がまかつワーム324ハンガーフックの話【バス釣り用フック】
こんにちは!店長の小山です!
本日は小ネタになりますが、がまかつより発売中のワームフック「がまかつワーム324ハンガースタイル」のご紹介をさせていただきます。
「釣れるフック」の話ですのでお見逃しなく!
※いつも通り、あくまでも私の個人的な考えでまとまっておりますので、詳しい方からの間違いのご指摘などはぜひいただけると助かります。よろしくお願いいたします。
がまかつ「ワーム324ハンガースタイル」フックの特徴
このワーム324ハンガースタイルというフック、ちょっとマイナーな存在だと思いますのでご存知の方はもしかしたら少ないかもしれません。
もう10年以上前でしょうか、ダウンショットリグ用として発売されたフックなのですが、ダウンショットリグの中でもさらに「チョン掛けセッティング」に特化したフックなんです。
※それだけじゃない使い方もご紹介しておりますので、ぜひ最後までご覧くださいね
詳しくはメーカーHPをどうぞ
「詳しくは」と言っても、がまかつのHPは全然詳しくないので私がご紹介するのですけどもね(笑)
抜群の初期掛かりを実現する「ヒネリ」
このフック、最大の特徴はなんと言っても「ひねり」が加わっている点です。
ヒネリとは何か、画像をご覧いただけば一目瞭然です
通常のワームフックとは違い、シャンク(軸)からベント(フトコロ)を経て、フックポイント(針先)にかけてひねられており、フックポイントが軸やラインアイの直線上にありません。
このことで何が有利になるかと言えば、初期掛かりがかなり良くなるというところです。
バスはワームを口にしたときには、食いものだと思えばそのまま反転し、違和感があるとその場で吐き出すことが多いですよね。
このとき、通常のフックではフックポイントがバスの口の中に引っ掛からずに飛び出してしまうことがあり、アングラー側はバイトにすら気づかないことがあります。
バスが反転した場合でも、閉じた口からポロッとワームが飛び出してしまうことがあります。
これがヒネリの入ったフックですと、そのようなときでも高確率でフックポイントが口の中のどこかに勝手に掛かるようになり、アングラーはバイトを察知し、フッキングでより深くフックを貫通させることができるようになると。これが狙いなんですね。
ヒネリフックの弱点である強度を解消
ヒネリフックの弱点といいますか、その前にまずはフックそのものの弱点といいますか、懸念されることがあります。
それは、魚を掛けた時にフックが広がって(伸ばされて)しまうこと。
フックの形を見た時によく目にするのが、ラウンドベンドとスプロートベンドの違いですよね。
ラウンドベンドは全体を通してまあるくカーブし、スプロートベンドはフックポイントの手前(A)のあたりでクイッと曲がります。
よくラウンドベンドは掛かりが良く、スプロートベンドは掛けた魚をバラしにくいという理由や説明を目にするのですが、私には正直、よく分かりません…。
私の意見では、理論的には、ラウンドベンドの形状が一番フックを広げやすい(曲がりやすい)構造になっていると思います。
これを、針の太さや全体の重量を変えずに解消するために開発されたのが、スプロートベンドではないかと思います。ただし、この形状は非常に曲がりにくくなりますが、上の図のAのあたりで折れやすくなるかと思いますけどもね。
ですので個人的には、スプロートベンドはフックが伸ばされにくいからバラシにくいんだよ、と説明をされた方が、なんとなくしっくりきます。
まあバラしにくさの話はここでは置いておきますね。
ということで、ここからヒネリフックの話になるのですが、このワーム324のようなヒネリの入ったフックというのは、言い換えれば「パッケージから出した時点ですでに曲げられかけている状態」なわけですから、より広がり強度には気を付けなければなりません。
改めてワーム324ハンガースタイルフックを見てみますと
スプロートベンドのようにフックポイントの近くに1ヶ所と、ベント(フトコロ)の真ん中あたりに1ヶ所、合計2ヶ所にクイッとした曲がり角があるのが分かります。
ワーム324は高品質なワイヤーを使うことに加えて、この2カ所の曲がり角とフック全体のカーブ設計で、フックの対広がり強度を上げているのが分かります。
これにより、安心して使うことができるんです。
結構細くて大きい針ですが、バスに伸ばされてバラしたことは今のところありません。
がまかつワーム324ハンガーの使い方
使い方と言いましてもメーカー発表にある通り、チョン掛けスタイルのダウンショットリグ用に開発されたフックですので、その通り使えばいいのですが、一応そのあたりにも触れておきます。
向いているワームと使い方
がまかつワーム324ハンガースタイルの「ハンガー」というのは「掛ける」という意味です。
ワーム、特にミミズやゴカイやイソメみたいなエサを針に刺す時のことを考えていただくと、エサのつけかたには通し刺し、縫い刺しのような「刺し系」と、チョン掛け、房掛けのような「掛け系」のやり方があります。
