【最悪です】ベイトリールのバックラッシュがラインに与える影響
こんにちは!店長の小山です!
本日は小ネタになりますが、ベイトリールでのバックラッシュによるラインへの影響について考えてみたいと思います。
結論からいいますと、バックラッシュはラインの強度低下を招きやすく、処理の仕方によってはすぐにラインブレイクしやすいという最悪の状態で釣りを再スタートすることになります。
ということで、まずはバックラッシュがなぜラインブレイクに繋がるかを理解していきましょう。
参考資料:DO BACKLASHES CAUSE BREAKOFFS WITH FLUOROCARBON?|the fishing wire.com
バックラッシュによるラインへのダメージ
あなたは、ベイトリールのバックラッシュを直した次のキャストでいきなりラインが切れてルアーが飛んで行ってしまったことはありませんでしょうか。
正直なところ、誰にも1度くらいはあるのではないかと思います。
原因はズバリ、バックラッシュを直す時にラインが折れてしまったことにあります。
バックラッシュすること自体はたいした問題ではありません。
強風のコンディションでのキャスト、桟橋の下へスキッピングでのキャストをすれば、プロでもバックラッシュしてしまうことはありますからね。
問題はそのバックラッシュしたラインの直し方にあるんです。
ベイトリールのキャストでバックラッシュした時、途中でループにラインが引っ掛かっている感じになって引き出せなくなるポイントがありますよね。
このときに無理に強い力をかけて引っ張ると、そのループが折れ曲がってしまいます。
また、ラインがヨレて結びこぶになってしまった時、無理に引っ張るとまっすぐに直ることがありますよね。
この時、一見すると直ったように見えても、実はラインにキズが入っているんです。
次の写真は、折れたラインの部分の断面を電子顕微鏡で見たものです。
Aの写真が無傷の状態で、Bが折れ曲がったフロロカーボンラインの断面です。
ラインの内部に細かいヒビが無数に入っているのが分かります。これがラインの強度低下の原因です。
ちなみにこの小さな傷により、ラインの強度は直線破壊強度(まっすぐ引っ張った時に切れる強さ)で5%ダウンしたそうです。
5%というとたいしたことがないように感じますが、ラインの強度は同じ力で引っ張っていても、少しでも弱くなった部分に力が集中するため、あっけなくそこから切れます。
小学生のころ、セルロイドの下敷きを半分に折り曲げて、平らに戻した時にポロッと折れてきれいに半分になるのを楽しんでいましたが、半分に曲げたときに下敷きに白い線が入り、それを戻した時にその白い線の通りにきれいに割れる、あれと同じですよね。
一度強く曲げられて折れた樹脂(ライン)は、次に真っ直ぐになっただけで折れる(切れる)と考えていいのかもしれません。
バックラッシュでラインブレイクさせないために
はじめにも言いましたが、バックラッシュすること自体はたいした問題ではありません。
ただし、バックラッシュ(の直し方)によってラインにダメージが残る可能性があるため、まずはリールのメカニカルブレーキとマグネットまたは遠心ブレーキの調整をしっかりして、バックラッシュを防ぐことが重要です。
ベイトリールでバックラッシュしてしまった場合のラインの直し方についてはこの後に動画を紹介しますのでここでは割愛しますが、ラインのダメージ(次のキャストでルアーだけ飛んでいかないようにする)という観点で注意点をいいますと
- 急いで直そうとしない
- ラインは力を入れずにゆっくり引き出す
- じわじわと力を入れる。カンカンと引っ張らない
- バックラッシュが直ったように見えた時でも、その部分を両手でパンパンと引っ張って強度が落ちていないかチェックする
これらのことが重要になるかと思います。
ちなみに、ラインが折れ曲がって次のキャストで切れやすいのはフロロカーボンが一番です。
そして、フロロカーボンライン自体がラインの中では一番バックラッシュしやすいラインですので、どうしてもバックラッシュしたくない、直している時間がもったいないと感じるようであればナイロンラインを使うといいでしょう。
ということで、ベイトリールでバックラッシュしないキャストについての参考はこちらの動画をご覧ください。
私が撮影した水野浩聡プロのベイトリール講座でございます!
大変勉強になると思いますので、ぜひご覧いただき、トラブルの少ない、コスパの良いバス釣りを楽しみましょうね!
それではまた。
毎度ありがとうございます!