魚(バス)の行動

魚(バス)の行動

魚の行動

Photo by pondboss.com

釣りが上手な方というのはだいたい、魚の居場所をまずは特定します。そして、何を食べているか、という順番ですね。プロを見ていると簡単そうに見えますが、そんなことはありません。彼らには膨大な量の経験があるからです。

こんにちは!店長の小山です。

本日は海外サイトより”Fish Behavior”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先

釣りが上手な方には共通点がありまして、まずはなんといっても魚を見つけることです。

その次に、何を食べているのか、どうすれば釣れるのかという考えになります。

バスプロであればその後はボートやタックルを使いこなし、精度の高いキャストやファイトでバスを釣り、リミットを釣り上げ、ウェイインへと向かいますよね。

見ているととてもカンタンそうにやってのけるのですが、決してそんなことはありません。

彼らのようなプロや上級者にはたいてい、魚の行動を察知できるほどの知識や直感力を高めるための多くの、長い時間をかけた経験を持っているのです。

そしてそのような知識や直感力をもって、同じプロというライバルと戦っているんですよね。

魚釣りというシンプルなものですが、複雑な考えで覆われているんです。

この記事は、アメリカの池と湖を中心としたゲームフィッシュ専門の情報(Web)マガジン、「Pond Boss」のコラム記事で、編集者のボブ・ラスク氏が魚たちの行動についての見解を述べています。

色々なゲームフィッシュの生態や、他の魚との違いを読んで楽しんでください。

魚の行動

Fish’s senses

魚の感覚は、本能と条件付けが連動し、その時々の行動を支配しています。

どういう意味かは次のとおり。

魚にはいくつかの感覚があり、その程度は魚種によって異なります。 視覚、嗅覚、触覚、聴覚、そして側線が組み合わさって脳に刺激を送り、その瞬間の魚の行動に本能的に影響を与えます。

ブラックバス

魚(バス)の行動
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お腹を空かせたバスの胃袋は、脳に「食べろ」という信号を送ります。それによって魚は警戒態勢に入り、感覚系が高まります。視覚が働き、魚は食事の候補を探し始めます。バスの嗅覚はあまり役に立ちませんが、優れた視力と側線が連携して、おいしくて栄養価の高いものを探し当てます。

側線とは、魚の体の中央、皮膚表面のすぐ下にある両側に沿って見える長い管のことで、水中の圧力変化を感知して脳に信号を送ります。反復的な条件付けに基づき、成長したバスは側線を通して感じる圧力の変化の種類によって、獲物を本能的に追いかけることができるのです。

例えば、30フィート先にシャッドの群れが一斉に動いているとします。バスの側線はその動きを拾う。すると脳により素早く分析される。側線の仕事は、信号を通して動きを解釈し、時間をかけて反応を条件づけることです。

バスの性格は、水中のあらゆる動きを調査したくなることです。バスが調査をするとき、その感覚メカニズムは目によって支配されます。最初はシャッドの群れが見えなくても、バスはその方向に移動し、十分に近づいて見えるようになると、本能的にシャッドを攻撃して捕食し、できるだけ多くのシャッドを吸い込もうとします。

シャッドから見たらどうでしょう?

彼らは防衛メカニズムとして群れで移動します。一斉に動くシャッドの群れは、遠くにいる捕食者からは、一匹の大きな魚として感知されます。うまくいけば、シャッドを襲う捕食魚はその動きを察知し、本能的にその動きを1匹の大きな魚と解釈し、襲ってこないかもしれない。

しかし、ここからが面白い。大きなバスが調査のために移動し、小さな魚たちを見つけ、餌を食べるために飛びつくと、シャッドたちは本能的に反応するのです。

今度シャッドを見かけたら、よく見てみましょう。ギザードシャッドやスレッドフィンシャッドなどほとんどの種類のシャッドには、尻尾のあたりに黒い点があります。科学者たちは、この黒い点も防御メカニズムだと考えています。その理由はこうです。捕食魚が餌を食べるときは、魚の目を攻撃するとされています。シャッドを追いかけるバスは、約50%の確率で尻尾の黒い点を攻撃します。その点は目に似ているためです。

もし捕食者が魚の尻尾に向かって攻撃すれば、シャッドは逃げ切れる可能性が高くなります。それだけではありません。バスがシャッドの群れに飛び込むと、群れは上下左右あらゆる方向に反応し、敵から逃れようとします。バスは視覚を使うため、その動きに混乱します。どのシャッドを追うべきか判断できないのです。そのため、バスは本能的に目についたものを追いかけ、シャッドの群れは追跡から逃れようとする。どちらの種も生き残るために本能を利用するということです。バスは食事にありつき、シャッドの群れは数匹の仲間をなくすだけで、ほとんどが無傷で逃げる…。

