アメリカのネコリグ
Photo by bassfan.com
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”Do You Know How To Neko?”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:bassfan.com”Do You Know How To Neko?”By David A. Brown , September 5, 2018(海外サイトです)
海外のバス釣り記事を主に取り扱っているこのブログの中にも、結構な頻度で登場していたと思われる「ネコリグ」に関する記事。
日本発祥のこのリグですが、アメリカでも広く知れ渡り、現在では最強の地位を築いているようです。
1980年代、アメリカのトーナメントを席巻していたロングビルミノーがまだ日本に馴染みのなかったころ、その正しい使い方をよく知らないまま多くのアングラーさん方に使いこまれ、ついには日本独自の進化をしてしまったという経緯があるほど、ルアーというものには使い方の「キモ」があるようなのですが、これと同じように、日本で生まれたネコリグがアメリカで独自の進化をしたとしても不思議はありませんし、むしろめちゃくちゃ興味がありますよね。
昔よりも情報が伝わりやすい現代ですから、大きく間違って伝わってしまうなんていうことはないのですが、使いかたの進化やバリエーションの広がり方については、長い年月を経てどうやら国や地域ごとに違いが出てきているようですね。
ご存知の通り、バスという魚は非常に好奇心が旺盛で、それでいて学習能力があるため、見慣れてしまったルアーへの反応は悪くなってしまうようですが、例えば同じ1本のワームでも、見たことのないカラー、リグ、少しのアレンジなど、ちょっとした変化を与えるだけでも再び激しい反応を見せることで知られています。
そんなわけですから、アメリカで独自の進化をしているネコリグを学ぶことは、そのまま日本でも通用するのではないでしょうか。
この記事は、アメリカのバスフィッシング専門メディア「BASS FAN」の記者、デビッド・A・ブラウン氏が、複数のアメリカのプロへ取材したものを共有してくれたものです。
ネコリグに対する評価から実用的な解説まで書かれていますので、ぜひ読んでいただいて、ネコリグの幅を広げてみてはいかがでしょうか。
最も人気のリグ、ネコリグ
Put Randall Tharp in front of shallow cover and he’ll usually try to make magic happen with power-fishing techniques. But that’s not always the best route to go and when scenarios call for a lighter, more manipulative presentation, the Elite pro from Florida picks up a Neko rig.
“I love to power-fish, but it does not work everywhere,” Tharp said. “We’re faced with so many different conditions from South Florida to Canada to the West Coast, there are times when you just need to leave those rods in the box. With the competition that I fish against in the Elite Series, you have to be proficient at a variety of techniques.
“The Neko rig is definitely my favorite finesse technique and over the last 4 or 5 years, it’s been kind of my crutch; my ace in the hole. No matter where I’m at in the country, I know I can pull that out and get some bites.”
Generally defined as a nail-weighted wacky rig, the Neko rig brings a similar wiggle and shimmy that has made the former so popular; only you won’t wait all day for it to reach bottom in deeper spots. Tharp says he favors the Neko over, say a dropshot, due to the former’s drawing power.
“I think it does something that no other technique does,” he says. “You’re basically fishing a wacky rig, but you can fish it at any depth you want to. It stays very vertical and it has a lot of resistance and I think that draws fish from a long way away. Unlike a dropshot or a shaky-head, when you pop that rod tip, that Neko rig has another fish-luring characteristic that I think separates it from the other techniques."
Totally sold on the Neko’s ability, Elite pro Mike Iaconelli puts it this way: “The Neko rig is one of the next big things in finesse fishing. Ten years ago, everyone had a wacky-rigged soft stick bait tied on. Now, it’s holding true with the Neko. You almost can’t walk past an Elite boat these days that does not have a Neko tied on.”
ランドル・サープがシャローカバーに立った時、彼は通常パワーフィッシングでマジックを起こそうとします。しかしこれは常に最善というわけではなく、状況によってはより軽く、よりフィネスなプレゼンテーションが求められますが、そんなとき、このフロリダのエリートプロはネコリグを使います。
「パワーフィッシングが好きといっても、どこでも通用するわけではありません」サープ氏は言います。 「私たちは、南フロリダからカナダ、そして西海岸まで、非常に多くの異なる条件に直面します。なので時にはそれらパワーフィッシングロッドは箱に入れておく必要があります。エリートシリーズのフィッシングトーナメントでは、さまざまな技術に精通していかなければなりません。」
「ネコリグは私のお気に入りのテクニックであり、過去4、5年の間ずっと頼ってきた、まさに最後の切り札なのです。私がどの地方に向かうかにかかわらず、バイトを得ることができ、バスを抜くことができると考えています。」
一般的にはこれはネイルシンカーワッキーリグに分類されます。ネコリグは、そのワッキーリグの人気の元となったのと同様の震えや揺れをもたらします。一日中、ディープのボトムで待つ釣りをする必要はありません。 サープは、ダウンショットリグと比べた場合にも、ネコリグが上回るものがあるため、お気に入りなのだと言います。
「他のリグではできないことが起こせると思います。 通常のワッキーリグを使って特定のレンジを釣ろうとしたとします。このとき、リグは垂直にぶら下がることになり、それを魚は嫌がり、魚を遠くへ追いやってしまうと思います。ドロップショットやシェイキーヘッドにはないものとして、ロッドティップをポップしたとき、ネコリグには他のリグとは違う魚への魅力があります。」
ランドル・サープ/ Photo by bassfan.com
ネコリグの使い手として有名になったエリートプロ、マイク・アイコネリは次のように言います。「ネコリグは、フィネスフィッシングの未来を担うものの1つです。 10年前、誰もがスティックベイトにワッキーリグを結んでいました。現在、それはネコリグに変わっています。近年のエリート戦でボートのそばを歩いてネコリグが結ばれていないのを見ることはありません。
ワッキーリグとの使い分け
Iaconelli will also keep the old wacky in close reach, but here’s his take on the differences: “The deeper and more vertical the situation, the more I opt for a Neko rig. The shallower and the more horizontal the environment, the more I lean toward a traditional wacky rig.”
