され、オスはその命を守るために文字通り休むことなく6週間以上、稚魚を守ります。この優れた防御特性により、北部のスモールマウスバスにはメスと同等の大きなサイズを自然界はもたらしています。(ネストを守るオスのバスは浸透圧によって水を吸収し、さらに大きく太く見えるようになり、侵入者を威嚇・撃退する効果を上げているようです。)

この「北部のスモール」と言うのは、驚くべきことに、スポーニングシーズンにオスのバスの3分の1しかスポーニングに絡まず、スポーニングに絡む個体は1年前にすでに決まっているのです。これは、中小規模の湖でその種が生き残るためには、次に産卵に絡む少数の成熟したオスにかかっていることを意味します。

私の親友である元オンタリオ州天然資源省の同僚であるマークリッジウェイ博士は、アルゴンキン州立公園のオペオンゴ湖にあるハークネス研究所の責任者を務め、地球上のあらゆる動物の最長記録についての調査にずっと関わってきました。マークがこれまでに見てきた最大のバスの2匹はオスだったそうです。

それは、この週末に釣ったスモールマウスのプロポーションを見ても明らかでした。それは非常に元気が良くてコンディションも良く、明らかに卵を抱えていませんでした。産卵前のメスのプロポーションではありません。

そのビッグバスがリリースした途端に元気よく泳ぎ去っていくのを見て、私にとってこの記録はさらに特別なものになりました。

デカくなるほど分かりにくい!?このスモールマウスバスはメスか?オスか?
Photo by outdoor canada.ca

また別の生物学者によると、オスのスモールマウスがメスほど大きくなるのはまれだと言っていますので、正直なところ、これが本当かどうかはよく分かりません。

カナダのような地球の北部になると、生態もまた変わるのでしょうかね。

私にとってこの記事の楽しかったところは、バスという魚が他の魚種と比べて圧倒的に少ない産卵数でも繁殖できるのは、オスがネストや稚魚を守っているためで、それで自然界はバランスを取っているというところでした。

そして冒頭でも書いた通り、オスのバスがすべて産卵に絡むわけではないというところ、産卵に絡む(ネストを作る)オスのバスは実に全体の1/3しかいないというところです。

スモールマウスは、スポーニングシーズンに明らかにネストに関係のないフィーディングフィッシュが多いのがとても不思議だったのですが、これで納得できた感じです。

セミという昆虫も、幼虫の頃は地中で過ごしていますが、夏になってすべての幼虫が羽化するわけではないんですよね。

全部羽化したら、地上で山火事でもあったらその地域のセミが全滅ですからね、種の存続のためにはまだ地中に残るセミもいるということなのですが、これと同じ感じなのかなと思います。

人間だって、同じ日本人でも住む場所の好みや生活様式や話す言葉もまったく別々で色々ですからね、バスのこともまだまだ知らないことが多くありそうです。

ただ、とにかく今は、産卵で疲れたバスにお疲れさまですと言ってあげたいですね。

それではまた。

毎度ありがとうございます!