完璧なフッキングの方法とは?

完璧なフッキングの方法とは?
Photo by field and stream.com

フッキングというのは、バスが食ってはじめてすることですので、マスターするまでに時間が掛かるかもしれませんが、フッキングの動作をちゃんとしないと、バスをバラしてしまう原因になりますよね。フッキングの方法はしっかりと学んでおきましょう。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”How to Get Better Hooksets”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:fieldandstream.com ”How to Get Better Hooksets”by Mark Hicks: June 22, 2020

皆さんは、完璧なフッキングをマスターされていますでしょうか。

私が生まれて初めて魚釣りをしたのは、たしかフナ釣りだったと思うのですが、この釣りのために覚えたことを順番に思い出してみると、

  1. 仕掛けづくり全般
  2. ミミズの居場所
  3. エサの付け方
  4. 釣れるポイント選び
  5. 魚が食った時のウキの動き
  6. アワセ
  7. とりこみ
  8. 親に自慢

こんな感じだったかなと思います。

大人になってバス釣りを覚えた時も、だいたい似たような順番に当てはめられると思います。

今回の記事テーマであります「フッキング」については、この通り、順番的にかなり後の方になります。

それはそうですよね、魚が食わないとフッキングできないわけですから、どうしても覚えるのは後の方になってしまいますし、その機会も多い訳ではありません。

しかし、フッキングの次はもうランディングだというのに、ここに大きな落とし穴があるんですよね、そうです、バラシというやつです。

バラしは大きく分けると、針が外れるフックアウトと、糸が切れるラインブレイクと、魚の身が切れる身切れがあるかと思いますが、フッキングが関係しているのは主にフックアウトの部分になります。

フッキングを完璧に覚えることで、バラシがかなり減るということですよね。

現実問題として覚えるのがかなり後の方になってしまうフッキングの動作ですが、これを頭の中でしっかりイメージできることで、少ない機会でもスムーズに体得できるのではないでしょうか。

この記事は、アメリカのハンティングとフィッシングの総合アウトドアメディア「Field & Stream」の記事で、記者のマーク・ヒックス氏によりより良いフッキング方法について解説されています。

フッキングの動作についてあまり意識したことがなかったという方は、ぜひ読んでみてください。

フッキングの難しさ

引用文(タップすると開きます)
What’s the best way to drive a hook into the mouth of a fish?

This simple test answers that question and says a lot about effective hooksetting: Tie a barrel swivel to the line of any fishing rod. Have a friend stand 40 feet away from you with the swivel clenched between his thumb and forefinger. Slowly raise the rod and apply all the pressure you can to try and pull the swivel out of his hand. If your friend has a good grip, you won’t be able to do it. Try it again, but this time jerk the rod back violently. The swivel will pop free.

The lesson: To solidly hook a fish, you’ve got to set the hook with a sharp jerk.

Most anglers intuitively know this and yank with gusto, yet often they don’t stick a fish well enough to land it. Why?

The amount of force you generate when setting the hook is influenced by many factors. These include the action of the rod, the distance of line between you and the fish, the amount of stretch in the line, drag placed on the line in the water, and whether a fish is heading away from you or coming toward you. Even if all of these work in your favor, you still have to contend with where in a fish’s mouth your hook point makes contact, the style and sharpness of the hook, and what you do immediately after you set the hook. With so many variables at play, setting the hook isn’t as simple as just giving it a sharp jerk.

バスの口にしっかりフッキングするためにはどうしたらいいのでしょうか?

次の簡単なテストでその質問に答え、効果的なフッキングについて考えていきましょう。まずロッドから出したラインの先端にスイベルを結びます。友人に12メートル先に立ってもらい、指でそのスイベルをつまんで持ってもらいます。ゆっくりとロッドを立てて、友人の手からスイベルを奪うように、じわじわと力を加えてみますが、友人がしっかり持っているため、奪えません。もう一度やってみますが、次はロッドを急に激しく引っ張ってみます。スイベルは友人の手から飛び出します。

教訓:針をしっかりと掛けるには、鋭い力でフッキングする必要があります。

多くのアングラーはこれを直感的に理解しており、思い切って引っ張るのですが、なぜかバスをランディングさせるのに充分なほど針が刺さりません。なぜでしょうか?

