バイブレーションのボトム巻き【ケビン・バンダム】

2020年12月29日

バイブレーションのボトム巻き【ケビン・バンダム】
Photo by bassmaster.com

バイブレーションというルアーは、オープンウォーターでただ投げて巻くだけの簡単なルアーという考え方もありますが、バスプロはそういうルアーにこそ、繊細な使い方や使い分けをしているようです。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Bouncing a lipless crankbait”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:bassmaster.com ”Bouncing a lipless crankbait”by Matt Pangrac,March 3, 2011

バイブレーションというプラグ、みなさんはどれくらい投げてますでしょうか。

私はこのルアーが苦手で、あまりいい釣果をあげたことがありません。

これで釣りたくてまあまあ投げてはいるのですが、何が間違っているのか、バイブレーションがハマったということにならないんです。

そのためか、バイブレーションを使いこなしている方は上級者というイメージがあるんですよね。

まあ、私の勝手なイメージですので、バイブレーションでよく釣る方はそんなことないよとおっしゃるのかもしれませんけどもね。

これがアメリカの方を見てみると、かなり多くの方が投げているルアーのひとつとなっています。

ほとんどの方がまずは投げるのではないかというくらい、出番が多いようですね。

たしかに、遠投ができて、素早く巻けるルアーですから、活性が高いバスがいるところで結果を出すには手っ取り早いルアーだと思います。

アメリカでは一部のアングラーからはバイブレーションのことを「バカのひとつ覚え」のような意味のスラングで呼ばれることもあるようなんですね。

それほど、簡単に考えなしに釣ることができるということ。

しかし、プロのバスアングラーからすると、こんな投げて巻くだけのルアーにこそ、繊細さを持ち合せることが重要だと言うようなんです。

この記事は、アメリカバスマスター公式サイトのコラム記事で、世界最強アングラーのひとり、ケビン・バンダム氏に取材されたもので、バイブレーションのような小さなルアーでの繊細さについて解説されています。

ケビン・バンダムのトーナメントフィッシングスタイルというのは、1日に何千というキャストをし、広いエリアを手数で勝負するタイプのアングラーです。

そんな彼のバイブレーションテクニックのひとつをここで学んでみましょう。

 気になるところだけ読んでもOKです 

バイブレーションルアーのボトム巻き

引用文(タップすると開きます)
When it comes to fishing lipless crankbaits like the Strike King Red Eye Shad, he says that it’s actually important to slow down. “With a lipless crankbait, a lot of people over-reel the bait," he says. “They fish it on a high-speed reel and they fish the bait too fast. What makes these baits really effective and special is that you are able to keep them down on the bottom and in the strike zone." In order to slow his retrieve, VanDam uses a 5.3:1 Quantum Tour KVD reel which features a wide spool. “The wider spool brings in a lot of line and it’s a little bit slower so that I can make sure the bait is keeping good bottom contact," he says. VanDam pairs the reel with a 7-foot, medium action Quantum Tour KVD cranking rod. When retrieving a lipless crankbait, VanDam constantly stresses the importance of making contact with the bottom. “The trick with this bait is that it needs to hit the bottom every time," he says. After making a long cast, VanDam lets the bait hit the bottom and then moves the bait by making long sweeps with his rod. “When the bait is falling, that’s when I’m going to get bit." VanDam says the design of the Strike King Red Eye shad is another important factor when bottom bouncing the bait. “It’s balanced so that when it falls, it has a perfect wiggle and won’t flip over and tangle the hooks. It stays perfectly balanced and it’s built to yo-yo," he explains. While the technique is deadly on bare gravel bottoms when bass are chasing baitfish, he also utilizes the technique in shallow water where cover like wood and grass are prevalent. The important thing, he says, is to make sure that the bait is hitting and deflecting off of the cover. “When you hit a stump or clump of grass, rip it free and let the bait flutter," explains VanDam. It was this “bump and flutter" technique that he used to win the 2010 Bassmaster Classic on Alabama’s Lay Lake. “If you’re fishing these baits right, you won’t lose many fish and you won’t miss many," says VanDam. “This has been one of the baits that I’ve won a lot of money with, but there’s a lot more to it than just casting it out and reeling it in."

