プリスポーンバスの釣りは状況判断の釣り?

2020年3月15日

プリスポーンバスの釣りは状況判断の釣り?

プリスポーンのバスはナーバスになっていて釣りづらいというイメージがりますが、本当に厄介なのは変わりやすい春の天気かもしれません。プリのバス釣りは状況判断が大事だということを、その一例から学んでみましょう。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”‘Fish The Moment’ For Pre-spawn Bass”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:sportsmansguide.com ”‘Fish The Moment’ For Pre-spawn Bass” April 3, 2015
By Jim Moynagh

プリスポーンのバス釣りというのは一般的に、早春から春の本番ごろまでになるかと思います。

この時期、バスが産卵を控えているということで、体力をつけるために積極的にエサを食っているという一方で、ナーバスになっているバスを相手にすることになります。特に大型のメスのバスは釣りづらいと言われていますよね。

ハイシーズンとは違い、まだ越冬場所からスポーニングのために動き出し始めたバスですから、フィールドのそこらじゅうにいるわけでもなく、釣るエリアを外すとバスは全くいないということにもなります。

バスそのものを見てもなかなかに厄介な相手なわけですが、本当に厄介なのは、春の天気です。

春の天気は三寒四温とも言われ、寒さと暖かさが入れ替わりでやってくるという、変化の激しい時期でもあります。

バスはこの天気によって行動パターンを変えますから、プリスポーンのバスを釣るには「今この瞬間」を釣らなければならないということになります。1週間前の釣果情報はおろか、前日の釣果情報すらあてになりません。

ここがプリスポーンバスを釣る難しい部分のひとつでもあるわけですが、逆に言えば、ここにアジャストできれば狙い通りのビッグパターンにはめることができるというわけなんですね。

この記事は、アメリカの大手アウトドアショップ「sportsmans guide」のHPのコラム記事で、FLWプロのジム・モイナー氏が、このような変化に対応することについて解説してくれています。

プロのプリスポーンの釣りとはどういうものなのでしょうか。早速読んでいきましょう。

暖かい日のプリスポーンのパターン

引用文(タップすると開きます)
Often underestimated is how a balmy, warming trend will cause a shift in pre-spawn patterns as well, although typically it is more gradually occurring over the course of a few days. This kind of a weather pattern is especially detrimental to pre-spawn patterns when water temperatures climb out of the 50s and into the 60s. In this temperature range, bass will shift behavior from a feeding behavior over to a more docile behavior as the bass are now looking to spawn.

I just witnessed this type of change once again in a tournament held on Lake Okeechobee, Fla., Feb. 7-10, 2013. A big, cold front immediately preceded the first practice day causing water temps to fall heavily. In lakes with thick mats of vegetation, bass will position under these mats and can be caught by flipping a heavily weighted Texas-rigged soft plastic (craw, tube, creature, etc. — just make sure it’s compact).

That pattern was awesome and predictable to begin practice. However, over the course of the next few days of practice, overnight lows became warmer as did daytime high temperatures. So by the first tournament day, water temperatures were quite a bit warmer. I couldn’t get bit flippin’ to mats! Finally, I switched to a vibrating jig after the amateur in the back of my boat caught a second bass on his by swimming it through less dense vegetated areas away from the mats. I caught several bass the rest of the day on a vibrating jig, even though in practice the same lure yielded zero.

Then the next day (after another warm night), of course, I began fishing with the vibrating jig and immediately began catching bass. But it didn’t last because by midmorning, the bass’s behavior had shifted and they no longer would chase down a moving bait. I also noticed more activity in spawning areas than I had all week, which told me many of the bass shifted their behavior from feeding to spawning.

多くの場合、うららかで暖かくなりつつある場合のプリスポーンのパターンの変化については見落とされがちですが、数日間にわたって徐々にですが確実に変化してきます。温かくなるときのパターンでは、水温が10℃から15℃に上がる頃に特に釣りにくくなります。この水温になるとバスはスポーニングに入ろうとするので、フィーディングからより産卵に向けた行動にシフトチェンジするためです。

2013年2月7〜10日にフロリダ州オケチョビーレイクで開催されたトーナメントで、このような変化に直面しました。プラクティス初日の直前になって強い寒冷前線が通過し、水温が大幅に低下しました。こんなとき、厚いウィードマットのある湖では、バスはこのマットの下に入っているため、コンパクトなワーム(クロー、チューブ、クリーチャー系など)のヘビーテキサスのフリッピングで釣ることができます。

そのパターンで間違いないはずだと思い、プラクティスの前から用意していました。ところが、プラクティス開始からの数日間で、夜の最低気温が日中の気温と同じくらい暖かくなりました。そのため、試合当日までに、水温がかなり上がりました。私のマットでのフリッピングにはバイトがありません!そして、ボートの後ろで釣っていたアマチュアのコアングラーがマットから離れたまばらなベジテーションをスイミングジグで2本目のバスをキャッチしたので、私もチャターベイトに切り替えました。この日はずっと同じルアーでゼロだったのですが、チャターに替えたことで残りの数時間でバスを釣ることができました。

