バスが群れを作る条件

バス釣り群れ
Photo by Wired 2 Fish.com

バスを釣りたければ、バスがいるところで釣りをせよ。これはごく当たり前のことかもしれませんが、バスが「なるべく多い場所」で釣りをせよ、ということになれば、それはもう技術のひとつですよね。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”5 Situations that Cause Bass to Group up”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:Wired 2 Fish.com”5 Situations that Cause Bass to Group up”By Shaye Baker · Nov 21, 2022

バスが釣り針の付いたエサにバイトする確率は10%、さらに、バスがルアーにバイトする確率は1%だということを聞いたことがあります。

つまり、100匹のバスがいるところにルアーを投げたとき、そのうちの1匹だけがバイトしてくることを意味しています。

この確率の話はもう40年くらい前に発売されたVHSビデオの中で言っていたことですので、現代のライブ魚探を使って見れば、その確率は変わっているのかもしれません。

しかし、素人の私から見ても、人間が作ったニセモノのエサ(ルアー)にバスがバンバン食ってくるなんてことは考えられません。もしバスがバイトしてくる確率が当時の調べとは違っていたことが分かったとしても、たいした差はないでしょう。

もちろん、バス釣りは単純な確率のゲームではありません。

エサ釣りに比べれば圧倒的に不利な条件の中で、色々な変数を考慮し、バスにバイトさせる確率を上げるのがこのゲームの本質だと思います。

ただ、その変数を上手に捉え、分析し、高い技術をもってバスへアプローチするとなれば、それはなかなかプロのような釣りですから、できるようになるまでには時間がかかることです。

時間をかけてバスを釣るための技術を磨くことが必要ですね。

もうひとつ、言ったことと矛盾するようですが、もしバス釣りの知識や技術が少ないとすれば、釣れる確率を上げるにはバスの数が多い場所で釣るという、単純な確率のゲームにすればいいということになりますよね。

そりゃそうでしょと思うのですが、ただバスがいるところではなく、なるべく多くのバスがいるところを見つけるとなれば、それはもうひとつの技術であって、バスを探し出す能力を磨くということになります。

ですから、バスを釣るには、そこにいるバスに口を使わせる能力と、なるべく多くのバスがいる場所を探し出す能力が必要ということになります。

この記事は、アメリカのバス釣り専門メディア「Wired 2 Fish」の記事で、ライターのシェイ・ベイカー氏が、バスが群れを作るのはどんな条件のときか、について解説してくれています。

バスが群れを作る条件を知ることは、多くのバスがいる場所を見つけ出す能力を磨くことになりますよね。

バス釣りのテクニックやルアーについて学ぶだけでなく、バスの生態についても学んでいきましょう。

ベイト

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In the summer and late fall months in particular, following bait is a great way to locate bass. Baitfish like threadfin shad are often plentiful in the summer and fall in certain areas. Find these areas with bait and you’ll typically collide with the bass. In the late spring/early summer, this is most evidenced around shad spawns and spawning herring. These are typically easy to locate with the naked eye, as bass will be busting the bait along the surface, early in the day in particular. In the summer, the bait balls move offshore and into deeper water. They become harder to detect by sight alone, and often require electronics to locate them. In late summer and throughout the fall and late fall though, the bait moves back to the surface and eventually to the shallows, where they can again be easily spotted. Making sure you’re around a lot of bait is one sure-fire way to find a group of fish. Shad and herring are important but don’t ignore bluegill, crawfish and insect spawns, as all of these concentrations of food will create hotspots for schools of bass as well.
バス釣り群れ
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特に夏から晩秋にかけて、バスを見つけるためにベイトフィッシュを追うことは最適な方法になります。スレッドフィンシャッド(アメリカに住む淡水ニシンのなかま)などのベイトフィッシュは、夏と秋の特定のエリアでよく見られます。ベイトフィッシュの多いエリアを見つけたとき、バスにぶつかることがよくあります。これは春の終わりから初夏にかけてシャッドが産卵するときに顕著になります。

これらは肉眼で簡単に見つけることができます。特にバスが水面でベイトをボイルする早朝に見られます。夏になるとベイトの群れは沖のディープエリアに移動します。こうなると肉眼では見つけにくくなり、居場所を特定するには魚探が必要になることがよくあります。

夏の終わりから晩秋にかけて、ベイトフィッシュは水面近くまで戻り、最終的にはシャローに上がり、再び簡単に見つけることができます。周りにたくさんのベイトがいるということは、バスの群れを確実に見つける方法のひとつです。シャッドなどのベイトフィッシュは重要ですが、ブルーギル、ザリガニ、昆虫なども無視しないでください。これらのベイトが集中することは、バスの群れも集まるホットスポットになるためです。

