夏のスモールマウスは中層攻めからのフォロー

夏にベイトフィッシュを偏食し始めたスモールマウスバスをルアーに反応させるのは、ちょっと難しい場合があります。それは中層のレンジコントロールなど技術的な難しさではなく、バスの好みが分かりにくいという難しさです。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”A One-Two Punch for Summer Smallies”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:dakotaedge.com ”A One-Two Punch for Summer Smallies” By Nick Simonson JUNE 22, 2019
夏の野尻湖や木崎湖でスモールマウスバスを釣るのは、非常に快適です。
同じ長野県内であっても、市街地に住んでいる私がフィールドに出掛けると、その快適さにびっくりします。日差しはジリジリと刺すように強いですが、風がサラッとしていて心地いいんですよね。
この環境の何が良いかといいますと、やはり集中力が続くということです。
夏のスモールマウスバスはミドルからディープレンジでワカサギの大きな群れと一緒に行動しながら、気が向いたら食べているらしく、移動する足が早くて、バイトも小さい傾向があります。バイトが小さいのは、無理して追いかけて食わなくてもすぐそこにベイトがいるので、反転もせずそのままの体勢でモグモグしているのでしょうね。
こういうスモールマウスを釣るには忍耐と集中力が不可欠なのですが、高原の夏の快適さがそのあたりを支えてくれます。ぜひ野尻湖や木崎湖の夏を感じてみてくださいね。
さて、しかしながら、思うように釣れるかどうかといいますと、話は変わってきます。
このスモールマウスを狙う時にキーとなるのは「中層攻略」になることがあるためです。
中層の釣りといっても、1メートルの水深の中層50センチではありません。8メートルの水深の6メートルとか3メートルを釣るという話ですから、やっぱりちょっと難しい…と感じてしまうことが多いんです(後の方でお話しますが、実際はそんなに難しくないです)。
実は、夏のスモールマウスバスを釣るのに難しいのは、釣りの技術の難易度ではなくて、バスの気分や好みが分かりにくいからなんですよね。
私たち人間だって、お昼ご飯を食べに食堂に入ってずらっと並んだメニューを見ると迷うじゃないですか。
特に焼肉定食と生姜焼き定食と回鍋肉定食だったら迷うじゃないですか。
でも、焼肉定食とざるそばしかなければ、あまり迷いませんよね。
めちゃくちゃ空腹でガッツリ食べたければ焼肉定食、夏バテ気味でさっぱり食べたければざるそばという感じで、パッと決められます。
スモールも似たような感じで、正しいルアーを投入すればまあまあすぐに反応してくれますから、それができれば、勝負になります。
ボクシングで言うところのワンツーパンチのどちらかが当たればダメージを与えられる、そんな感じでしょうか。
この記事は、アメリカ・ノースダコタ州のアウトドア専門メディア「DAKOTA EDGE OUTDOORS」の記事で、記者のニック・シモンソン氏が、夏のスモールマウスバスに対する2段構えの戦法を解説してくれています。
どんな考え方で夏のスモールマウス対策をしているのか、ぜひ読んでみましょう。
まずは巻き物で探る
スピナーベイトはエリアを広く探れて、波動を放ち、ベイトフィッシュの当歳魚を模倣してバスのリアクションバイトを引き出します。ウィードエッジや岩の多いバンク沿いを流したり、ブレイクラインの下を通すなど、そこにいるであろうスモールマウスバスがバイトするよう、必要に応じてスピードに変化を付けるためにリトリーブを調整します。夏の暑さの中でも、アグレッシブなバスがいればルアーに当たって来るでしょう。シングルブレードのスピナーベイトを使ってストラクチャーの上をスローに通すとより繊細になり、ヒットしやすいかもしれません。
2枚、3枚、4枚と、多くのブレードを持つにぎやかなスピナーベイトは、ブルーギルのような小さな稚魚を食べている魚を模しています。速く動かすことでスモールマウスは単純にリアクションバイトしてきますが、他にも、同じ群れを捕食しているオスのバスの競争心を刺激したり、スポーニングから回復中のまあまあやる気のあるメスのバスからのバイトが得られます。バスのミスバイトが起きても、悪い方に考えないでください。バイトが出たところへもう少しパワーを落としたルアーをフォローを入れてみてください。スモールマウスバスは「セカンドチャンスフィッシュ」と言われており、スレてしまうまでに数回はルアーにバイトしてきます。また、別のルアーにすることで、速く動かしてミスバイトになってしまったバスに対して効果的になります。
フォロールアーで釣る
スピナーベイトに当たったのにフッキングに至らなかった場合、バイトがあった場所の向こうへワームをキャストし、バイトがあった場所までリトリーブします。 そのワームがチューブ、クロー系、ミノー系、ストレート系かどうかはアングラー次第ですが、スピナーベイトで最初にバイトがあった場所では、その気になっているバスに対してより魅力的に見せるためにはゆっくりと動かす必要があります。
テキサスリグが結ばれているならば、スピナーベイトを追ってきたあたりのまだバスがいるであろう地形変化を泳がせてみたりします。 様子を見ながらルアーを2~3投したら、スピナーベイトを追ってきたバスが最初の場所に戻っているかもしれないので、さらにフィネスなワームでバイトしないか狙ってみます。センコーなどナチュラルシミーフォールをするようなワームを何もしないでフォールさせるようにします。 ラインのわずかな変化をよく見て、変な動きがあったら強くフッキングします。
更なるメリット
2本目のロッドにワームをリグって備えておくことに対するもう一つのメリットとしては、連れのアングラーが着いてきたスモールマウスバスに対してキャストできるということです。多くの場合、フッキングされたスモールマウスは狂ったように暴れまわりますが、それを見て周りにいる他のスモールマウスが何事かと釣れたバスの周りに集まってきます。ボートにいる連れのアングラーはそのロッドを手にして、最初のバスをボートの近くまで寄せて来たときに、ついてきたバスに向かってピッチングします。これでかなりの確率でダブルヒットになる可能性があります。特に、夏が本格的になってくるにつれてベイトフィッシュを偏食するようになるとバス同士の競争が増し、この現象がより安定して起こりやすくなります。
この高速と低速の組み合わせをスモールマウスフィールドで準備しておけば、広く探ってバスがいる場所を特定し、スモールマウスが釣りやすくなります。スピナーベイトでバスの群れを引き当てたら、その後はよりフィネスなプレゼンテーションを行って、巻き物系ルアーにそれほど興味がないバスに対しても縄張り争いをさせて誘いだすことができます。今シーズンはこの2段構えの戦法でスモールマウスバスを釣り、両方のルアーをマスターしてしまいましょう。