次の日(まだ夜が暖かい)、もちろん、私はチャターベイトで釣りを始め、すぐにバスをキャッチし始めました。しかし、それも長続きしませんでした。なぜなら、午前中にバスの行動が変わってしまい、横の動きのルアーには反応しなくなってしまったからです。また、産卵場所での行動が1週間前よりも多くなったことに気付きました。これにより、多くのバスが行動をフィーディングから産卵に変えたことがわかりました。

コンディションの変化にアジャストするには

引用文(タップすると開きます)
I struggled the remainder of the day, but caught enough on a weightless worm fished slowly around spawning areas to place in the money. Had I bullheadedly stuck with the vibrating jig, I doubt I would have upgraded my catch like I did with the worm. By the way, mentally that’s a hard gear to switch — from casting moving baits and covering water over to a presentation where you barely move at all!

So what’s the best way to prepare for a tournament during pre-spawn considering its volatility? First of all, monitor weather forecasts closely! This means knowing what the weather is before practice begins, understand the weather experienced during practice, and additionally monitor the forecasts predicted for the competition days. I do this for every event, but it’s critical pre-spawn. By knowing the weather, a fisherman can formulate game plans to cope with it. DO NOT put too much emphasis on successful fishing patterns in practice! That’ll send you to the bottom of the standings more than you like.

The second thing to do is have several rods rigged with various presentations and at the ready. Switch between them frequently as you begin fishing. Don’t be lazy or stubborn by sticking with something that’s not producing! Experience is a huge factor when conditions change, that is why pros are pros. They can draw upon past experience to better predict, which adjustments may be needed to produce bass.

Fishing is a constant affair of reading the conditions and making adjustments to presentation. The pre-spawn period emphasizes this part of fishing more so than any other period of the year. The most successful anglers will “fish the moment” and not dwell on what produced last week!

私はその日の試合に苦労していましたが、産卵場所の周りでノーシンカーワームを使ってスローな釣りをしたことでキャッチすることができました。チャターベイトをやり通していたら、ワームで釣ったバスとの入れ替えはできなかったのではないかと思います。ちなみに、これは精神的には切り替えが難しい釣りです。巻きモノを投げまくっていた釣りから、ほとんど動きのないアプローチに切り替えるわけですからね。

では、プリスポーン時期の変わりやすさを前提にトーナメントに備える最善の方法とは何でしょうか?まず、天気予報を注意深く見ることです。これは、プラクティスの前の天気がどうかを知ることと、プラクティス中の天気はどうだったかと、さらに試合の日の予報を見ることを意味します。すべての試合でこれをしているとは思いますが、これは重要なプリスポーン戦です。天気を知ることで、アングラーはそれに対処するためのゲームプランを立てることができます。ただし、実際はそのパターンにこだわり過ぎないでください!それをすると最下位になってしまう可能性があります。

2番目に行うことは、ロッドを何本か用意して、それぞれにさまざまなルアーを準備しておくことです。釣りを始めたら頻繁に切り替えてください。釣れていないものにこだわって思考停止になったり、意地を張らないでください!コンディションの変化に対応するには多くの経験が必要で、それがプロがプロである理由です。プロは過去の経験に基づいて、バスを釣るためにどのようなアジャストをすればいいかを予測しています。

バス釣りとは、コンディションの変化を読んでアプローチを絶え間なく変え続けるものです。プリスポーン期間は、他のどの時期よりもこの部分を忘れないようにしています。本当に上手なアングラーこそ「フィッシュ・ザ・モーメント」。先週の釣果情報には踊らされません!

プリスポーンバスの釣りは状況判断の釣り?
Photo by sportsman’s guide.com

プリスポーンのバスを釣る時は急激な水温低下のことばかり気にしてしまっていましたが、水温の上昇による食い渋りといいますか、水温が上がったら上がったで食わなくなるタイミングがあるということなんですね。

たしかに、メスバスの争奪戦をしてるバスの群れや、ネストの場所を決めたぐらいのバスまでは釣りやすいイメージがあるのですが、メスのバスとペアリングを始めて、いよいよ産むかな?というあたりから全くルアーを気にしなくなってしまう感じがします。

デカいバスが2匹も見えているのでつい夢中になってルアーを投げてしまうのですが、こういう釣りづらい相手に構っていると時間が無くなってしまうんですよね(笑)

幸い、バスにも個体差があり、すべてのバスが10℃から15℃で一斉に産卵に入るわけではありません。

そういうタイミングであっても、プリのバスやアフターのバスもいますから、それに狙いを切り替えるべきなんでしょうね。まさにアジャストですね。

状況の変化に対応するには経験が必要と書かれていましたが、春は特に天候の変化が激しく、それでいてスポーニングに向けて待ったなしで、あっという間に進んでしまいます。

これは、この時期に多くフィールドに出ないと、経験が積めなくなってしまうということだと思います。

釣りに行ける日には限りがあると思いますが、なるべく釣りに出掛けて、スポーニングの変化に気付いたり、天候の変化にアジャストするような釣りを試してみたいですね。

それではまた。

毎度ありがとうございます!