バスプロが試合でやっている釣れるルアーのチューン4選【お手軽カスタム】

バスプロが試合でやっている釣れるルアーのチューン4選【お手軽カスタム】
Photo by game and fish mag.com

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”4 Bait Hacks that Catch More Fish”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:gameandfishmag.com ”4 Bait Hacks that Catch More Fish” Dr. Jason Halfen

最近発売されているルアーは非常に優秀なものが多いですね。

優秀なルアーというともちろん、魚が釣れる能力が高いということになるのですが、それには色々な要素が含まれています。大きさ、形、カラー、音、ギミック、などなど。

私の意見では、その中のひとつに、パッケージから出してそのまま使えるか、というのも含まれていると思っています。

あらかじめ付けられているフックの質、トゥルーチューンされているか、初期不良品率などがそれです。

特にトゥルーチューン、昔のルアーはまっすぐ泳ぐルアーの方が少なく、トゥルーチューンは買った人が釣り場でやるのが当たり前なくらいでした。それが今では、お客さんのためにまっすぐ泳ぐ状態にしてくれて、出荷されています。これはとてもありがたいことで、素晴らしい企業努力だと思います。

こういうお客さんがしなければならない手間が少ないほど、ルアーの初期基本性能が高いということになり、釣果にも直結するのではないかと思います。今のルアーはそういう意味で、特に私のような面倒臭がり屋には本当にいいです。

しかし、それでもあえて、ルアーの性能に手を加える場面もあります。

チューンとか、カスタムと呼ばれるものですね。

たとえば古い話ですと、今江プロがトーナメントでブレードチューンしたビッグバドで優勝した話が有名ですし、最近では五十嵐プロがワームをちぎってセットしてブレードを付けたフック「イガジグ」で優勝しています。

この他にもシザーコームの足をすべてカットして使ったり、グラブのテールがちぎれて使っても釣れることからイモグラブが発売されたりという話や、ジャークベイトやビッグベイトにウェイトシールを貼り付けてサスペンドチューンするというのも有名なチューンのひとつですよね。

ダメなルアーをチューンやカスタムをして普通に使える状態にするということもありますが、そのまま使っても優秀なルアーにあえて手を加えることで、トップトーナメントで優勝するレベルにまで昇華したり、その場のひらめきでもう少し釣果を伸ばすことができることが魅力であり、目的でもあります。

そんなチューンやカスタムをプロが教えてくれるのであれば、ぜひ知りたいですよね。

この記事は、アメリカのゲームフィッシング専門メディア「GAME&FISH」の記事で、メジャーリーグフィッシングのプロ4人にルアーのお手軽チューニングやカスタムについて取材したものです。

アメリカのトッププロが普段の試合でやっているチューンのようですので、これは覚えておきたいですよね。

ぜひ読んでみてください。

ラバージグのチューン

引用文(タップすると開きます)

Jigs are among the most versatile tools in the modern bass angler’s arsenal. A deceptively simple synthesis of lead, steel and rubber, jigs are effective in the shallows and out deep, in heavy cover and open water, triggering bites from bass that swim anywhere on the globe. You can hop ’em, drag ’em, swim ’em or just let them sit while their undulating skirts do the work. Professional anglers all agree: one of the rods on your front deck needs to have a jig tied on, all the time. Greg Hackney knows a thing or two about jigs. A prolific flipper and jig pitcher, the 2014 Bassmaster Angler of the Year has finished in the money nearly 150 times during his professional career, and recently expanded his trophy collection by capturing the 2018 Major League Fishing World Championship. As much as he loves to fish the jig, Hackney notes that, “there’s not a single jig made that I use as packaged. Each one gets trimmed, modified or customized – every time.” Hackney sets his sights on two different jig components when it’s time to start hacking: the skirt and the weedguard. “I want the skirt to be full, but not long. Typically, I will trim the skirt so that the longest strands don’t go beyond the bend of the hook,” asserts Hackney. “That compact skirt focuses the fish’s attack on the hook, rather than letting fish nip at long strands, helping me convert more strikes into positive hooksets.” Hackney continues, “I also like to collar my skirts and shape them, so they have shorter strands close to the head and longer strands that trail toward the hook. That shaping is all about profile, giving the jig a very bluegill-like appearance. Another benefit is that when the strands aren’t all the same length, they don’t stick together in the water, giving the jig a lot more action when it’s at rest – which really triggers lethargic fish.”