季節

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Seasonal shifts in the weather will group fish up as well. These same sets of conditions are responsible for relocating much of the bait throughout the year, but understanding why the bait and bass move with the seasons is important as well. Bass are cold-blooded, so they rely on their environment to regulate their body temperatures. For this reason, bass seek out water temps in the 60- to 80-degree range. This seems to be the range of temps where bass best thrive. At times, like in the winter, there’s no water in this range and the bass become increasingly lethargic and inactive. But throughout the rest of the year, large segments of the bass population will move up and down in the water column in search of these ideal temps. So in the spring, the bass are primarily shallow. In the summer, they move deeper as the water temps rise. And then in the fall and late fall, they return shallow. While there are a few fish that can be caught throughout the water column any time of the year, focusing your attention on the right strike zone depending on the season will give you a much better chance to find groups of fish.
バス釣り群れ
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天候の季節変化もバスの群れを作り出します。季節の変化そのものが一年を通して多くのベイトを移動させる原因となっていますが、ベイトとバスが季節とともに移動する理由を理解することも同様に重要です。バスは冷血動物なので、環境に依存して体温が調節されるためです。

このため、バスは16~27℃の範囲の水温を探します。これは、バスが最もよく成長する温度範囲のようです。冬はこの範囲の水温ではなくなるため、バスが無気力で低活性になることがあります。しかしまだ冬の状態でなければ、バスの大部分は、この理想的な水温を求めて水中を上下に移動します。

つまり、春のバスはシャローがメインで、夏は水温の上昇に伴い、よりディープへ移動します。そして、秋から晩秋にかけて再びシャローです。一年を通して常にレンジに関係なく釣れるバスもいますが、季節に応じて適切なストライクゾーンに注意を向けることで、バスの群れを見つける可能性が高くなります。

水位変動

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Bass will also group up on fisheries where the water level fluctuates. This can be on a tidal fishery like the California Delta on the West Coast or the Potomac River on the East Coast. It can also be on a lake with a winter draw down used to control flooding. And even on a fishery where flooding is prone to happen at certain times of the year. Basically, any fishery where the water level is liable to go up and down, fish will school up. You’re going to see this alot throughout the fall and late fall months. Often when the water rises, the fish spread out. But when the water falls, that’s when they’ll group together. Bass can sense that the water around them is falling and the majority will pull out of an area and collect in the first bit of deeper water. This may be a drop off, bluff wall, creek bend or point; wherever the water depth first starts to stabilize a bit. When the water drops 6 inches, it makes a big difference in a foot of water—not so much in 10 feet. So the bass that were scattered throughout the shallows pull out and stack up in the more stable water.
バス釣り群れ
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水位が変動するフィールドもバスが群れを作りたがります。西海岸のカリフォルニアデルタや東海岸のポトマックリバーといったタイダルフィールド(潮の干満の影響を受けるフィールド)で発生する可能性があります。また、洪水を制御するために冬場に水を抜くダム湖でもあります。また、特定の時期になると洪水が発生しやすいフィールドも同様です。

基本的に水位が上下しやすいフィールドではバスは群がります。これは、秋から晩秋にかけてよく見られます。多くの場合、水位が上がるとバスは広がり、水位が下がるときはバスが群れを作ります。バスは周囲の水位が下がっていることを感知でき、その多くは今いるエリアから離れて、ディープエリアが近くにある場所に集まります。

それは、急なブレイクライン、垂直岩盤、クリークチャンネル、岬などである可能性があります。水深が最初に安定し始めるところです。水位が15センチ落ちるのと、30センチ落ちるのとでは大きな違いはありませんが、水位が3メートルも落ちる時は大きな違いが生まれます。このときはシャロー全体に散らばっていたバスが、より安定した水位まで引っぱり出され、群れを作ります。

流れ

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Current also groups fish together. This is evident when fishing the banks of creeks and rivers, under dams and beneath rapids. If the current is strong, bass have a hard time maintaining ground and will burn a bunch of calories trying to do so. So they’ll seek out little current breaks and eddies where the water is a little slack and they can set up shop. Boulders, jetties and points are some of the most common current breakers. There are two reasons the bass tuck in behind these obstructions: They can conserve energy and food gets delivered right to them. If it’s hard for a bass to hold its ground in the current, it’s exponentially harder for baitfish, crawfish and other forage to do the same. As these little morsels are washed downstream and behind these current breaks, the reprieve from the swift current is quickly interrupted by a hungry bass. Learning to use current to target bass is a great way to locate groups of them.
バス釣り群れ
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水の流れもバスに群れを作らせます。 これは、川のバンク沿い、ダムの下、急流の下側で釣りをするとよく分かります。 流れが強いとバスはその場に居続けることに苦労し、大量のカロリーを消費してしまうため、少しでも流れを遮ることができるもの(カレントブレイカー)や別の流れとぶつかるところ(カレントシーム)など待ち伏せができるようなところを探します。

大岩、桟橋、岬などが最も一般的なカレントブレイカーの例です。 バスがこれらの障害物の後ろに隠れる理由は2つあります。バスはエネルギーを節約できることと、エサが障害物に直接流れ着いてくることです。 バスが流れの中に居続けるのが難しいのであれば、ベイトフィッシュ、ザリガニその他のベイトも同じく難しいのですから。

