高水温のピーク:真夏のバス釣り

高水温のピーク:真夏のバス釣り
Photo by bassmaster.com

真夏という過酷な環境でのバス釣り。多くのフィールドでは水温上昇がピークに達し、通常はバスの活性は下がるのですが、プロはこのような状況の時、どんなことを考えてバスを探すのでしょうか。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Hot water? No problem”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:bassmaster.com ”Hot water? No problem”by John Crews August 7, 2020

バス釣りをするうえで、無視してはいけないのが水温です。

なぜなら、水温はバスがいまこの時をどう行動するか決定するための、最大の要因のひとつだからですよね。

人間は、たとえば「衣替え」という言葉のように、それがたとえ自分の服装であっても、カレンダーで定められたもので服装をガラッと変えたりすることがありますが、カレンダーの存在しない自然界では、各々の生き物が自分自身で判断し、自分の行動を決めています。

身の周りが濁っていて気分が悪いと思えば水のきれいな場所へ行くでしょうし、お腹が空いたと思えば食べ物の近くへ移動するでしょうし、あたりの水温が暑いと思ったら涼しいところに行くでしょう。

人間は服装で調節したりエアコンのスイッチを入れたりして、今いる場所での環境を変えようとしますが、バスにはそれができませんから、自分に適した環境へ移動しようとします。

特に、この真夏という時期はシーズンを通して最も過酷な環境になりやすいもので、バスもはっきりとした行動を示すようです。

今はどのフィールドでも水温上昇がピークを迎える時期で、多くのフィールドでバスの適水温を大きく超えてしまうため、バスがいるエリアと全くいないエリア(または全く動かない時間帯とエサを食べる時間帯など)に分かれやすい時期だと思います。

というわけで、釣りをする私たちにとっても釣れる・釣れないと釣果が分かれやすいことになり、暑さの中で釣りをしているにも関わらず、内心はヒヤヒヤしているものですよね。

では、真夏の高水温のバスを釣るには、どのようなことを知っておけばいいのでしょうか。

この記事は、アメリカバスマスター公式サイトのコラム記事で、エリートプロのジョン・クルーズ氏が、真夏の高水温に適応する考えを共有してくれています。

アメリカも暑いところは暑いフィールドが多いはずです。ぜひ参考にさせてもらいましょう。

 気になるところだけ読んでもOKです 

高水温?ノープレブレムだ

引用文(タップすると開きます)
It’s been miserably hot lately. Water temperatures are around 85 degrees in the Midwest. In the South, they’re pushing 90 degrees, sometimes higher than that. Fishing those temperatures can be a little tough, but it isn’t impossible if you search out the right kind of water. Doing that is a matter of thinking about oxygen. I’m not a scientist or a fisheries biologist. I have, however, learned a few things over the years. Warm water increases a bass’ metabolism, but the lower oxygen content slows their feeding response. So, instead of worrying about how hot the water is it’s more productive to think about finding water with a higher oxygen content. Basically, that means you’re looking for three things — shallow submergent weed growth, deep water or current. When I’m talking about shallow water submergent weeds I’m talking about green growing vegetation and even the kind that is matted up on the surface. You just want to make sure that the grass is green. That grass is great cover, and it makes oxygen. That combo is what’ll draw baitfish, crayfish and predators — bass. I think we all know matted vegetation is perfect for a SPRO frog or a heavy weight with a Missile Baits D Bomb. This is most common in natural lakes or smaller bodies of water. It’s present in big reservoirs, but it’s not as common or easily found. And another thing: I don’t really think it makes any difference what kind of vegetation is there. Eel grass, hydrilla, milfoil and coontail are all the same for this purpose. Think green. Think cover. Think oxygen. When you’re in a big reservoir with no grass you might want to look around for some deep water, deeper than normal. Sometimes the deeper water is cooler, and it’ll hold more oxygen. This is a trial and error search, however. Unless you have some sort of scientific instrument that’ll measure saturated oxygen, it’s hard to tell what’s down there until you fish it. I don’t have such an instrument. I fish the water. Think Carolina rigs, deep crankbaits and drop shots. The third area to look into is anywhere there’s current. The moving water tends to pick up oxygen, and it’s usually a little cooler. You’ll find current in any kind of water. Look around and watch carefully because current can be generated in any number of ways. The most common current you’ll run into is an inflow of some sort, something like a running creek or a ditch after a heavy rain. Current is also generated when they’re pulling water. If your reservoir’s dam is power generating, now is when you’ll find plenty of it. They’re making tons of electricity. Demand is high. But, a surprising amount of current can also be created by wind. Don’t neglect to look around for it on a windy day, especially if the wind is steady and coming from one direction. My own experience illustrates how current affects bass. I once fished a Basspro.com Bassmaster Open down south in September. The air was really hot and so was the water. I found a place back in a creek where the water was running in pretty good. It was the only current I found anywhere. I fished that spot — only a few hundred yards long — all three days. It replenished every day. I had a top-10 finish from that one small spot way up a creek. All my fish in that event came on a SPRO Little John crankbait in different colors. Don’t despair just because conditions are brutal. Look around for one or more of those three key areas that can have higher oxygen levels. Find the right spot. You’ll catch ‘em.

