深江真一プロのパワーフィネス

2018年9月22日

深江真一プロのパワーフィネス

Photo by scout.com

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”3 Aggressive Finesse Tactics Every Angler Should Know”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:scout.com”3 Aggressive Finesse Tactics Every Angler Should Know”ByDAVID A. BROWN Sep 17, 2018(海外サイトです)

 

パワーフィネスという言葉、最近ちょくちょく見かけることが多くなってきたような気がします。

パワーフィネスという言葉そのものはわりと新しいのかもしれませんが、ざっくりとした内容としては「太いラインを使ったスピニングタックル」といった感じのものですので、「細めのラインを使ったベイトタックル」であるベイトフィネスと似たような位置づけの釣り方でありタックルの呼び方を指していると思います。

太いラインを使ったスピニングタックルといえば、琵琶湖などでは珍しいものではなく、昔から使われていたタックルセッティングではあると思いますが、昨今では琵琶湖のモンスター級バスを相手にするようなときだけに限らず、広く認知されてきたということでしょうか。

この記事は、アメリカのルアーフィッシング専門メディア「Wired 2 Fish」の記者、デビッド・A・ブラウン氏が、日本の深江真一プロに取材したものです。

深江プロと言えばアメリカではフィネスマスターとして人気の選手です。今回は桟橋の下に入れていくシチュエ―ションで投げるルアーとして、普通はスピナベ、チャター、ジグなどをスキッピングで入れていくのに対し、フィネスマスターである深江プロはどんな戦略を立てるのか、というところにスポットを当てたものになっています。

日本で生まれ、日本で発展したフィネスという世界に、アメリカのアングラーさんも多くを学んでいるようです。私たちもぜひ、深江プロから学びたいところですよね。

早速読んでいきましょう。

 

シェイキーヘッド

His go-to for the toughest of bites, Fukae uses Gamakatsu’s new Tricky Head, which features a beveled design that not only provides more enticing wobble on the bottom, but also slips through brush and debris, while minimizing water resistance for more active presentations.

“A lot of shaky heads are designed to stand up when you stop shaking them, but I never stop the (movement),” Fukae said. “I’m always swimming the shaky head around docks and my priority is snag-free, because you save more time and catch more fish.

“If you use the flat head-style shaky head, it gets hung a lot. Also, this taper shaped head design skips easier, compared to a flat head.”

Further promoting the weedless nature is the Tricky Head’s recessed line tie, which streamlines a notorious trouble spot.

Fukae typically rigs his shaky head with a Yamamoto Thin Senko because the bait’s larger profile and tapering tail presents an enticing profile for his preferred swimming presentation. To that point, a key element of Fukae’s design input was the Tricky Head’s bait keeper—an essential detail for one of his pet peeves.

“With the (screw-on style) shaky head, when you skip it, sometimes your bait is bending,” he notes. “I like the Tricky Head because when I rig the bait Texas style and skip it, the bait doesn’t move.”

The Tricky head comes in black and natural lead colors and Fukae uses the former for darker baits and the latter for lighter options. Lastly, Fukae points to the Tricky Head’s 3/0 O’shaunessey-style hook, which helps him achieve solid hooksets with the light finesse tackle.

深江は、タフった状況に直面し打開するとき、がまかつの新しいトリッキーヘッドを使用しています。トリッキーヘッドは、ボトムでより魅力的なウォブルを発生するだけでなく、オダやロック地帯でもすり抜ける性能を持ち、その一方で、魚がアグレッシブな状態のときは少ない水の抵抗が有利に働きます。

「多くのシェイキーヘッドは、シェイクを止めると立ち上がるように設計されていますが、これは動きを止めることはありません。 私はいつも桟橋周りではシェイキーヘッドのスイミングを使いますが、根掛かりが少ないため、より多くの時間を節約し、より多くの魚をキャッチすることができます。」

「フラットヘッドスタイルのシェイキーヘッドを使うと、結構、根掛かりが増えてしまいますし、このテーパー形状のヘッドは、フラットヘッドタイプに比べて簡単にスキッピングができます。」

トリッキーヘッドのウィードレス性能をさらに進化させたのは、埋め込まれたラインアイであり、これは非常にトラブルの多いスポットの攻略を可能にします。

深江は通常、シェイキーヘッドにはゲーリーヤマモト・シンセンコー(5”スリムヤマセンコー)を使っています。なぜなら、大きめのシルエットと先細りのテールが、彼の好きなスイミングプレゼンテーションをより魅力的にするからです。この点においても、深江が操作するトリッキーヘッドの重要な要素に、ワームキーパーの良さという部分が現れています。

「スクリュー・オン・スタイルのシェイキーヘッドでは、スキッピングすると、ワームが曲がってしまうことがあります。私はこのテキサススタイルのシェイキーヘッドでスキッピングしてもワームがズレてしまわないという点で、このトリッキーヘッドが好きなんです。」

トリッキーヘッドにはブラックと鉛の色があり、深江は暗い系のワームには前者を、明るい系のワームには後者を使用します。最後に、深江はTricky Headの3/0 O’shaunesseyスタイル(内側にフックポイントが入っているスタイル)のフックの良さを挙げています。これは軽いフィネスタックルでもしっかりとしたフッキングを実現するのに役立つということです。

深江真一プロのパワーフィネス

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ネコリグ

Fukae admits he’s pitched and skipped a lot of wacky-rigged Senkos in his career, but patience is not one of his strong suits. Summarizing his overall strategy as “finesse power fishing,” he rarely sends a center-hooked worm into dock duty without a weight in the nose—but not just any weight.

