覚えておくだけで釣れるようになる!ラージマウスバス・10の基礎知識

私たちが親しんでいるバス釣りですが、ラージマウスバスのことについて私たちはどれくらい知っているのでしょうか。今回は、そのラージマウスバスについての10個の素朴な疑問について見てみます。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”10 FAQS ABOUT LARGEMOUTH BASS: A LIFETIME OF LEARNING”という記事を引用してご紹介いたします。
日本にラージマウスバスが移入されてもう100年近くになるのでしょうか。
移入の目的は最初は食用のためだったそうですが、どうなんでしょう、バス釣りの歴史も大体同じくらいになるのでしょうかね。
日本の食を救うはずだった魚が、今や嫌われものになってしまったというのも皮肉な話ですね。生態系の話はデリケートな問題ですので詳しい話には触れませんが、バス釣りという行為そのものは規制されることはありませんし、ルールの中で楽しむ分には問題ありません。
もちろん、バスの事についての知識を身に着けることも悪いことではありませんよね。しかし、日本ではブラックバスを取り巻く環境の悪さからか、あまりバスアングラー的に知りたい情報というのが多くないんですよね。
バスの故郷アメリカでは、ご存知の通りゲームフィッシュの代表格ですし、家庭の食卓を彩る食材でもあります。日本で言うところのワカサギや鮎と同じように、アメリカでは釣り人に楽しんでもらったり食べてもらうように養殖され、管理され、個体数が保たれています。
魚を管理するとなりますと、魚の生態、健康状態、繁殖などについて研究されるようになりますから、自然とバスに関するデータや情報が増えていくようです。
やはりバスのことを知りたければ、アメリカに学ぶというのがいい方法のようです。
アメリカの漁業生物学者のもとには、バスアングラーをはじめ、バスの漁場管理をしている管理者からもバスの生態などに関する質問が多く寄せられるようなのですが、今回はそのなかから、代表的な10の質問に対する答えを見てみたいと思います。
この記事は、アメリカのゲームフィッシング専門メディア「Mossy Oak」の記事で、アメリカの漁業科学者ドン・C・ケラー氏の研究結果によるラージマウスバスに関する10の真実について書かれています。
かなり基礎的な知識から、意外な真実まであるような気がします。
ぜひ読んでみてください。
バスはどのくらいの大きさからスポーニングをしますか?
私は18センチ程度のバスがスポーニングをしているのを見たことがあります。 アメリカ南部の池に住むバスは通常、1歳で約1ポンド(約450グラム)の大きさになり、スポーニングするようになります。 リザーバーやクリークでは、1歳で15~18センチに成長し、スポーニングは2歳になってから行われます。
メスのバスは1回で何個の卵を産みますか?
メスのバスは体重1ポンドあたり3,000から30,000個の卵を持っているようです。 実際の産卵数はメスの体重1ポンドあたり約5〜10,000個のようです。 また、メスのバスは通常、すべての卵をすべて産みません。 私たちは1回目の産卵で約30%~40%の卵を産んだメスのバスを新しい池に移動させています。
※これはアメリカのバスの漁業管理者が行う個体数管理の方法です。日本では絶対に行わないでください。
バスの寿命はどれくらいですか?
涼しい地域のバスの方が長生きする傾向があります。 寿命は最大で16〜20年です。 平均的なバスは通常5〜10年生きます。
バスの成長スピードはどれくらいですか?
昨年の5月、2インチのタイガーバスの幼魚を湖に放流しました。 11月になったとき、その湖で電気ショッカーでバスを採集したところ、バスは2ポンド以上に成長していました。 2歳で7ポンド、6.5歳で14ポンドのバスが見られました。 1年で最大3〜4ポンド成長するようです。
ノーザンラージマウスバスとフロリダラージマウスバスの見分けはつきますか?
できません。 唯一、確実な方法と言えるのは遺伝子検査によるものです。 生物学者は通常、ヒレの一部を切り取って、研究室で判別します。 色や模様で見分ける方法はありません。
冬のバスが青白くなるのはなぜですか?
冬の水は通常、濁りやすくなります。 バスの模様は、水の透明度やボトムの質によってある程度決まります。 クリアウォーターは、光がバスの瞳孔を通過して下垂体に当たりやすくなります。 これがバスを刺激して、黒い色素であるメラニンを含むメラニン色素と呼ばれる皮膚にある細胞を拡張します。 この反応により、バスの柄や模様がより鮮明になります。
大きな湖では、釣ったバスはリリースした周辺にいますか?
