スパイベイトの使い方:アーロン・マーティンス
数年前から釣れるルアーとして評価が高まってきたスパイベイトですが、もともとはオープンウォーターのスモールマウスバスをターゲットとされていたルアーでした。しかし時が経つにつれ、色々なシチュエーションで有効であることが分かってきているようですね。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”I Spy(bait) With My Little Eye: Aaron Martens’ Spybait Secrets”という記事を引用してご紹介いたします。
バス釣り業界には何年かに一度、新しいタイプのルアーが生まれ、ブレイクすることがあります。
ちょっと前から振り返ってみますと、古い方から順番に、スモラバ、チャター、ビッグベイト、アラバマリグという感じでブレイクしていませんでしょうか。
そういったブレイクスルーを果たしたルアーで最も新しいのが「スパイベイト」というルアーではないかと思います。
スパイベイトは細長いミノーシェイプのボディの両端にプロップがついたシンキングルアーで、中層をタダ巻きで使うルアーです。
ただ実は、このタイプのルアーは最近になって新しく登場したものではなく、1900年のはじめにあのヘドンから発売されていました。トップウォータールアーのイメージが強いヘドンですが、ヘドンが最初に作っていたのはシンキングのダブルプロップなんですね。
それが現代版にブラッシュアップされ、再ブレイクしたという感じでしょうか。100年後の再ブレイクなので、当時とは何もかも違いますから、新しいルアーと言ってもいいような気もしますけどもね。
皆さんはこのスパイベイトというジャンルのルアー、お使いになりましたでしょうか。
残念ながらこのルアー、日本ではいまひとつ人気がありません。それは、もともとこのルアーのターゲットがスモールマウスバスであることが原因の一つかもしれません。日本ではそのあたりのことは声を大にできませんもんね。
たしかにこのルアーはオープンウォーターのスモールマウスバスをターゲットとしてブレイクしたと思います。しかしブレイクから数年、プロの間ではより多くの場面でこのルアーの出番が増えてきたようです。
この記事は、アメリカメジャーリーグフィッシングの公式サイトにある「メジャーリーグレッスン」の記事で、メジャーリーガーのアーロン・マーティンスに取材されたものです。
古くからそのポテンシャルに気づき、スパイベイトを使っていた彼の取材内容とは、どんなものなのでしょうか。
ちょっと読んでみたいと思います。
スパイベイトが有効になるシチュエーション
スパイベイトは、中層をゆっくりと最小限のアクションで通してリアクションバイトを得るという特殊なルアーです。マーティンスがこのルアーを使うときは、彼独特の見解を持っているようです。
「これは目隠しをされて泳ぐベイトフィッシュのようなもので、後ろから追われていることにも気づかずひとりで泳いでいるような感じです。バスがそれを見つけると追跡を始め、ただ食べます。」
このノーアクションこそこの釣りの有効な部分であり、マーティンスはこれが一年中有効であるとしつつ、最も効果的になる時期はあると言います。
「ジャークベイトと同じように、数メートルの透明度があれば一年中バスが釣れると言えます。また、水質はクリアであるほど良いです。最も釣れるのはプリスポーンの頃から晩秋までだとは思いますが、一年中有効だと思います。」
「スパイベイトをするなら、ベタ凪でジャークベイトにはあまり向いていない日がいいでしょう。バスが散って広い範囲をカバーしたいとき、フィネスリアクションルアーとして機能します。」
アーロンマーティンスのスパイベイトの使い方
マーティンスによると、スパイベイトで効果的に釣るための最大の鍵の1つは、スローステディリトリーブと水平なプレゼンテーションです。
「キャストしたら沈ませ、ゆっくりと中層を通し始めます。 他のリアクション系ルアーと同様に、その日に反応のいいレンジやスピードをつかむ必要があります。 スパイベイトはかなり遅いスピードでリトリーブしても、しっかりロールします。」