ジグは現代のバスアングラーのタックルボックスの中にあるなかで最もバーサタイルなルアーのひとつです。鉛、鉄、ラバーという一見すると簡単な組み合せが、シャローでもディープでも、ヘビーカバーでもオープンウォーターでも効果的で、世界中のどこのバスにもバイトさせられます。ホップさせても、ズル引いても、スイミングでも、止めても、スカートが波打ち、効果的な仕事をします。プロアングラーは全員こう思っています:フロントデッキのロッドの1本には常にラバージグが結んでおくべきだ。と。

グレッグ・ハックニーは、ジグのスペシャリストです。フリッピングとピッチングの名手であり、2014年のバスマスター アングラーオブザイヤーは、プロとしてのキャリアの中で約150回もの賞金を獲得し、最近では2018年のメジャーリーグフィッシングワールドチャンピオンシップを獲得しました。そんな彼はラバージグ好きであると同時に、常に注意していることがあり、それはパッケージから出してそのまま使わないということで、ハックニーは、「スカートとブラシガードの両方を常にチューン&カスタムしています。」と言います。

「私はスカートの量は多い方がいいですが、長くはしたくないのです。通常、私は一番長いラバーでもフックのベントカーブを越えないようにスカートをカットしています」

「コンパクトなスカートは、魚のバイトをトレーラー側でなく、よりフックの方へ集中させることができ、より多くのバイトを上手くフッキングに持ち込むことができます。」

またハックニーは、次のようにも述べています。「スカートの形を意識的に作ることにも良さがあり、ヘッドに近い方は短いラバー、フックに向かうにしたがって長いラバーにします。そのスカートの形は非常にブルーギルのような見た目のジグにまります。もう1つのメリットは、ラバーの長さが全部同じではない場合、ラバーが水中でひとかたまりにならず、止まっているときでもジグに多くのアクションが生まれるということです。

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リップのチューン

引用文(タップすると開きます)

During the heat of summer and into the fall, one of the best ways to target bass on offshore humps is with a deep-diving crankbait. In recent years, the popularity and productivity of this presentation has spawned a unique, purpose-driven collection of tools and tackle, with each piece dedicated to getting baits to dive deeper. “Gosh, I sure love to crank,” states Cody Meyer, a veteran of the FLW Tour who, like 79 other pros, has joined the Major League Fishing Bass Pro Tour for its inaugural season. While his west coast roots and extensive experience on super-clear, highly pressured fisheries have made him a finesse fishing aficionado, Meyer has a soft spot in his heart for hard baits with big bills. “One of the tricks I’ve perfected, one that will make a crankbait dive even deeper than normal, is to shave off some of the bill – to sharpen it – by filing off some of the plastic from the bottom side of the bill,” whispers Meyer. “I take a cheap wood or metal file, like you’d find at any hardware store, and file down the bill on a Strike King Extra Deep Diver, like the 5XD, 6XD, 8XD or 10XD. You have to be careful, removing material evenly and in small portions – but when you do it right, you get those baits to dive deeper without affecting their action.” Why would an angler want even more depth from baits that already dive into the 15-25 foot range? Meyer explains, “with this trick, I can make a smaller-profile bait, like the 4.5-inch-long 6XD, dive into the range that is normally reached by only the 5.5-inch-long 8XD. When the bite is tough, that smaller-profile bait can trigger bites when larger cranks get ignored – it’s a common finesse fishing approach that is applied here to cranks.”

夏の暑い時期から秋にかけて、沖の地形変化に着くバスを狙うのに最適な方法の1つは、ディープクランクです。近年、ルアーをより深く潜らせるための各パーツの開発により、この釣りの人気や有効性が広がり、独自の目的のルアーやタックルも増えました。

「私にはクランクがどうも苦手でね」FLWのベテランプロ、コディー・メイヤーは言います。彼は今年、メジャーリーグフィッシング・バスプロツアーに他の多くのプロとともに初参戦しました。彼のルーツはアメリカ西海岸の超クリアでハイプレッシャーなフィールドにあり、そこでの豊富な経験は彼をフィネスアングラーに育てあげましたが、メイヤーはリップの大きいハードルアーが苦手だったのです。

「そこで私が考えたカスタムの1つは、クランクベイトを通常よりもさらに深く潜らせるためのもので、リップの裏側から削っていくことで、リップを薄く鋭くするというものです。」メイヤーは声を小さくして言います 「ホームセンターにある安い金ヤスリを買ってきて、ストライクキングの5XD、6XD、8XD、10XDのようなディープクランクのリップを削ります。慎重に、均等になるように少しずつ削っていく必要があります。 しかし、それが上手くできれば、アクションには影響を与えずによりディープまで到達させることができます。」

