【バス釣り記事です】フクロウについて知りたければネズミを知れ:リッククラン

2022年3月10日

【バス釣り記事です】フクロウについて知りたければネズミを知れ:リッククラン
Photo by bassmaster.com

風が吹いたら桶屋が儲かるという言葉がありますが、バス釣りはそれほど複雑に絡み合うことはありません。しかし、ご存知の通り、そう単純でもありません。果たしてフクロウとネズミとは、どういう意味なのでしょうか。

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”The owl and the mouse”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:bassmaster.com”The owl and the mouse”by Rick Clunn|February 3, 2022

「風が吹いたら桶屋が儲かる」という言葉を聞いたことがあると思います。

どんな意味だったかは、お分かりになりますでしょうか?

意味は、風が吹くと土ぼこりが立つせいで盲人が増える。盲人は三味線で生計を立てようとするから、三味線の原料になる猫が減る、猫が減るとネズミが増える、ネズミは桶をかじるので、桶屋が儲かるという図式です。

もうめちゃくちゃな理屈ですが(笑)、まあ、何かが起きると意外なところに影響が出るということのたとえ話です。

釣り関係でいいますと、たとえばコロナウィルスの影響で多くの小売・サービスをはじめその他多くの業種が全体的に苦戦するなか、酔い止め薬の売り上げが大幅に伸びたそうです。マイカーでの外出、船での釣り客が増えたことで、酔い止め薬の需要が高まったようですね。

「風が吹いたら桶屋」ほど遠回りはしていませんが、コロナのせいで酔い止め薬の売上が伸びたとは、意外と言えば意外です。

同じ人間同士なのに、全体の行動パターンって分からないものですね。

では、気になるバス釣りはどうでしょうか。

バス釣りの場合はおそらく、意外な遠回りをして釣れるなんてとは少ないのではないかと思います。

バスは人間と違い「なにがどうだからこうなってこう、ゆえにこう。逆にこう。」みたいなややこしいことはしません。

いつも常に「今」を生きています。

つまり、「こうだからこう」です。

いたって単純。

しかし、バス釣りをしていて物事がそう単純にはいかないのは、皆さんもよくご存知の通りですよね…ほんとにバスというやつは!

この記事は、アメリカバスマスター公式サイトのコラム記事で、エリートプロの生きる伝説、リック・クラン氏が、フクロウとネズミについて語ってくれています。

えっ!? バス釣りの話ですよね?

大丈夫です。ちょっと読んでみてください。

 気になるところだけ読んでもOKです 

フクロウとネズミ

引用文(タップすると開きます)
When I went to survival school a few years ago, I shared my knowledge with the group about bass fishing. At one point, an old Apache Indian told me I was doing it all backwards. “I’ve listened to you all week, and you obviously know what you are doing,” he said. “But if you want to understand the owl, study the mouse that controls him.” That really set me back and made me realize it’s something we as anglers haven’t done. We have the best boats, tackle and electronics and our fishing knowledge has grown substantially over the years. We’re catching more and bigger bass than ever before. Yet, we don’t really know much about our forage and are pretty naïve about their habits and life cycle. If I had my career to do over again, I would study it from the beginning. After all, only two things control a bass – the spawn and their food source. He doesn’t care how hot or cold it is; it’s all about the food that controls him. In the South, we know bass eat gizzard shad, bream, threadfin, crawfish and, when present, blueback herring. But what do we really know about each baitfish species and what drives it? We notice their movements, but we don’t know why they make those moves. We think they eat microorganisms, things we can see, but we really don’t know their eating behavior. Yes, electronics have saved us in some respect by showing us schools of baitfish, and we know to fish where they exist. However, no one – not even biologists – can tell you the life cycle of a shad or why they do what they do. Our knowledge of bass’ habitat, food sources and spawning process helps us find and catch them. What do we know about shad and what they do after they spawn? Do they die? No one knows. We know they spawn in late spring in the bushes, but what dictates the areas in which they spawn? Crawfish are no different. There are so many different species; in Missouri we have at least two dozen – yet we don’t know why they do what they do. We think they are generally shallow, but fellow pro Stacey King traps them in 35 feet of water. There are some species of crawfish that are nocturnal and grow to huge sizes. In all likelihood, many of those species do things differently. Do bass have a diet preference depending upon what stage that bass is in during its life cycle? We know bass feed on crawfish during the prespawn; do they switch to crawfish because of availability or nutritional needs? What kind of banks do crawfish prefer? Bass seem to know. If we did, we could look for those banks when we know bass are targeting them. We’re kinda like referees in a football game, guessing what kind of call to make. Anglers know forage controls the bass behavior throughout the year, but we know so little about the forage itself. It really is the missing link in our knowledge of bass fishing. Like my Apache friend said, if you want to learn the owl, study the mouse.

