スモールマウスバスのエアー抜きは必要?釣り人の常識と正しいやり方
スモールマウスバスのエアー抜きは、必ずしもアングラー全員がマスターする必要はありませんが、その理由や作法は覚えておいてもいいかもしれません。相手は生き物ですからね。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”Fizzing Smallmouths”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:in-fisherman.com ”Fizzing Smallmouths” by In-Fisherman Staff – June 05, 2020
”ディープで釣れたバスはエアー抜きをしなければならない”
そんな話を聞いたことはありませんでしょうか。
魚は水中に住んでいまして、水中には水圧というものがあります。その水圧は深くなればなるほど、強くかかります。それを急に地上まで引き上げたら、魚にとってはダメージになるんですよね。水中のことですのでイメージしにくいのですけどもね。
登山をした時に、おやつに持って行ったポテトチップの袋が何もしてないのにパンパンに膨れ上がっていたことはありませんでしょうか。
詳しいことははしょりますが、これと同じようなことがディープで釣った魚に起きてしまうんですね。
魚が水圧の変化で膨らんじゃう。あーしんどいと。苦しいと。
これを救ってあげるのがエアー抜きです。
ちなみに、ラージマウスバスとスモールマウスバスを比べた場合、ラージマウスバスの方がこの水圧の変化には弱いようです。すぐ目玉が飛び出しちゃったりするんですよね。
スモールマウスバスは水圧の変化には強いものの、ラージよりもさらにディープから釣り上げるのが圧倒的に多いのがスモールマウスの釣りですので、水圧の変化に強いから必要ないということはなく、より急な水圧の変化をさせてしまうスモールマウスの釣りでも覚えておいたほうがいいんですよね。
ただしこれは、スモールマウスバスアングラー全員にとって必ずしも必要なことではありません。
水圧の変化に強いスモールマウスバスですから、すぐにリリースすれば一目散にもとの水深まで戻りますので、ほぼノーダメージと考えていいと思います。すぐにリリースすればですよ。
そうもいかない場合であれば、このあたりについて、改めて学んでおく必要があるかもしれませんね。
この記事は、アメリカのゲームフィッシング専門メディア「In-Fisherman」の記事で、スモールマウスバスのエアー抜きのやり方について図解で説明されています。
興味のある方、必要性に身に覚えのある方はぜひ読んでみてください。
スモールマウスバスのエアー抜き
トーナメント以外のアングラーであれば、いくつかの簡単なことさえ守れば、ディープから釣り上げたスモールマウスバスを殺してしまうことはありません。バスを水から出さずに、ボート際ですばやくリリースするだけです。私たちの経験では、これでほぼ100%大丈夫です。
しかし、スモールマウスに過剰な負荷が掛かっていた場合、バスが浮いてきてしまうかもしれません。このときは針を手元に用意し、すばやくエアー抜きをします。 エアー抜きについては賛否両論ありますが、膨らんだスモールマウスがそこから生存するための最良のチャンスを与えます。そしてそれには2つの方法があります。
オクラホマ州野生生物保護局の水産生物学者であるジーン・ギリランドは、何千ものバスのエアー抜きをしてきました。 「魚には驚くべき再生能力があります」と彼は言います。 「刺し傷は比較的早く治ります。ほとんどの場合、浮き袋の近くにある肝臓や他の何らかの臓器を刺しても致命傷にはなりません。浮き袋の上の脊椎に沿っている腎臓だけは別です。ですので、エアー抜きは多くのバスを殺してしまわない方法として圧倒的に優れているのです。」
水深10メートルより深いところでスモールマウスを釣ろうとするときは、18ゲージ(針の太さ)の消毒済み針を用意してください。 「獣医用品店でそれらを見つけることができます」とギリランドは言います。 「個人的には、結果を目で確認することができる魚の側面を刺すやり方のほうが好きです。スモールマウスを横にして、胸びれを平らに伸ばし、ひれの先端から尾の方向へ約1.3センチの箇所、そこに穴を開けます。針は深さ1.3センチの深さまで押し込み、そのままにしておきます。次に、バスを圧迫せずに水中に入れます。このとき、針から気泡が出てくるのを確認しますが、空気を絞り出すようなことはしないでください。そのまま泡が消えるまで待ち、針を取り外し、リリースします。」
「空気を抜きすぎてしまう可能性もあります。それが、私がバスの側面に針を刺す方法が好きな理由の1つです(もうひとつの方法はバスの口の中へ針を刺す方法です)。こうすることで、手のなかでバスがリラックスしてくるのを感じることができ、適切な圧力になると、バスが正常に戻るのを感じることができます。バスがボトムまで潜っていけるかどうかではなく、バスがニュートラルな姿勢を保てるようになればいいのです。」
いくら環境の変化に強いバスと言えども、自然界でありえないほどの急激な変化には対応できません。
特にこの変化でバスが弱りやすいのが夏場の高水温期です。
この時期、スモールマウスはディープのベイトフィッシュに付いていることが多く、ベイトフィッシュはサーモクラインの直下を回遊しています。
表水温が30℃近い湖の水深10メートルの水温が何℃なのかは分からないのですが、少なくとも低水温期よりは温度差があるかと思います。
水温に差があるほど水圧にも差が出やすいですから、この症状が余計に出やすく、バスが死んでしまいやすいんですね。
この技術や知識はトーナメンターの方々やフィッシングガイドさんの方々のなかでは常識的なもので、みなさん非常に判断が早く、手際良くエアー抜きをされています。
実際に見せてもらうのが一番いいのだと思いますが、Youtubeで検索しても動画で観ることができますので、お好きな動画を見ていただいて、参考になさってください。
また、お近くの釣具店でバス用のエア抜き針が売られているかと思いますので、気になる方はご用意していただければと思います。
私も高水温期にバスをキープするようなことがあれば、エアー抜き針を持参し、気を付けたいと思います。
それではまた。
毎度ありがとうございます!