バスプロになるために考えること

2019年9月4日

バスプロになるために考えること
Photo by bassmaster.com

バスプロになりたいとひとことで言っても、人によってはどんなタイプのバスプロになりたいかで考え方も違います。色々なバスプロの方のこれまでの歩みを聞くことで、これからバスプロを目指す方の考えも固まってくると思います。ぜひ、しっかりと自分を持ったバスプロを目指し手てください。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”The question I’m asked most”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:bassmaster.com ”The question I’m asked most”August 16, 2019 Micah Frazier

バスプロという存在。

プロフェッショナルというのは意外と人それぞれ、程度といいますか、考え方に違いがあるものです。

一般的にはバスプロといいますとバス釣りが上手で、バス釣りをすることで生計を立てることができる方のことを指していると思いますが、近年ではそれだけでなく、普段からあらゆる釣り人のお手本となるべき精神性や振る舞いも求められていることも多いと思います。

さらにはネットリテラシーなるインターネット上での振る舞いまで監視される立場であり、肉体的精神的に非常にタフな存在なのではないかと思います。

このあたりは本場アメリカでも同じようなことが起きているようで、今日のバスプロが発信する情報というのは、釣りのテクニックだけでなくマナーやエチケットやモラルから、安全への啓蒙、家族と上手に付き合う方法までといった具合に多岐にわたっていますね。

バスプロの方が発信する情報の多くは、スポンサー側から頼まれたものも多いはずですが、他にも一般の方から質問をされることに対する回答も多いようです。そして、その中で多いのが、「バスプロになるにはどうしたらいいか」ということのようです。

アメリカでバスプロといいますと主にトーナメントプロのことを指しています。

アメリカでは高校生のころからプロを目指す人のためのバスフィッシングの全国大会(高校の部活動として甲子園を目指すほどのレベルです)もあるほどですから、試合に勝つことのほかに、人生設計としてバスフィッシングにどう向き合えばいいかいいかという質問が多いようですね。

この記事は、アメリカのバスマスターサイトのコラム記事で、エリートプロのミカ・フレイザー氏が、トーナメントプロとしてこれまでどのように歩んできたかを振り返っています。

最初に申しあげました通り、同じバスプロを目指す人の中といえども、考え方は人それぞれ違いがあるかもしれませんが、色々な方の考え方が参考になればいいのではないかと思います。

あせらずゆっくりと

引用文(タップすると開きます)

My first and most important advice is to take baby steps. Think about the B.A.S.S. infrastructure for example, which I feel is the best. Each of the stages is there for you — high school, college, Nation, Opens, Elites. You just have to put your time in at each level, and get very good at that level, before you move on to the next one.

And don’t skip levels. There are tons of ways to learn to tournament fish at the local level without any need for travel.

まず最初に最も重要なアドバイスとして、少しずつ前進するということです。 たとえばバスマスターについて考えてみてください。 この基盤構造は最高だと思います。 高校、大学、BASSネイション、オープン、エリートと各ステージがあなに合わせて存在しています。 次のレベルに進む前に、各レベルで時間をかけて、まずはそのレベルで成功する必要があります。

レベルを飛び越えようとしないでください。 トーナメントツアーではなく、ローカルトーナメントの釣りでも学ぶことはたくさんあります。

師匠を見つける

引用文(タップすると開きます)

My second most important piece of advice is to find and fish with as many different people as you can. There are local fishermen everywhere who are just as good as we are — they just don’t have the means or desire to try to fish for a living. Spend a day with each of them, or more, and start to learn the tricks of the trade.

I didn’t fish with a lot of people growing up, so it took longer for me to learn than it took some of my other buddies. And looking back, I regret not fishing with as many people as I could. 

When you fish with people, offer them gas money, offer to bring some food, and never be late. It’s so important that you’re never late, and that you keep your word.

2番目に重要なアドバイスは、できるだけ色んな人と釣りをすることです。 自分と同じくらいのレベルで、しかもバスプロになれない、なろうとしていないアングラーはたくさんいます。 そういう人たちとそれぞれ、またはみんなと釣りに行って、いろんなことを学ぶのもいいでしょう。

私は多くの人と一緒に釣りをしてこなかったので、仲間が多い人よりも釣りを学ぶのに時間がかかりました。 振り返ってみると、できるだけ多くの人と釣りをしていなかったことを後悔しています。

あなたが他の人と釣りをするときは、彼らにガソリン代を出してあげたり、食事をおごってあげたり、決して遅刻などもしないでください。遅刻をしないこと、そして約束を守ることが、とても重要です。

最初にボートを買う時

引用文(タップすると開きます)

You definitely don’t need a boat to start tournament fishing, but eventually you will need one. And I advise anyone buying a boat to view it as an investment, and for a first boat, consider buying used. Yes, a new boat comes with a warranty and maybe more bells and whistles, but you will be paying the depreciation on the boat. If you buy a used boat, someone’s already paid the depreciation. You don’t want to be upside-down in a loan, so you want to do what makes sense for you.

Something you definitely should think about is getting an aluminum boat, like the Ranger RT. These boats are awesome — you could fish the Elite Series in one. They ride very similar to fiberglass, but are generally much more affordable.

