スポーニングとビッグバス【プリスポーンのバス釣り】

スポーニングとビッグバス【プリスポーンのバス釣り】
Photo by gameandfishmag.com

春のバス釣りをするうえで絶対に無視できない、スポーニングバスの行動パターン。フィールドの特徴とスポーニングバスの行動を知ることが、春のビッグバスを釣る成功のカギとなります。この記事を読んで、自己記録更新を目指しましょう。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Here’s How to Target Trophy Spring Bass”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:gameandfishmag.com ”Here’s How to Target Trophy Spring Bass”By Larry Larsen|March 25, 2020

多くのアングラーさんが待ち望んでいた春が来ます!

いよいよシーズン開幕ですね。

バス釣りで春といいますと、無視することができないのが「スポーニング」だと思います。

特にビッグバスが釣れるとされているプリスポーンの時期は、ただ単に暖かくなって釣りがしやすいという理由だけじゃない、特別なワクワク感がありますよね。

冷血動物であるバスは、季節が進む(水温が上がる)につれて食欲が増し、シャローへ移動するようになり、スポーニングの準備も始めます。

冬の広大なディープエリアではなく、シャローという狭い世界で食べ物をめぐるバス同士の競争が激化するため、春はアングラーにとっては絶好のチャンスというわけです。

ですから、春のバス釣りを成功させるためには、春のバスの行動や生態、そしてスポーニングの知識を持つことがカギとなるでしょう。

ただ、このスポーニングのメカニズムというのがまあまあ複雑なんです。

スポーニングはすべてのバスがすべての場所で一斉に始めるものではなく、日本の北と南でも始まるタイミングはずいぶん違いますし、同じ県内でも標高が違えばまた違いますし、同じフィールド内でもエリアや水深などによって違いますし、ラージマウスとスモールマウスでも違いますし、バスのオスとメスでも違います。

メスのバスは晩秋あたりからお腹に卵を抱え始めるそうですが、そういう意味ではメスのスポーニング期間はもうとっくに始まっていると考えてもいいのでしょうか? うーん。

実際にスポーニングが行われる条件には様々な説があり、水温、日照時間、月の満ち欠けなどが有力な説とされていますが、さらにこれらの組み合わせで決定されるという考えもあります。

私の個人的な意見では、水温を監視しておくのが一番わかりやすいような気がしているのですが、正直なところあまりよく分かっていません。

私なんかは考えれば考えるほど、頭の中で物事を複雑化してしまうクセがありますから、しっかり物事を整理し、正しく対処する必要があります。

この記事は、アメリカのゲームフィッシング専門メディア「GAME & FISH」のコラム記事で、アメリカの有名フィッシングライター、ラリー・ラーセン氏が、プリスポーンのビッグバスの生態から釣るための方法を解説してくれています。

スポーニングのバスの行動をしっかり学びたいですね。

プリスポーンのバスをどこから探し始めるか

引用文(タップすると開きます)
LOCATE STAGING PRE-SPAWNERS As the pre-spawners get ready to move shallow, they know it’s time to “bulk up” for the rigors of the spawn. Bass in a feeding mood then may briefly move in and out of shallower water. They’ll generally hold on the edge of deep water, at first, and then move into a shallow area near the spawning grounds a few weeks before going on the beds. Understand, though, that unexpected cold fronts and natural water level fluctuations from rains and drought can make finding bass difficult. In reasonably good early spring weather, up to half of a lake’s population of big bass may be in a pre-spawn pattern that could last for up to a couple of months. Areas that warm up the quickest are usually the prime spawning places. When pre-spawners are ready to migrate to the flats, a good area to search for them is along submerged river beds in impoundments and similar types of paths such as ditches and depressions in natural lakes. Pre-spawn bass also typically move from deep water into spawning areas in a couple of phases. The “holding” areas, or better termed “staging” areas, are usually deeper than the final bedding spots bass will ultimately choose. Bass are usually still concentrated and actively feeding while in the staging areas, and they are very susceptible to angler’s offerings. Depths of the staging areas, however, do vary in different types of waters. In Southern reservoirs, for example, staging areas usually take the form of points adjacent to a spawning flat. Prime waters can be up to 8- or 10-feet deep, depending on water clarity. The different staging areas may have occupants over a two- or three-week period, because the timing of the movements also vary. Different females will probably be moving from Staging Area 1 to Staging Area 2 at different times. As waters warm and bass break out of their winter patterns, they feed heavily during the pre-spawn. Trophy fish can be more catchable then than at any other time of the year. (Photo by Larry Larsen) In a highly-vegetated, natural lake, Staging Area 1, for example, might be in 6 feet of water and Staging Area 2 may be only 3 or 4 feet in depth. Look for pre-spawning largemouth to move into the first area for a week or two and then on into Area 2 for a similar period, just prior to moving onto the beds in the spawning area.

