スモールマウスバスとウィード:変わる野尻湖の釣り!?

スモールマウスバスとウィード:変わる野尻湖の釣り!?
2019年8月の野尻湖/ピノキオ桟橋より撮影

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Smallmouths From Weeds”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:fieldandstream.com ”Smallmouths From Weeds”By Mark Hicks February 11, 2002

2019年シーズンの野尻湖のバス釣りもいよいよ大詰めとなってまいりました。

振り返ってみると、今シーズンの野尻湖で話題になったことのひとつに、「ウィードの復活」というものがありました。

野尻湖はその昔、ひどいウィードレイクだったんですよね。

細かい品種名までは分かりませんが、ウィードだけでクロモ系、エビ藻系、フサ藻系、シャジク藻系(木崎湖のボトムに生えてるのと同じ細くて弱ーいウィード)、トロロ藻と5種類くらい、あとはキシミーグラスやニラみたいな細い水生植物もいくつか確認できています。

今(10月)は季節的に抜けたり切れたりして浮いているウィードもありますが、まだ根を張って青々としているウィードも多くあり、琵琶湖とは違って寒冷地に強い品種なのだろうかと考えてしまいますが、どうなのでしょう。

今これだけ多くのウィードが繁茂しているのであれば、冬になり一旦は枯れたとしても、また来年の春には新芽が出てくるのではないかと思います。

そうなるとアングラーとして気になるのが、「ウィードのせいで釣りが変わってしまうのではないか」ということではないでしょうか。

野尻湖のルアーフィッシング解禁から今までの四半世紀にわたり、 ウィードなどまったくなかったわけですから、これまで野尻湖で積み上げてきた釣りのノウハウがガラッと変わってしまうのはちょっとばかり恐ろしいことです。

長野県にはもうひとつ有名なスモールマウスバスレイクでありウィードレイクの木崎湖があるのですが、この野尻湖のウィードの生え方を見る限り、全く別物です。

野尻湖はどちらかというと福島県の桧原湖のような感じに近づいているようです。釣りもどちらかと言えば桧原湖寄りになるのかもしれません。

では、桧原湖のことも木崎湖のこともよくご存知でない野尻湖ファンの方々にとって、来年(2020年)は厄年になってしまうのでしょうか。

正直、野尻湖の釣りは変わってしまう可能性がありますが、変わるというよりも、オプションが増えると考えたほうが近いかもしれませんから、それであればポジティブですよね。

ウィードレイクのスモールの釣り方を知っておけばいいわけですからね。

この記事は、アメリカのアウトドア専門メディア「field and stream」の記事で、スモールマウスバスとウィードの関係を解説してくれています。

来たるべき「ウィードレイク野尻湖」の釣りに備え、スモールマウスとウィードの関係をぜひ知っておくことにしましょう。

岩場だけがスモールの居場所ではない

引用文(タップすると開きます)

Say the words “smallmouth bass" and you probably picture shorelines and lake bottoms comprised of rock and gravel. The smallmouth’s penchant for this type of habitat has been well documented, but don’t overlook the weeds.

Anytime smallmouths live in lakes with aquatic vegetation, such as reeds, coontail, milfoil, and pondweed (a leafy plant that many fishermen call “cabbage"), they relate to this growth. Yes, rocky areas do contain the crayfish that bass relish, but weeds also harbor these and other food sources for bass.

“You can find the entire food chain in a weedbed," says Bob Tomasko, a well-known guide from Burton, Ohio. “About the only weeds smallmouths don’t use are thick, shallow slop weeds that largemouths love."

Weeds hold different amounts of bass depending on the season. In the spring, smallmouths can be found near small patches of reeds or clumps of underwater weed growth in hard-bottom areas consisting of sand, marl, gravel, or combinations of these substances. As spring progresses into summer, most of the bass make their way to deep water, which puts weed edges near dropoffs at a premium.

During the summer, smallmouths sometimes go deeper than the vegetation grows. The bass prowl weedlines on feeding sprees, but these events are short-lived. The advantage swings to anglers in the fall. As the water cools, the bass move to weed edges from their deep summer haunts and often feed throughout the day. When Tomasko finds active bass, he coaxes thrilling topwater strikes by working poppers and floating minnows over the deep edges of submerged weedbeds. If the bass refuse to come up, he retrieves a wide-wobbling crankbait, a jig dressed with a curly-tailed grub, or a jig-and-spinner combination along the deep side’s weedlines."On outside weed edges," says Tomasko, “it’s not unusual to catch good numbers of largemouths right along with the smallmouths. If you fish holes inside thick weedbeds or shallower inside weedlines, you catch mainly largemouths."