Fukae’s chooses the G7 Tungsten Screw Sinker Nail Weight, which actually threads into the worm for a secure fit that won’t pop loose if the worm hits a dock pier or swim ladder on the skip. He rigs his Neko with a Gamakatsu G-Finesse Weedless Wacky Hook because the titanium weed guard flexes and springs for smooth passage through brush or debris; but won’t break after heavy use.

For hook placement and bait endurance, Fukae prefers a G7 Worm Protect Tube over the traditional O-ring, because the former allows him to vary his hook placement:

Parallel: Hook placed under the tube, front to back.
Perpendicular: Hook piercing the tube and the worm.

深江はセンコーのワッキーリグのピッチングやスキップングを多用するというところは認めていますが、彼は決して忍耐を長所としているわけではありません。 彼の全体的な戦略については「パワー・フィネス・フィッシング」と要約することができ、ワームのセンターにフックを付け、ワームの先端にシンカーを入れても入れなくても、桟橋の下に適当に入れていくようなことはめったにしません。

深江は、G7 Tungsten Screw Sinker Nail Weight(G7 タングステンスクリューネイルシンカー)を選択します。これは、ワームが桟橋にぶつかったり、スイミングで脚に当たっても、ぴったりフィットされ簡単になくすことがないようにワームにねじ込むことができます。 チタンのウィードガードのおかげでオダやロック地帯を通す場合も跳ねて滑らかに通すことができるため、がまかつGフィネスウィードレスワッキーフックでネコリグをします。 乱暴に使っても壊れることがありません。

深江はフックセッティングとワーム保持力を考えると、これまでのOリングよりもG7ワームプロテクトチューブを好みます。

縦刺し:チューブの下からフックを入れ、チューブをくぐって上から出す。
横刺し:チューブごとワームにフックを突き刺す。

深江真一プロのパワーフィネス

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ネッドリグ

When he needs to dial down the profile, possibly for a forage matching strategy, Fukae swaps the Thin Senko for a 3-inch Yamamoto Senko and works the Tricky Head with short hops and and bottom bumping.

Now, the natural push back might be line strength. Can Fukae really muscle a big fish out from under a dock with the spinning tackle common to these finesse tactics?

Sure he can — thanks to the 14-pound YGK Sinking Braid he spools on his reels. Blending the strength and sensitivity of braid with the sinking nature of fluorocarbon, this main line — complemented by 8-pound YGK G-Soul fluoro leader — allows him to apply an aggressive style to traditionally down-shifted techniques.

深江真一プロのパワーフィネス

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彼がベイトに合わせて戦略的にサイズダウンする必要があるとき、シンセンコーから3インチのヤマセンコーに交換し、ショートホップやボトムバンピングでトリッキーヘッドを動かします。

本来なら、ラインを細くすることも自然の成り行きなのかもしれません。しかしそれで深江はスピニングを使ったフィネス戦術で桟橋下からビッグフィッシュを強引に引きずり出すことができるのか?

実際のところは – 彼はリールに14ポンドのYGKのシンキングPEラインを巻いているおかげでそれができます。 PEの強度と感度にフロロカーボンの沈下性をブレンドしたこのメインラインは、リーダーに8ポンドのYGK Gソウルフロロラインにすることで補完され、サイズダウンにシフトしながら積極的なスタイルを適用することができます。

深江真一プロのパワーフィネス

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いかがでしたか。

深江真一プロの桟橋下に入れていくようなときのパワーフィネスは、投げて待つというスタイルではなく、積極的に動かして食わせ、強引に引きずり出すというスタイルなんですね。

アメリカではこの記事に出てきた「シェイキーヘッド」というのが非常に人気です。日本ではあまり馴染みがないのですが、シェイキーヘッドというのはジグヘッドの仲間なのですが、オープンタイプではなく、オフセットフックのジグヘッドで、ボトムで立つように設計されているものの総称です。

さらにそれが細かく派生していき、がまかつからトリックヘッドという、より根掛かりが少ない、ボトムで立たせないシェイキーヘッドも発売されているということなんですね。

アメリカでよく目にするような全体的に浅くてカバーの少ない湖では、桟橋やボートドックに多くの魚が集中するようで、そこから何本かバスを釣っていくのがトーナメントスタイルになることが多いようですので、なるべく魚をスレさせないことは重要なのでしょう。そこで、深江選手のようなパワーフィネス戦略は注目されるようです。

日本ではそういったタイプの湖に限らず、多くの湖や野池などのフィールドは高いフィッシングプレッシャーにさらされています。

1つのカバーに対し強い釣りで出す1本の強いバスというのも大変魅力的ですが、同じスポットから2本3本と出すパワーフィネスもマスターすることで、また釣りの幅も広がると思います。

先に挙げたような琵琶湖のパワースピニングとはちょっと意味が違い、すぐに魚をスレさせないために、素早くカバーから強引に引きずり出すパワーフィネス。これはこれですごく参考になりますよね。

ぜひ自分の釣りに取り入れるようにしたいと思いました。

 

それでは、また。

 

毎度ありがとうございます!