フックを刺すために必要な力の量というのは、多くの要因の影響を受けます。ロッドの動かし方、アングラーから魚までの距離、ラインの伸び率、水中のラインにかかる抵抗、魚があなたから遠ざかっているのか向かってきてるか、などが含まれます。これらすべてがうまく行っていても、フックポイントが魚の口のどこに当たっているのか、フックの形や鋭さ、フッキング後にどうするかについても取り組む必要があります。非常に多くの変数が作用しているため、フッキングというのは、鋭くロッドを振ればいいというほど単純ではありません。

フッキングをするときは

引用文(タップすると開きます)
People often aren’t ready to set the hook when a fish strikes, and consequently they don’t hook the fish. Quick reflexes help to overcome this, but the most effective way to deal with it is to be prepared for what’s about to happen before it happens. For example, generally it’s helpful to keep your rod tip down when retrieving. With the tip down, you’re in the best position to respond quickly to a strike, even if, as often happens, you’re distracted when the strike occurs. If there’s little or no slack in the line, you can make a forceful sweep up or back when you set the hook, and then be in immediate control of a fish to begin playing it.

With some lures, like jigs and soft worms, it’s necessary to keep the rod tip up to work the lure properly and to readily detect a strike. When setting the hook in such a case, you can compensate for a high rod position by bowing the rod slightly toward the fish while reeling up slack; this enables you to get a full, powerful backward sweep and be in the proper position for the fight.

Hooksetting is not a whole-body maneuver, but an exercise of wrists and arms. The rod butt should be jammed into your stomach or mid-chest area so you can bring the full arc and power of the rod into play without throwing your hands and arms over your head.

When a fish strikes, set the hook by bringing your rod back and up sharply while holding the reel handle and reeling the instant you feel the fish. Where possible, you should be reeling and striking all in one motion, constantly keeping the pressure on and not yielding unless the fish is strong enough to pull line off the drag. Reeling hard and fast the moment you set the hook also helps counter the effects of line stretch.

Because fishing line stretches, you can generate more force and be more efficient at short distances than longer distances. The importance of distance varies among types of line. Some nylon monofilament lines have up to 30 percent stretch when wet, and are obviously more problematic at hooksetting as distance increases. By comparison, a low-stretch line (braided Dacron, microfilament, or nylon), other desirable fishing qualities aside, is theoretically better for hooksetting over all distances.

バスが食った時にフッキングの準備ができていないアングラーがいますが、その結果、その人はフッキングがうまく行きません。素早い反射神経の持ち主ならば問題ありませんが、これに対処する最も効果的な方法は、当然のことながらそれについて準備することです。たとえば、リトリーブの時はロッドティップを下げておくといいでしょう。ティップを下げておくと、バイトが出たときに集中していなかったとしても、そのバイトにすばやく反応できる位置にティップがあります。ラインスラックがない状態なら、フッキングのために強くロッドを立てるか後ろへ反らせば、すぐさまバスをコントロールしつつファイトを開始できます。

ラバージグやワームなどのルアーでは、ルアーを適切にアクションさせ、バイトを感じるためにロッドティップは上げておく必要があります。このような場合にフッキングをするときは、糸のたるみを巻き上げながらロッドを少し魚の方へ倒すことで、ロッドを高い位置まで振り上げる「アワセしろ」を確保できます。これにより、ファイトが有利な位置から始められます。

フッキングの動作は全身ではなく、手首と腕で行う動作です。ロッドのバット部分は、お腹または胸の真ん中あたりにある必要があります。手や腕を頭上に振り上げないことで、ロッドの持つ能力を完全に発揮させることができます。

バイトを感じたら、リールハンドルを握った手でバスの重みを感じつつリールを巻きながら、ロッドを後ろに上に上げてフッキングします。できるだけ1回の動作でフッキングは終わらせます。バスの引きが強くドラグを出しているような場合を除いて、常に巻き続け、のされないようにします。フッキングと同時にリールを巻くことで、ラインの伸びを打ち消すのにも役立ちます。

ラインの伸びを考えると、長距離よりも短距離の方がより多くの力が伝わり、より効率的なフッキングをすることができます。距離の重要性はラインの種類によって異なります。ナイロンラインは、水に濡れると最大30%の伸び率があるため、距離が離れるにつれてフッキングパワーの伝達に明らかな問題となります。低伸度ライン(PEなど)と比較すると、他の釣りに関する要因は別として、フッキングについてはどんな距離においても理論的に優れています。

完璧なフッキングの方法とは?
低伸度ラインとハイスピードリールはフッキングの助けとなります。Photo by field and stream.com

フッキングが決まったら

引用文(タップすると開きます)
Hooksetting doesn’t end with the initial jerk. Sometimes it’s advantageous to set it two or three times in rapid succession. This is advisable when using a thick-bodied plastic worm, since the hook point has to pierce the worm, which gets bunched on the hook shank during hooksetting and can hinder penetration.