ハンガーはこのエサ(ワーム)を掛けて使う用という意味で、ハンガーとネーミングされているのでしょう。
バス用のワームですと、ストレートワームやベイトフィッシュ系ワームの鼻先チョン掛けやワッキー掛けで使うのに一番相性がいいでしょう。
先ほど見ていただいたベントの真ん中あたりのクイッとした曲がり角、あそこでワームがうまくホールドされるのも、特徴のひとつです。
キャストのたびにいちいちワームのズレを直さないで済むので良いですよ。
このフックでやってはいけないこと
どんなものにも悪い面があります。
良いことばかり言うのはズルいと思いますので、ワーム324ハンガーの悪いところもちゃんとお伝えいたします。ぜひ知っていてください。
ボトムで使う系リグで使えない
私が好きで使っているこのフック、最大のデメリットは「ボトムで使うと根掛かりしまくる」という点です。
キャロライナリグやノーシンカーでボトムに沈めておくと、かなりの確率で根掛かりしてしまうんです。ズル引きなんかしたら一発です。
まあ、当然ですよね。なんせヒネリが入っているのですから、自分から根掛かりに行っているようなものです。
やはり、常時ボトムから離しておけるダウンショットリグと相性が良いのがよく分かりますよね。
ダウンショットリグでもヘビーカバー周りにはあまり向きませんのでご注意くださいね。
通し刺し系リグで使えない
ハンガースタイル(掛け系)のフックというとおり、刺し系のワームセットには向きません。
ヒネリが入っているため、ワームをまっすぐ通すセッティングがかなり難しく、ちゃんと刺したつもりでも引っ張るとワームがクルクル回ってしまい、釣りにならなくなってしまいます。
面倒でも、チョン掛けやワッキー掛けのダウンショットで使うときだけ、このフックを使うようにしてくださいね。
それでしか使えないのかよ!と思われるかもしれませんが、ダウンショットワッキーに用途を限定したとしてもですね、釣れますよ。ええ、釣れるリグです。
もうひとつの使い道は虫パターン
私がおすすめする理由の最後は、虫パターンで使えるということです。
このフックの特徴であるヒネリが有効になるのは、バスがルアーに違和感を覚えて吐き出した時やルアーを咥えて反転した時に勝手に掛かるという点でした。
これはそのまま、虫パターンでバイトしたバスの行動と同じになります。
これはスモールマウスバスの話になってしまいますが、彼らは水面の虫ルアーを観察し、パクッと咥えるとすぐに反転するか、反転しながら吐き出すか、なんならその場で上にやさしく吐き出します。
これが小さすぎるフックだと上手く掛からず、大きすぎるフックだと口に中に入らず、オフセットフックだとすっぽ抜けることがあります。
このワーム324ハンガーは、細身のワイヤーなのでフックの重さで虫ルアーがひっくり返ることなく、すっぽ抜けも少なく、細いラインでも高い貫通力があると感じています。
私は虫パターンでは#4という大きめサイズを使っています。虫ルアーがまあまあ太いのが多いので、これくらいの大きさがいいのかなと思っています。
ちなみに、虫ルアーはリトリーブで使うルアーではないので、バイトが浅い時などにフックポイントをなるべくルアーの後ろへ持って行きたい場合は、先端にチョン掛けではなく、通し刺しで使っても大丈夫です。
ちなみに、ヒネリは片側のどちらかにしかないわけですから、バスがヒネリと逆の方へ反転したらフッキング率が悪くなるのではないかと思われるかもしれません。
これも、個人的な実感レベルでは、今のところ悪くなる感じはしません。
向きに関わらず、フックポイントが中心にないということだけで良いのでしょうかね。どういう理由かはよくわからないのです。
こんな感じですが、ぜひ虫パターンでも使ってみてくださいね。
ということで、ちょっとマイナーですが専門的な使い方をすることで最大限の釣果を発揮するこのワーム324ハンガースタイルというフック、気になっていただけましたでしょうか。
あまり市場に出回っていないかもしれないのと、まあ実は当店にもあまり在庫がないのですが(笑)、どこかの店頭で見かけたら実物を手にとって見てみてください。
※ワーム324ハンガースタイルには通常版のほかにRED(赤針バージョン)、SF(スーパーフィネス)、HD(ヘビーデューティー)というバージョンがございます。ヒネリの入っているのは通常版とREDバージョンのみとなりますのでお間違いのないようご注意くださいませ。
きっと今回ご紹介させていただいた内容が「なるほどね」という感じに思い出せるかと思います。
虫パターンなんて、フッキングの時のすっぽ抜けがなくなるだけでどれだけ釣果が伸ばせるか…悔しい思いを多くした方ほど、フックの掛かりがどれほど重要か、よくご存知のはずです。
試す価値はあるかと思いますよ…!
がまかつワーム324ハンガースタイル 324円
それではまた。
毎度ありがとうございます!