釣ったスモールマウスバスを確実に仕留めるために
Photo by BASS FAN.com
こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”DAVE LEFEBRE Button Up Your Bronze”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:bassfan.com”DAVE LEFEBRE Button Up Your Bronze”October 6, 2006(海外サイトです)
スモールマウスバスを釣る方法、これは、今となっては多くの情報を得られる時代になっています。
日本では今は遊漁として魚種認定されることがありませんので、大手メディアからの情報は野尻湖と桧原湖に限定されてしまうものの、その情報量は一定数ありますし、SNSや個人アングラーさんのブログを含めますと、スモールマウスフィッシングに関する情報は意外とあるものなんですよね。
そういうものを見ていると、スモールを釣るためのルアーの適性などは分かってきます。
そういう意味でアメリカに目を向けてみますと、日本とはまた違った方向性を見ることができます。特に印象深いのは、チューブワームに関してです。チューブワームはアメリカではスモールマウスキラーとして絶対的な地位を持つほどの定番ワームなのですが、日本ではそれほど使われていません。いえ、メディアに採り上げられていないだけで、私の知らない日本のビッグスモーラーさん方はシークレットで使いまくっているのかもしれませんが…。
そしてチューブワームと言えば、チューブ専用ジグヘッドで釣る「チューブジグ」なのですが、他のラバージグなどと同様、重めのジグはバラしが多くなる傾向があるんですよね。これはアメリカのスモールマウスバスアングラーの中でも嘆かれている事実で、世界共通のジレンマです(笑)
この記事は、アメリカのバスフィッシング専門メディア「BASS FAN.com」のもので、アメリカのFLWのトッププロ(レジェンド)のひとり、DAVE LEFEBRE(デイブ・ルフェーブル)氏が、スモールマウスバスフィッシングについて解説したものを共有してくれています。
デイブ・ルフェーブル氏と言えばスモールマウスバスの聖地エリー湖の出身で、2001年にFLWのトップカテゴリーにデビュー以来、スモールマウスバスレイクでは無尽の強さを誇るまさにスモールスペシャリストです。彼はスモールマウス用ロッドの開発にも携わっており、彼のノウハウが詰め込まれたロッドとなっているようです。(現在はバスマスターエリートシリーズに参戦中ですが、これは2006年の記事のため、その当時から振り返っております)
そんな彼のスモールマウスバス対策、特にバラシ低減のための策とは、どのようなものでしょうか。
ぜひ読んでみましょう。
ロングロッド
Lefebre lives close to the Pennsylvania shore of Lake Erie, where he’s spent years refining his tube technique. He noted that anglers struggle with a few things when tube-fishing for smallmouths.
“It doesn’t matter how perfect you are, you’re still going to lose fish when you’re using this technique," he said. “That means you have to pay even more attention to what you’re doing, because every fish means so much."
About 3 years ago, he began an experiment and went to an overtly long smallmouth rod. He eventually settled on the right stick – a 7’10" Setyr casting rod (remember, he doesn’t use spinning gear). It’s a medium-action rod with a fast tip, but the way he explained it, it fishes more like a true medium after he hooks up, which is key.
“It’s not totally a moderate action," he said. “It’s just one of those things I can’t explain, other than to say that the guys at Setyr really know what they’re doing. They call it a fast-action rod, and when you’re fishing it seems like a fast-action, but when you hook up, it kind of changes to more of a true medium. That helps soften the runs and lunges smallmouth take."
He likes the long rod because he often hooks up far away from the boat, and aggressive smallmouths have a tendency to swim toward him with the bait. The long rod lets him pick up line both as he reels, and as he steps backward to catch up with the fish.
“The long rod also comes into play when you’re hooked up and fighting the fish," he added. “When it jumps, you can get the tip down further, and when it gets to the boat and lunges, the long rod is a lot more forgiving."
