バスアングラーのためのキャスト練習

バスアングラーのためのキャスト練習
Photo by wired2fish.com

寒いのが苦手なアングラーさんは、冬はシーズンオフとなるとは思いますが、釣り人である以上、家の中にずっといるというのも苦しいもの。そこで、家の中や周りでできる効果的なキャスト練習をご紹介します。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Bass Fishing Casting Practice for Every Angler”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:wired2fish.com ”Bass Fishing Casting Practice for Every Angler”By Shaye Baker •Jan 11, 2021

寒い冬。寒さが苦手な方にとっては無理に釣りには出掛けず、オフシーズンを決め込んでいることでしょう。

アングラーさんすべてが、寒さが平気な方、暖かい地域へ遠征に出掛けられる方ばかりではないですからね、それは仕方がありません。

私は長野県の北部に住んでおり、寒さには強い方という自覚はあるものの、この寒さは本当にどうしようもありません。釣行が減ってしまうのも仕方がないのです。

そんな時は道具をメンテナンスしたり、シーズンインに向けて整理整頓したりと、やることはそれなりにあるのですが…

ですが…

釣り人たるもの、家の中にずっといるですとか、家と会社の往復だけの生活が続くとどうしてもフラストレーションがたまってしまいますよね。

そんなときのもうひとつの手段、それが、キャスト練習です。

この記事は、アメリカのバスフィッシング専門メディア「Wired 2 Fish」のコラム記事で、アウトドアライターのシェイ・ベイカー氏が、家の中と家の周りでできる効果的なキャスト練習の方法を紹介してくれています。

ちょっとした工夫で、なかなかの効果があるキャスト練習だと思います。

早速読んでいきましょう。

ピッチング練習に使う的(まと)

引用文(タップすると開きます)
A lot of us have done this already over the years. Perhaps a couple buddies were over and there was a rod or two leaned against the wall in the corner of the room. One guy grabs it, makes a pitch or two and suddenly a full-blown casting competition breaks out. Soon there are bowls all over the floor and as much trash talking going on as there is casting. Well this can actually be a very beneficial exercise to either sharpen your skill set or keep it sharp through the winter months. I’ve done this in the past just messing around and usually used plastic bowls and cups but I realized while reenacting some of these things for this article, you can actually up the stakes a little by using ceramic or glass plates. The reason being, they give you an audible indicator as to how well you’re doing. You can pretty roughly toss a jig towards a plastic bowl and it’ll bounce around and fall in. But you have to gently place a bait onto a ceramic plate, which is what you will want to do in a real-life scenario. You won’t want to just plop a bait by a log. You’ll want to slip it in with as little disturbance as possible. The lighter you lay the bait on a ceramic plate, the lower the sound will be till you can get to where you can put it on there with virtually no sound at all. Now though, if you get down the fine china for this and break one, don’t rope me into your explanation.
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皆さんの中には、もう何年もこれをやっている方がいるのではないかと思います。だいたい、部屋に釣り仲間で2人になると、どちらかが部屋の壁に立てかけてあるロッドをおもむろに手に取り、ピッチングをします。それをきっかけに、突然まじめなキャスティング大会が始まるのです。床のいたるところにカップなどを置き、実際のキャスティングを想定した障害物まで作ります。 しかしこれこそが、実際にあなたのスキルを磨き、冬の間も感覚を研ぎ澄ましたままにすることができるいい練習なのです。私は以前からずっとこれをやってきて、だいたいプラスチックのボウルやマグカップを使っていましたが、この記事を書いていて、ふと、セラミック(瀬戸物)かガラスの容器を使用することでさらに効果的になることに気付きました。その理由は、良いキャストかどうかが耳でも判断できるという点です。 プラスチックのボウルに向かってジグを適当に投げても、そのままカコンと入ります。これがガラスだとそうは行きません。実際のフィールドの時のように、そっと置くようにやらないと割れていまいます。フィールドでのあなたは、ウッドカバーにジグをガツンと当てないで、できるだけ静かに滑り込ませたいと思っているでしょう。ガラスのお皿にルアーを軽く乗せることができればできるほど、ほとんど音が出ない状態またはすごく小さな音で乗せられることになります。ただし、もしあなたがこの練習のために高級ガラス皿を割ってしまったとしても、責任はとりませんよ(笑)