なぜ、もうすでに4.5〜7.5メートルまで潜るルアーをさらに深く潜らせる必要があるのでしょうか?メイヤーは次のように説明しています。「このチューンをすることで、通常は大きな8XDしか到達できないレンジに、ひとまわり小さな6XDを到達させることができます。バイトがタフなとき、大きなクランクでは無視されてしまうときに、小さなシルエットのクランクであればバイトしてくる可能性があります。」さすが、これがフィネスアングラーのクランクフィッシングというところですね。

バスプロが試合でやっている釣れるルアーのチューン4選【お手軽カスタム】
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スイッシャーのチューン

引用文(タップすると開きます)

Whether it’s a popper, a hollow body frog or a walking bait, topwaters are proven producers in shallow water and can also call fish from the depths to engage in a surface attack. “As a Florida guy, you know I love catching ’em on top,” quips Bobby Lane. A past champion on both the FLW Tour and the Bassmaster Elite Series, Lane also captured the big trophy at the 2017 Major League Fishing World Championship. Fishing this year on the MLF Bass Pro Tour, Lane understands the nuances of provoking strikes on the water’s surface. “Prop baits are one of the classes of topwater lures that often requires some attention,” states Lane. “What I will frequently do with a prop bait, which typically has two props and three sets of treble hooks, is remove that front prop, the one up by the nose of the bait. The rear prop still provides plenty of commotion and creates a nice bubble trail, and having the front end of the lure clean provides me with several distinct advantages. “First, removing the front prop creates a more streamlined bait with less wind resistance. I like to use 30-pound-test Spiderwire Ultracast when I’m fishing prop baits, which I can throw a country mile when the front prop is off. With clear water or pressured fish, more distance on the cast means more fish in the tank. “Once that lure is in the water,” continues Lane, “having the front prop removed means that it catches less grass and vegetation, particularly as the day continues and other anglers or pleasure boaters have torn up the grass beds.”

ポッパー、フロッグ、ペンシルベイトなどなど、トップウォータールアーはシャローで有効なルアーであり、またディープから水面まで魚を浮かせて食わせるルアーでもあります。

「ご存知の通り、フロリダ出身の俺はトップの釣りが一番好きなんだ。」とボビー・レーンは言います。 FLWとバスマスターエリートシリーズの両方でチャンピオンになったことがあるレーンは、2017年もメジャーリーグフィッシングワールドチャンピオンシップでも優勝を勝ち取りました。今年、MLFのバスプロツアーでも釣りをするレーンは、水面でバイトさせるための違いについての考えを教えてくれます。

「スイッシャーは注意すべき点が多いトップウォータールアーの1つです。 私はダブルスイッシャーをよく使いますが、これには通常2つのプロペラと3つのトレブルフックがありますが、フロントプロップ、つまりルアーの先端側のプロペラを取り外します。リアプロップ​はたくさんのノイズを出し、いい感じの泡を引き跡として残すのですが、ルアーの先端のプロペラを外すことで私にいくつかのメリットが生まれます。」

「まず、フロントプロップを取り外すと、空気抵抗が少ない、流線型のボディになります。私がダブルスイッシャーで釣りをするときは30ポンドのPEラインを使うのですが、フロントプロップを外すことでより遠くへ飛ばすことができます。クリアウォーターのフィールドやプレッシャーの高い魚相手には飛距離が伸びるほど、釣果に繋がります。」

レーンはこう続けます。「釣りをしていると他のアングラーやプレジャーボートが切り裂いて行ったウィードや植物が浮いて流されてくるようになりますが、そんなところで釣る時でもフロントプロップがないことで、浮遊するウィードなどを拾いにくくなるのです。」

バスプロが試合でやっている釣れるルアーのチューン4選【お手軽カスタム】
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ワームのチューン