ルフェーブルはエリー湖のペンシルバニア海岸近くに住んでいます。彼は何年もチューブのテクニックを改良しています。彼は、スモールマウス用のチューブフィッシングにおいて、釣り人はいくつかのことで苦労していると言っています。
「あなたがどれほど完璧であるかは問題ではありません。チューブを使用しているときには常にバラシと背中合わせです。それはすべての釣りにおいて起こることですので、ここではさらに注意を払わなければならないというだけのことです。」
約3年前から彼は実験を開始し、スモールマウスにはロングロッドというところに行き着きました。彼は最終的に 7’10のSetyrベイトロッドにこだわりました(彼は当時スピニングを使わないスモールマウスアングラーでした)。これはファーストテーパーのミディアムアクションロッドですが、彼が言うには、フッキングした後は「真のミディアムアクション」になり、これこそがキーだということです。
「これは言うほどミディアムアクションではありません。」と彼は言います。 「Setyrのスタッフたちも、なんと言ったらいいのかわからないと表現するように、私にもうまく説明できないことのひとつです。彼らは「ファーストアクションロッド」と呼んでいます。釣りをしているときは、ファーストアクションと呼べるのですが、フッキングをした以降は真にミディアムアクションへと変化するのです。これは、スモールマウスの持つ突進力や瞬発力を吸収するのに役立ちます。」
彼はよくボートから遠いところでフッキングをしますが、アグレッシブなスモールマウスはルアーを咥えて自分の方へ走ってくる傾向があるため、ロングロッドが好きなのです。ロングロッドは、魚がこちらへ走ったときにフッキングするためにリールを巻きながらロッドを後ろへ振ることでラインを張ることを可能にします。
「ロングロッドはフッキング後、魚とのファイトの最中も活躍します。」と彼は付け加えます。 「ジャンプされそうな時、ティップをさらに下げることができ、ボート際で下に突っこまれたときもロングロッドはより多くの余裕を与えます。」
長く、そして軽く
Anglers who might blush at using a smallmouth rod that’s nearly 8 feet long might change their mind when it comes to line choice. The longer rod allows Lefebre to step down to 6-pound line, which can be the deciding factor in calm or pressured conditions.
“I’ve gone down to 6-pound Gamma Edge fluorocarbon for almost all of my smallmouth tube-fishing," he said. “Yes, I’m always messing with my drag on the baitcaster, but the long rod allows me to fish that lighter line.
“Fluorocarbon is a low-stretch line, and smallmouths run and lunge a lot during the fight, but again, the long rod absorbs a lot of that."
長さが約8フィートものスモールマウスロッドを使うのが恥ずかしいと感じるアングラーのみなさんは、ラインの選択に関して知ることで心が変わるかもしれません。 ロングロッドはルフェーブルにとって6ポンドラインまで下げられることを可能にします。これは、凪の時やハイプレッシャーな条件下で決定的な要因になります。
「私はスモールマウス用のチューブの釣りのほとんどすべてをガンマエッジフロロカーボンの6ポンドまで下げました。そう、ベイトリールのドラグ性能はそれほど良くありませんが、ロングロッドにすることでより細いラインで釣ることを可能にするのです。
フロロカーボンは低伸縮性のラインであり、ファイト中のスモールは走り、飛び跳ねますが、やはりロングロッドがそれを吸収します。」
横にフッキングする
In terms of a hookset, Lefebre never sets the hook with the rod straight over his head – he swings to the side. And a quick reaction isn’t of the essence.
“When a smallmouth picks it up, I’m not worried about a lightning-fast hookset," he said. “Usually, you have a little time to pick up the slack and really give it a good Carolina-rig-style hookset – sweeping it to the side.
“And it usually involves a little jogging – running back a little to take up the slack as a fish swims toward you. You just want to make sure you don’t have any slack at all."
And if he does sink the hook, he’ll often set again, just to be sure. “I especially do that if I have to step back and take up a lot of line. Sometimes you don’t get the hook all the way in at first. And remember that a lot of times, the biggest fish feel small at first, so make sure you give it an extra pump to button up every single fish."