The Neko delivers the right performance in a range of temperatures and clarities, while productive bottom scenarios include rock, gravel, sand and roots. So what is “the right performance?”
“An unweighted wacky rig has that shimmy or quiver on the fall; that is the true strength of wacky-rigging,” Iaconelli said. “But the true strength of a Neko rig isn’t so much the fall, but what it does on the bottom. The best way I can describe that is it pecks the bottom.
“I have a fish tank in the house and a coy pond in the backyard. Since I was a little kid, I’ve watched forage fish – alewives, shiners, darters, chubs, fathead minnows, shad, little yellow perch. They go down to the bottom and they peck and eat off the bottom. The Neko rig’s strength is the mimic of that pecking.”
And don’t overlook the crawfish ruse. A Neko-rigged worm does a good job of impersonating a cranky crustacean locked in the defensive position.
アイコネリはまた、かつてのワッキーリグもしっかり使っています。彼の使い分けはこうです。: 「ディープなど、よりバーチカルになるような状況では、だいたいはネコリグを選びます。よりシャローで、水平に近くなればなるほど、私はワッキーリグを使う傾向があります。」
ネコリグが最高のパフォーマンスをするのは水温、水の透明度、またボトムに岩石、砂利、砂が含まれると有効になります。では、「正しいパフォーマンスとはなんでしょうか?」
「ノーシンカーワッキーが持つ魅力は、フォール時の震えや揺れにあります。これがワッキーリグの真骨頂です。」とアイコネリ氏は言います。 「しかし、ネコリグの真骨頂はそれほどフォールにはなく、ボトムで何ができるか、ということになります。私が言える最大の方法は、ボトムをつつくことにあります。」
「私の家には水槽と裏庭にはちょっとした池があります。私がまだ子供だったころ、ベイトフィッシュを飼っていました。淡水ニシン、シャイナー、ハゼ類、ウグイ、ファットヘッドミノー、シャッド、小さなイエローパーチを見てきました。彼らボトムにいて、ボトムにあるエサを食べます。ネコリグの真骨頂は、そのエサをついばむ彼らの捕食の姿を模していることです。」
そして、ザリガニの戦略を見落とさないでください。 ネコリグは、安全地帯に逃げ込んだ甲殻類を模倣するときも良い仕事をします。
ネコリグのセッティング
Tharp helped VMC design a weedless Neko hook and he’ll match his bait size to the No. 1 or 2 size tucked under an O-ring. He keeps his bait choice simple with a Zoom Finesse Worm, a Magnum Finesse Worm and a Magnum Trick Worm on lakes like Seminole or Kentucky where bass find larger forage.
“What I like about all of those worms is they have a flat side,” Tharp said. “I always put the hook in that flat side and I think that creates more resistance. When you pull that Neko rig, you’re pulling against the flat side of the worm, which makes that bait stay in one place. I don’t want to pull the bait toward me; I want it to stay in one place and draw the fish to it."
Tharp likes positioning his hook behind the worm’s egg sack in what he calls the “bend point.” This, he says, provides maximum resistance when he twitches his rod.
Iaconelli’s a big fan of the Neko’s presentation diversity — something determined by where he positions the hook along the worm’s linear profile. Here’s his breakdown:
> 3/4 the way down the worm, toward the weight — Creates more tail action.
> Dead center — Creates more shimmy, but still maintains the pecking motion.
3/4 the way up the bait toward the tail — Moving the hook farther away from the nail, toward the skinny end, yields a very erratic, backward glide that’s great for sliding under docks. You get less tail movement, but still plenty of pecking motion.
