スモールマウスバスの体色の変化

スモールマウスバスの体色の変化

Photo by Tufts Lab on FB.

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Smallmouth Bass Colour Change”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:カナダ・クイーンズ大学「Tufts Labフェイスブックページ」Smallmouth Bass Colour Change

 

スモールマウスバスの体色の変化について、皆さんは考えたことがありますでしょうか。

スモールマウスバスに限らず、ラージマウスバスでも、模様があまり出ていないものから色の薄いもの、そしてまっ黒なものまで存在しているのは、釣りをしているとよく分かりますよね。

しかしスモールマウスはとりわけその変化が如実で、ラージマウスバスに比べると同じ魚とは思えないほど、その柄や色調の段階が多くあると思います。

この身体の色の変化については色々な意見があります。保護色をしているとか、威嚇のためだとか、興奮しているとか言われていることが多いと思いますが、本当のところはどうなのでしょう。

保護色だというのなら、スポーニングシーズンでネストの上でまっ黒な色をしているスモールがいるのを見たことがある方は多いかと思いますが、これではシャローの目立つところで目立つ色でいてしまうことになり天敵に襲われやすいため、矛盾していると思いますし、威嚇や興奮で模様が出るのであれば、釣ったスモールはすべてくっきりと柄げ出ていなければならないのではないでしょうか。

この記事は、カナダのクイーンズ大学の淡水魚養殖研究室のフェイスブックの投稿記事なのですが、この研究所ではゲームフィッシングを長く楽しむために魚を研究し、トーナメント主催者や一般レクリエーション用に、また一般アングラーのための情報発信を行っています。

その研究所が興味を持ったことのひとつとして、スモールマウスバスの体色について考察されたことが書かれたものです。

私たち一般スモールマウスバスアングラーとしても「興味はあるけど答えがない」事のひとつだったのではないでしょうか。

ぜひ彼らの意見を聞いてみましょう。

 

 気になるところだけ読んでもOKです 

スモールマウスバスの体色の変化

Why are Some Smallmouth So Dark?

The images associated with this post show an interesting aspect of the biology of Smallmouth Bass…the ability to rapidly change their colour as a “signal” to indicate their mood, or current behavioural state. For those that might want to know more about this, some additional information is provided below…

A few years ago, a good friend in the fishing world asked me why some Smallmouth Bass are so dark. At the time, I didn’t have a good answer, but it is something that I have continued to try and learn more about. This past summer, some of the footage collected by my field crew provided some interesting insights into this issue.

The images associated with this post show the same fish, which was encountered guarding a nest. At the time the field crew first saw the fish, it was almost jet black, as are many of the males guarding nests on this end of Lake Ontario. Interestingly, after the crew got in the water and set up a camera to monitor the behaviour of the fish for our research, it had turned a much paler shade of brown (see 1st images). Over the next couple of hours, with the crew gone and only the camera present, the fish then returned to being almost jet black (see later images). The fish stayed in the same location throughout this time and a slightly damaged fin on the left side confirmed it was the same fish. Clearly, this shows that it is not that some Smallmouth are always black, but rather that individual fish can exhibit striking colour changes at different times.

As a passionate Smallmouth angler, I have also noticed this with individuals that I have caught and put in my livewell. Although a fish may be black when you first see it in the water, it is often much paler when you remove it later from your livewell.

So what is happening with these fish? According to the scientific literature on this issue, these types of colour changes can actually provide important messages (often to other individuals of the same species) about the status of the fish displaying a certain colour. In fact, a recent scientific paper on this topic explains that colouration can be used to convey information about a variety of things such as social status (eg dominant fish), sexual activity, stress responses and aggressiveness vs submissiveness.

At least for myself, this explanation seems to fit with observations made on the water. Smallmouth that are very black are relatively common on nests in the early season. Later in the year, dark individuals are still frequently observed, but these may often be dominant, or more aggressive individuals in groups of lighter coloured fish. If the fish is disturbed on the nest, or caught by an angler and placed in the livewell, the change in the “mood” of the fish probably contributes to the colour change and it turns lighter.

For those interested in the mechanism, specialized cells in the skin called “chromatophores” contain the machinery that provide fish with this ability. There also seems to be a variety of ways that this mechanism can be regulated, including via hormones, the nervous system and even at the level of the cell itself in response to changing environments (ie to provide better matching with changing backgrounds).

 

なぜスモールマウスバスは暗くなるのでしょうか?