最近の暑さはひどいものです。アメリカ中西部では水温約29℃です。南部では32℃、場合によってはそれ以上にもなっています。こんな水温でバスを釣るのはちょっと難しいかもしれませんが、釣れる水を探したいということであれば、それは不可能ではありません。

それにはまず酸素について考えることです。私は科学者でも生物学者でもありませんが、長年にわたって学んだことがあります。高水温はバスの新陳代謝を高めますが、水中の酸素が少ないとエサを食べなくなります。したがって、水温が上がってしまうことを心配するよりも、酸素の多い水を見つけることを考える方が有効となります。

基本的には、伸びたシャローウィードディープエリア流れの3つを探すことになります。

シャローウィードというのは、水中で成長している最中のウィードから水面まで伸びきってマットになっているものまで含んでいます。そのウィードが青々とした緑色であることだけが条件です。そのウィードが素晴らしいカバーとなり、酸素を作ります。それはまた、ベイトフィッシュ、ザリガニなどとワンセットとなり、捕食者、つまりバスをも引き寄せます。私を含め、ウィードマットでのフロッグやヘビーシンカーでのパンチングの釣りが有効であることは皆さんもご存知のことでしょう。

これはナチュラルレイクや野池などでも同じです。リザーバーにもウィードはあることはありますが、それほど一般的ではなく、簡単に見つけられないかもしれません。そしてもう1つ、それがどんな種類のウィードかどうかは、実際のところそれほど変わらないと思います。アマモ(ニラのような水草)、クロモ(カナダ藻)、センニンモ、フサモなど、酸素という視点においては、すべて同じです。緑色であり、カバーであり、酸素なんです。

ウィードの無いリザーバーを釣るときは、通常よりもディープエリアを探してみるとよいでしょう。おおよそ、ディープの水はより冷たく、より多くの酸素があります。ただし、これには試行錯誤が必要です。酸素量を測定するような機械でもない限り、釣ってみないと、そこがどんな状態かを知るのは困難です。私にはそのような機器はありません。釣ってみるしかないんです。キャロライナリグ、ディープクランクベイト、ダウンショットをやってみます。

もうひとつは、流れがある場所です。流れている水には酸素が含まれている傾向があり、少しでも涼しく感じるものです。どんな水にも流れは発生します。流れはさまざまな方法で発生する可能性があるため、周囲を見渡して注意深く観察してください。

あなたが目にする最も一般的な流れは、川の流れ込みや大雨の後に排水口からドボドボと落ちるような何らかの流入です。また、発電の際にも流れが発生します。そのリザーバーのダムが発電のためのものなら、この時期はその時間を知りましょう。ダムでは大量の電気を作っています。この時はチャンスです。

また、風によってかなりの流れが発生することもあります。特に、常に強い風が安定して一方向から吹いている日は、そんな場所を見過ごさないでください。

私自身の経験でも、流れがバスにどのように影響するかを示したことがあります。私がかつて、9月のバスマスター・サウザンオープンに出場した時です。気温が本当に高く、水温も同様です。ここでかなり流れのあるクリークを見つけました。それは私がこのフィールドで見つけた唯一の流れでした。私はそのスポット(たった数百メートルの範囲)で3日間をすべて釣りました。毎日釣れ続けました。

このクリーク内の小さなスポットだけで、トップ10に入りました。その試合のすべてのバスは、スプロ・リトルジョンというクランクベイトのさまざまなカラーに食ってきました。

過酷な環境だからといって絶望しないでください。酸素レベルが高くなる可能性のあるこれら3つの重要なエリアの1つ以上を探してください。適切な場所を見つけるのです。それでバスを釣ることができるでしょう。

高水温のピーク:真夏のバス釣り
Photo by bassmaster.com

地球全体といいますか、北半球全体が暑い夏なわけですから、どこも全体的に厳しくなるはずです。

北極だっていつもの氷が夏は溶けてしまい、氷や低水温を住みかとする生き物には厳しい季節です。寒いところでも、だれにでも夏はそれなりに厳しいものなんですよね。

そういう中でも、生き物は自分に適した場所を見つけ出し、そこにいようとするわけですから、私たちもバスに適した場所を探し、バスを探さなければなりません。

ジョンクルーズがバスマスターオープンで小さなスポットだけで3日間を釣ってトップ10に入った時のように、ほんの小さなことがきっかけで多くのバスが何日の間も入れ替わりで入ってくるような、そんな場所が必ずどこかにあるのでしょう。

そんな極端な場所があるのかなとも思うのですが、こんな極端な季節ですから、そんな場所があっても不思議ではないと思います。

まあ現実的にはですね、そんな何日も釣りに出掛けて釣り続けることというのはありませんから、その日その日を良い釣果で終えるために、ジョンクルーズの言うことを覚えておきたいものです。

見逃してはいけないこととして、彼は高い酸素レベルをもつ「ウィード」「ディープ」「流れ」の3つの要素のうち、ひとつ以上を探してくださいと言っています。

これは私の翻訳といいますか解釈にもよるところですが、この要素が重複すればもっといいということを言っているのだと思います。

まあ、良い条件が重なればより良いというのは当たり前のことなのですが、私の場合、良いエリアを見つけたという「思い込み」が、他のエリアへの移動の判断を鈍らせてしまうことが多々ありまして、もっといい条件があるんじゃないかと思っていた方が良い結果になるのかな、と思ったのです。

ウィードもディープも流れも、なかなか目で直接見つけるのは難しいものですが、辺りをよく観察して、真夏でもいい釣果が出せるようにしてみたいと思います!

それではまた。

毎度ありがとうございます!