サープ氏はVMCのウィードレスネコリグフックと#1と#2サイズのフックに合うワーム用の「Oリング」の設計に携わりました。彼は、バスがより大きなベイトを探しているセミノールレイクやケンタッキーレイクでは、シンプルにZoomの Finesse Worm、Magnum Finesse Worm、Magnum Trick Wormを選んでいます。
「これらのワームに共通してある好きなところは、フラットな面を持っているということです。」とタープ氏は言います。 「私はいつもその平らな面からフックを入れていて、それにより多くの抵抗が生まれると考えます。ネコリグを引っ張ると、ワームのフラット面が抵抗になって、そのワームが1つの場所に留まろうとします。私はワームを私の方に引き寄せたくないのです。できるだけ1つの場所にとどめて魚を引き寄せたいのです。」
サープ氏はワームの「ハチマキ」の後ろにフックのベンドポイントと呼ばれるものをセットするのが好きです。これは、彼が言うには、ロッドでトゥイッチした時に最も大きな抵抗を生むということです。
アイコネリはネコリグのプレゼンテーションの多様性を大いに気に入っています。これは、まっすぐなワームのどこにフックをセットするかによって決まるものです。彼の内訳は次のとおりです。
- ウェイトの方へ向かって全体の3/4くらいのところへ – より多くのテールアクションを作成します。
- デッドセンター(Dead center) – より多くのシミーを作り出しつつ、ついばみアクションも出せます。
- テールへ向かって3/4くらいのところへ – フックをネイルシンカーから遠ざけて細くなっていく方へセットすると、非常に不安定なバックスライドフォールが発生し、桟橋などの下へ滑り込ませるのに最適になります。テールアクションは少なくなりますが、それでもいいアクションをします。
アイコネリのネコリグのフックセッティング/Photo by bassfan.com
ネコリグの新しいオプション
To bolster your Neko Rig success, Iaconelli suggests trying out the new VMC Neko Skirt, essentially a nail weight with a skirt made of living rubber and silicone.
“Now you can add a little flair as that bait sits and pecks,” he said. “A lot of times, you want to peck and then you pause it; so that skirt material flares up a little bit. This give the bait a bigger profile.
“It’s the same thing as putting a feathered treble on your hard bait. When fishing’s tougher, this gives the bait a little more action on its own. It breathes a little bit, and in a situation where I’m trying to imitate a crawfish, this is great because as it pecks, it almost looks like a crawfish flaring up.”
Tharp closes the lesson with this tip: “I always use an O-ring, but I get them at an auto parts store. It’s the same ring, but I can get them in a lot of different sizes. Fitting on a finesse worm requires a much smaller O-ring than something like a Senko, so I can find the sizes I need for the different Neko-rig worms I use.”
ネコリグでのいい釣果を促進するために、アイコネリは新しいVMCネコスカートを試してみることをお勧めしています。基本的にはラバーとシリコンスカートの付いたネイルシンカーです。
「ボトムをついばむワームに、ちょっとしたフレアを加えることができます。 だいたいはついばみアクションをさせていますが、時々はポーズを入れます。そのとき、このスカートの素材が少しフレアします。これがルアーに大きな印象を与えます。」
「ハードルアーにフェザーフックを付けるのと同じ考えです。タフな釣りを強いられたとき、これひとつで追加のアクションを与えられます。これが生命感を吹き込み、私がザリガニを模倣しようとしている状況では、このついばみアクションとフレアスカートが甲殻類のように見えるため、非常に有効なのです。」
サープはこのヒントをもってレッスンを締めくくります:「私はいつもOリングを使っていますが、自動車用品店で買ってきます。同じリングでも、多くの異なるサイズが売っているのです。フィネス・ワームに合わせるには、ヤマセンコー用のものよりもはるかに小さなOリングが必要です。そこなら、私が使っているネコリグワームに必要なサイズを見つけることができます。」
いかがでしょうか。
私は個人的にネコリグがあまり得意でないもので、超初歩的な情報しか持ち合わせていないからか、フックをセットする位置でそれほど使い分けができるとは思っていませんでした。
VMCのラバー付きネイルシンカーはアメリカでは新製品ですが、日本では何年も前から発売されていましたので、お使いになられている方も多いでしょう。どうでしょう、やはり、有効なのでしょうか。
冒頭で私はアメリカで独自の進化をしたネコリグという風に書いてしまいましたが、知っている方にはそれほどのインパクトではなかったかもしれません。それでも、ネコリグのことに詳しくない私にはとても面白いものでした。同じように、知らなかったという方の役に立てば幸いです。
野尻湖のスモールだけでなくラージマウスも大好きですので、ラージ用に普通のワームでのネコリグも覚えたくなってきました。ぜひ、取り組んでいこうと思います。
ちなみに、カー用品店で売っているO-リングは、エンジン用パーツコーナーの「ガスケット」「パッキン」という名前で売られていると思いますので、探してみてはいかがでしょうか。釣具店の私が言うのもなんですが、釣具店で売っているものと性能は同じでもかなりお安いですよ(笑)
いいサイズがあるといいですね。
それでは、また。
毎度ありがとうございます!