夏のシャローのスモールマウスバスを釣る

2019年6月24日

夏のシャローのスモールマウスバスを釣る
Photo by bassmaster.com

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Shallow summertime smallmouth”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:bassmaster.com ”Shallow summertime smallmouth”by Mark Hicks June 4, 2019

夏という季節は、人々を開放的な気分にさせてくれますよね。

昼間は泳ぎに行ったり、夜は屋外でバーベキューをしたり。他の季節ではなかなかできないことが、夏ならばやりたくなるということがあると思います。

それぐらい、夏というのは人間を開放的な気分にさせ、エネルギッシュに活動させる特別な季節ではないでしょうか。

では、スモールマウスバスにとってはどうでしょうか。

ラージマウスバスよりも低い水温を適水温としているスモールマウスバスは、夏になると水温の上がりにくいディープエリアに落ちていくのが普通です。

スモールが住んでいるのがクリアウォーターな場所ということで、日光が水中へよく届きやすいことも、ディープへ落ちる要因かもしれません。

人間とは逆に、スモールは夏になると閉鎖的な気分で引きこもりがちになるのでしょうか。

実際はそんなことはないようです。ディープに落ちたスモールは適水温の中にちょうどベイトフィッシュと生活圏がバッティングするため、嬉々としてベイトフィッシュを追いかけています。テンションはむしろ最高潮です。いわゆるパリピ状態です(パリピという言葉を初めて使ったので使い方が合ってるかわかりません(笑)

ただし、そのバスが釣りやすいかどうかはまた別の話なんですけどね。

この記事は、アメリカバスマスターサイトのコラム記事で、記者のマーク・ヒックス氏が、数名のエリートプロに取材したもので、夏のシャローのスモールマウスについて共有してくれています。

夏のシャローというと小バスのスモールのことしかイメージできないのですが、なにが書かれているのでしょうか。

気になる方はぜひ読んでみてください。

夏のシャローにスモールマウスバス!?

引用文(タップすると開きます)

Oklahoman Edwin Evers shocked the bass community in 2015 when he won a midsummer Bassmaster Elite Series tournament on New York’s St. Lawrence River by catching hefty smallmouth bass as shallow as 2 feet deep. Aren’t the brown ones supposed to be lurking in the dark depths in July and August? During the previous Elite Series tournament on the St. Lawrence in 2013 many of the heaviest smallmouth limits were caught 30 feet deep and deeper. Deep bass were present when Evers won, but they were not as plentiful as in the 2013 event. He credits a full moon for keeping more of the smallmouth in the shallows. Florida Elite Series pro Bernie Schultz agrees that more smallmouth were shallow when Evers won. However, Schultz claims that in northern waters like the St. Lawrence, Lake Champlain and Lake St. Clair, there are always enough shallow smallmouth to fare well in a tournament. Schultz finished 15th in the St. Lawrence event that Evers won. He finished sixth at the 2013 Elite tournament there. He caught his bass shallow at both events. “I’ve made checks at just about every northern smallmouth tournament I’ve fished in the summertime,” Schultz said. “I always fish shallow, and I have a lot of water to myself.” Under normal midsummer conditions, there are far more smallmouth bass in deep water than in the shallows, Schultz conceded. His shallow strategy consists of covering a lot of water and targeting fewer scattered bass.

オクラホマ出身のエドウィン・エヴァーズは2015年にニューヨークのセントローレンスリバーで行われた真夏のバスマスターエリートシリーズのトーナメントで、水深60センチというシャローでヘビー級のスモールマウスバスをキャッチして、バスアングラーたちに衝撃を与えました。スモールと言えば7月や8月には暗いディープに潜んでいるはずでしょう?

2013年のセントローレンスをはじめ以前のエリートシリーズトーナメントでは、最も重いスモールマウスのマックスサイズの多くは水深9メートルより深くからキャッチされていました。エバーズが勝ったときにもディープにはバスが存在していましたが、2013年の試合の時ほど多くはなかったようです。彼は満月のせいで多くのスモールマウスバスがシャローに残っていたのだと確信していました。

フロリダのエリートプロ、バーニー・シュルツは、エバーズが勝ったその試合で、確かに多くのスモールがシャローにいたことに同意しています。しかしシュルツ氏は、セントローレンス、シャンプレーン湖、セントクレア湖のような北部のフィールドでは、トーナメントで勝つためのスモールマウスは常にシャローにいると主張しています。

シュルツはエバーズが勝ったセントローレンスの試合では15位で終えました。 2013年のセントローレンスでは6位でした。彼は両方の試合でシャローのバスを釣っていたのです。

「私は夏の間にアメリカ北部で行われるスモールマウスバス戦の試合はほぼすべてシャローをチェックしているのです。 その結果多くのエリアを頭に入れておき、常にシャローを釣っているのです。」

シュルツ氏によると、通常の真夏といえば、やはりシャローよりもディープの方にはるかに多くのスモールマウスバスがいると言いますので、彼のシャロー作戦は広いエリアをくまなく回り、数少ない散ってしまっているバスをターゲットにすることで成り立っているのです。

どこへ投げるか

引用文(タップすると開きます)

“The key is having shallow water adjacent to deep water,” Schultz said. “Twenty to 30 feet would be great.” The shallow feeding area could be a shoal, reef, point or sandbar. If there is vegetation present, it is typically pencil reeds. Since shallow smallmouth tend to be here today and gone tomorrow, it is imperative that you have a milk run. The more shallow feeding locations you hit the better your odds for piecing together a substantial limit.