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Soft-plastic baits represent the ultimate playground for bait hackers. Trim a little here, add a piece there, then a splash of contrasting color – it’s all possible with today’s extensive library of plastisol creations. “Flippin’ and pitchin’ soft baits – that’s definitely a strong suit of mine,” notes Tommy Biffle, a seasoned veteran and past champion in every major bass tournament circuit, who has transitioned from the Elites to the Major League Fishing Bass Pro Tour. “I love fishing plastics so much that many years ago, I partnered with Gene Larew to develop a line of signature soft baits. But even those baits, which work great right out of the package, can be modified for tough conditions to make them work better. “Take the Biffle Bug, which helped carry me to victory on the Elite Series – it’s an awesome pitching bait and is great on a HardHead jig when worked along the bottom. But when the bite gets really tough – like post-frontal conditions, clear water or heavily pressured fish, it’s easy to customize the Biffle Bug to increase its appeal. I designed the bait so that it’s easy to use scissors, or even just your fingers, to remove the front legs. This gives the bait a slender profile, which appeals to fish looking for a compact presentation.” Biffle continues, “the body of the Biffle Bug is unique in that it’s solid up near the jighead, which helps the hook stay in the bait better, but hollow on the other end, like a tube. That slot makes it easy to load up the bait with scent, or to add a rattle, which helps fish locate the bait in dirty water. By using their imagination, an angler can tweak the Biffle Bug to fit a wide variety of conditions.”

ワームをチューンすることは、カスタム好きな者としては格好の遊び場になります。ここをカットして、ここにパーツを加えて、ここに色を塗って、というように、市場にある多くのワームでそれはできます。

「フリッピング/ピッチングワーム、それは間違いなく私の強みです」と、バスマスターエリートからメジャーリーグフィッシングバスプロツアーに移行したベテランプロで過去に優勝経験もあるトミー・ビッフル氏は言います。 「私はワームの釣りが大好きです。何年も前に、ジェーン・ラルー社と提携して独自のワームを開発したほどです(ビッフルバグ)。しかし、そんな私の開発したパッケージから出してすぐに使えるワームでさえ、よりタフな状況ではカスタムすることがあります。」

「このビッフルバグを使って、エリートシリーズで勝つとができました。これは素晴らしいピッチング用ワームであり、ハードヘッドジグ(可動式フットボールジグヘッド)と組み合わせてボトムを攻めるのに適しています。しかし、前線が通過した後、クリアウォーター、ハイプレッシャーにさらされたバスなどを相手にバイトが遠のいた場合、ビッフルバグを簡単にカスタマイズしてその能力を高めるのです。私は、このワームの足やハサミを指でちぎりやすいように設計しました。それによってワームを細身のシルエットにし、ややボリュームの少ないワームのほうが向いている魚に対応しています。」

「ビッフルバグの本体のジグヘッド側の方に、中空になっている部分があります。ワームの針持ちを良くするためにはフック側を中空にした方がいいのですが、そっち側はくぼみを付けました。その中空部分にはフォーミュラ剤を詰め込んだり、ラトルを入れて濁りがある時でもバスがワームを見つけやすくなるようなカスタムも簡単にできるようになっています。釣り人の工夫次第でビッフルバグは色々なコンディションにアジャストできるようになっているのです。」

バスプロが試合でやっている釣れるルアーのチューン4選【お手軽カスタム】
Photo by game and fish mag.com

通常、バスプロの方がこういったチューンやカスタムを明かすことはほとんどありません。

プロは試合に勝つことが使命ですから、敵に塩を送るようなことはしたくないはずですもんね。

しかし多くの場合、彼らはトーナメンターであると同時に商品開発者でありメーカーの看板でもあります。またエンターテイナーとしての顔もあると思います。

そういう背景もあり、時々こうして大事なシークレットネタを公開してくれるんですよね。

私たちはこういう情報をそのまま真似してみてもいいですし、これをヒントに自分独自のチューンやカスタムを開発してもいいかと思います。

私も、特にワームの場合ですが、「このパーツを切ってみたらどんなアクションになるんだろう」と考えたりして試してみることがあります。半分に切ったり、半分に割ったり、途中まで切ってみたり…私の考えなので面白半分といいますか、最高に役立った実感はほとんどなかったりするのですが(笑)、そういう風にしたワームで釣ると少しだけ満足感が上がったりするもので、精神的によろしいものですよね(笑)

今はワームを釣り場に捨てないアングラーさんが非常に多いですから、きっと家には使用済みのワームがたまっている方も多いかと思います。

そんなワームをごにょごにょして、自分のアイデアで再び釣れるワームに変身させるというのも最高ですよね。

ワームやハードルアーのチューンやカスタムをされたことがない方は、ぜひチャレンジしてみてくださいね。楽しいと思いますよ。

それではまた。

毎度ありがとうございます!