ストライクキング・レッドアイシャッド(ケビンバンダムが開発したバイブレーション)など、バイブレーションの釣りに関しては、実はスローダウンすることが重要だと彼は言います。 「バイブレーションは、多くのアングラーが早く巻きすぎる傾向があります。 皆さんを見ているとハイギアリールを使い、ルアーをかなり早巻きで使うようです。このルアーの本当に効果的な特徴というのは、ルアーをボトムやストライクゾーンに長く留まらせることができるという点です。」バンダムは、リトリーブを遅くするために、ワイドスプールでギア比5.3:1のベイトリールを使用しています。

「ワイドスプールは多くのラインを巻くことができ、ローギアを使うことで、ルアーがいい感じにボトムコンタクトをしていることが確認しやすいのです。」と彼は言います。

バンダムはこのリールを7フィートのミディアムアクションのクランク用ロッドと組み合わせています。バイブレーションをリトリーブするときは、常にボトムコンタクトさせることがの重要だと言います。 「このルアーで釣るコツは、毎回ボトムに当てる必要があるということです」と彼は言います。

ロングキャストをした後、ルアーが着底したら、ロッドで大きく煽ってからルアーを動かします。 「ルアーのフォール中も、バイトに備えて下さい。」バンダムは、ストライクキング・レッドアイシャッドのもうひとつの重要な点は、ルアーを常にボトムに当てていくように設計されていることだと言います。 「フォールはいい感じに揺れながらフォールしつつも、ルアーがひっくり返ってフックが絡まないような完璧なバランスが取れています。ヨーヨーイング(リフト&フォール)でも完璧なバランスを保ちます。」と彼は説明します。

砂利のボトムエリアでバスがベイトフィッシュを追っているようなときにこのテクニック効果的なのはもちろんですが、バンダムは、木やウィードなどのカバーがあるシャローでもこのテクニックを利用しています。重要なことは、ルアーがカバーに当たってイレギュラーアクションをしていることです。 「ウィードパッチに引っ掛かったりスタンプに当たったら、ルアーをフラッタリング(バタつかせ)するようにロッドをジャークして外します。」とバンダムは説明します。彼がアラバマ州レイ湖で2010年のバスマスタークラシックを獲得した時にやっていたのが、その「バンプアンドフラッター」テクニックでした。

「バイブレーションを正しく理解すれば、もっと多くのバスが釣れますし、多くのバスを見逃すこともありません。 これは私に多くの勝利をもたらしたルアーの1つであり、ただ投げ巻くだけのルアーではありません。」

バイブレーションのボトム巻き【ケビン・バンダム】
Photo by bassmaster.com

この書き方から察するに、アメリカではバイブレーションは中層早巻き的な使い方がメインなようで、ボトムを丁寧にとりながらリトリーブするような使い方はあまりないようですね。

私もどちらかと言えば中層を通す使い方がメインで、ウィードがあるところではウィードの上をかすめてくるイメージです。

ボトムに当てるならクランクベイトのイメージですが、ケビンバンダムが設計・開発したレッドアイシャッドというバイブレーションは、あらかじめボトムを叩くような使い方も想定されているようで、そういうことならそれを使った方がいいよということを言われている感じがします。

ここで思い出したのが、ボトムに当てていくバイブレーションということで、ジャッカルのTNシリーズです。

先日、水野浩聡プロが自身のYoutubeチャンネル「水の旅」そのことを解説されていました。

私もこれを見ましたが、ひと口にボトムを取るといっても、ただ投げて巻くだけではできない、繊細な使い方があることがよく分かります。

私たちは普段、商品プロモーション的な動画を見ることがほとんどですから、かっこいいシーンばかり見ているということになります。

しかしこの動画でも水野プロが言うとおり、ワンキャストのなかでも色々なことを感じながらリトリーブしていることが分かりますよね。

普段の動画の中では決して口にすることの無い言葉だと思います。

その結果、いつものかっこいいシーンに繋がるということです。

私はずーっと以前からバイブレーションが苦手でまったく改善できませんが、いつもよりボトムを意識したリトリーブで次は狙ってみたいと思います。

私もかっこいいシーンやってみたいですからね(笑)!

それではまた。

毎度ありがとうございます!