新しいネッドリグ?「ゲーリーヤマモト・タイニーイカ」 by ラリー・ニクソン
情報に敏感な方は数年前から目にしていた「ネッドリグ」ですが、ベテランプロに言わせれば「同じようなことを何年も前からやっていた」そうなんです。そんなベテランが今、新たに考えるネッドリグとは、どういったものなのでしょうか。
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”The General’s New Ned Rig”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:insideline.net ”The General’s New Ned Rig” By Mark Fong JUNE 27, 2019
ここ最近、ネッドリグへの注目が少しだけ集まっているようです。
ネッドリグは2016年ごろにアメリカのバス業界でブームに火が付き、日本でもちょっとしたブレイクが起きたものです。今も引き続き、愛用する方は多くいらっしゃいます。
最近注目されているというのは、どうやらアメリカに渡ってトーナメントを戦っている伊藤巧プロの影響があるかもしれません。
たったこれだけのツイートで?とは思いましたが、確かにネッドリグとは何ぞや?ということを気にされている方は多いようですね。
ネッドリグにつきましては当ブログの過去記事をご覧いただければと思います。
さて、このネッドリグというのは新しいテクニックとしてブレイクを果たしたものではありますが、実際のところはジグヘドリグの亜種のような感じです。
ベテランアングラーさんの中には同じようなことを以前からやっていたという方もいらっしゃるようですね。
そんな中の一人が、ご存知アメリカの生ける伝説アングラー、ラリー・ニクソンです。
彼は1980年ごろからすでに、当時としては珍しい、スピニングタックルに6lbナイロンライン、1/8ozという軽量ジグヘッドに5インチストレートワームという、今のネッドリグと同じようなフィネススタイルで釣っていたということです。
そんなラリーニクソンが現代のネッドリグブームを感じ取り、彼なりに分析し、ブラッシュアップさせたものがあるようですね。
この記事は、アメリカのゲーリーヤマモトが運営する情報サイト「Inside-Line」のコラム記事で、ラリーニクソンの提案するネッドリグについて書かれています。
今やアメリカではなくてはならないリグのひとつであるネッドリグですが、ラリーニクソンがアレンジするバージョンとはどういうものなのでしょうか。
早速読んでみましょう。
ラリーニクソンの新兵器
ニクソンは、ネッドリグが流行する10年ほど前から使っていました。 「バイトがタフになった時にでもよく釣れるこのネッドリグというのは素晴らしいものです。」と1983年のバスマスタークラシックチャンピオンは言います。 「昨今、多くの宣伝活動や口コミを通して、誰もがネッドリグを使うようになりました。ゲーリーヤマモト・タイニーイカを初めて見たとき、「ああ、これだ」と思い、新しいネッドリグを思いつきました」
タイニーイカ、ゲーリーのイカファミリーの弟分で、4インチのファットイカと3.5インチのソルトイカに加わりました。 タイニーイカは4.5インチで、フラグラブを彷彿とさせるスカートのような触手を持つ短いセンコー系ボディであるのが特徴です。このワームはスリムなプロファイルと繊細で魅力的なアクションを備えており、理想的なフィネスワームになっています。 タイニーイカは非常に用途が広いです。それはラージマウスバス、スモールマウスバス、スポッテッドバスとすべてのバスに効果的で、シャローでもディープでも使えます。ゲーリーヤマモト独自の素材で、バスがバイトしたら離しません。
「私はこのタイニーイカでとてもうまく行っています。 バスが1.5メートル以下のシャローにいる場合、1/16オンス以下の小さなジグヘッドを使います。バスがシャローにいるのはなんらかのエサがそこにいるためです。そのゆっくりとしたフォールは、バスをバイトさせる引き金となります。バスがスポーニングエリア周りにいる時期、バスがそこにいればボトムに着く前にバスがひったくっていくでしょう。」
タイニーイカは、ディープクリアウォーター用ワームとしても優れています。通常のネッドリグよりもフォールがが遅いため、ニクソンはジグのヘッド重量を1/8ozから3/16ozにサイズアップします。
バスがシャローかディープかに関係なく、タイニーイカのアクションは、低活性のバスのバイトを引き出します。ハイプレッシャーにさらされたバスもその微妙な動きに抵抗できません。ニクソンのバイトのほとんどは、ワームが水中をフォールしているときに起こり、バイトは非常に小さいです。
ディテール
ニクソンのカラー選択はシンプルで効果的です。 「タイニーイカのお気に入りのカラーの1つはGoby(#967)です。 ゴビィカラーはブルーギルの色を上手く模しています。バスのスポーニングシーズン、ベッド周りでの釣りに最適です。ジェネラルウォーターメロン(#990)は、ゲーリーに作ってもらいました。このカラーが非常に効果的である理由は、スモールマウスとスポッテッドバスはチャートに弱いためです。最後に、どこへ行っても有効なカラーも必要でしょう。ウォーターメロンブラック/レッドフレーク(#208)とグリーンパンプキン(#297)です。」