Follow-through is also important; the line must remain tight after you set the hook. Anglers who bring their rod tips back behind their heads or raise their arms up high often momentarily put slack into the line when they bring the rod back down in front of them. Keeping the rod in front of you at all times and reeling continuously until the fish is firmly hooked and offering some resistance ensures a tight line. Once you have the fish firmly hooked you can change the angle of pull as conditions warrant, which usually means applying sideways pressure rather than upward pressure.

Most fish are lost because the hook slips or is thrown when the fish jumps, often because the hook didn’t penetrate well enough to hold the fish. Obviously, a sharp hook penetrates easier and increases your chances of landing a fish.

Of course, some angling situations and techniques cause a fish to hook itself when it strikes a natural bait or lure; all you have to do then is keep tension on the line to prevent the hook point from slipping free. But this is akin to looking down on the ground and finding money. It happens, but don’t plan on paying the bills that way.

フッキングは最初の動作だけで終わらないこともあります。場合によっては、2〜3回続けてフッキング(追いアワセ)すると効果的です。太いボディのワームを使っている場合はフックポイントがまずワームを貫通する必要があるため、フッキングしてもフックシャンクまで刺さっていない可能性があるため、これはおすすめです。

フッキングの後も重要です。フッキングをした後は、ラインは張ったままでなければなりません。ファイトの時にロッドティップを頭の後ろまで持って行ったり、腕を高い位置へ上げたりするアングラーは、ロッドを前に戻すときに、瞬間的にたるみが生じます。ロッドティップは常に視界の中に入れておき、ラインを常に張っておくために適度な抵抗を感じるように連続的にリールを巻くことで、バスがしっかりと掛かったままキープしやすくなります。バスがしっかりと掛かったら、条件に応じて引っ張りの角度も変更します。これは通常、上向きに引っ張っていたものを横向きに変更することを意味します。

多くのバラシは、バスがジャンプしたときにフックが抜け落ちる、または振り払われるために起こります。多くの場合、フックがバスから抜けないくらい充分に刺さっていないためです。当然ながら、鋭いフックはより刺さりやすく、バスをランディングする可能性を高めます。

もちろん、釣りをしている方法やルアーによっては、魚の方から刺さってくれる「向こうアワセ」の状態になることもあります。そうしたらあとはフックが外れないようにラインテンションを掛けておくだけで済みます。しかしそれは、地面にお金が落ちていないか探すことに似ています。確かにそんなこともありますが、そのために自分でお金を落としたりはしませんよね。

完璧なフッキングの方法とは?
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まずはバイトしたバスを掛けないことには、バラすも何もないわけですが、バスを掛けることとバスをバラすことは非常に密接に関係しているんですね。

この記事の中で、そのためになにが一番初めに出てきたかといいますと、「フッキングする準備」ということでしたね。

まずは頭の中でいつバイトがあってもいいようにしておかないといけないということです。

これは確かに大事なことで、慣れてくれば柔軟に対応できることではあるのですが、新しい釣りに挑戦する時なんかは、ベテランアングラーさんでも心の準備は必要になるのではないでしょうか。

例えばウィードがない野尻湖の釣りにずっと慣れ親しんできた私にとって、琵琶湖の釣りはウィードの釣りでした。「ウィードに引っ掛かって外れた瞬間にバイトが出るよ」と教えてもらっていたら準備ができるのですが、それを知らないと、急にバイトが来た感じになり、びっくりしてフッキングができないということになるのです。

他にも、「スコーンリグのバイトはルアーの重みがなくなることがある」「ジャークベイトはポーズ中にバイトが来る」といったことを知っているのと知らないのとでは、心の準備から実際の動作に大きな差が出ますので、それほど準備というのが大切だということでしょう。

せっかくこの記事のフッキングのやり方を覚えても、釣りをしていてフッキングの心の準備ができていなければ意味がないということになってしまいますから、ぜひ釣りの最中からフッキングのことを意識して行きましょうね。

しかしですね…1日やってバイトが数回しかない私にとって、ずっと集中しているというのはなかなか大変なことなんですよね…。

忘れたころに「あれ?なんか重い…あれ、軽くなった…ああー!今!食ってたー!」ということになるんですよ(笑)

貴重なチャンスをモノにするため、フッキングをぜひマスターしたいと思います!

それではまた。

毎度ありがとうございます!