Smallmouths frequently relate loosely to outside weed edges. On some days, you’ll catch more of them by making long casts to the weeds and fishing your lures all the way back to the boat. Don’t be surprised when strikes occur well away from the weeds.

「スモールマウス」という言葉を聞くと、おそらく岩や砂利で構成されるショアラインや湖のボトムを連想するかと思います。この手の生息地にいるスモールマウスの生態などはよく書かれていますが、ウィードのことも見落とさないでください。

スモールマウスは、アシ、マツモ、クロモ、エビモなどの水生植物が生える湖に住んでいるような場合、この植物の成長にも関係しています。確かに、岩の多いエリアにはバスが好むザリガニがいますが、ウィードにはザリガニを含むバスが好みそうなその他のベイトもいます。

「ウィードの中では食物連鎖の全てを見ることができます」と、オハイオ州バートンの有名なフィッシングガイドであるボブ・トマスコは言います。 「スモールマウスが寄りつかない唯一のウィードは、ラージマウスバスが好む、シャローの濃いヒシモ系やリリーパッド系のウィードです。」

ウィードは季節によって付くバスの量が変わります。春には、砂、泥灰、砂利、またはその組み合わせで構成されるハードボトムエリアで、アシの小さなパッチまたは水中の伸びかけのウィードパッチの近くにスモールマウスが見られます。春から夏へと進むと、バスの多くはディープへと移動します。

夏の間のスモールマウスは、ウィードが生えるところよりも深い場所にいます。バスはフィーディングの時にウィードエリアをうろつきますが、その時間は短いです。秋になると、アングラーはウィードの恩恵を受けやすくなります。水温が下がってくると、バスは夏のディープエリアからウィードエッジまで移動し、多くの場合、一日中フィーディングをしています。トマスコはアクティブなバスを見つけると、水中のウィードベッドのディープ側のエッジにポッパーやフローティングミノーを使ってスリリングなトップウォータースのバイトを引き出します。バスがバイトしなければ、彼はワイドウォブリングのクランクベイト、カーリーテールグラブを付けたラバージグ、またはジグスピナーの組み合わせをディープのウィードエッジに沿ってリトリーブします。 「スモールマウスとともにラージマウスも釣れるのは珍しいことではありません。濃いウィードベッドの内側やシャローのウィードポケットを釣ると、主にラージマウスが釣れます。」

スモールマウスは大抵、ウィードのアウトサイドエッジにアバウトに付いています。だいたいの日では、ウィードに向かってロングキャストし、ボートに向かってルアーをリトリーブすることで釣れるはずです。バイトがウィードからかなり離れたところで発生しても驚かないでください。

ウィードエリアのスモールマウスに適したルアー

引用文(タップすると開きます)

Topwater lures work nicely for this long-distance approach, including poppers and 3/4-ounce, cigar-shaped, dog-walking stickbaits. Ripping a 1/2- to 3/4-ounce tandem-bladed chartreuse spinnerbait just beneath the surface provokes arm-wrenching strikes. These fish may have small mouths, but they like big meals, so a large No. 6 gold or chartreuse willowleaf trailing blade will likely grab their attention.

When smallmouths hang deep on weed edges, George Polosky, an accomplished smallmouth angler from Alliance, Ohio, finds them with a 5/8-ounce vibrating blade. This all-metal lure features a flat, minnow-shaped blade that has a lead belly molded along its front edge. It sinks fast and wobbles violently when ripped up with the rod tip.

Despite a vibrating blade’s two exposed treble hooks, it’s one of Polosky’s most productive lures. He eases his boat along, right over the weed edge (typically 12 to 15 feet) and casts the vibrating blade out to deeper, open water slightly ahead of the boat.

“I hop it back overr the bottom," says Polosky, “until I hit the first little bit of weeds that grows only a foot or so off the bottom. Then I jerk the bait through the weeds and let it drop. They nail it on the fall every time."

When Polosky catches one bass, he tosses out a marker buoy, because he usually finds bass in small bunches. The fish are always stationed along or in some type of irregularity in the weed edge, such as a sharp corner, a point, or a pocket. Once he finds a group of bass, Polosky may switch to a hair jig dressed with a small pork frog and work the spot from different angles.

“As the water temperature drops," says Polosky, “the bass just keep getting bigger. Early in the fall I may catch 40 smallmouths from a weed edge in a day that run 1 to 3 pounds. When the water temperature drops below 50 degrees, I may catch only 10 fish from the same area, but they’ll all be over 3 pounds."