障害物の下をくぐらせる

引用文(タップすると開きます)
If you have a porch, bench or just a board and a couple of buckets, you can easily put together a few obstacles to simulate docks and low hanging bushes. Practicing skipping without water is a little tricky I’ve found. If you just try to bounce the bait off the grass or dirt like you would the water’s surface, you’ll soon find your bait does more plowing than skipping and the backlashing gets out of hand quickly. Concrete does a pretty good job if you’re fortunate enough to have a shop or pretty smooth driveway to practice on. And if not, a large piece of cardboard or a smooth sheet of plywood will help your bait skip a little better. Definitely pick an older bait you’re not that found of though, because a brand new one will get beat up fast. But it is important to make sure you pick a bait that closely resembles one you’ll use out on the water so you can get used to the weight of it. You can do a lot to get your bait under an obstacle without even trying to skip it. Try using underhanded pitches and sidearmed roll casts instead. To do that, it’s also a good idea to stand on something if you typically fish from a boat to simulate the raised deck. This will give you more room for your bait to clear the ground, just like you’d have in a boat to help your bait clear the water. Obviously the height will vary depending on what type of boat you fish from. In a kayak, you’re basically right at the water’s surface. In a jon boat, you’re likely between 6 inches and a foot above the surface and in a fiberglass boat, probably 18 inches or more. So pick something to stand on that represents that height difference and you’ll be a lot closer to simulating a real-world setting.
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縁の下、ベンチ、または板とバケツ2つでもあれば、それを組み合わせることで簡単に桟橋やオーバーハングをシミュレーションできます。ただし、水面がなければスキッピングの練習をするのは少し難しいと思います。芝生や土がある場所で水面のようにスキッピングさせようとすると、ルアーが突き刺さり、手に負えないバックラッシュになります。 あなたが練習する場所に滑らかなアスファルト舗装がされていればラッキーですが、そうでない場合は、大きな段ボールまたは滑らかな合板などを敷けば、ルアーをスキッピングさせやすくなります。新品のルアーでやるとすぐにボロボロになってしまうので、持っている中でも一番ボロいルアーを選んでください。しかし、実際のフィールドで使うものに似たもの、似た重さでないと意味がありません。 もしスキッピングの練習ができなくとも、その障害物の下にそっと投げ入れる練習をすることはできます。このときは、アンダーハンドピッチングとサイドハンドロールキャストを練習してみてください。さらにそのとき、いつもボートから釣りをしている方は、デッキに立っていることをシミュレーションする意味で、何かの上に立って練習することもお勧めします。これにより、ボートに乗っているときのルアーと水面の高さと、ルアーと地面の高さを同じにすることができます。 この高さは、あなたが釣りをするボートの種類によって異なります。カヤックでは、ほぼ水面と同じです。ジョンボートでは、水面から15センチから30センチの高さで、FRPのボートではだいたい45センチです。そのため、それぞれの高さのものを選んでください。そうすれば、かなり実際の釣りのシミュレーションとして近づけることができます。

ブレーキ設定の確認

引用文(タップすると開きます)
This is probably the greatest thing you can gain from practicing your casting while off the water. When you’re on the water, each cast is different. There are likely a dozen variables for each cast that your brain is working through without you even realizing it. Boat position, wind speed, wind direction, distance from the cover, weight of the bait and on and on. And you have to adjust your reel accordingly until you find a good setting. In this more controlled environment, you can make basically the exact same cast over and over to try to get your reel dialed in exactly how you’ll need it when you’re out there on the water. For instance, a roll cast can be a little tricky for some. You want to cast the bait by rolling your rod to one side or the other and releasing the bait just above the water’s surface, where you’d like its trajectory to stay throughout the cast. It’s hard to get the reel to free spool at the right speed to do this though. Set the brake too tight and your bait rises up on you and either collides with cover or makes a big splash on its final descent. Set it too loose and the bait careens into the water’s surface and you have a bird’s nest in your hands. But with practice, you can find the right setting of the brake to let you whip a bait under cover with the perfect roll cast. You can also gauge how far you can bomb cast a bait better on dry land. Make the longest cast you can, set your rod down and walk out to the end of the cast and mark your bait. Reel it in, tweak your settings and repeat til you figure out how to get a little more distance out of your gear. Ten more feet can make all the difference when you’re back on the water trying to deep crank a ledge in the summer.
バスアングラーのためのキャスト練習
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これはおそらく、実際のフィールドとキャスト練習をするときの最大の違いになります。あなたがフィールドにいるとき、それぞれのキャストすべてが別ものです。キャストのたびに、脳が気付かないうちに多くの変数を処理している可能性があります。ボートの位置、風速、風向、カバーからの距離、ルアーの重さなど。そして、適切な設定が見つかるまで、それに応じてリールを調整する必要があります。