この投稿に関連する映像は、スモールマウスバスの生物学としての興味深い側面を示しています。気分や現在の行動状態を示す「信号」として体色を素早く変える能力。これについてもっと知りたい方には、いくつかの追加情報が下に提供されています…

 

数年前、釣り業界の友人が私に、なぜスモールマウスバスはとても暗くなるのか尋ねました。当時、私には良い答えがなく、今も私が取り組み続けていることです。この前の夏、私たちのフィールドスタッフによって収録された映像のなかに、この問題への興味深い洞察がありました。

この投稿にある映像では、ネストを守っている同じ魚を示しています。フィールドスタッフが最初に魚を見た時は、オンタリオ湖でネストを守っているオスの多くがそうであるように、ほぼまっ黒でした。興味深いことに、クルーが水中に入り、研究のために魚の行動を監視するためのカメラを設置した後、茶色の色合いはより薄くなりました(動画内のBefore画像を参照)。次の2時間までに、スタッフはなく、カメラのみがある状態で、魚はほぼ黒くなりました(After画像参照)。この魚がこの時間内に同じ場所にいたことは、左側のわずかに傷のあるウロコによって確認されました。明らかにこれは、スモールマウスは常に黒ではなく、個々の魚が異なる時期に顕著な色の変化を示すことができることを示しています。

熱心なスモールマウスアングラーとして私は、キャッチしてライブウェルに入れた個体にも気が付きました。最初に水中で見たとき、魚は黒かったはずですが、あとでライブウェルから取り出すと、色が薄くなっていることがしばしばあったのです。

では、これらの魚は何が起こっているのでしょうか?この問題に関する科学文献によれば、これらのタイプの色の変化は、特定の色を表示する魚の状態に関する重要なメッセージを(多くの場合、同じ種の他の個体に)提供しているようです。実際、このテーマに関する最近の科学論文では、社会的地位(優勢種の魚であるなど)、性的活動、ストレス反応、攻撃性と服従性など、さまざまな情報を伝達するために使われていると説明しています。

少なくとも自分としては、この説明は水面からの観察として合っているように感じます。非常に黒いスモールマウスは、春にネストを守るスモールマウスバスとしては比較的一般的です。シーズン後半にも、暗い個体は依然として頻繁に目撃されていますが、これらは強い個体であるか、明るい色の魚よりアグレッシブな個体である可能性があります。魚がネストで邪魔をされたり、釣り人に釣られた後にライブウェルに入れられることで、おそらく魚の「気分」に変化が生じて、明るくなったのです。

そのメカニズムに興味のある人のために言いますと、「クロマトフォア(色素保有細胞)」と呼ばれる皮膚の特殊細胞に、魚がこの能力を使う機能が含まれています。また、ホルモン、神経系、さらには変化する環境に反応して(つまり変化する背景とのマッチングのために)細胞自体のレベルで、このメカニズムが調節され得る様々な方法があるようです。

 


 

いかがでしたか。

動画内にある通り、かなりの色の変化が見て取れますよね。

この記事にも体色が変化する理由としてははやり保護色やストレス、攻撃性などという理由が書かれていましたが、興味深いのは、同じ種の他の個体に自分のメッセージを伝えているということでした。

私はどちらかというと、他の種に対して向けられているものだと思っていました。

ただ、結果として体色の変化の理由としては、社会的地位(自己アピール)、保護色、威嚇、攻撃と服従、ストレス、気分、性行動、婚姻色というさらに多くの要素が増えてしまい、私としてはなおさら混乱してしまうことになりました。

だって、もっと深く考えると、もしかしたら他の仲間に危険や食事のありかを教えているということにもなりますもんね。

ああ、魚の身体の色ひとつでイメージは膨らむばかりです(笑)

 

そしてラージマウスバスと比べて体色の変化が激しいスモールマウスバスは、ラージマウスバスよりもより本能的であるということが言えるということなのでしょうか。

それともただ単に気分屋なのか、顔に出やすい性格なだけなのか、その謎もかえって深まる結果になってしまいました。

 

私個人の意見としましては、スモールの身体の色と釣りやすさはあまり関係がないと思っていました(アオリイカは黒い方が釣りやすい)ので、まだまだ観察が必要だなと思いました。

 

この記事では最後に、フォロワーさんからの個性的な意見があれば聞きたいとのメッセージがありました。

私なんかよりもずっと観察歴が長い方も多くいらっしゃいますので、他にもいろいろな意見があることでしょう。

色々な角度から魚を見て釣りに活かそうとするみなさんのその釣り人魂、最高だと思います。

 

しかし、記事として結論の出ていないものを扱ってしまって、すみませんでした。

 

それでは、また。

 

毎度ありがとうございます!