プロが教えるバスルアーの色選び ~水質とフィッシングプレッシャーで好みは変化する~

プロが教えるバスルアーの色選び ~水質とフィッシングプレッシャーで好みは変化する~

バスプロでありアウトドア雑誌編集者のストローマン氏が、バスのルアー色の選び方について詳しく解説します。水の透明度やプレッシャーによってバスの好む色は変化するそうです。プロの経験に基づく、色選びのポイントが分かります。

こんにちは!店長の小山です!

皆さんは、バスを釣るときのルアーの色について、どうお考えでしょうか?

このブログでもルアーのカラーについての色々な記事をご紹介してきましたが、ひとまずのところの結論としては、バスプロや科学者の方々の意見では、カラーの優先度は低いということになっています。

たしかに、犬とフリスビーで遊ぶとき、フリスビーの色で犬の機嫌が変わるなんてことはありませんし、猫じゃらしの色が白か青かで猫の反応が変わることもありません。

犬が気持ちよく遊ぶには、フリスビーの飛ぶ距離やピードを調節する方が重要ですし、猫じゃらしに猫を反応させるには、緩急をつけたり、消える動きをすることで劇的に追いが良くなりますよね。

バス釣りでも同じで、カラーよりもルアーのアクションやスピード、緩急やポーズを入れるテクニックの方が優先度が高いということです。

しかし、ここで間違えてはいけないのは、ルアーの色は優先度が低いというだけであって、重要ではないという意味ではないということ。

バスにも色を見分ける能力がありますから、どんな色を使っても釣れ方は同じ。とはいかないはずです。

この記事は、カナダのハンティングとフィッシングのアウトドア専門ウェブサイト「OUTDOOR CANADA」のコラム記事で、アウトドアライターでバスプロのゴード・パイザー氏が、プレッシャーのかかったフィールドでのルアーカラーについて解説してくれています。

特にハイプレッシャーで知られる日本のフィールドでは、カラーの重要性について書かれたこの記事は読んでおいてもいいかもしれません。

どんなことが書かれているか、ぜひ読んでみてください。

 気になるところだけ読んでもOKです 

プレッシャーのかかるバスに対するカラーの重要性

Truth be told, the Strawman, who is also an In-Fisherman magazine field editor, has been driving me crazy of late with images of the huge bass he’s been catching. And when he details the lures and patterns he is using, it’s clear that colour is uppermost in his mind—even if it entails only two strands of a different-coloured silicone skirt material on his jig. And Straw says bass colour preferences change from lake to lake, so you better change too.

“As you’re fully aware, water clarity and fishing pressure have a lot to do with colour preferences among bass,” Straw says. “As zebra mussels cleared the water in the Great Lakes and pressure on bass mounted, we watched jerkbait colour preferences among smallmouth shift from bright colours like “clown” (that we used to win the 1998 Sturgeon Bay Open) to absolutely natural patterns with olive backs and pearl bellies.

“Whenever possible, my finesse skirts are based on colour preferences bass have shown in other baits over the years in each specific environment. For instance, in certain segments of the Mississippi River, bass have shown a decided preference for green-pumpkin Yamamoto grubs with green and purple micro flake. Jann’s Netcraft offers silicone skirt material in that same colour. I mix five strands of that with five strands of green pumpkin and maybe a few strands of watermelon and a couple of purple, mixing living rubber with silicone about 50-50. That skirt has been deadly for those river fish.”

Amazingly, in the extremely clear, highly pressured lakes that Straw fishes, he tells me that it’s virtually impossible for an angler to entice smallmouth bass to bite a lure with metal flake in it. So his finesse jig skirts are typically green pumpkin. “A strand or two of black or purple won’t spoil things,“ he says, “but if the weather is windy, cloudy and the water gets stirred up, those same skirts with copper, blue, or green micro flake tend to outperform the entirely muted colours.

“Maybe matching preferences for colours in other baits or “matching the hatch” with skirts just gives us more confidence in our finesse jigs. But we’ve been forced to experiment with colours as pike, snags, or low supplies of certain skirt colours narrow our options. And we each start out with a different colour than the other to narrow things down. It’s generally true that our favourite colours for a specific waterway produce best over time. Matching our success rate against everyone else fishing those waterways generally seems to anoint our skirted finesse jigs and our selected colours, too.”

Straw does note that there are times when he sees several colours being equally effective. Conversely, there are days when one of the anglers in the boat catches all the bass and the only way for the other folks to get into the game is to exactly mimic that person’s skirt colour. “Seems crazy,” he says, “especially when all the other factors—jig weight, trailer colour (we always use 5-inch, single-tail grubs) and the number of strands in the skirt—are the same. But that’s been our experience at times. We proved it to ourselves again the other day. I was catching all the bass on one colour and Mary had a similar colour but caught nothing. I gave her my jig and took hers. She caught all the bass from that point on. Not scientific, but good enough for me!”

Good enough for me, too!