練習の時のような条件の代わりにくい環境で、フィールドと同じような感覚で何度もキャストを繰り返すことができることで、リールのダイヤル調整の練習ができます。たとえばロールキャストだと分かりやすいと思います。ロッドティップを身体の横で回転させ、水面のすぐ上で親指を離すことでルアーをキャストします。さらに、キャスト全体で低い弾道を維持するようにします。

ただ、このキャストの場合、スプールフリーの時の適切なブレーキ調節が難しく、ブレーキをきつく締めすぎると、ルアーは上に上がりやすく、カバーに突っ込むか、天ぷらキャストのあげく水面にドボンです。また緩めすぎるとルアーが水面に飛び込み、バックラッシュです。しかし練習すれば、完璧なロールキャストでカバーの下にルアーをスキッピングで送り込む、正しいブレーキ設定を見つけ出すことができます。

また、陸上であれば、どれだけルアーをロングキャストできるかを測定することもできます。できるだけロングキャストしたらロッドを地面に置き、キャストの先のルアーのところまで歩いて行き、ルアーの場所に目印を立てます。ルアーを回収したら、ブレーキ設定を微調整し、同じタックルでより遠くへ飛ばせる設定をつかむまでキャストを繰り返します。これをしておくと、たとえば夏にディープクランクを使う時、このときのたった10メートルの飛距離アップが大きな違いを生むことになります。

まとめ

引用文(タップすると開きます)
Summer… sweet, sweet summer. It seems like a distant dream but it’ll be here before you know it. Funny thing is, we’ll soon be cursing the heat and be ready for it to cool off. But in the meantime, don’t let cabin fever get you down. If nothing else, practice your casting. See if you can get better at placing your bait as gently on a target as possible, putting it under obstacles and getting as much out of each casts as you can so that when you do hit the water again, you won’t be rusty. Perhaps you’ll even be better at the start of this fishing season than you were at the end of the last one.
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夏…良い響きですね。 いまや遠い夢のようですが、いつの間にかやってきます。 面白いことに、夏が来たら来たで私たちは暑さを呪い、冬が恋しくなるんですけどね。 しかしそれまでの間、家でのひきこもりに負けないでください。 他に何もすることがなければ、キャストを練習してください。 ルアーをターゲットにできるだけ優しく着地させ、障害物の下をくぐらせ、いろんなルアーでできるだけ色んなキャストで投げて、再びフィールドに出た時、自分の感覚が錆びついていないことを確認してください。 おそらく、次の釣りシーズンの初めは、こないだの釣り納めの時よりも上達していることでしょう。

バスアングラーのためのキャスト練習
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キャスト練習は広い安全なところでしかできませんが、もしいい場所があればやってみると良いと思います。

部屋の中だけでできることもありますが、やはり外で練習したほうが実際のフィールドと同じ感覚になりやすいでしょう。

特にフロロやナイロンラインを巻いたリールがあれば、今ライン交換をするのはもったいないので、ライン交換はシーズンイン直前にするとして、今そのリールはキャスト練習用として使い切るのが良いのではないかと思います。

初心者の方はキャスト練習のときはバックラッシュの起きにくい、投げやすいルアーを投げるのがいいと思いますが、中級者以上の方の場合は、あえてバックラッシュしやすいルアーやスピニングでも飛ばしにくいルアーで練習するのはどうでしょうか。

また、バス釣りのキャストは飛距離よりも正確さが重要になることが多いので、ただ投げるのでもいいのですが、遠くの的に当てる練習もできれば最高ですよね。

第一次コロナ自粛の時に、多くのバスプロの方々がキャスト動画をSNSにアップしてくれました。

あれは釣りに行きたくてウズウズしている私たちにとって非常にタチの悪いものでもありましたが(笑)、とても刺激になり、勉強になるものでしたよね。

「あれくらいのキャストができるようになりたい」という、具体的な目標になりますもんね。

寒さに弱いバスアングラーの皆さん、それでもどうしても家に引きこもるのが我慢できなくなったら、ちょこっと近所でキャスト練習にでも行ってみましょう。

練習とはいえ意外と集中力を消耗しますので、ストレス解消になり、その晩はいい気分で眠れるかもしれませんね!

それではまた。

毎度ありがとうございます!