数年前、サバイバルのための学校へ通っていたときに、バス釣りについての私の知識を仲間と共有していた時のことです。

あるインディアンの老人が、私がしていることは逆だというのです。

その老人は、「私は一週間ずっとあなたの話を聞いてきましたが、あなたは確かに、自分がやっていることをよく理解しています。 しかし、フクロウのことを理解したいのなら、フクロウをコントロールしているネズミを研究するべきです。」

それは確かに私が遅れていて、アングラーとして私たちがやっていないことだと気づきました。私たちは最高のボート、タックル、魚探を持っており、釣りの知識は長い時間をかけて大幅に成長しています。

これまで以上のビッグバスだって釣っています。

しかし、私たちはベイトについてはあまりよく知らず、ベイトとなる生き物の習慣やライフサイクルについてはかなり無頓着です。もう一度人生をやり直すことができるなら、最初から勉強しなおしたいほどです。結局のところ、バスをコントロールしているのは、産卵と食料の2つだけです。バスは暑さ寒さなんてたいして気にしません。気にするのは、すべてバスを支配している食べ物に関することだけです。

アメリカ南部では、バスはギザードシャッド、ブルーギル、スレッドフィンシャッド、ザリガニ、ブルーバックヘリングを食べることが分かっています。

しかし、私たちはそれぞれのベイトやベイトフィッシュについて真実を知っているのでしょうか。彼らを動かすものは何でしょうか?私たちは彼らの動きに気づくことはあっても、なぜそのような動きをするのかまではわかりません。彼らは小さな生き物を食べていると思いますが、私たちは彼らの食べるという行動を本当の意味では知りません。

たとえば、魚探は私たちにベイトフィッシュの群れを見つかさせてくれることで私たちを助けていますし、ベイトフィッシュがいる場所で釣りをすることができています。

しかし、誰もそこでシャッド(ベイトフィッシュ)のライフサイクルや彼らの行動についてあなたに伝えてくれるわけではありません。

バスの生息地、ベイト、産卵の過程に関する知識は、バスを見つけて釣るのに役立ちます。ではシャッド(ベイトフィッシュ)について私たちは何を知っていますか? シャッドが産卵した後、彼らは何をしますか?死んでしまうのでしょうか?誰も知らないのです。

シャッド(ベイトフィッシュ)は春の終わりにブッシュの中へ産卵することはわかっていますが、産卵する地域というのは何によって決まっているのでしょうか?

ザリガニも例外ではありません。ザリガニには非常に多くの種がいます。ミズーリ州には少なくとも24種類はいますが、彼らが何をしているのか、わかりません。彼らは一般的にシャローにいると思いますが、仲間のプロのステイシーキングは水深10メートルにある罠にかけたそうです。夜行性で巨大なサイズに成長する種のザリガニもいます。おそらくそれは、普通のザリガニとは異なる行動をしています。

バスは、自分のライフサイクルが今どの段階にかによって、食事の好みが変わるのでしょうか?

私たちは、プリスポーン中のバスがザリガニを良く食べていることは知っています。でも、プリスポーンになるとザリガニを食べはじめるのは捕まえやすいからですか?それとも、ザリガニの持つなんらかの栄養素が必要だからでしょうか?

ザリガニはどのようなバンクを好みますか?バスは知っているようです。もしそうなら、バスがザリガニをターゲットにしているとわかっているとき、そういったバンクを探すことです。

私たちはサッカーの審判のように、ホイッスルひとつでハラハラする試合の行方をコントロールしているだけです。

アングラーは、バスが年間を通してベイトによって行動をコントロールされていることを知っていても、ベイト自体についてはほとんど知りません。それはバス釣りの知識のミッシングリンク(知識どうしの繋がりがそこで欠けているという意味)です。

私の友人になったインディアンの老人が言ったように、フクロウのことを学びたいのなら、ネズミを研究してください。

【バス釣り記事です】フクロウについて知りたければネズミを知れ:リッククラン
Photo by bassmaster.com

リッククランがサバイバルの学校に通っていたというのは、講師としてですかね?

セミナー形式でサバイバルに役立つことを学ぶ合宿のようなものがあるというイメージなのですが、実際はどうなんでしょうか。生徒として参加したんですかね?

いずれにしてもですよ、あの76歳(2022年現在)になるリッククランに「お前は間違っている、逆だ」と意見するインディアンの老人とは何者なのでしょうか…!

リックもリックで、「たしかにそうだわ、人生やり直すならそこから勉強し直すわ」とあっさり認めるあたり、なんという謙虚な姿勢ですか。

でも本当にその通りで、私も含めてバスアングラーの多くは、自分がバスを釣った結果から状況判断や分析をすることは得意なんです。

魚探をかけたら4mのところにエビっぽいのが映ったから、ワカサギが表層にいてボイルしてたから、この時期は虫が枝から落ちてくるから…

そのような観察ができることは素晴らしいことで、私もそのような観察を活かしてバスを釣ることが大好きです。

しかし、なぜ4mのところにエビがいるの?なぜワカサギが表層にいるの?なぜ今に限って虫が枝から落ちるの?という疑問をはっきりと解決したことはほとんどありません。

もちろん、そういった観点から釣りをしていて、予測して先回りしている凄腕アングラーさんがいらっしゃることも分かっています。しかし、それは少数でしょう。

私もそういったバスを取り巻く周りの生き物の生態を知ることは大好きなのですが、知識を釣果に直結するには至らない事が多く、せいぜい「今年はセミが多い」「ワカサギのサイズが多きい」といった程度のものです。

皆さんはこの話、どう感じましたか?

フクロウのことを知りたければ、ネズミの研究をしたくなりましたか?

ちなみに、フクロウはネズミを食べるので、フクロウが多ければ米や穀物を荒らされないということで、喜ばれる鳥なんですってね。

もしみなさんがバス釣りに役立つベイトの生態、行動についての豆知識などお持ちでしたら、下のコメント欄に書き込んで教えてください!

それではまた。

毎度ありがとうございます!