出来なくなってわかる…キャストの正確さ

人間とは習慣の生き物…。「慣れ」は能力のひとつでもありますが、時には意識的に基礎・基本に立ち返ることもしないと、その重要さを忘れてしまうのかもしれません。バス釣りのキャストの重要性は、その正確さにあります。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”Knocking the rust off”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:bassmaster.com ”Knocking the rust off”by Mark Menendez|February 24, 2021
みなさんはこれまで、大きなケガや病気などをされたことはありますでしょうか。
もし、(こんなことは考えたくありませんが)自分が今の仕事を続けられないほどのケガを負ってしまったら…または、釣りができない身体になってしまったらと考えたことはありませんでしょうか。
私はかなり若いときにパチンコ店で働いていたことがあるのですが、バリバリの働き手として重宝されていると実感できるほどに頑張っていました(自己評価では)。
しかし、お客さんのドル箱(パチンコ玉がいっぱい入った箱)を運ぼうとしたときに突然からだ全体に激痛が走り、わけもわからないまま身動きができなくなってしまいました。
初めてのギックリ腰というやつです。
腰という部位はこれほど人間にとって大事なものなのかと思わされるほど自分の身体がどうにもならないショックと、これまでそこそこ重宝されて(自己評価では)きた自分が、今はお荷物になってしまったという精神的なショックがありました。
本当に若い時、社会的な責任も義務もよく分かっていない時でこれなのですから、今、自分の身体に何かが起きたら、この仕事と釣り…つまり人生はどうなってしまうんだろうと考えると恐ろしくなってしまいます。
慣れているうちは気付かず、失って初めて気付くこととはあるもので、それは釣りの世界でもそのようです。
慣れで動けている時こそ、時々は基礎・基本に立ち帰るというのはとても大事だということが、1人のトッププロが身をもって経験することで私たちに伝えてくれています。
この記事は、アメリカバスマスター公式サイトのコラム記事で、エリートプロのマーク・メネンデス氏が、去年の腰痛からの復活にかけて学んだことを共有してくれています。
彼は2020年の試合中に背中を負傷し、リハビリ期間を経て、今年エリートの舞台へ復活していますが、そんな彼が学んだこととは何だったのか、ぜひ私たちも学ばせてもらいましょう。
自分を取り戻す
今年は「トーナメントへの復活劇」をテーマに戦っています。これまでのようなスケジュールで釣りができないということが実際に起こるまで、私には気づかないことがありました。最初は別にどこにも行かずとも、何もしなくても気になりませんでした。しかし、しばらくするとそうもいかなくなってきました。 新型コロナの心配もありますが、釣りに対することも大きかったです。
それにしては今年のスタートは上々で、さらにトーナメントの結果まで良かったのです。セントジョーンズリバーでのバスマスターエリートの試合で5位入賞しました。本当のことを言えば優勝するのが一番いいのですが、昨年の背中のケガの後の最初の試合だったことを考えると、5位は悪くありません。これは正直なところ、私の不安を掻き消してくれました。
同じような話になりますが、背中の調子が良いことをもう少し言わせてください。ボートを走らせたときも、私は初心者のようでした。臆病と言ったほうがいいかもしれません。実際、そのときに私が釣りをするポイントを選んだ場所は、近くて荒れていないという理由からです。結果として、トーナメントの7日間、痛みもなく立ち続けることができました。これは私の中では大きなことでした。
そこまでは良かったのです。うまくいかなかったのは、キャストの正確さでした。精度がいかに重要で、これほどまでになまってしまったのかとすぐに思い知らされました。
去年のリハビリ中、私は主にクランクベイトとダウンショットで釣りをしていました。それはキャストの練習としては良かった。しかし、正確なキャストという意味では不十分でした。セントジョーンズリバーでプラクティスを始めるとき、私はヘビーカバーの釣りに注目しました。小さなターゲットに対して、フリッピング、ピッチング、またはショートキャストで撃って行く必要がありました。このとき私は、狙いのピンスポットから60センチもズレてしまうことに気付いたのです。
ヤバいと思いました。そこでバイトがあった時、このパターンでもっと釣るには何が必要か、すぐにわかりました。しかしそれをやろうと思っても、どうもうまくいかないのです。頭では分かっているつもりなのに、身体が言うことを聞かない感じです。私のキャストの正確さはひどいものでした。
これは、このコラムを読んでいるすべてのアングラーが覚えておくべき教訓です。最近はバス釣りのヒントとして「正確さ」のことを伝えているのをあまり聞いたり読んだりしませんが、私はそれこそが重要だと伝えたいです。バスがいる場所にルアーを入れないと釣れない。簡単な話です。
私からそれを学んでください。あなたは正確さを手に入れるために少し時間を費やしてください。それが、あなたの釣果に大きな違いをもたらします。
私が言わなければならないのはそれだけです。いま、大変な雪の中をケンタッキーの自宅に向かう途中です。メリッサや子供たちに早く会いたいです。トーナメントでずっと会っていませんでしたからね。
バスの釣りのことはまた次の機会にお話できればと思います。

50代半ばにあるマーク・メネンデス。
私も年を取ってきて感じるのは、身体に対する変化です。
ありきたりな言葉でいいますと、気持ちは若いままなのに身体が付いてこない感じですかね(笑)
道端に転がっている石ころをまたいで歩こうとしているのに、その石ころを蹴飛ばしちゃう感じ、わかりますかね(笑)
こういう些細な変化を認めないと、ぎっくり腰や転倒など、思わぬケガをする危険性が高まると思います。
メネンデスを批判しているのではないですよ、彼は私とはレベルが違いすぎるのでまた別の世界の話です。
私がパチンコ屋で働いていた時にやってしまったぎっくり腰は年齢とはあまり関係なく、ただ仕事を舐めていたという感じですが、いつもの仕事=釣りについては、今こそ自分の身体と行動の関係を意識しないといけないなと思います。
さらにメネンデスという世界のトッププロでさえ、リハビリ期間中にキャスト精度が落ちたと認めているわけですから、こと技術的な部分に関しては、私なんかは立ち止まっている場合ではありません。
現状に幸せを感じつつ、バス釣りには素直に自分を認めていきたいと思います。
しかし、プラクティス期間で見事に修正し、試合で5位になるとは…プロの持っている技術というのはやはり、何度も何度も繰り返し繰り返し行い身についているもので、失くしたつもりでも取り戻すことができるものだということなんですね。
めちゃくちゃかっこいいですね。
このブログをご覧になっている方は、私と同じ中年男性の方も多いようです。
お互い身体に気を付けて、長く釣りを楽しめるようにしましょうね。
まだ若い方も、いつか時間が来ます。ぜひ健康には気を付けてくださいね。
それではまた。
毎度ありがとうございます!