マーティンスは、このルアーに使っているタックルやラインの組み合わせでフォールスピードがどうなるかを見て、フォール中はちゃんとカウントを数えてさまざまなレンジを通すことを勧めています。 これをするためにマーティンスがまずやることは、ボートの真下へフォールさせ、ボトムに着くまでにかかる時間をカウントすることです。
「これをすると、意外にも早くフォールしていることが分かると思います。リトリーブ中に時々リールを止めて、ボトムに着くまでの時間を計り、ルアーが泳いでいたレンジを確認するのもいいでしょう。」
スパイベイト用タックル
これは主にスピニングタックルでのフィネステクニックですが、マーティンスは重めのルアーを使う場合はベイトタックルも使うとのことです。
「7’2”から7’5”のミディアムロッドが良いでしょう。」マーティンスは、G・ルーミスNRX 7’3”の872S JWRミディアムアクションスピニングロッドと、シマノ・ステラ2500を組み合わせています。
ラインはサンライン・FCスナイパーフロロカーボンの5〜6ポンドを巻き、水温が高いときは7ポンドにしています。
「超クリアウォーターでなければ、PEラインにフロロカーボンのリーダーでもいいでしょう。」とマーティンスは言います。
彼が使用するルアーはすべて、北アメリカでこのテクニックの先駆者となった日本のメーカーであるDuoレアリスによって作られています。 マーティンスはまずオリジナルのSpinbait 80(スピンベイト80)を使いますが、より重いSpinbait 78 Alphaも彼のお気に入りの1つです。
レアリスから発売されているスピンベイト80がアメリカのスパイベイトブームの火付け役になっているのですが、では、このルアーはどこで生まれたかと言えば、日本の琵琶湖(北湖)ですから、発祥のことを考えると、クリアウォーターで有効とはしつつも、必ずしもスモールマウスバス用ということはありませんね。
しかし、これがアメリカへ持ち込まれた段階で、クリアォーターといえばスモールマウス。という図式にバッチリハマったこと、しかも当初はかなりのシークレットだったということを考えると、「スモールマウスにめちゃくちゃ効くルアーがあるらしい」という噂が先行し、一般的にはスモールマウス用のルアーという位置付けになったという感じなのでしょうか。
日本ではラージマウス用に開発され、アメリカではスモールマウス用としてブレイクしたということであれば、これはかなりの最強ルアーといってもいいはずです。
もっと日本で使われてもいいような気はするんですけどね…。
ちなみに私の使い方はキャストしたらボトムまでフォールさせ、ボトムに着いたと思ったら根掛かりしないようにすかさず巻き始め、とにかくブレないように安定してゆっくり巻くことを心がけている、それだけです。
これでバスがいればいきなりガツーンと来るか、リトリーブ中にコン、コン、と来て「おっ、来るぞ来るぞ」となって次にグイーンとなるという感じです。
楽しいですよ!
ただしノー感じの釣りになりますので、釣れないとすぐにあきらめてしまう系の釣りかもしれません。1本釣れればね、そのあとも信頼感をもって釣りができるんですけどね。
ノーマルのスピンベイト80はこちら
ノーマルよりもフロントヘビーにしたロングキャスト&ディープ仕様のG-Fixはこちら
使い方は非常に簡単、でもノー感じがちょっと難しいというやっぱり独特なルアーですが、思い出してください、ヘドンは100年前にこのルアーを作っていたんです。それからヘドンがトップウォータールアーのメーカーに変身するまでの50年もの間、これが売れ続けていたんです。
なぜかと言えば、この釣りがよく釣れたからなのだと思います。
まだお使いになったことがない方は、ぜひこのフィネスリアクションというジャンルを試してみてください。
そしてここでいきなりですが私の自慢です
これは2018年にアーロンマーティンスが来日した時に友人がもらってくれたものなのですが、なんと彼が生まれて初めて書いた日本語が「あざーす店長」ということらしいんです(笑)!やった!
これは嬉しかったです。家宝です。持つべきものは友達ですね! 右下の「たく」というのは…まあDUOレアリスですのでね、タクちゃんもいたんですね…これで価値が下がるわけではないのでいいんですけどね(笑)
そんな感じでささやかな自慢に皆さんを巻き込んでしまってすみませんでした!
それではまた。
毎度ありがとうございます!