フッキングに関しては、ルフェーブルはロッドを頭の上にまっすぐ振り上げることはありません – 彼は横にスイングします。そして素早い反応が最も重要というわけではありません。
「スモールマウスがルアーを喰ったとき、素早い即アワセをしなければいけないという心配はいりません。 あなたがキャロライナリグでいつもするように、余裕を持ってたるみを取り、横にスイープに合わせればいいのです。」
「そして、それは通常、魚の方向転換にも対応しています。魚があなたに向かって泳いで来た時にできたラインのたるみを取ることになり、あなたは、まったくたるみがないことを確認できるのです。」
そして、もし彼がフックの刺さりが甘いと感じた場合、確実な追いアワセをします。 「特に私の場合は後ずさりしながら、多くのラインを引っ張れるようにします。最初のフッキングでは刺さっていない場合も多いです。 そして、覚えておいてください。大きなスモールほど、最初のフッキングの時点では小バスに感じてしまうものです。しっかり仕留めるには、すべての魚ごとに、確実に追いアワセをするようにしてください。」
失敗した時は
The final key to setting the hook comes when you miss, which happens quite often. According to Lefebre, too many anglers have the tendency to reel in quickly then throw back out. That’s a major no-no.
“If I set the hook and miss, I immediately start peeling off a ton of line," he said. “I want the bait to stay exactly where it was, because 95% of the time they’ll hit it again. And if I miss again, 95% of the time they’ll hit it a third time. It may be the same fish, or another smallmouth trying to get the bait away from the first fish.
“So when I whiff on one, I don’t keep dragging the tube. I just peel off a lot of line and let it sit."
フッキングについての最後のキーは、失敗した時に訪れます。それはかなり頻繁に起こります。 ルフェーブルによると、多くの釣り人はあまりにもすぐにリールを巻いてしまう傾向があり、 それは大きな間違いだと言います。
「フッキングミスを犯すと、すぐにラインを回収してしまいます。 私はルアーをそのままにしておきます。なぜなら、そのうちの95%は再び襲い掛かってくるからです。そして、再びミスをしても、その95%が3回目にも当たってきます。同じ魚かもしれませんし、また別のスモールマウスが最初の魚からルアーを奪い取ろうとしているのかもしれません。」
「ですので空振りしても、チューブをそのまま引っ張ってはいけません。たくさんのラインを出してそこに置いておいてください。」
いかがでしょう、デイブ・ルフェーブル、最高ですよね。
大きなスモールマウスほど、最初は小バスに感じる…これはスモールあるあるだと思います。彼らはボートの近くまで来ると急に本気を出すことが多く、フッキングが甘いとボート際でジャンプバレされることがとても多いと思います。めちゃくちゃ共感してしまいました(笑)
記事の中では6ポンドラインをかなり細いラインという扱いになっていますが、思い出してください、この記事は2006年のもので、しかもこれはベイトタックルでのチューブジグでの話です。日本で生まれたベイトフィネスの初期のころの話ですが、彼はアメリカでベイトフィネスを既にしていたのですね。(オープンウォーターでのスモール用ですので日本のベイトフィネスとはちょっと違いますけども)
そしてこの当時は8フィート近いロングロッドは少なく、使うのが恥ずかしいという書かれ方もなんとなくわかる気がします。新しい技術やタックルは、まず批判の目にさらされるのが世の常なんですよね。そんな中、彼はこういったノウハウを構築し、先駆け、トーナメントでも成功してきました。
私もフッキングがすっぽ抜けるとすぐに回収してしまうのですが、この記事にある通り、次からはその後ももっと待って、追い食いをさせるということを肝に銘じておきたいと思います。
そんな彼が手がけるロッドは、記事の中ではSetyr社で開発したそうですが、その後Dobyns Rod社に移り現在ではおそらくいずれも廃盤、現在では13Fishing社でロッドやリールを開発しているようです。
ルフェーブルが開発したベイトロッドはこちら(タックルウェアハウスの通販ページに飛びます)
ルフェーブルが開発したスピニングロッドはこちら(タックルウェアハウスの通販ページに飛びます)
ラインナップを見ると、ベイトロッド、スピニングロッドともに平均して長いものが多いのが分かります。彼のロングロッド好きのコンセプトは10年以上経った今でも一貫しているということがよく分かりますね。
さて、まだスモールを釣られたことのないみなさまも、初めてスモールを掛けた時は、最初は大きいか小さいか分かりづらいことが多いということを覚えておいて(バイトも小バスのようなバイトのことが多いですから)、どんな場合でもしっかりフッキングすることをぜひ覚えておいてくださいね。偉そうことを言って恐縮ですが、私もそれで何度も痛い目に遭っていますので…(笑)
それでは、また。
毎度ありがとうございます!