プリスポーンのメスのバスは卵でお腹が膨らむと、来たるべき産卵に備え、シャローへ向かいます。また、バスがフィーディングの気分になった時も、一時的にシャローへ上がるでしょう。バスは通常、最初はディープの端におり、ベッドを作る数週間前にその近くのシャローへ移動します。ただし、予想外の寒冷前線や大雨や雨不足などの水位変動により、バスを探すのが難しくなる可能性があることも理解しておいてください。

春先に良い天気が続くと、湖のビッグバスの多くはプリスポーンのパターンに入り、最大2か月ほど続く可能性があります。最も早く温まりやすいエリアは通常、そのフィールドのメインのスポーニングエリアです。フラットエリアに移動する準備ができたプリスポーンのバスを探すのに適した場所は、リザーバーでは水中のリバーチャンネル、ナチュラルレイクではミオ筋やくぼみなど、同じような「道」に沿ったところです。プリスポーンのバスは通常、ディープからスポーニングエリアにいくつかの段階を経て移動します。 「待機場所(ステージングエリア)」と呼ばれるエリアは、バスが最終的にベッドを作るスポットよりも深くなっています。

バスは通常、待機場所にいる間も活発にフィーディングしており、アングラーのルアーに敏感に反応します。ただし、待機場所の深さはフィールドによって異なります。たとえば、アメリカ南部のリザーバーでは、待機場所はスポーニングフラットに隣接する岬になります。レンジは水の透明度に応じて、最大で2.4メートルから3メートルになります。第1段階のメスのバスが第2段階に入るとエリア2に移動するという風に、バスが移動するタイミングはそれぞれ異なるため、待機場所にいるバスは2週間から3週間で入れ替わる場合があります。

水温が上がり、バスが冬のパターンから抜け出すと、産卵前に頻繁にフィーディングを始めます。この時はビッグバスが他の季節よりもよく釣れます。
たとえば、ウィードの多いナチュラルレイクでは、ステージングエリア①は水深1.8メートル、ステージングエリア②は1メートル前後しかない可能性があります。ここでプリスポーンのビッグバスを狙うなら、最初からスポーニングネストを攻めるのではなく、産卵を1〜2週間後に控えたステージ①のバスを探してください。

スポーニングとビッグバス【プリスポーンのバス釣り】
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エリアとタイミングを見極める

引用文(タップすると開きます)
SUCCESSFUL TIMING AND PRIME SPOTS TO CHECK To find hefty pre-spawn bass, anglers should head for known spawning areas and then move to slightly deeper structures (shelves, ledges, rock points) lying adjacent to those bedding spots. Those temporary gathering points where pre-spawners congregate prior to moving to the spawning flats are often more productive in the early afternoon when waters warm. Unusually warm weather may cause bass to go shallow on “false” spawning runs. They may move up on flats and aggressively feed, though, and that’s what anglers seek. When another front hits, they move back out to the staging area, so the fish are constantly adjusting to the conditions. The smart angler must also. Bass that are heading to spawn in the back of coves will normally be at a staging location on the adjacent points, so fish the points and ridges; the bigger spawning fish won’t be in the backs of coves for four to six weeks. The bass holding at a staging location will usually be in small groups. When they move to spawn, they will spread out along banks or in the backs of coves but usually not before. They may even be staged on a deeper, secondary ledge, if the first point off the flat is in very shallow water. Check out each. The back areas of marinas, especially those protected by a jetty and narrow entrances, are prime areas to catch pre-spawn bass. The marina basin may have boat ramps, but the shallows are protected from outside waves. Trees in the area have usually been cleared, and shallows there normally heat up quicker than most places on the lake. Don’t overlook such spots. On lakes with spare cover in mid-depth ranges, swimbaits can be extremely effective. Their bulk appeals to big bass staging and feeding before the spawn. (Photo by Larry Larsen) Other great spots to search for pre-spawners can be found on a good topo map. Protected points and coves on the North and West banks warm up quicker than other areas due to the position of the sun in the southern hemisphere. Rivers at the headwaters of lakes can provide excellent fishing for pre-spawn bass, but high and flooded tributaries that remain so over several months can be extremely unproductive. The availability of pre-spawners early may be limited due to the river being so unstable. Finally, forget fishing the mid-section of most lakes, with their underwater islands and long main lake points leading to deep open water areas. That’s generally the coldest part of the lake. The massive waters there warm up last, so fish them last. You’ll find the pre-spawn period to be hot or cold in terms of activity. Bass are changing. The weather is also changing, so the angler has to understand this volatile time of year, so that the action never stops … that day.