これはおそらく、はいといいえの両方が言えるでしょう。 ある研究によると、釣ったバスにタグを付けてリリースしたところ、90%のバスがリリースされた場所から100メートル以内で再び捕獲されていることが判明しました。 別の研究では、タグ付けされてリリースされたバスの90%以上が長い距離を移動し、多くの個体で最大26キロ離れたところまで移動したことがわかりました。 これは、私が過去にユーフォーラレイクで研究し発見したことの裏付けになっています。 バスをリリースした場所の近くで釣り人により釣られるバスもいれば、数キロ離れた湖の反対側で見つかるバスもいました。
ラージマウスバスとスモールマウスバスが交配することはありますか?
これは非常にまれです。 それが起きたとすれば、奇跡と呼べるかもしれません。 ラージとスモールでは産卵場所の好みが違うことに注意してください。 スモールマウスはより深い岩場を好み、ラージマウスは風が入らないワンドを好みます。 ここで最も重要なことは、バスのオスの精子は放出されてから約1分間しか生存できないため、水に流されて意図しない卵に受精する可能性は低いということです。
ネストのバスを釣ることは個体数の減少につながりますか?
2月にスポーニングするメスと、4月にスポーニングするメスを釣ろうとした時、そこにどのような違いがあるでしょう? スポーニングのバスを釣るのは言うほど簡単ではありません。 むしろ私有地のバスを大きく太らせようとしたときは、そこにいるバスより多くのエサを用意しなければならず、バスを間引く必要があります。
バスは目でしか獲物を追いませんか?
バスには視覚、嗅覚、聴覚、触覚があります。 彼らは、側線の神経細胞によって水中の振動を感知し、より高い周波数は内耳や耳石によって感知しています。 これにより、彼らは濁った水中や夜間でもフィーディングすることができます。 また、バスには嗅覚も味覚もあります。 アメリカのスポーツフィッシュハッチェリー(アメリカの大規模なバス管理釣り場)では、バスを訓練し、まず匂いを嗅ぎ分けて食べられるオキアミを食べさせます。 その味を覚えたtころで、次にトラウト用の魚粉入りで栄養価の高いペレットに移行します。 大豆成分の多いナマズ用の餌は食べません。

アメリカでは多くのフィールドでバスを管理して、釣りを楽しんだり食べるために持ち帰ったりしますから、アングラー視点だけでない悩みや質問が寄せられているのが興味深いですよね。
記事を読むと、私たち日本のバスアングラーから見てバスという存在はどちらかというと野生生物に近い目で見られているかと思うのですが、アメリカではバスという魚は資源という目で見られている感覚が強いのかな、と感じました。
日本にもバスを資源という視点で見られている方も多くいらっしゃいますし、アメリカでもバスはあくまでゲームフィッシュという視点で見ているアングラーもいると思いますけどね。
しかし、記事の中ではノーザンラージマウスとフロリダラージマウスは見た目では判断できないと言い切ってしましたね。以前は側線のところのウロコの数で見分けがつくという話があったのですが、最近は交雑が進み、純血のフロリダ種というのが減ったせいか、ウロコの数が曖昧になり判断しづらくなっているという話も聞いたことがあります。なにが正しいのかよく分からなくなってしまいますね。
ちなみに、私がバスという魚の生態や置かれている環境のことをこのようなブログに書くのは、日本でのバスの市民権を得たいためでも、生態系の保護のような難しいことを主張したいためでもありません。
ただいろんな視点でバスのことを観察し、いろんな考えを知っていくことでバス釣りをより一層楽しいものにしたり、新しい刺激を得たいということ、それと、誰かの知識の役に立てばいいなという考えのためなんです。
でもですね、日本ではどうしてもある意味で生きづらいバスですから、バス釣りが楽しいことだとしても、これ以上アングラーとして自分たちの首を絞めるような行動にはつながってほしくないですし、あくまでも決められたルールの中で楽しんでいただきたいなとは願っております。
アメリカと日本の置かれている状況をよくご理解されたうえで、この記事を読んでいただければと思います。私なんかがこんなことを言ってすみません。
さて、この記事の中に「タイガーバス」という言葉が出てきましたが、タイガーバスをご存知ない方はこちらの記事を参考になさってくださいね。
それにしても本当、アメリカではバスについていろんなことが研究・調査されているんですね。
皆さんはこの記事から何か新しい発見はありましたでしょうか。
それではまた。
毎度ありがとうございます!