これらの小さなエサが障害物の下流やカレントブレイクの後ろに流れてくると、空腹のバスは急な流れの中に素早く入ってすぐに出て来ます。水の流れを使ってバスを狙う方法を学ぶことは、バスの群れを見つけるのに最適な方法です。

カバー

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Fishing around cover is another great way to find multitudes of bass. Brush, bridge pilings and submerged clumps of vegetation are just a few examples of cover that collect bass. Often, the baitfish are again playing a big part in why the bass are hanging around the cover. Bait attempts to duck into vegetation and brush so as not to be such an easy target out in the open. The only problem, in an effort to allude a potential predator, they rush right into the open jaws of another that is using the cover as an ambush point. Bass will operate in the same way individually around isolated smaller cover like stumps. But when you find a large piece of cover where the fish can do this in multiples, like a marina dock for example, that’s when you can find a group of bass to go after. Though some fish do isolate, there will always be a few fish running together on any given fishery. Using bait, current, fluctuating water levels, cover and seasonal patterns to locate these groups is a great way to increase your productivity out on the water.
バス釣り群れ
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カバーの周りで釣りをすることは、多数のバスを見つけるもうひとつの優れた方法です。ブッシュ、橋脚、水中のウィードパッチは、バスを集めるカバーのほんの一例です。多くの場合、ここでもベイトがバスがカバー周りに多くいる理由として大きな役割を果たしています。

ベイトは簡単に食べられまいとウィードやブッシュに隠れようとします。その行動が、かえってバスなどカバーに隠れて待ち伏せするタイプの捕食者の餌食となっていまうのです。

バスはスタンプなど孤立した小さなカバー周りでも同じような行動をとりますがそれは単発です。それが、たとえばマリーナドックのように、何倍もの数のバスが同じ行動をすることができる大きなカバーを見つけたとき、それはあなたが追い求めるバスの巨大な群れを見つけることができるときです。

一部のバスは単独で行動しますが、多くのフィールドのバスは常に数匹のバスが一緒に泳いでいます。ベイト、流れ、変動する水位、カバー、季節のパターンを利用してバスの群れを見つけることは、そのフィールドでの釣果を伸ばすための優れた方法となります。

バス釣り群れ
Photo by Wired 2 Fish.com

バスは基本的には群れを作って生き延びようとする動物だといわれています。

ただ、個人的な意見では、同じように群れを作って生活する肉食動物、例えばハイエナやライオン、昆虫ではアリやスズメバチのように生活互助のための集団生活のような意味で群れている感じではないように思えます。

どちらかといえばトラやヒグマのように、単独かまたはごく小さなグループで、個として生活しているような感じがしています。

群れで生活するメリットには、天敵から襲われにくい、エサや天敵を見張る目が多数あるということがありますが、一方では群れの中での競争が生まれてしまうというデメリットがあります。

単独で生きる動物には縄張りを持つものが多いと思います。縄張りを持つメリットはエサの安定供給が挙げられると思いますが、一方で多数の天敵に目をつけられると弱いというデメリットがあると思います。

バスは不思議なことに、この両方の生き方の良いとこ取りをしている生き物だと感じます。

しかし、あくまでも生活互助というよりは、単独の個体がたまたま居合わせて結果として群れになってしまったような、そんな状態。

それは、まさにこの記事に書かれていたような状態のように思いました。

環境や食べ物の状態でバスは行動を変え、結果として群れとなっているんですね。

この記事に書かれていることはどれも重要だと思います。

私が補足させていただくとすれば、流れの項目の中に「風」という要素を強調したいということです。

風による流れが、バスを風下に集めるというのは、実際に自分が撮影した動画で見ることができました。

この動画を見てください

この動画を撮影している日は始めは穏やかだったのですが、この動画を撮るときはかなり荒れていまして、ボートからカメラを入れて安定させるのにかなり苦労しました。

家で映像をチェックしてビックリしました。

思ったよりも多くのバスが水中にいたのもそうですが、撮影したのは水深わずか2~3mで、これだけバスがいたら肉眼で見えてもいいはずだと思ったのです。

しかし風と波で水中のバスまでは見えておらず、真上にボートがいてもバスは逃げもせず。

こんな状態が水中では起きていたのですから、撮影などせずルアーを入れてみればよかったなと思いました。

ここは放水路というポイントですから、風による流れと流れ込みというダイレクトな流れの複合ポイントのおかげでこれだけのバスがいたのかもしれませんが、風下だったという効果は少なからずあっただろうと思います。

このように、バスは私たちの想像を越えてくる場合も多いと思いますので、知識や経験を積み重ねて、いい釣果を出せるようになりたいものですね!

ほかにもバスが群れを作る条件というのはあるかと思います。

よろしければあなたの意見をコメントやSNSで教えてくださいね!

それではまた。

毎度ありがとうございます!