増水時のバス釣り攻略 – プロに学ぶ水位変化への対応術

2024年4月9日

増水時のバス釣り攻略 – プロに学ぶ水位変化への対応術
Photo by bassresource.com

春の増水時がバス釣りのチャンス!アメリカのアウトドアライター兼ベテラントーナメンターが増水と減水への対応方法を解説。高水時の釣り方、低水位攻略のコツなど、水位変化に強くなる実践的なテクニックが満載です!

こんにちは!店長の小山です!

春は増水の季節ですね!皆さんのフィールドではどうでしょうか。

多くのフィールドでは、冬の間に減水します。

冬は降水量が少ないですとか、ダムや池の施設を整備・改修したりとか、春の雪解けや春雨前線に備えて計画的に減水させていたりと、理由は様々のようです。

それが春になるにつれて平水に戻るというのが正確な表現になるのでしょうか。

平水に戻ると言っても、これまでの低い水位からすれば、増水は増水です。

普通、増水といえば嵐の大雨や長雨の後だったりしますから、人間にはなかなか予測ができなかったりするものですが、この春の増水についてはほとんど毎年起こるとても読みやすい増水ですので、増水時のバス釣りを知っておくのはアドバンテージになると言えるでしょう。

この記事は、アメリカのバスフィッシング専門ウェブマガジン「BassResource.com」のコラム記事で、プロのアウトドアライターでありベテラントーナメンターでもあるテイラー・ブリンクス氏が、増水と減水への対応について解説しています。

余談として、私も最後に野尻湖の春の増水について少し触れていますので、よろしければ最後までご覧くださいませ。

Two Rules of Thumb

There’s an adage in bass fishing that as waters rise, so do the bass. This is apparent when water levels rise and flood shoreline trees and bushes. As new cover becomes available for bass, they will often push shallow quickly in search of a new home or their next meal.

Newly flooded cover is always the first place to look during a recent high water push as bass will surely follow the water to the bank. It also works in reverse, as quickly dropping water will cause bass to vacate the shallow waters in search of a new home.

The first piece of cover in deeper water will often serve as a staging spot for fish until things settle down or the water continues to drop.

Generally, much higher water periods occur early in the year and result from spring rains or melting snow and ice at higher elevations. These factors increase the water levels in lakes, rivers, and reservoirs across the country.

Falling water tends to happen during the summer months and into the fall and winter and results from many different reasons. Irrigation and warmer air temperatures help to lower lake levels. Many bass fisheries also have scheduled drawdowns each fall to provide water to local communities and irrigation needs or brace for potential rising waters.

High Water Techniques

As waters rise, shoreline bushes, trees, and other shoreline objects suddenly become bass habitat. If this happens, there are several ways to target bass in their new locales.

A jig is one of the best tools for fishing flooded bushes during high water situations.

One of the best ways to fish newly flooded cover is by flipping and pitching. Depending on the thickness of the cover, a jig is one of the best and easiest things to use. Other options include Texas-Rigged soft plastics. This can be done with various weight sizes, again dependent on the thickness of the cover and how easily the jig or Texas-Rig can penetrate it.

For fishing faster, vibrating jigs, swim jigs, spinnerbaits, and topwaters are all practical tools for fishing in a high water situation. One more highly effective high water lure is a square bill crankbaits, a lure built to crash into cover, deflect and trigger strikes.

Low Water Tips and Tactics

As the water falls and bass-holding cover diminishes, whatever is left in the water becomes even more valuable. The lower water also helps congregate fish simply because there is less water and the same amount of bass. This can lead to excellent schooling action with fish ganging up on available cover and structure.

One of the best ways to catch fish in low water is to head to slightly deeper water and target fish with deep-diving crankbaits, football jigs, Carolina Rigs, and a drop-shot rig.

It doesn’t have to be deep water fishing, though. If there are isolated stumps, rocks, and laydowns with enough water to physically hold a bass, a fish will likely be using it. Casting to anything left in the water will likely result in a fish catch. This can be done with Texas-Rigged soft plastics, jigs, or spinnerbaits. The key here is to find the remaining cover, and the bass will likely be on every piece you find that is deep enough to protect a bass.

When fishing during low water periods, it’s good to mark things you see in the water with a waypoint. These isolated pieces of cover, rockpiles, humps, underwater points, and other key features can become amazing fishing locations when the water rises again. Another helpful visual tool is to take pictures of a lake during low-water periods. This gives you a complete picture of what’s below the surface and can prove to be invaluable when the water comes back up and returns to normal levels.