My mentality when financing a boat is that I always look at what I’m spending now, versus what the boat will cost in two or three or four years — however long I plan to keep it. It’s the same as buying a car. Don’t focus on the monthly payments — focus on overall cost and value — and try to make what you spend now become equity in your pocket three years later.

トーナメントに参加するのに必ずしもボートは必要ありませんが、最終的には必要になります。そして私は、ボートを買うときは、投資だと考えることを勧めます。新しいボートには保証が付いており、またさらに多くの付属品なども付いているのですが、ボートに乗っている間、その価値はどんどん下がっていきます。中古のボートを購入した場合、前のオーナーの時点ですでに価値は下がりきってます。ローン地獄に陥りたくなければ、あなたにとって意味のある選択をするべきです。

あなたが絶対に考えなければならないことは、レンジャーRTのようなアルミボートを手に入れることです。このボートひとつでエリートシリーズをまわることができるので、その意味では最高です。これはグラスファイバー(FRP)に似た乗り心地ですが、一般的にはるかに手頃な価格です。

ボートにお金を使うときの私の考え方は、現在かかる費用と、2年後、3年後、4年後にボートにかかる費用とを常に比較することです。車を買うのと同じです。毎月の支払いだけを見ないで、トータルの出費に目を向けてください。あなたが現在使っている費用が、3年後にボートを売った時に返ってくるように考えてください。

安いロッドを使うということ

引用文(タップすると開きます)

When you’re starting out, it’s always great if you can get in with a rod company and get a discount through them. But a lot of times it’s hard to break through right away. There’s really no need to spend a lot of money on a rod anymore because every company has a really good rod for about $100. They’re really not too different than the higher-end stuff anymore.

I’d rather own twice as many rods at a lower price point, than half as many rods at a higher price point.

もしあなたがロッド会社にコネでもあって、ロッドを割引価格で買えるなどができるならば、それは素晴らしいことです。 しかし多くの場合、そういう状況になるのは困難です。 ただ、多くのメーカーでは1万円程度でも非常に優れたロッドがラインナップされているため、ロッドに多額のお金を費やす必要はありません。それらは本当にハイエンドのものと比べてもあまり違いはありません。

私はむしろ、高額なロッドの半分の価格の低価格帯のロッドで2倍の本数を持っていたいと考えています。

バックシートでするべきこと

引用文(タップすると開きます)

Lastly, when you’re starting out, you’re probably going to be fishing from the back of the boat for a very long time. If your goal is to be a professional fisherman, your goal should not be to become the best co-angler in the world. Your goal should be to learn from the guy in front. 

Be courteous and don’t cast ahead of your pro, or get between him and his fish. The best co-anglers do their own thing back there to catch fish a different way. But those who want to move up spend the most effort learning from the person in front.

最後に、プロとしての第1歩を歩み始めるとき、おそらく非常に長い時間、ボートのバックシートで(コアングラーとして)釣りをすることになるでしょう。 あなたの目標はプロアングラーになることで、世界最高のコアングラーになることではないはずです。 あなたがするべきことは、目の前のアングラーから学ぶことです。

礼儀正しく振る舞い、ボーターのプロの前に投げたり、釣りをしているところに投げたりしないでください。 最高のコアングラーを目指すなら、バスを別の方法で釣るために、バックシートから独自の釣りをします。 しかし、トップを目指すのであれば、ボーターのやっている釣りから学ぶことに最も多くの努力を費やします。

※アメリカのトーナメントでは、ボートを操船するプロアングラー(ボーター)と、不正防止の監視役も兼ねた同船者(コアングラー)の2人1組で釣りをし、ボーター部門とコアングラー部門で競います。アメリカでは参加費用が少ないコアングラー部門からトーナメントを始めるのが一般的のようです。

このミカ・フレイザーというプロは、16歳の時にトーナメントで初優勝し、プロの道を歩んできたようですが、そのためか釣り仲間が少ない人生となってしまったようで、そのことに後悔しているようですね。

彼が伝えたいのは、釣りが上手かどうかということも大事なのでしょうけども、それよりも成長の過程を大事にしてほしいという感じのことではないでしょうか。

お金の使い方も含め、どのような考え方をし、どのように上手になるかということを重要視する内容のこの記事は、16歳で優勝してしまったばっかりに、その後を孤独な釣り人生にしてしまった彼ならではの気持ちが強かったのではないかと思います。

私も今となってはほとんど単独での釣行になっていまして、成長スピードは鈍いものです。成長しないのは年齢のせいだけではないでしょう(笑)

十数年前は2人から3人で釣行することが多く、そうなると釣れる人と釣れない人が出てくるわけで、お昼休憩のときなどにその3人で情報を分かち合うと、情報は3倍になり、成長スピードも3倍になる可能性がありますよね。

実際、その時期が私の釣り人生のなかで最も成長した時期だったと思います。

これは言い過ぎかもしれませんが、バスプロの雑誌記事を読んだりDVDを見るよりも、ひとりの釣り仲間と1日を過ごしたほうが、釣りは上手になるような気もします。

プロになるため、釣りが上手になるためには道具や予算など色々な苦労があると思いますが、まずは目の前の人から学ぶということが大事なんですね。

それもそうなのですが、でも私、欲しいロッドやリールがあるんです…困ったものですね(笑)

それではまた。

毎度ありがとうございます!