冬バスの行動範囲

冬バス釣りバスの生態
Photo by In-fisherman.com

そこにバスはいるけど釣れないのか…?それともそこにバスがいないから釣れないのか…?冬のバス釣りはこのシンプルな疑問が本当に重くのしかかってきますよね。これはバスの行動を知ることで少し解決できるはずです。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Winter Bass Movements”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:In-fisherman.com”Winter Bass Movements”February 05, 2023

冬でもバス釣りをされるアングラーさんにとって、冬のバスの行動というのはとても重要なテーマですよね。

特に感じるのは川に住むバスについてです。

池や湖と違い、川というのは常に一定の流れがあるわけですし、規模として小さな、例えばちょっとした小川だとしても両側の岸の長さを計ってみればかなりの長さがあります。

川は思ったよりずっと広大なフィールドなんですよね。

私の経験でいいますと、そんな川のバスの年間を通した移動距離はかなりある感じがしていて、タイミングによってかなり魚影の濃さに違いがあると感じています。

ハッキリ言って、冬の川バスの居場所というのがよく分かりません。

バスがいないから釣れないのか、バスはいるのに釣れないのか…謎です。

それに比べると池や湖のバスというのは、少なからずその辺にいるだろうみたいなイメージで釣りができるんですよね。

とはいえ、冬の池や湖の釣れるわけではありませんけどもね…私には(泣

やはり、なかなか釣りにくくなる冬のバス。ワンチャンが非常に貴重なものですから、バスの行動というものは掴んでおきたいものですよね。

この記事は、アメリカのゲームフィッシング専門メディア「In-Fisherman」のコラム記事で、冬のバスについて調査された結果が共有されています。

アメリカの研究らしい具体的なことが書かれていますので、気になる方は読んでみてください。

 気になるところだけ読んでもOKです 

冬のバスの動き

引用文を読むにはこちらをタップ(英文)
Many telemetry studies have investigated largemouth bass movements, but until recently, none had examined the activities of winter bass in waters north of Florida and Mississippi. Dr. Rich Noble and Karle Woodward of North Carolina State University radio tagged 11 adult largemouths in E. B. Jordan Reservoir in the Piedmont region of North Carolina and followed them from late October into the following May. The bass were captured and tagged in a single 23-foot-deep bay, formed by a tributary creek. Ten bass remained there during the study, though seven made occasional forays outside the bay. Water temperatures during the study ranged from 69F in late October to 42F in late December, before warming to 71F by late April. At normal pool, the bay has sparse cover, consisting of sparse vegetation, small stickups, tree roots, and undercut banks. As water cooled in fall, largemouths reduced the size of their home ranges. One bass showed no detectable movement from early January through the end of March. It wintered in tree roots at the base of an undercut bank. Bass also shifted farther offshore during the coldest period that ended in mid-February. When water temperature climbed in February, the fish abruptly moved close to the bank. During winter, largemouths tended to move closer to the bank in the early morning, shifting offshore from about 11 a.m. to 3 p.m., then approached the shore again in the late afternoon, where they remained at night. Once water temperatures rose in spring, the bass stayed near shore day and night. When water levels rose 6 inches or more, bass entered areas with flooded shoreline bushes and trees. They moved into such cover both during the day and at night, though the shift was most pronounced in fall, late winter, and early spring. Some fish moved into flooded shoreline cover at water temperatures as low as 43F. Several of the largemouths established separate home ranges during winter, returning to the home ranges they’d used in fall when the water warmed, a behavior that previously had not been documented in adult largemouths, though noted for sub-adult bass. As other studies have shown, individual bass chose home ranges and faithfully return to them, though one bass was a wanderer and didn’t establish a home range at any point. Several fish moved to suspected spawning locations and remained there late in the tracking period. Interestingly, the trackers followed the signal of one bass to an angler’s livewell, where the sublegal fish (Jordan with a minimum-length limit of 16 inches) was residing. The angler released the bass.