二つの経験則

バス釣りには「増水すればバスも増える」という格言があります。水位が上がり、岸の木々やブッシュが水没したときに分かりやすいかと思います。新しい隠れ家ができるにつれ、バスは次の餌場を求めて浅瀬に素早く移動するのではないでしょうか。

水位が上がったばかりの時は、まず水没した木やブッシュを探すことをおすすめします。バスは間違いなく岸際まで水を追っているでしょう。逆に、水位が急激に下がると、バスは新しい居場所を求めてシャローを離れるはずです。

水位が下がり続けた時、バスが一時的に移動するディープとなる場所は、彼らの活動拠点になります。

おおむね、水位が大きく上がるのはシーズンの初めで、春の雨や高地の氷雪の解け始めが原因となり、全国の湖沼や川、リザーバーで水位が上昇します。

一方、水位の下降は夏から秋、冬にかけて起こり、その理由はさまざまです。かんがいや気温上昇により湖の水位は下がりがちです。また、多くのバス釣り場では、秋に給水や農業用水の備えとして、水位を下げることが決められています。

水位が高いときのバス釣り

水位が上がり、川岸の茂みや木、その他の構造物がバスの隠れ家になった場合、いくつかの釣り方があります。

増水時のバス釣り攻略 – プロに学ぶ水位変化への対応術
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水位が高い時の水没ブッシュを攻める強力な道具が、ラバージグです。

新しい隠れ家を探るには、フリッピングやピッチングが最適な手段の1つです。ブッシュの濃さにもよりますが、ラバージグが最良かつ最も簡単な選択肢の1つです。他にはテキサスリグがあります。やはりブッシュの状況により適切なシンカーの重さを選びましょう。

より速く釣りをするなら、バイブレーションジグ(チャター)、スイムジグ、スピナーベイト、トップウォータールアーなどが役立ちます。もうひとつ、水位の高い時に大活躍するルアーに、スクェアビルクランクベイトがあります。このルアーはカバーに激しくぶつけて軌道をそらした時にバイトが多発するように作られたルアーです。

水位が低い時のバス釣り

一方、水位が下がれば、バスの隠れ家となるカバーは減少します。しかし、残されたカバーはバスにとってより貴重な存在となります。加えて、水量は減っても魚の数は変わらないため、限られた空間にバスが集中します。つまり、残されたカバーの周りで群れ行動する機会が増えるのです。

水位が低いときにバスを釣るには、ディープを少し意識して、ディープクランクベイト、フットボールジグ、キャロリナリグ、ドロップショットリグなどを使うのがよいでしょう。

必ずしも深い水深を釣るという意味ではありません。水深さえ十分あれば、バスが隠れられる単独のスタンプや岩、ボトムに転がっている流木にもバスがいるはずです。テキサスリグ、ラバージグ、スピナーベイトなどを投げれば、きっと釣れるでしょう。つまり、バスの隠れ家になり得る水中のカバーを見つけることが肝心なのです。

水位が低いときのバス釣りでは、魚探にウェイポイントを付けておくと便利です。単独のカバーやストラクチャー、岩盤、水中島やハンプ、水中岬など、再び水位が上がったときにいいポイントになるはずです。

もうひとつ、水位が低いときのフィールドの様子を写真に撮っておくのも役立ちます。水位が戻った際、水面下の状況を把握できますから、貴重な情報になるはずです。

増水時のバス釣り攻略 – プロに学ぶ水位変化への対応術
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野尻湖の春の増水

この記事にあった通り、野尻湖も秋に農業用や発電のために減水します。

2023年は降水量が少なく、田んぼの稲刈りが終わるころまでかなり野尻湖の水を田んぼのために流し続けたことで大減水の年でした。

春の増水のペースはまだ分かりませんが、周辺の冬の雪が少なければ、バス釣りが解禁になるころもまだ減水している可能性があります。

このころのスモールマウスが意識しているのはフィーディングとスポーニングですが、大型のバスほどスポーニングが早いと言われている通り、第1陣はもうかなりスポーニングを意識しています。

そうすると、減水した状態でスポーニングすることになり、その後に平水位に戻るため、ネストの位置がかなりディープにあることになります。

よく「大型のバスは人間を避けるようにディープにネストを作る」と言われていますが、個人的な意見では、実際ところは多くのフィールドで似たような現象が起きているだけなのではないかとも思います。

理由はどうあれ、このディープにネストが増える現象は多くのネストサイトアングラーには狙いにくく、シャローの見えるところには小バスのネストが多くなる年になるため、ネスト狙いのアングラーには面白くないシーズンになるかもしれません。

そして翌年以降になると、このネストを叩かれなかったバスとその子供たちがよく釣れるようになるという「ちょいパラダイス化」が起きやすいと私は考えています(正確なデータを取っているわけではなく、なんとなくな実感ですみません)。

ちなみに野尻湖ではスモールマウスバス狙いがメインになりますが、ラージと比べて水没ブッシュなどのカバーはそれほど意識しなくてもいいと思われがちですが、スモールも岸際のブッシュやレイダウンやロープや桟橋の脚、その他の縦ストラクチャーが大好きです。

春の表層ノーシンカーやピクピクを試すときは思いっきり見た目が良さそうなところに投げてみてくださいね。

増水のバス釣りまとめ

「増水すればバスも増える」という格言があるそうですが、私もまったく賛成です。

自分的にも増水する方が釣れる気がしますし、バスのテンションも高くなっているような気がしますし、経験上、実際に減水してるときより実績もあるような覚えがあります。

テンションが上がっているバスの助けも借りつつ、この記事に書かれていたような水没ブッシュ、レイダウンを積極的に撃って行きましょう。

なお、川での増水は岸際が崩れやすくなっている可能性もあるため、釣行には充分お気を付け下さい。

野尻湖では禁漁期間にリフレッシュした元気なスモールマウスがお出迎えしてくれるはずですので、ぜひ春は野尻湖にお出かけくださいね!

それではまた。

毎度ありがとうございます!