実は最近、雑誌「In-Fisherman」の現地編集者でもあるストローマン氏が釣り上げた巨大なバスの画像を見せてもらい、私はそれにとても夢中になっております。そして彼のルアーやパターンの詳細を説明を見る限り、ラバージグのシリコンスカートに別の色のスカートを2本だけ混ぜるというところなど、明らかにカラーを最も重視していることが分かります。ストロー氏によれば、バスの好む色は湖によって変わるそうですから、私たちも変化に合わせる必要があるようです。

「ご存じのとおり、水の透明度とフィッシングプレッシャーは、バスの色の好みに大きく影響しています」とストロー氏は言います。「ゼブラマッスル貝によって五大湖の水がきれいになり、バス釣りの人気が高まったことで、ジャークベイトの人気色が、かつて1998年のスターゲンベイオープンで優勝したような"ピエロ"のような鮮やかな色から、オリーブ色の背中とパールベリーといったナチュラルカラーに移り変わったのを目の当たりにしました。

私のフィネスラバージグのスカートの色は、可能な限り過去にその特定の環境で各種ルアーに対するバスの色の好みをもとに決めています。例えば、ミシシッピ川のあるストレッチでは、バスはゲーリーヤマモトグラブのグリーンパンプキンにグリーンとパープルのマイクロフレークが入ったものを好んでいました。ジャンズ・ネットクラフト(タックルショップ)ではシリコンスカートもそのカラーを販売しています。私はそのグリーンパンプキン色のシリコンスカートに、グリーンパンプキン、ウォーターメロン、パープルを適量混ぜて、ラバーとシリコンを約半々で使っています。そのスカートはあの川のバスには絶大な威力があります。」

信じられないことに、ストロー氏がターゲットにしている極めて透明度が高く、フィッシングプレッシャーが強い湖では、ラメのフレークが入ったルアーではスモールマウスバスをまったく釣ることができないそうです。そのため、彼のフィネスジグのスカートはグリーンパンプキンになります。「1、2本の黒やパープルを混ぜても問題ありませんが、風が強く曇り空で水が濁れば、銅、青、緑のマイクロフレークを少し加えた方がバスの反応が上がるようです」。全体的に落ち着いた色合いです。

「他のルアーでお気に入りの色と同じものを使ったり、スカートの色をマッチザベイトさせることがラバージグへの自信につながるのかもしれません。でも、根掛かりやパイクに食いちぎられたり、欲しいスカートの色が欠品だったりして、選択肢が狭まることで、色の組み合わせを試すことを余儀なくされてきました。ですので、これまでと違う色から始めて絞り込んでいきます。結局、時間とともにそのフィールドで最も実績のある色が最適ということになるようです。そのフィールドを得意とする他のアングラーと釣果を比べても、私たちのフィネスジグのスカート色が最適であることが裏付けられました。」

ストロー氏によると、複数の色が同等に効果的な日もあるそうです。一方で、ボートに乗り合わせた誰かが続けてバスを釣り上げ、そのスカートの色を真似しないと自分は釣れない日もあるそうです。

「本当に不思議ですよね。ジグの重さ、トレーラーの色(私たちは必ず5インチのシングルテールグラブを使います)、スカートの本数は全く同じなのに。でも、そういう経験は度々あります。先日も、私が特定の色で次々バスを釣っているのに、メアリーはよく似た色では釣れませんでした。お互いのジグを交換したところ、メアリーの方が連続で釣れるようになったんです。科学的ではありませんが、私には十分納得できる出来事でした。」

プロが教えるバスルアーの色選び ~水質とフィッシングプレッシャーで好みは変化する~
Photo by outdoor canada.ca

ストロー氏によると、プレッシャーの高いフィールドでは、ワームのキラキラのラメがあると食わないそうです。

私もなんとなくそんな気がします。

メガバスUSAのエドウィン・エバーズも、ジャークベイトの記事で「水の透明度が高いほどルアーの透明度も上げる」と言っていました。プラス、空の明るさが明るい時ほど透明にするとも言っています。

この記事では、フィールドの違いと、水の色など環境によってバスの好みが変わるので、私たちも変化に合わせてルアーのカラーを変えたほうがいいと書かれていました。

そうなると、フィールドに到着した時点で、ある程度つかうルアーのカラーが決まってきますので、優先度が低いなんて言えない気もしますけどね。

もうひとつ、野尻湖でよく釣れると言われるカラーに「ピンク」があります。

これは持論ですが、野尻湖の水の色が緑なため、その反対色(補完色?)であるピンクが効くのではないかと考えています。

プロが教えるバスルアーの色選び ~水質とフィッシングプレッシャーで好みは変化する~
画像:日本カラリスト協会

特にバスは、緑と赤の識別が得意なようで、水の緑色に対する反対色のピンクは意識的に見えていると思われます。

また、色覚をつかさどるコーン細胞は赤と緑の2系統のようですが、コントラストをつかさどるロッド細胞はかなり敏感なようで、色の濃さを見分けるのは得意なようです。

ですので、強烈に明るいチャートやまっ黒というカラーは、色は分からないものの、存在としてかなり見えているのでディープのボトムでの反応がいいのだと思っています。

スモールでなくとも、マッディウォーターのラージマウスも、ブラックに反応がいいのはそのためだと思います。

カラーが重要だとすると、バス釣りはますます複雑になってしまうのですが、クリアウォーターのスモールに対していくらマッチザベイトのワカサギカラーにしても釣れないのに、まっ黒やドチャートにしたら反応が良くなるということは起きますから、ルアーやワームのカラーはある程度は持っていたいものですね。

それに、知らない初めてのフィールドへ行ったり、たとえばそのフィールドでオカッパリで釣りができるのが1ヶ所しかないような場合、バスがいるポイントやルアーアクションよりもルアーの色の優先度の方が高くなるということもあります。

ルアーを買うときは、透明、不透明、ショッキングカラーの3通りくらいできれば欲しいところですね。

色んなフィールドで各メーカーのルアーの別注カラーがあったり、人気ガイドさんの考案したそのフィールドで釣れるカラーがあったり、人気カラーが地域によって全然違うというのも納得ですよね。

みなさんはルアーのカラーについて、何か法則などはありますか?

それではまた。

毎度ありがとうございます!