フックにこだわるバス釣り:ジェームズ・エラム

こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”James Elam Takes Extra Care in Choosing the Right Hook for the Job”という記事を引用してご紹介いたします。
バスを釣るためによく釣れるルアーを選ぶことはとても大事なことですが、正しいフックを選ぶことも、同じくらい大事なことです。
いくら良く釣れるルアーを使っていても、フックを付けなければ当然、バスは掛かりません。
ワームを使う場合は、そもそもフックがなければワームをセットすることもできません。
当たり前すぎて申し訳ありませんが、読んでいる方をバカにしているわけではありません。
フック選びのスタート地点は常にそこから始まると思うんです。
その当たり前のことから、大きさ、形状、太さ、シャンクの長さ、ゲイプの広さなど、用途や目的に合ったものを決めていく作業に入っていくんですよね。
最近のルアーについては、パッケージから出した瞬間からすぐに使える高性能なフックが付いているものが多いですから、ひとまずそれでスタートしても問題ないと思います。
しかし、長いこと使っていると、他のルアーと比べて何らかの問題があることに気付くこともあります。
たとえば、根掛かりが多い、フッキング率が悪い、バラしが多い、曲がる・折れる…などなど。
そういった問題を解決するために、フック交換をすることがあります。
そして、見事に解決できるのがフック交換でもありますよね。
当たり前のようでいてこれほど大事なことはないというくらい、やはりフック選びは重要です。
ただ、皆さんそうだと思うのですが、予算の都合上、釣具屋さんに売っているすべてのフックを試すということはなかなかできません。
そこで参考にしたいのは、バスプロの方々はどんな考えでどんなフックを使っているのか、ということです。
この記事は、アメリカメジャーリーグフィッシングサイトのコラム記事で、メジャーリーガーのジェームズ・エラム氏が、用途別のフック選びとその注意点について解説してくれています。
色々なバスプロの意見を聞くのはとても参考になるかと思います。
ちょっと読んでみましょう。
フリッピングフック
ジェームズ・エラムは、ストレートワーム、クリーチャーワーム、クロー系ワームなどいずれのものでも、フリッピングに関しては特定のフックを使います。
「私の場合フロロカーボンでのフリッピングをするときにも、ストレートシャンクのフリッピングフックを使っています。 PEラインでパンチングやフリッピングをする場合は、スーパーヘビーストレートシャンクフックにスネルノットで結んでいます。」

エラムは、フリッピングの時にはがまかつの「アーロンマーティンス G-Finesse Heavy Coverフック」を好みます。 フックのアイがロウ付けされているため、アイによってノットに傷や切れ目が入ることがありません。 エラムは、頻繁に結び直す必要がないことは彼にとって大きなメリットだと言います。

ダウンショットフック
エラムはトーナメント終盤のミズーリ州のテーブルロックレイクとウィスコンシン州ニーナのウィネベーゴレイクでの試合ではダウンショットリグを使用していました。 彼は、ダウンショット用のフックを選ぶ際に、考えるべきことがいくつかあると言います。
「ダウンショット用のフックで私が考える2つの基準は、フッキング率と、何のワームを投げたいかです。 4インチから6インチのワームを使用する場合は、軽量で非常に強い「がまかつ G-Finesse スイベル ドロップショットフック(日本ではターンショットフック)」を使用します。このスイベルにより、テキサスリグにしたときのような素晴らしいアクションをもたらします。」
トレブルフック
トレブルフックに関してエラムは、クランクベイトまたはジャークベイトにフックを取りつけるときに気にしていることがあります。
「クランクベイトや他の種類のハードベイトで一日中釣りをしていると、トレブルフックによってルアーの側面に傷がつき始めることがあります。 それは、フックのアイがトレブルフックと合っていないために起こります。 新しいトレブルフックと交換したいとき、それが起こらないようにアイときっちり合ったものを見つけるようにします。」
エラムは、がまかつ エクストラワイドゲイプ トレブルフック ショートシャンク 2× センターアイを好みます。 センターアイにすることで、フックが完全に真下に来るため、ルアーの側面を傷つけないようになります。

効率性
エラムは、釣りをしている時に効率性はかなり重要だと言います。 それは、必要なときに必要なフックを簡単に見つけられるようにすることだけでなく、新しいフックを最高の形状に保つということです。
「新しいフックは元のパッケージから出して錆止めボックスに入れて、品質低下や錆びを防ぐようにしています。 1年間に渡るトーナメントでのボート操船により、普通のボックスに入れておくとフックポイントが鈍くなってしまうことがあるため、この方法をとっています。」
エラムはフックを使用した後は、内部に発砲素材の入った別の防錆(ぼうせい)ボックスに入れます。 彼は、この方法で他のフックにサビが広がるのを防ぐと言います。 フックを1日使って変形などしてしまった場合は、フックをそのボックスに入れて、練習用のフックとして使用します。
ジェームズ・エラムは、フィールドに出かける前に、状況、ルアー、魚に最適なフックを見つけることを覚えておいてくださいと伝えています。

やはりプロのアングラーともなると、フックひとつで賞金のあるなしまでかかってきますから、試行錯誤や研究には余念がありません。
理論上だけでなく、私たちの何十倍もの時間を使った実際の経験から辿り着いた(この時点での)結論には説得力がありますよね。
嫌な言い方をすれば、もちろん、契約メーカーの商品を売り込まなければならないという側面もありますが、実際にその商品を使ってトップクラスの成績を出しているのも間違いありませんからね。
私があまり気にしていなかったのはトレブルフックについてでした。
ハードプラグについたフックサークルは、ある種の勲章のように誇らしい傷にも感じるのですが、ボディにキズが付いた分、フックポイントは確実に鈍っているわけですよね。
それが左右どちらかに偏ってキズがついている場合、そちら側のフックポイントがより甘くなっているわけですから、よろしくありません。
では、ボディにキズが入らないようにするにはどんなフックに交換すればいいかといいますと、たとえばロングシャンクにしたり、ワイドゲイプにしたり、フックポイントが外を向いているものにしたりという手があるかと思います。
しかしそれだと、今度は根掛かりしやすくなってしまう、ルアーが沈んでしまうなどといった、また別の問題にすり替わる可能性も出てきます。
こういうことがあるので、フックにこだわり始めると大変なことになるんですよね。
道具にはどれも長所と短所がありますから、色々な方のアドバイスや意見などを取り入れながら、自分ならではの問題解決や目的に沿うようなものを選んでいきたいものですね。
ちなみに、フック選びでプロの意見を参考にする場合に見落としがちなのが、そのプロがどんなロッドやラインを使っているかということです。
強いロッドやラインを使っている場合と弱いロッドやラインを使っている場合では、フックにかかる力も全然違いますので、そこを見落としてしまうと、刺さらない、または折れる、曲がるなどといったトラブルになり、プロの言っていることがデタラメのように感じてしまうことがあるんですよね。
限られた予算、おこづかいを有効に使うため、プロの方が発信してくれる情報はとてもありがたいものですから、細かい部分までしっかり理解していきたいものです。
私もよく魚をバラすものですから、フックの見直し、ちゃんとしなければなりませんね!