ポッパーや3/4オンスの葉巻形のドッグウォークが得意なペンシルベイトなどのトップウォータールアーは、 この長距離アプローチに最適です。水面のすぐ下を1/2〜3/4オンスのタンデムブレードのチャートのスピナーベイトをジャークすれば、腕にガツンとくるバイトがあります。スモールマウスは口の大きさこそ小さいかもしれませんが、大きな食事が好きなので、大きな6番のゴールドやチャートのウィローリーフブレードがバスの注意を引くでしょう。

オハイオ州アライアンスのベテランスモールマウスアングラーのジョージ・ポロスキーは、スモールマウスがディープ側のウィードエッジにいるとき、5/8オンスのメタルバイブレーションで釣りをします。このフルメタルのルアーは、平らなミノー型のブレードの前方に鉛のウェイトが腹部に付いているものです。ロッドティップでジャークすると、激しくウォブリングし、素早く沈みます。

ウィードエリアにおいてメタルバイブには2つのむき出しのトレブルフックがあるにもかかわらず、ポロスキーにとっては最も釣れるルアーの1つです。彼は、ウィードエッジ(通常は水深3.6〜4.5メートル)の真上でボートを止め、メタルバイブをボートの少し前方のディープ側のオープンウォーターエリアにキャストします。

「私はそれをボトムを切って跳ねさせるように使います。まずは最初にほんの少し新芽のウィードに当てて、あとはボトムを切って使います。それからウィードエリアの中に入ってくるまでルアーをジャークし、フォールさせます。彼らはそのフォールに釘付けになります。」

ポロスキーはバスを1匹釣ると、マーカーブイを投げ入れます。これは通常、狭い範囲にバスがかたまっているからです。魚は常に、ウィードエッジ沿いにあるウィードの角地、ウィードの岬、ウィードポケットなどの何らかの不規則な変化のあるところにいます。バスのグループを見つけたら、ポロスキーは小さなポークフロッグをつけたヘアジグに切り替えて、さまざまな角度からそのスポットを通していきます。

「水温が下がってくると、バスは荒食いをはじめます。秋の初めには、450グラムから1.5キロまでのスモールマウスを40本も釣ることがあります。水温が10℃を下回ると、同じエリアからは10匹しか釣れないかもしれませんが、釣れるバスはすべて1.5キロフィッシュになります。」

スモールマウスバスとウィード:変わる野尻湖の釣り!?
スモールマウスはウィードエッジにアバウトに付くため、スピナーベイトやトップウォーターをウィードの方へ投げ、リトリーブする/Imaged by field and stream.com

スモールマウスのウィードに対する関わり方は、たしかにかなりアバウトのような気がします。

ラージマウスはウィードのそれこそ中に入ってじっとしているイメージですが、スモールはウィードトップに浮くか、ウィードを横目に見ながら砂地のボトムにサスペンドしているようなイメージです。

私が桧原湖で釣りをする場合も、ウィードの近くを意識するようにしています。

木﨑湖の場合はウィードが薄く広範囲に広がり過ぎていて、はっきりとしたウィードエッジができにくいためか、ぼやっとしていて掴みづらい感じです。

この記事に書かれていたポロスキーさんのフィールドではウィードエッジは3.6~4.5メートルと書かれていましたが、私が考える野尻湖のウィードエッジも、恐らく4.5メートル、または6メートルあたりにできるのではないかと考えていますが、果たしてどうなのでしょうか。

来年が楽しみです。

それから、野尻湖には、時々ナウマンゾウの発掘イベントがあります。

発掘作業をするエリアは毎回変わりませんので、そのエリアは発掘によりウィードの種子も取り除かれていて、ウィードは生えないのではないかと思います。

次の映像がそれを示しています。

このツイートの映像はシースピリット一番館さんから吉野屋さんまでのあたりを空撮されていますが、映像の冒頭部分にはっきりとしたウィードエッジが岸と並行ではなく岸に向かって伸びているのがお分かりかと思います。

ここがナウマンゾウの発掘調査をしているエリアですので、ウィードが生えなくても不思議ではありません。

水深で言うと深い側で3.5メートルくらいかと思いますが、こういった不自然なウィードエッジを見つけた場合には、季節にもよりますが、より有利になるかと思います。

こんな不規則な変化を見つけたら、この記事に書かれていたようなトップウォーターやスピナーベイト、またはフローティングジャークベイトのウキウキパターンなどを試してみたいですね。

来シーズン(2020年)が実質的な野尻湖ウィード元年になるかと思います。もともとスモールマウスはトップウォーターへの反応がいい魚ですから、もしかしたらウィードエッジでトップでウハウハ、なんていう甘い妄想をしておきたいと思います(笑)

まあ私の予想なんていうものはとてもアテになりませんので、みなさまは皆さまなりに作戦を立てておかれてはよろしいのではないかと思います。

誰も経験したことのないウィードレイク野尻湖のバス釣り、今から楽しみです!

それではまた。

毎度ありがとうございます!