プリスポーンバスを効率よく探し出すには、アングラーはスポーニングエリアとしてよく知られている場所に向かい、そのスポットに隣接するややディープの地形変化(急なブレイク、段差、岩場の岬)をチェックする必要があります。スポーニングエリアに移動する前の一時的なたまり場にいるプリスポーンバスは、水温が上がる正午ごろから釣れることがよくあります。季節外れに暖かくなるような天気は、バスも間違えて産卵を早めてしまうことがありますが、アングラーが求めるのは暖かくなってフィーディングをしにシャローへ上がったバスです。再び寒冷前線が通過するとバスは待機場所に戻るなど、バスは状況にアジャストしています。アングラーもそうしなければなりません。

ワンドの奥の方へスポーニングに向かうバスは通常、ワンドの入り口にある岬を待機場所にするため、岬の尾根(馬の背)を釣ります。メスのビッグバスはワンドの奥に4〜6週間もいません。待機場所にいるにしても、通常は小さなグループでいます。それらはいざ産卵となれば長いバンクやワンドの奥まで散り散りに移動していきますが、通常は前段階では動きません。フラットに隣接する岬の水深がかなり浅い場合は、もっと沖の水深のあるブレイクが待機場所になるかもしれません。それぞれをチェックしてください。

マリーナの奥などのエリア、特に堤防などで入口が狭く保護されているエリアは、プリスポーンバスを釣るのに最適なエリアです。マリーナの中に多くの船があるということは、マリーナ内は保護されているということです。あたりの樹木も伐採されて日当たりも良いため、この中はそのフィールドのほとんどの場所よりも早く温まります。そのような場所を見落とさないでください。

スポーニングとビッグバス【プリスポーンのバス釣り】
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ミドルレンジにもカバーがあるような湖では、スイムベイトは非常に効果的です。このボリューム感でプリスポーンの待機中またはフィーディングのビッグバスにアピールします。
プリスポーンバスを探すのに有効な他のスポットは、地図を見て探してみます。フィールドの北半分で西岸にある岬で保護されたワンドは、南から当たる太陽により、他のエリアよりも早く暖まります。リザーバーのバックウォーターとなる川はプリスポーンバスの優れた釣り場となりますが、冬から数か月のあいだに増水したような川筋はよろしくありません。水位が不安定であることは、早い段階のプリスポーンバスは入りたがらない可能性があります。

最後は、湖の中央部で釣りをすることも忘れてください。メインレイクの中央付近にある水中島や長い岬は、オープンウォーターにつながっています。そこは一般的に湖の最も深い部分の越冬場所です。そこにある水は一番最後に暖まるので、最後に釣りましょう。
プリスポーン期間の釣りは、暑いか寒いかで変化します。天候が変化すればバスも変化しているので、アングラーはこの不安定な時期を理解して、その日の行動を最大化する必要があります。

スポーニングとビッグバス【プリスポーンのバス釣り】
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バス釣りとは不思議なもので、生物学的に解明されたバスの生態の謎はこれまでに数多くありますが、そういうのを全く根拠に持たないけれど、だいたい合ってるという釣り人のカンといいますか、オカルト的なものも数多くあり、どちらも釣りをするうえで信用されていますよね。

このスポーニングということに関しては、それが最も顕著に表れてるのではないでしょうか。

ただ、この記事を書いたラリー・ラーセンが言いたいところはそういう部分ではないと思います。

彼が言いたいのは、スポーニングがどういうタイミングで行われるかに関わらず、大きなバスから先にスポーニングの準備段階に入るので、我々アングラーも早く釣りをしなければならない。ということだと、私は感じました。

アングラーはさまざまな状況にアジャストしなければなりません。

プリスポーン時期は天気、水温、風、濁り、水位などのコンディションによりバスがアジャスト(順応)していくので、私たちもそれにアジャストする必要があると書かれていました。

しかし一番は、そもそもバスがプリスポーンの段階に入るそのタイミングにアジャストすることですもんね。

多くの個体が産卵に入るその前が、ビッグバスのチャンス。

このことをよく覚えておいて、釣りの作戦を立てたいものですね!

それではまた。

毎度ありがとうございます!