「重要なのは、ディープが隣接しているシャローです。水深6~9メートルあれば最高です。」とシュルツ氏は言います。

シャローのフィーディングスポットとなるのは砂浜、岩礁、岬、サンドバーになるでしょう。 水生植物がある場合は、アシの生えるエリアでしょう。 シャローのスモールマウスは今日はここにいても明日にはいなくなる傾向があるので、気楽に構えておくことが必要です。 より良いリミットメイクに繋げるには、より良いシャローのフィーディングエリアに当たることに賭けるのです。

シャローの戦略

引用文(タップすると開きます)

Most of the lures in Schultz’s extensive shallow water arsenal are moving baits that draw the bass up. “In clear northern lakes it’s important to keep your bait over their heads,” Schultz said. A Hildebrandt Drum Roller originally designed for redfish, is one of Schultz’s primary shallow water smallmouth baits. He dresses the hook with a 4-inch, Z-Man Laminate Swimmerz swimbait. His other lures include small swimbaits and topwater plugs, including Rapala’s Skitter V and Storm’s Arashi Cover Pop. Add to this hard jerkbaits and soft stickbaits. “Once I find some fish I’ll slow down with a tube or drop shot,” Schultz said. “I’ve caught smallmouth on a drop shot in less than 2 feet of water.”

シュルツの広範囲に及ぶシャロー専用ルアーの多くは、バスを呼び寄せる巻き物系のルアーです。

「クリアな北部の湖では、彼らの目線より上にルアーを通すことが重要です。」とシュルツは言います。

もともとはレッドフィッシュ(アメリカのゲームフィッシュの一種)用に設計されたヒルデブラントドラムローラー(スカートなしのスピナーベイト)がシュルツの主なシャローのスモールマウス用ルアーの一つです。 これにZ-Man Laminate Swimmerzという4インチのスイムベイトをトレーラーにします。

彼の他のルアーとしてはラパラのスキッターVやストームのアラシカバーポップ、また小型のスイムベイトやトップウォータープラグなどもあります。 これらのジャークベイトやストレート系ワームも追加しておいてください。

「魚を見つけたら、チューブワームやダウンショットリグを使ってスローダウンします。 私が水深60センチでスモールを釣ったのはダウンショットリグでした。」

夏のシャローのスモールマウスバスを釣る
Photo by bassmaster.com

サイトフィッシング

引用文(タップすると開きます)

After Evers won the Elite tournament on the St. Lawrence, he mentioned that he saw many smallmouth in the shallows before he caught them. Although these were not bedding bass, he was sight fishing for them. Seth Feider, the Minnesota smallmouth ace who is currently an Elite Series pro, often sight fishes for summertime smallmouth in shallow water. “For me, the shallow bite is all about conditions,” Feider said. “I need a calm, sunny day to go shallow in the middle of the summer. It’s just the opposite of what you would think.” These conditions allow Feider to see smallmouth bass in 2 to 6 feet of water. He pointed out that northern smallmouth bass often feed in the shallows during the summer because the water never gets too warm for them. Feider looks for the bass on shallow humps and reefs. He runs his electric motor on high speed and keeps the sun at his back so he can better see into the water. When smallmouth frequent the shallows on sunny days, their color darkens, which makes them easier to spot, Feider added. “There’s not much chance to see them before they see you,” Feider said. “But you can spook them and still catch them. I cast as far ahead of them as I can and bring the bait back to them.” Two lures do the heavy lifting for Feider. One is a popper. He swoons about Storm’s Arashi Cover Pop, which he works with a bloop-bloop action and also as a walking bait. “That’s the best popper I’ve ever seen,” Feider said. “It walks so good I hardly throw a Spook anymore.” His other go-to bait is a bitsy 3/32-ounce marabou jig he designed for Outcast Tackle dubbed the Feider Fly. To give the bantamweight jig greater casting distance, Feider dresses the hook with a 1/2–inch length of plastic he cuts from a Senko. To get the distance needed to cast the light jig ahead of a cruising smallmouth, Feider claimed it is essential to use spinning tackle with gossamer 6-pound Suffix 832 braid and an 8-pound Suffix Fluorocarbon leader. He matches the line to a soft 7-foot, 6-inch, Daiwa Tatula rod and a 3000 size Daiwa reel. The long rod and the reel’s large diameter spool also increase distance. “I’m casting to individuals,” Feider said. “They’re pretty catchable because they’re cruising around looking for food. I’ve chased some fish 100 yards before catching them.”