ニクソンはさまざまなジグヘッドを試してきましたが、「ハヤブサ・ブラシイージーヘッド」は彼のお気に入りの1つです。 ブラシイージーは#1フックになっており、ニクソンは小さなフックが好きなのです。 「私は小さな#1フックを使うのが好きです。バスがワームを口に入れるとき、これはバスの口の中の柔らかいところまで入り、上手く掛かります。これは本当にしっかりと掛かりますので、あなたがしなければならないことは、針に掛かっているバスを巻き上げることだけです。」
最近では、細軸ワイヤーの1フックのマッシュルームヘッドも使用しています。カバーの多い湖で釣りをするとき、彼は通常のジグヘッドとウィードレスジグヘッドを使い分けているようです。
ほとんどのフィネステクニックで使われているように、ニクソンもネッドリグを使う時はスピニングタックルを選びます。ラインはPE12ポンドに8ポンドのフロロカーボンリーダーです。試行錯誤の結果、ニクソンはメインラインとリーダーの結束にFGノットに落ち着きました。キャストのときにそのノットがリールのスプール内にあるようにしておくのが好きです(長めのリーダー)。
通常のネッドリグも強力なリグですが、時間の経過とともにバスも慣れてくることでしょう。 ネッドリグが流行れば流行るほど、それがより問題になってきます。新しいこのタイニーイカは、その中でもバイトさせることができる解決策となるでしょう。
このタイニーイカ、日本ではスミス別注がタイニーイカで、ゲーリーブランドとしてはライトイカとして発売されていますが、どちらも同じものでカラーラインナップが違うものですね。
アメリカでは同じヤマモトブランドとして発売されているようです。
ラリーニクソンのタイニーイカの説明は、私個人の意見ですが、新しい解釈を与えてくれました。
ニクソンは、「タイニーイカは2インチヤマセンコーにフラスカートが付いたものだ」という風に言っています。
なるほどその説明はめちゃくちゃ釣れそうだと思いました(笑)
ただしこのタイニーイカは通常のゲーリー素材ではなく、塩の含有量を減らした素材となっていますので、厳密に言うとヤマセンコーにフラスカートが付いたものではありません。
しかし、おかげでネッドリグ特有の浮力を持たせたジグヘッドリグを再現することができるのでしょうし、フォールスピードを遅くしたいときにもってこいのワームということになるでしょう。
ゲーリーのイカシリーズというとファットイカの知名度が高すぎて他のソルトイカとこのタイニーイカがマイナーにすら思えてきますが、ゲーリーヤマモトは2019年に大きく製造ラインを減らし多くの製品をリストラして行った中で、このイカシリーズは生き残り、それどころかカラーバリエーションも増えつつある実力派なんです。
川辺プロによる解説と水中映像がありますのでそちらもご覧ください。
当店としましても非常におすすめしているタイニーイカ。ラリーニクソンも言うとおり、ラージ、スモール問わず釣れるワームですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
また、さらに小さいサイズのソルトイカ3.5インチも同じ素材で浮力のある仕上がりとなっています。
こちらはスモールマウスにおすすめですね!
当店取り扱いのソルトイカはソルトパッケージ(青い袋)に入っていますが、噂ではバス用の黄色いパッケージのものも存在するようですね。どちらにも使えるワームということなのでしょうか。
さらにラリーニクソンが開発したカラー「ジェネラルウォーターメロン」というカラーは半分がウォーターメロン、半分がチャートというもので、正反対のようでありながらどちらもスモールマウスバスが好きなカラーという変わったカラーでありますが、これもかなり釣れるカラーとして評価が高いものですね。
当店でもこのジェネラルウォーターメロンカラーがございます。
このカラーは2017年に限定発売されたもので、いまは日本国内での取り扱い店舗さんはほとんどなくなってしまっていると思います。
当店でも在庫限りとなりますので、ピンときた方はお早めに入手してくださいね。
そして、元祖?ネッドリグとも言うべきZ-MANのワームがこちらです。
本当は2.75インチのフィネスTRDというワームがネッドリグの元祖なのですが、現状で当店に在庫がないため、4インチのフラスティックでのご紹介となっております。
こちらはかなりハイフローティングなワームで、ジグヘッドリグでボトムに着底すると垂直に立ったままとなりますし、ジグヘッドスイミングさせれば誰でもカンタンに水平スイミングができるというもので、私自身もかなりこのワームに助けられています。
ぜひお試しくださいませ。
ネッドリグはこれから日本でもじわじわと広がっていくと思います。
でも、タイニーイカやソルトイカのようにずっとマイナーな存在なままかもしれませんね。使う人は使っている、そんなリグになるのでしょうか。
まだまだ使い方が広がりそうなリグでもありますので、いろんなワーム、いろんなジグヘッドで試してみるのもいいかもしれませんね!
それではまた。
毎度ありがとうございます!