ラージマウスバスの移動距離や追跡研究はこれまで多くされてきましたが、これまでフロリダやミシシッピ州以北での冬のバスの活動を調査したものはありませんでした。 ノースカロライナ州立大学のリッチ・ノブル博士とカール・ウッドワードは、ノースカロライナ州のピードモント地域にある E.B. ジョーダンリザーバー(琵琶湖の最北端くらいの北緯)で11匹の大人のラージマウスバスに無線タグを付け、10月下旬から翌年の5月まで追跡調査をしました。

バスは支流のひとつにある水深7mくらいのワンドで捕獲され、タグ付けされました。 調査中は10匹のバスがそこに留まり、そのうち7匹が時々ワンドの外に出たりしていました。 調査中の水温は、10月下旬には21℃弱あったものが12月下旬には5.5℃まで下がり、その後4月下旬までに21.6℃まで上がりました。 通常このワンドには、ほどよいウィード、小さな立ち木、スタンプ、足下がえぐれたバンクといったカバーがそこそこあります。

秋に水温が下がると、ラージマウスバスの行動範囲は狭くなりました。 1匹のバスについては、1月初旬から3月末になるまで、まったく検出できませんでした。 えぐれた岸の中にあるスタンプで越冬したのでしょう。 バスはまた、2月中旬の最も寒い時期には沖に移動していました。 そこから水温が上がりはじるとともに、急速にバンクに接近して行きました。

冬のラージマウスバスは早朝に岸に近づく傾向があり、午前11時頃から午後3時頃までは沖に移動し、夕方にまた岸に近づき、そこで夜を過ごしました。 春になって水温が上がると、バスは昼夜を問わず岸辺にとどまりました。

水位が15センチより上昇すると、バスはもともと岸だった場所のブッシュやウッドカバーに入りました。 彼らはそのカバーで昼も夜も過ごしていましたが、最も顕著だったのは秋、冬の終わり、春の初めでした。 一部のバスは、水温6℃という低い水温でも増水により水没したバンクに移動しました。

この行動は大人になる前のバスには見られますが、成魚のバスについてはこれまで記録されていませんでした。他の研究でも明らかにされているように、個々のバスは生息域を決め、そこにしっかりと戻ってくる行動をとりますが、あるバスは放浪しており、生息域を確立していませんでした。また、数匹のバスは産卵場所と思われる場所に移動し、追跡期間の後半までそこに留まっていました。

興味深いことに、追跡記録では1匹のバスについてアングラーのボートのライブウェルに入れられたようでした。そこは、釣ってもリリースしなければならないと決められているサイズのかなり小さなバスが多いエリアでした。

冬バス釣りバスの生態
Photo by In-fisherman.com

ノースカロライナ州の冬のラージマウスバスは、あまりワンドから出なかったんですね。

調査したのがリザーバーということでしたので、どちらかといえば川に近いフィールドなのですが、思ったほど遠くへ行くわけではなく、私が冒頭で感じていた「いるかいないかよく分からない状況」ではなく、やっぱりそんな遠くへ行く感じではないのでしょうかね?

もしかしたら川のバスも実はそのへんにちゃんといるのかもしれませんね…。

釣れないからと言ってバスがどこかに移動して越冬していると考えるのではなく、意外と近くにいると仮定して今後は挑戦してみたいなと思いました。

もうひとつ気になったのは、タグを付けられた大人のバスが小バスが多いエリアで冬に釣れたという点。

冬のビッグバスは小バスたちとは完全に越冬エリアが別だと考えていましたので、ちょっと意外でした。

ただ、私が考える点が一つありまして、それは「野生動物は人間が手を触れると人間の匂いが付くので群れに入れてもらえず、早死にする説」です。

これは私が誰かから教わったのか、何かの本とかで知ったのか、あるいは実はまるでデタラメな説なのかすらよくわからないのですが、人間の匂いが付くと群れの他の個体に警戒されて、群れに入れてもらえなくなり、群れで生活する動物は生きにくくなるという考えです。

バスは肉食ですが、群れで生活する習性がありますので、個体によっては狩りの能力が落ちてしまう可能性がありますよね。

それで仕方なく小バスのエリアにいた、とか…?

何の裏づけもないままこんなことを書いてはいけないのかもしれませんが、こういった調査からはいろんな可能性が見えてきてとても面白いですよね。

また、調査結果からは冬でも朝晩は岸に寄ること、そして冬の終わりや春の初めには増水した時にも岸に寄ることがはっきりとしているそうです。

このあたりは覚えておくといいのではないでしょうか。

ぜひ、あなたの釣りに活かしてくださいね!

それではまた。

毎度ありがとうございます!