魚(バス)の行動
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ナマズ

チャネル・キャットフィッシュの行動はまったく異なります。大型魚が活発に餌を食べているときは別ですが、こちらは用心深くなる傾向があります。

チャネルキャットフィッシュの性質は警戒心が強いのです。何かが水面に落ちたとき、バスは見に来ますが、チャネル・キャットフィッシュは逃げます。しかし、そのチャネル・キャットフィッシュも数分後には戻ってきます。昔、ある川釣りの老人が教えてくれました。

「餌を投げたら、底に落としてそのままにしておけ。数分後、ナマズがそれをチェックしにやってくる。」彼は正しかった。ナマズはそれをチェックするだけでなく、彼の次のアドバイスも的を得ていました。「ナマズはすぐにフッキングしないこと。ナマズがエサをくわえて走るまで待つんだ。」なぜそれがいいアドバイスなのか。チャネル・キャットフィッシュのひげには味蕾(みらい)があり、食べる前にひげを餌に当てて味を確かめるのです。味が良ければ、それを食べます。

大型のチャネル・キャットフィッシュはどうでしょうか?

大きくなればなるほど、より捕食するようになります。チャネル・キャットフィッシュが活発に餌を食べているときは、人工のルアーでもよく釣れます。しかし、基本的には警戒心が強く、餌を味見してから食べる性質があります。

魚(バス)の行動

ブルーギル

ブルーギルのようなサンフィッシュ系はどうでしょう?

その魚のライフスタイルに基づいて、感覚がその行動を支配するようになっています。ほとんどのブルーギルのなかまは群れをなす魚です。しかし、口の小ささにより制限のある肉食の捕食魚でもあります。

魚(バス)の行動
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彼らの動きは刺激に基づく反射的なものになりがちです。昆虫が水面に落ちると、ブルーギルは即座にそれを狙う。目が見えるので、何を食べているのか正確にはわからないとしても、その生き物を食べるために群れるのです。彼らが感じているのは、何百匹もの仲間が同じ考えを持っていて、最初に獲物にたどり着いたものがそれを手に入れられるということだけです。不味かったり口に合わなかったりすると吐き出し、次の攻撃的になっている魚がその手…いや、口を使います。

魚(バス)の行動
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魚の行動を理解するには、時間と研究と観察が必要です。

最も魅力的なのは、異なる種の異なる大きさの魚が、どのように行動し、群れの中でどのように相互作用しているかを研究し、観察することです。そのような相互作用の力学は、多くの楽しみとエンターテイメントがあるため、時間を費やす価値があるのです。

魚の餌を少し投げてみて、魚がどのような行動をとるか見てみましょう。来春の産卵の時期には、魚たちがどのような行動をとるか見てみましょう。この秋、バスが群れに突進し、シャッドがどのように散るのかを見てみましょう。

百聞は一見にしかず…信じることは理解することにつながります。理解することは、お気に入りのフィールドをよりよく攻略することにつながるでしょう。

魚(バス)の行動
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同じフィッシュイーターでも性格が違ったり、同じ魚種でもタイミングで性格が変わってしまったりするようですね。

こういう観察はとても興味深いと思います。

最近私は、野尻湖のレンタルボートでの釣りの時に、ピノキオさんのライブスコープ付きのボートを借りています。

ライブスコープを使った釣りをマスターしたいからというのがその目的なのですが、実際のところ、バスの動きにばかり注目してしまいます。

つまり、ただの観察に使ってしまい、一向に釣りが上手になりません(笑)

でも、すごいんですよ、ライブスコープを使って分かったのですが(もともとプロの方々からは聞いていたのですが)、ルアーが水面にポチャンとなると、かなり深いところでもスモールマウスバスは上の方までルアーを迎えに行くんですよ!

(記事の中にもそう書いてありましたね)

それこそかなり遠くから数匹でやってきて、だいたい1メートルくらいまで近づいて、ルアーのフォールスピードよりはるかに速いスピードで帰っていくんです(笑)。

おいおいどこ行くんですかー!ってなるんですが、その次のキャストでルアーを変えたりカラーを変えたりすることで、より近くまで来るようになったり逆にまったく興味を失ったりするんですね。

その動きは管理釣り場で見るトラウトの動きそのものです。

プロの皆さんはもっと高い精度と早い頻度で色々なことを試していますので、私よりはるかに理解度も高く、私の話なんてするのも恥ずかしいのですが、こんな私でもそのような体験ができるのですから、すごい。

たまたま私の直近の体験としてライブスコープの例を出しましたが、別にライブスコープがなくても同じです。

魚を見ているだけで、今まで知らなかった色々なことが分かってくるはずです。

いろんな魚と出会い、興味を持ち、観察し、違いを見つけ、また好きな魚に試し、別の魚にも試す。

これの繰り返しだけでもかなり釣りが上手になるのではないでしょうか。

バスだけでなく、いろんな魚を釣りに行きましょう!!

それでは、また。

毎度ありがとうございます!