野尻湖や木崎湖のスモールマウスバス攻略となると、どうしてもフィネスな釣りのイメージが先行します。
私の場合だけかもしれませんが、ハードルアーが好きで色々投げては見るのですが、なかなかこの記事に書いてあるようにバシッと上手くいくことなんてほとんどありません。
それで結局は終日ライトリグを投げたほうがかえって釣れる本数も増えて効率も良くなるような、そんな展開が多いのです。
しかし、初夏から真夏になるまでであれば、まだベイトもバスもスーパーディープと呼ばれるようなレンジまで落ちていません。
バスは中層にいることが増えますが、それほど難しくはないんです。
例えば水深8メートルの中層4メートルにバスがいるような場合、ボトムのルアーには反応しませんが、表層から1メートルレンジを通してもバイトしてきます。同じ中層でも、ボトムの上2メートルを通しても、やはりバイトして来ない確率が高いように感じます。
これはどういうことかといいますと、バスより下ではなくて、バスより上にさえルアーを通せば、数メートルの範囲であれば誤差があってもスモールマウスはバイトしてくるという感じです。
それならば、そんなに難しいことはありませんよね。もちろん、バスのレンジをジャストに通せればより良いとは思いますが、それは私もまだまだ練習中です。そんな私にでも中層スモールマウスは釣れますからね。
そしてスモールマウスバスのことを「セカンドチャンスフィッシュ」という表現、まさしくその通りだと思います。
そのバスが2度食いしてくるのか、他のスイッチが入ったバスが食ってくるのか、本当のところはよく分かりませんが、ミスバイトがあった所は紛れもないチャンスゾーンですので、集中して、自分のルアーが今どこにあるのか、よく感じておくことが大事だと思います。涼しいフィールドは集中しやすい。やはり長野は、ここがいいということですね!
ということで、私がおすすめする中層巻き物ルアーはこちらです!
スピンベイト80 G-Fixはよりディープレンジを通すためのスピンベイトで、水深6メートルでも素早くフォールしつつ、スローリトリーブができるルアーです。記事ではスピナーベイトを推していますが、こちらの方が日本のフィールドでは現実的かと思います。
1カウントで何メートルくらいフォールするか、まずは近くでチェックしてみて、狙ったレンジまでカウント数を調節してアジャストしてみてください。
このルアーは強風下でも飛距離がものすごく出ますので、沈めすぎて根掛かりさえ気を付ければ、オカッパリからも非常に使いやすいルアーです。

サッカーが好きな方であれば分かると思うのですが、レアルマドリードという地球最強のクラブでも、相手チームによってスタメンを変えてきますよね。
野球で例えれば、超有名選手がいない千葉ロッテマリーンズを優勝させたバレンタイン監督の「日替わり打線」のような感じで、いい結果を出すには、それ相応の準備が大切ということですよね。
全員が4番打者の野球チームは一見すると強そうですが、コンディションや相手に応じた戦術変更ができない弱みがあるんですよね。
中層スモールに対するなら中層用のルアーを使うというのは、理にかなっていると思います。
自分が得意なルアー(4番打者)だけを持って釣りをしても、必ずしもいい結果にはならないかもしれません。
タックルボックスにスピンベイトが入っていないなら、この夏、ぜひこの選手を補強して、タックルボックスという名のベンチメンバーを強化していただきたいと思います。
もしかしたらスタメンでスーパーストライカー、もしかしたらスーパーサブになるかもしれませんよ!
あとは、連れと一緒に釣っているなら、釣れたバスは素早くランディングせずに、連れにルアーを投げさせてみるのもいいと思います。
非常にエキサイティングで思い出に残るシーンが生まれると思いますよ!
さあ、ぜひこの夏は、野尻湖・木崎湖へバス釣りに行きましょう!
それではまた。
毎度ありがとうございます!