エバーズがセントローレンスのエリートのトーナメントで優勝した後、彼は釣る前からシャローに多くのスモールマウスバスを見たと言っていました。それはネストのバスを釣るのとはまた別のサイトフィッシングとなりました。

現在エリートシリーズのプロであるミネソタ出身のスモールマウスバスアングラーのエースであるセス・ファイダーは、夏のシャローでスモールマウスバスを見つけに行くことがよくあります。

「私がバイトを得たくてシャローに行くかどうかは、その状況によります。真夏にシャローへ行くとしたら晴天無風の条件が必要です。皆さんの考えとは正反対かもしれません。」

こんな状況の時にファイダーは水深60センチから1.8メートルでスモールマウスバスを探します。真夏といっても北部の湖はバスにとってあまりにも暑くなるわけではないため、よくシャローでフィーディングをしているのだと彼は言います。

ファイダーは、シャローのハンプや岩礁帯でバスを探します。彼は水中がよく見えるように太陽を背にしながらエレキのスピードを速くして走ります。スモールマウスバスが晴れた日にシャローへ出てきたときは体色が黒っぽくなっているため、見つけやすいのだと言います。

「自分が見つけるより先にバスに見られてしまったらチャンスは減る一方です。しかし、彼らを怯えさせてしまったとしてもキャッチすることはできます。可能な限りバスが行く先を見越して遠くへ投げ、ルアーへおびき寄せるのです。」

ファイダーにとってよく釣れる2つのルアーがあります。一つはポッパーで、控えめな音を出しつつウォーキングさせることができるストーム・アラシ・カバーポップを熱狂的に気に入っています。

「これは私が今まで見た中で最高のポッパーです」とファイダーは言います。 「このウォーキングアクションは素晴らしく、私はもうスプークを投げることは滅多になくなりました。」

もう一つの頼りになるルアーは、自ら設計しOutcast Tackle社から出しているファイダーフライと名付けた3/32オンスの小さなマラブージグです。軽量級ジグでも飛距離が出るように、ファイダーはヤマセンコーを1.5センチほどに切ったものをトレーラーとしてフックに付けています。

軽いジグを回遊するスモールマウスバスの前に投げるのに必要な距離を得るためには、6ポンドのPEラインに8ポンドフロロリーダーを巻いたスピニングタックルを使うことが不可欠であると言います。そのラインを7フィート6インチのダイワ・タトゥーラのライトロッドと3000サイズのダイワスピニングリールに合わせます。ロングロッドと大口径スプールのリールも飛距離に貢献します。

「私は単体でいる個体に向かってキャストしています。」とファイダーは言います。 「彼らは食べ物を探して回遊しているので、かなり釣れやすい個体なのです。釣る前に100メートルも魚を追いかけたりもします。」

夏のシャローのスモールマウスバスを釣る
Feider Fly courtesy of Seth Feider/Youtube
 上の写真をタップするとセス・ファイダーがファイダーフライで写真のバケモノスモール(8パウンダー)を釣った動画が見られます。季節は冬なのですが、めちゃくちゃデカいスモールに驚きます。 

アメリカの名だたるプロたちは、夏のスモールマウスバス戦でもシャローに勝機を見出しているんですね。

たしかに、ディープのバスは釣れれば腹パンパンのめちゃくちゃ引くスモールなのですが、よく釣れるかどうかと言われれば…うーんやはり少なくとも私がバンバン釣れるほど簡単とは思えません。

釣りやすいバスはシャローにいるというのはラージマウスを釣るときはよく耳にしますが、スモールでも同じなんですね。

もっとバスを見つける目を鍛えてみれば、夏のシャローも有利になるのでしょうか。

そういえば、季節は違いますが、五十嵐誠プロの撮影のお手伝いで野尻湖へ浮いたとき、五十嵐さんはボトムでじっとして動かないスモールをいち早く見つけ、私に「あれバスですよね?」と聞いてきたのですが、私には見えず、かなり近付いてバスが逃げて初めて気付くことができました。

結構でっかいバスだったので、気付けなかったのが悔しかったです。

あの五十嵐さんの目が私についていれば、私ももうちょっと釣れる人になっているような気がしますもんね。

そうは言っても目を交換することはできませんので(笑)、自分の目をあのくらいになるまで鍛えるしかありませんね。

私の頭の中には夏のスモールはディープということしかありませんでしたので、これからはもう少しシャローへ目を向け、サイトフィッシングにもチャレンジしてみようかなと思わされる記事でした。

虫ルアーで釣れるバスはまあまあ簡単に見つけやすいんですけどね、もっと真夏になると初めからシャローを捨ててしまうのが良くなかったですね。

それと、バスの目線より上、というヒントもすごく良かったと思います。

ほかにも試してみたくなることばかり書かれていて、早く夏に釣りに行きたくてしょうがないです。

夏の野尻湖は暑いですが、湿気が少なく、他よりは間違いなく涼しいです。夏でもお昼ごはんがもりもり食べられるところですので、皆さんもぜひ真夏の野尻湖へ行く計画を立ててみてくださいね。

それではまた。

毎度ありがとうございます!